FC2ブログ
2020-05-03(Sun)

【ロー過去】中大ロー2020年度民法


≪問題≫

 次の【事実】を読み,下記の【設問】に答えなさい。

【事実】
Ⅰ 次の1から9までの事実があった。

1 Aは,プロの写真家として,東京都内で写真スタジオを営む傍ら,世界各地の様子を撮影し各種メディアや収集家に販売することを業としていた。Aは,10年前に購入したプロカメラマン用の高級カメラ甲(以下「甲カメラ」)を所有し使用してきたが,新機能を搭載した高級カメラ乙(以下「乙カメラ」)が新発売されたためこれを購入し,最近ではもっぱら乙カメラを持って世界中を撮影旅行している。
2 Bは,Aの友人であり,照明技術師として写真スタジオや劇場,テレビ局等で照明の仕事を請け負うことを業としていたが,Aが海外出張中はAの写真スタジオの管理を任されるとともに,Bが必要とするときはその写真スタジオを使用することや,スタジオの維持に必要な消耗品の購入をすることが認められ,Aから写真スタジオの鍵を預かって自由に出入りしていた。
3 Bは,Aが海外に長期撮影旅行に出ていたあるとき,仕事でたまたま知り合ったCから,「もうすぐ定年退職して時間ができるので,これからは趣味の写真をこれまで以上に楽しみたいと思っているのだが,自分が持っているカメラはアマチュア用の簡単なものなので,プロが使うような精密なものが欲しいと思っている。ついては,中古でよいので,そうしたカメラを安く手に入れることはできないか。」と相談された。
4 Bは,Aの写真スタジオには甲カメラがあり,最近ではもっぱら乙カメラを使用していて甲カメラは使用されていないことを思い出し,甲カメラを売却処分して金銭に換えておいてやればAも喜ぶだろうと考え,Cに対し,「丁度良いカメラがある。今度持ってくるので,見て気に入ったら買ってくれ。」と言ったところ,Cもこれを快諾した。
5 後日,Cの職場を訪れたBから甲カメラを見せられたCは,これを大変気に入り,購入することにした。売買代金は,Bが提案した300万円とすることが合意された。

(以下の6から9までは設問1のみに関する事実)
6 上記5の合意にあたり,Bは,Cに対し,このカメラは以前から写真家のAが使ってきたものだという説明はしたが,現在の所有者が誰であるかの説明はしておらず,Cから訊かれることもなかった。
7 Cは,その場でBから甲カメラを受け取って持ち帰り,翌日,Bが指定したB名義の銀行預金口座に300万円を振込入金して支払った。
8 その後半月ほどしてAが帰国し,甲カメラがないことに気付いた。AがBに連絡したところ,上記の各事実が判明した。
9 Aは,甲カメラを売却するつもりはないとして,Cに対し甲カメラの返還請求をした。

【設問1】(前記1から9までの事実を前提とする。)
 Cは,Aからの返還請求に対し,甲カメラは売買契約に基づき取得したものであることを主張して反論したいと考えている。この場合の売買契約の当事者としては,(ア)売主をBとする構成,(イ)売主をAとする構成,の二つが考えられるが,(ア)及び(イ)それぞれの法律構成の概略を説明したうえで,それらのCの反論が認められるか否かについて検討して論ぜよ。

Ⅱ 前記1から5までの事実に加えても次の事実があった(事実6から9までは前提としない。)。
10 前記5の合意にあたり,Bは,Cに対し,このカメラは以前からBが所有するものであると説明していた。しかし,Cは,それがAの所有物であることを写真雑誌で見て知っており,Bがウソをついて甲カメラを売ろうとしていることに気付いていたが,甲カメラを手に入れるチャンスだと思って何も言わずに購入したのであった。
11 CはBから甲カメラを受け取って持ち帰ったが,まだ支払はしていない。Cは,Bに対して以前に200万円を貸し付けており,返してもらう約束の時期が過ぎているので,それと相殺して残額100万円を支払うつもりであった。ただ,前記5の合意の際には,支払時期や支払方法について特に決めなかった。
12Aは,帰国してBによる売却の事実を知ったが,丁度甲カメラの換金を考えていたところだったとしてBにお礼を言ったうえで,Cに対し,「それは自分の所有物だがBさんが売ってくれて喜んでいる。代金300万円は私の銀行口座に支払ってほしい。」と述べ,Aの銀行預金口座を指定してきた。

【設問2】(前記1から5までの事実及び10から12までの事実を前提とする。)
 Aから300万円の支払を求められたCは,誰に,いくら支払えばよいか,検討して論ぜよ。

≪出題趣旨≫

 設問1は,BC間の売買合意により,Aにあった目的物の所有権をCが取得する法律構成を確認したうえで,その成否を検討する問題である。要件事実的には,Aからの所有権に基づく返還請求に対しCはAの所有権喪失の抗弁として主張できるか,という枠組みとなるが,そこまでの指摘を必須とするものではない。
 売主をBとする(ア)の構成としては,Cの即時取得(192条)が考えられ,その成否を検討することになる。192条の要件を指摘して吟味する姿勢を示してもらえればよい。Cが無過失といえるかどうかについては設問中で十分な基礎付け事実も与えておらず,見方が分かれるかもしれないが,結論はいずれでもかまわない。
 他方,売主をAとする(イ)の構成としては,BがAの代理人となって代理行為をしたことによりその効果がAに帰属し,AC間に承継取得が生じるとするものであるが,AからBへの代理権授与行為やAの追認がなさそうな本件では,せいぜい表見代理の成否が問題となる程度と思われる。Bは,Aの留守中には鍵を預かってスタジオの管理を任されていたというのであるが,スタジオ維持に必要な消耗品の購入という法律行為らしきことについても認められていたことなどに着目すると,これを基本代理権とする110条の表見代理は検討の余地がありそうである。もっとも,Cに正当の理由が認められるかどうかは,即時取得の場合と同様,見方が分かれるところであろう。結論はいずれでもよい。なお,Bの行為は事務管理(697条)に該当しそうであるが,事務管理では代理権が生じることはないとするのが判例通説である。しかし少数説に立って代理権を認める解答も,理由がしっかりしていれば評価できる。
 また,BはAのためにすることを示していたか(顕名)も定かでないが,顕名がなくとも100条但書でCが知りまたは知り得た可能性はある。

 設問2は,即時取得は成立しないことを前提としたうえ,他人物売買(561条)の追認があった場合におけるその後の法律関係を問うものである。
 まず,事実12のAの言動は他人物売買の追認に該当することを指摘して欲しい。そのうえで,この場合の法律関係につき,判例(最判昭和37年8月10日民集16-8-1700)は,116条を類推適用して他人物買主Cの所有権取得を認めるが,その物権的効力を越えて契約上の代金債権取得という債権的効果まで追認をした本人に認めるべきかの点については,否定している(販売委託契約に関する最判平成23年10月18日民集65-7-2899)。ここは,判例の知・不知にかかわらず,本件のCのように他人物売主に対する反対債権があり相殺の抗弁への期待がある場合に,その期待をどのように処理するか,各人の思考態度を示してもらえればよい。なお,判例の考え方に従えば,CはBに対して相殺後の100万円を支払えばたりるとの結論になろうが,Aに債権的効果が生じることを認めつつ,Aに対しても相殺の抗弁を主張できるとの見解もあり得よう。柔軟な思考は評価に値する。



この問題は,私が担当したゼミで扱った問題でしたので,答案を20通弱添削しました。

添削していてよくあるミスであるとか,こうしたらもっといい答案になると思った点を以下羅列します。

下の参考答案とあわせて「参考」にしていただければと思います(鵜呑みにしないでください。)。

・ 設問1は,Cの反論として構成できるものが問われていますので,答案の冒頭から「Cの反論として~~が考えられる。」と書き始めても問題ないとは思いますが,Cの反論はAの主張を前提として成り立つはずですから,冒頭で簡潔にAの主張に触れ,その主張のどの部分に対する反論として構成するのかを示した方が,答案の流れもよくなって読みやすくなると思います。

・ 設問1(ア)の構成で,BC間の売買が他人物売買であることを指摘している答案がほとんどでした。それ自体は誤りではないものの,Aの追認の可能性がない本問では,他人物売買がされたことを反論として用いることは難しいです。指摘するにしても簡潔なものにとどめておきましょう。

・ 要件を先出しにする(「即時取得の要件は,①……,②……,……である。」というもの。)答案が多くみられましたが,それは条文を読めば分かることですから,要件の先出しは不要です。

・ 即時取得に限った話ではないですが,善意・無過失の要件が出てきたときには,その対象は何か(何について善意・無過失である必要があるのか)を示してください。

・ 186条1項や188条の推定規定を指摘している答案が多く,その点は良いですが,これらの条文によって推定されるということを示しただけでは,要件充足性の判断としては不十分です。要件事実の問題ではなく民法の問題ですから,要件を充足するのか最終的な判断をきちんと示してください(具体的には,推定を覆すような事情があるかどうかを検討することになります。)。もっとも,本問では,「平穏」「公然」「善意」についてはほぼ争いなく認められると思われるので,簡単に「これらの推定を覆す事情はない。」ということを指摘すれば足ります。

・ 過失要件は,対立当事者のそれぞれの利益を最終的に調整する機能を有する要件です。ここでは,過失の評価にかかる事情を全て取り上げて,総合考慮したうえで,利益衡量を行うことになります。したがって,188条によって推定されるというだけでは不十分で,Cにとって有利な事情(Cに過失なしとする事情)と不利な事情(Cに過失ありとする事情)の双方の事情をできる限り指摘して,それらの事情を全部見たうえで,Cに過失があるかどうかを判断してください。答案では,自分の出したい結論に使える事情だけ取り上げて評価するというものがかなりありましたが,反対事情もしっかり考慮する必要があります。

・ 設問1(イ)の構成で,表見代理の検討をしていない答案が意外と多くありました(それらの多くは,Bが無権代理であることを指摘して答案を終わらせていました。)。単純な有権代理の主張だけでは,本問では認められる可能性はほぼないので,Cとしてはさらに反論を組み立てる必要があるはずです。答案の分量が大事というわけではないですが,極端に分量が少なくなってしまった場合は,何かしらの検討を漏らしている可能性が高いので,さらに何か考えられる主張はないのかを検討するようにしてください。

・ 110条の検討をするときに,その要件は,①基本代理権の存在,②越権行為,③正当な理由とする答案がほとんどでした。しかし,110条の条文には「基本代理権」という文言は出てきません。あくまで要件は「代理人がその権限外の行為をした場合」ですから,これを要件として捉えたうえで,このあてはめの中で基本代理権の認定とその越権行為の認定を行うことになります。

・ 「正当な理由」の意義が何であるかについて全く触れていない答案や,触れていても善意・無過失の対象が何かを示していない答案がほとんどでした。

・ 表見代理の無過失の検討で,即時取得の無過失での検討をそのまま引用している(「前述のように」で済ませている)答案がかなりありましたが,表見代理の無過失の対象と即時取得の無過失の対象とは異なるはずですから,使う事実は共通するとしても,評価方法は変わるはずです。したがって,ここでは,改めて事実を評価する作業が必要になります。

・ 設問2では,Bの行為を無権代理と捉えている答案が半数近くありました。問題文をよく読んでください。

・ 無権代理と捉えている答案の多くは,Aが追認したことにより甲カメラの売買契約がAC間に効果帰属するとしたうえで,CがAに対しても相殺の主張をすることができるかということを検討していました。しかし,AはCに対して何ら同種の債務を有していないため,相殺の要件(505条1項本文)を満たさないでしょう。答案の中には,さらに,そうだとしてもCの期待を保護すべきではないかということを検討しているものがありましたが,無権代理構成をとっているということは,前提としてCは売買契約の効果がAとの間に帰属することを予め理解しているはずですから,そもそもCに相殺の期待は生じていないと考える方が自然です。

・ 設問2の問題点はどこなのかが把握できていない答案もありましたが,現場思考型の問題(もっとも,設問2はもとになる判例があるため,それを知っていれば現場思考要素は薄れますが。)では,対立当事者のそれぞれの利益(生の主張)が何なのかをきちんと把握することが大事です。本問でいえば,AはCから300万円払ってほしいという利益,Cは相殺をして100万円だけ払いたいという利益を主張するはずです。これらの利益の衝突がどこで生じるのかを特定するのが,現場思考型の問題の核です。ここでは,それらの利益を実現する方法を個別に考えてみる必要があります。Aとしては,300万円を請求するとなれば,まずその訴訟物を特定する必要があり,例えばBC間の売買契約を追認することによって同契約に基づく当事者の地位が移転する,あるいは同契約に基づく代金債権を取得するという主張をすることが考えられます。一方で,Cは,相殺をするためには,代金債務はBに対して負い続ける必要があるため,Aの主張は受け入れがたいはずです。そうすると,本問の対立点は,Aの追認によって,BC間の売買契約に基づく当事者の地位がAに移転するかどうかということになり,ここが論点ということになります。

≪答案≫

第1 設問1
 1 前提として,Aは,Cに対し,所有権に基づく返還請求権として甲カメラの引渡しを請求する。①甲カメラはAの所有物であるところ,②これをCが占有しているから,Aの請求は認められそうである。(※1)
 2 (ア)の法律構成としては(※2),Cが甲カメラを即時取得(192条(※3))したことで,Aが甲カメラの所有権を喪失し,上記①の要件が欠けるとの反論が考えられる。
 そこで,Cの即時取得の成否について検討すると,Cは甲カメラについて無権利であるB(※4)から売買契約(555条)という「取引行為」によって「動産」である甲カメラを取得して「占有を始め」ている。このときに,Bが「平穏に,かつ,公然と」占有を始めたこと,及びBが無権利者であることについて(※5)「善意」であったことの推定(186条1項)を覆すような事情はない(※6)
 それでは,CはBが無権利者ではないと信じるにつき(※7)「過失がない」といえるか(※8)。甲カメラは,中古品であるにもかかわらず,BC間での売買代金が300万円と高額に設定されていることからすると,甲カメラは,一般人が使用するようなカメラではなく,カメラに精通した者が使用することが予定されているカメラであると考えられる。Bは照明技術師であり,必ずしもカメラそのものを取り扱う職業ではないから,Bがこのような甲カメラを所持していることは不自然であると考える余地がある。これに加えて,BがCに対して,甲カメラはもともとAが使ってきたものであると説明しながら現在の所有者が誰であるか説明をしなかったのであれば,余計にBが甲カメラをなぜ所有しているのか疑問が生じる。たしかに,Cからすれば,Bが照明技術師としてAと仕事上深くかかわりを持っている関係にあると考えれば,BがAから甲カメラを譲り受けている可能性も考えられる。しかし,Cとしても,Bに対して,甲カメラの所有者が誰であるのかを尋ねるという簡単な作業によって,甲カメラの所有関係を把握することができるため,Cにとって大きな負担とはならないから,不自然に思われる点があるのであればこれを確認すべきである。また,BとCとは,仕事でたまたま知り合ったにすぎない間柄であるから,CとBとの間で過去に何らかの取引が何度もあったということもない。そうすると,Cが,Bに対して,甲カメラの所有者を疑うべき事情があるから,Bが無権利者ではないと信じるにつき過失がある(※9)
 したがって,Cが甲カメラを取得するにつき即時取得の要件を満たさないから,(ア)の法律構成によるCの反論は認められない。
 3 (イ)の法律構成としては,BがAの代理人としてCに甲カメラを売却したことで,Cが甲カメラの所有権を取得する結果,Aがその所有権を喪失し,上記①が欠けるとの反論が考えられる。もっとも,本問では,AからBに対して,甲カメラをCに売却することについて代理権が授与されていない(※10)。また,Aは甲カメラを売却するつもりはないとしているから,Bの無権代理行為を追認する(116条本文)ことも期待できない(※11)。そこで,Cは,Bの無権代理行為に表見代理(110条)が成立し,Cが甲カメラを取得するとして,Aの所有権喪失の抗弁を主張する。
 Bは,Aの留守中には鍵を預かってスタジオの管理を任されており,スタジオ維持に必要な消耗品の購入についても認められていたことからすると,少なくともAのためにスタジオを管理し消耗品を購入するのに必要な範囲の代理権を有している(※12)。そうすると,Bはこのような基本代理権を有していながら,その代理権の範囲に含まれない甲カメラの売却をAの代理人として行っているから,「代理人がその権限外の行為をした場合」にあたる。
 それでは,「第三者」(※13)であるCがBに「代理人の権限があると信ずべき正当な理由」,すなわちBに代理権があると信じたことに過失がないといえるか(※14)。前述のように,甲カメラの売買代金が300万円と高額に設定されていることからすると,通常のカメラの売買よりも代理権の有無をより慎重に確認すべきである。また,甲カメラがもともとAの使っていたものであるとの説明を受けた段階で,甲カメラを売却するに至るまでの経緯等を確認して,本当にAが甲カメラを売る意思があるのか,すなわちBに対して代理権を与えているのかどうかを解明する動機が生じるはずである。それにもかかわらず,Cは,漫然Bに代理権があるものと信じたのであるから,代理権の有無に関する調査が欠如しており,過失が認められる。
 したがって,Bの無権代理行為には表見代理が成立しないから,(イ)の法律構成によるCの反論は認められない(※15)
第2 設問2
 1 前提として,Aの請求の根拠について考える。AがCに対して売買契約に基づく代金支払請求として300万円の支払を請求するためには,AC間で売買契約が成立している必要がある。しかし,本問では,AC間では売買契約が締結されていない。また,Bは甲カメラをBの所有物と説明してCに売却しているから,Bを代理人としてAC間で売買契約が成立したとみることもできない。
 そうすると,BC間の甲カメラの売買契約は他人物売買(561条)となるところ,AはBにお礼を言い,Cに対して代金を振り込む口座を指定するなど,売買契約が成立したことを前提とする行動をとっているから,前記他人物売買を追認したものとみることができる。そこで,Aは,この追認により,BC間の売買契約に基づく代金支払請求権(以下「本件代金債権」という。)がAに移転したと主張することが考えられる。
 2 それでは,Aは追認により本件代金債権を取得することができるか。
 この点,他人物売買は,無権代理との関係では,無権限者が代理人と称して第三者と取引をしたか否かの違いしかなく,真の所有者にとっての利害状況は異ならない。したがって,他人物売買を真の所有者が追認した場合には,116条類推適用により,処分の時に遡って効力を生じ(※16),当該第三者は物の所有権を取得する。そうすると,真の所有者の犠牲のもとに第三者は所有権を取得しているから,第三者はその対価的価値を真の所有者に返還すべきであり,それに相当する売買代金債権の取得のために,追認により契約に基づく当事者の地位が真の所有者に移転するとも思える(※17)(※18)
 しかし,追認により,売買契約に基づく契約当事者の地位が真の権利者に移転するとなれば,第三者が無権限者に対して有していた抗弁を主張することができなくなるなど,第三者に不測の不利益を与えることになり,相当ではない(※19)。また,真の権利者は,無権限者に対して不当利得あるいは不法行為に基づいて代金相当額の回収する方法もあるため,売買代金債権が移転しないとしても,真の権利者に大きな不利益は生じない。
 したがって,真の権利者の追認によっても,他人物売買に基づく代金債権は,真の権利者には移転しないと考える。
 3 本問でも,AがBC間の他人物売買を追認したところで,本件代金債権はAには移転しない。したがって,Aは,Cに対して,本件代金債権に基づいて300万円の支払を請求することはできない。
 4 そうすると,本件代金債権は,いまだBC間にとどまるから,CはBに対してその履行をすることになる。このとき,CはBに対して200万円の貸金債権を有しているから,本件代金債権と相殺して(505条1項),CはBに対して残額の100万円を支払えばよい。

以 上


(※1)本来であれば,所有権に基づく返還請求権としての動産引渡請求権の要件を摘示したうえであてはめるべきですが,本問は,もっぱらCの反論の成否を問われていますから,その前提にすぎないAの請求権の成否に関する論述は軽めにとどめておくべきです(出題趣旨にもあるように,最悪全部カットしてもいいと思います。)。
(※2)中大ロー入試は,憲法と民法を除き,答案用紙に30行制限があり,答案に見出しをつけて改行していると,あっという間に30行に達してしまいます。民法には30行制限はありませんが,答案の行を有効活用する癖をつけておくためにも,見出しはあえてつけないでおくことをお勧めします。もっとも,これは中大ロー特有の対策であって,他大のロー入試や予備試験・司法試験などでは,読みやすい答案にするためにも,むしろ見出しを付けた方がいいと思います。
(※3)条文摘示のときも,本来であれば法律名まで記載((民法192条)など)すべきでしょうが,紙幅も時間もない中では省略してもいいのではないかと思います。私も条文摘示で法律名はほとんど書いていませんが,中大ローは全免でしたし,予備試験・司法試験でも普通にAがついているので,法律名を書かなくても特に減点がされるということはないと考えていいでしょう。
(※4)前主が無権利者であることは,条文上の要件ではありませんが,「前主が処分権限をもっていれば,譲受人は権利を承継取得するわけで,即時取得を問題とするまでもない」ため(川島武宜=川井健『新版注釈民法⑺物権⑵』(有斐閣,2007年)181頁),即時取得の成否を検討する上では一言触れておくべきです。もっとも,前主が無権利であることは,消極要件である解されています(前掲注釈183頁)。
(※5)「善意」の対象が何かをしっかりと示してください。最判昭和26年11月27日民集5巻13号775頁は「民法一九二条にいわゆる「善意ニシテ且過失ナキトキ」とは,動産の占有を始めた者において,取引の相手方がその動産につき無権利者でないと誤信し,且つかく信ずるにつき過失のなかつたことを意味する」としています。
(※6)主張立証責任を意識して論述するとこうなると思いますが,単に「「平穏に,かつ,公然と」「善意で」占有を始めている。」とするだけでも足りるとかもしれません。
(※7)無過失についても,その対象を示しましょう。前掲最判昭和26年11月27日は,「民法一九二条にいわゆる「善意ニシテ且過失ナキトキ」とは,動産の占有を始めた者において,取引の相手方がその動産につき無権利者でないと誤信し,且つかく信ずるにつき過失のなかつたことを意味する」としています。
(※8)「過失の有無は,前主の処分権限につき取得者に疑念が生じなければならなかったかどうか,もしそれが肯定されるとすれば,取得者が正しい認識を得るために相当と認められる措置を講じたかどうか,にかかる。そして,過失を肯定するためには,通常人なら当然に気付いたし,またそれに必要な注意を払ったはずなのにかかる注意に欠けていた,という積極的な評価に達しなければならない……。その際,とりわけ取引の実情ないし慣行,商慣習,従来の当事者間の諸関係などが総合的に考慮されなければならない。」前掲注釈185頁
(※9)過失の評価の一例です。出題趣旨にもあるように,過失がないと認定してもかまいません。
(※10)ここで,代理の要件を全て検討する必要はなく,代理権授与行為がないことを端的に指摘すれば足ります。
(※11)無権代理であっても,追認があれば本人に効果帰属するため,表見代理の話に移る前に一言追認の可能性についても触れておくべきです。
(※12)基本代理権が認められるか微妙な事案のようにも思えますが,答案戦略上は正当事由の検討までいきたいので,一応肯定してくべきでしょう。例えば,大判昭和16年6月26日新聞4716号11頁は,薪炭の製造販売をしていたAが,製造に際してBを雇い,自分は現場へは一度も行かずBに全般を委ねていたところ,BがAの代理人としてCに薪を売却した事案で,このような事実関係のもとでは,Bが自由裁量で人夫の雇入れや資材購入などの取引をしていたことは容易に想像であるとしたうえで,「仮令,AがBを管理人と云うが如きものに選任したることなしとするも,特殊の自由なき限り,Bは少くともAの為右薪炭の製造並其の製品の保管を為すに付必要なる或る範囲の代理権を有し居たるものと推認する」のが相当であり,したがって,本件売買は「仮令其の権限なしとするも,権限踰越の代理行為と謂うを妨げ」ないとしています(於保不二雄=奥田昌道『新版注釈民法⑷総則⑷』(有斐閣,2015年)221頁)。
(※13)本問とは全く関係ありませんが,短答知識として,民法110条にいう「第三者」の範囲は代理人の相手方として行為をした者に限られることも確認しておきましょう(大判昭和7年12月24日新聞3518号17頁)。
(※14)「正当な理由」とは何を意味するのかを示しましょう。最判昭和44年6月24日判時570号48頁は,「民法一一〇条にいう「正当ノ理由ヲ有セシトキ」とは,無権代理行為がされた当時存した諸般の事情を客観的に観察して,通常人において右行為が代理権に基づいてされたと信ずるのがもっともだと思われる場合,すなわち,第三者が代理権があると信じたことが過失とはいえない(無過失な)場合をい」うとしています。
(※15)仮に,即時取得と表見代理とで結論を分ける場合は,その理由をしっかりと示す必要があります。試験時間上それが難しいのであれば,結論を両方あわせてしまうのも戦略としてはありです。
(※16)「或る物件につき,なんら権利を有しない者が,これを自己の権利に属するものとして処分した場合において真実の権利者が後日これを追認したときは,無権代理行為の追認に関する民法一一六条の類推適用により,処分の時に遡つて効力を生ずるものと解するのを相当とする(大審院昭和一〇年(オ)第六三七号同年九月一〇日云渡判決,民集一四巻一七一七頁参照)。」最判昭和37年8月10日民集16巻8号1700頁
(※17)争点が法解釈論のレベルで設定されているため,この場合には考えられる反対の見解に触れておくとベターです。もっとも,(事前に用意していたら別ですが)現場で反対の見解まで考えてそれを批判するには時間的余裕がないことがほとんどですから,反対の見解に触れるとしても軽くで十分ですし,反対の見解に触れられなくてもそれだけで不合格とはならないでしょう。自説をしっかり示した方が点は伸びます。
(※18)この反対の見解は,私が勝手に考えたものであり,ソースは特にありません。したがって,理論的にこのような反対の見解がそもそも成り立ち得るのか,検証する必要はありますが,一応悩みを見せるというレベルでは十分だと思います。
(※19)「無権利者を委託者とする物の販売委託契約が締結された場合に,当該物の所有者が,自己と同契約の受託者との間に同契約に基づく債権債務を発生させる趣旨でこれを追認したとしても,その所有者が同契約に基づく販売代金の引渡請求権を取得すると解することはできない。なぜならば,この場合においても,販売委託契約は,無権利者と受託者との間に有効に成立しているのであり,当該物の所有者が同契約を事後的に追認したとしても,同契約に基づく契約当事者の地位が所有者に移転し,同契約に基づく債権債務が所有者に帰属するに至ると解する理由はないからである。仮に,上記の追認により,同契約に基づく債権債務が所有者に帰属するに至ると解するならば,上記受託者が無権利者に対して有していた抗弁を主張することができなくなるなど,受託者に不測の不利益を与えることになり,相当ではない。」最判平成23年10月18日民集65巻7号2899頁





2020-04-27(Mon)

〈令和2年改正対応〉【国内旅行業務取扱管理者試験】平成26年度第2問「旅行業約款,運送約款及び宿泊約款」

書き途中


1.標準旅行業約款に関する以下の各設問について,該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
(1)募集型企画旅行契約の部「適用範囲」「用語の定義」「旅行契約の内容」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者が旅行者との間で締結する契約において,約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習による。
 b.「電子承諾通知」とは,契約の申込みに対する承諾の通知であって,情報通信の技術を利用する方法のうち旅行業者又は旅行業者の募集型企画旅行を旅行業者を代理して販売する会社が使用する電子計算機,ファクシミリ装置,テレックス又は電話機(本問において,以下「電子計算機等」という。)と旅行者が使用する電子計算機等とを接続する電気通信回線を通じて送信する方法により行うものをいう。
 c.旅行業者は,契約において,旅行者が当該旅行業者の定める旅行日程に従って,運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他のサービスの提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受ける。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:エ(配点:4) ※令和2年改正によりbは削除され,正解はイになりました
解説:aは,約款(募集)1条1項の通りですから,正しいです。

(適用範囲)
第一条 当社が旅行者との間で締結する募集型企画旅行に関する契約(以下「募集型企画旅行契約」といいます。)は,この約款の定めるところによります。この約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習によります
2 略


bについて,令和2年改正前の約款(募集)2条4項は,「電子承諾通知」について,問題文に記載のような定義を置いていました。これは,契約の成立時期に関する約款(募集)8条2項が,通信契約の成立時期について,電子承諾通知を用いる場合と用いない場合とで異なる規定を置いていたため,同条にいう「電子承諾通知」の意義を明らかにするための規定であったと考えられます。しかし,令和2年改正により,通信契約の成立時期について,電子承諾通知を用いる場合と用いない場合との区別を取りやめることとなり,条文上から電子承諾通知の文言が削除されました。そのため,令和2年改正後は,定義規定として「電子承諾通知」の意義を明らかにする必要がなくなったため,約款(募集)2条4項は削除されました。したがって,bは,内容的に誤りではありませんが,令和2年改正後は出題されないものと思われます。

◆◇◆令和2年改正前条文◆◇◆
(用語の定義)
第二条 この約款で「募集型企画旅行」とは,当社が,旅行者の募集のためにあらかじめ,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が当社に支払うべき旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し,これにより実施する旅行をいいます。
2 この約款で「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいいます。
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4 この部で「電子承諾通知」とは,契約の申込みに対する承諾の通知であって,情報通信の技術を利用する方法のうち当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が使用する電子計算機,ファクシミリ装置,テレックス又は電話機(以下「電子計算機等」といいます。)と旅行者が使用する電子計算機等とを接続する電気通信回線を通じて送信する方法により行うものをいいます。
5 この約款で「カード利用日」とは,旅行者又は当社が募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等の支払又は払戻債務を履行すべき日をいいます。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
◆◇◆令和2年改正後条文◆◇◆
(用語の定義)
第二条 この約款で「募集型企画旅行」とは,当社が,旅行者の募集のためにあらかじめ,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が当社に支払うべき旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し,これにより実施する旅行をいいます。
2 この約款で「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいいます。
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4 この約款で「カード利用日」とは,旅行者又は当社が募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等の支払又は払戻債務を履行すべき日をいいます。


cは,約款(募集)3条の通りですから,正しいです。

(旅行契約の内容)
第三条 当社は,募集型企画旅行契約において,旅行者が当社の定める旅行日程に従って,運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービス(以下「旅行サービス」といいます。)の提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受けます


以上から,a及びcは正しく,bは令和2年改正により削除されましたから,改正前の正解はエですが,改正後の正解はイです。

(2)募集型は各旅行の部「契約の申込み」「契約締結の拒否」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.契約の申込みをしようとする旅行業者は,旅行業者所定の申込書に所定の事項を記入の上,当該旅行業者が別に定める金額の申込金とともに,当該旅行業者に提出しなければならない。
 イ.旅行者が,契約の申込みの際に支払った申込金は,旅行代金又は取消料の一部として取り扱われ,他に充当されることはない。
 ウ.旅行者が他の旅行者に迷惑を及ぼすおそれがあるときは,旅行業者は契約の締結に応じないことがある。
 エ.旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旨の申し出が旅行者からあったときは,旅行業者は,可能な範囲でこれに応じる。この場合において,旅行者のために講じた特別な措置に関する費用は,旅行者の負担とする。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)5条1項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 当社に募集型企画旅行契約の申込みをしようとする旅行者は,当社所定の申込書(以下「申込書」といいます。)に所定の事項を記入の上,当社が別に定める金額の申込金とともに,当社に提出しなければなりません
2~5 略


イについて,約款(募集)5条3項は,申込金は,①旅行代金,②取消料,③違約料の一部として取り扱われる旨を規定しています。したがって,イは,旅行代金と取消料にしか充当されないとしている点で誤りです。

(契約の申込み)
第五条 略
2 略
3 第一項の申込金は,旅行代金又は取消料若しくは違約料の一部として取り扱います
4,5 略


ウは,約款(募集)7条3号の通りですから,正しいです。

(契約締結の拒否)
第七条 当社は,次に掲げる場合において,募集型企画旅行契約の締結に応じないことがあります。
 一,二 略
 三 旅行者が他の旅行者に迷惑を及ぼし,又は団体行動の円滑な実施を妨げるおそれがあるとき。
 四~八 略


エは,約款(募集)5条4項,5項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 略
2,3 略
4 募集型企画旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旅行者は,契約の申込時に申し出てください。このとき,当社は可能な範囲内でこれに応じます
5 前項の申出に基づき,当社が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は,旅行者の負担とします


(3)募集型企画旅行の部「契約の成立時期」「契約書面の交付」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.契約は,旅行業者が契約の締結を承諾し,当該旅行業者が定める金額の申込金を受理した時に成立する。
 b.通信契約は,電子承諾通知を発する場合には,旅行業者が契約の締結の通知を発した時に成立する。
 c.旅行業者は,契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び旅行業者の責任に関する事項を記載した書面を交付する。
 d.旅行業者が契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,契約書面に記載するところによる。

ア.a,d  イ.b,c  ウ.a,c,d  エ.a,b,c,d


正解:ウ(配点:4) ※bは令和2年改正により削除されました
解説:aは,約款(募集)8条1項の通りですから,正しいです。

(契約の成立時期)
第八条 募集型企画旅行契約は,当社が契約の締結を承諾し,第五条第一項の申込金を受理した時に成立するものとします
2 略


bについて,令和2年に約款(募集)の改正があり,該当規程が削除となりました。令和2年改正前の約款(募集)8条2項は,通信契約の場合には,旅行業者が承諾通知を発した時点で契約が成立するのが原則(発信主義)であり,電子承諾通知を用いる場合には,旅行者に承諾通知が到達したときに契約が成立するとの例外を置いていました。しかし,令和2年改正後の約款(募集)8条2項は,電子承諾通知の例外を削除し,通信契約の規律を一本化するとともに,契約の成立時期を承諾通知が旅行者に到達したときに変更しました(到達主義)。したがって,イは,試験実施当時の約款(募集)によれば正しいですが,令和2年改正後は誤りとなります。なお,法改正の詳細については,こちらをご覧ください。

◆◇◆令和2年改正前条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知を発した時に成立するものとします。ただし,当該契約において電子承諾通知を発する場合は,当該通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
◆◇◆令和2年改正後条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。


cは,約款(募集)9条1項の通りですから,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 当社は,前条の定める契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します
2 略


dは,約款(募集)9条2項の通りですから,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 略
2 当社が募集型企画旅行契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,前項の契約書面に記載するところによります


以上から,a,c及びdが正しく,bが誤りですから,正解はウです。

(4)募集型企画旅行契約の部「確定書面」「情報通信の技術を利用する方法」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目に当たる日以降に契約の申し込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面を交付する。
 b.旅行業者は,あらかじめ旅行者の承諾を得て,確定書面の交付に代えて,情報通信技術を利用する方法により当該書面に記載すべき事項(本問において,以下「記載事項」という。)を提供したときは,当該旅行者の使用する通信機器に備えられたファイルに記載事項が記録されたことを確認する。
 c.旅行業者は,確定書面の交付に代えて,情報通信技術を利用する方法により記載事項を提供した場合に,旅行者の使用に係る通信機器に記載事項を記録するためのファイルが備えられていないときは,旅行業者の使用する通信機器に備えられたファイル(専ら当該旅行者のように供するものに限る。)に記載事項を記録し,旅行者が記載事項を閲覧したことを確認する。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:エ(配点:4)
解説:aは,約款(募集)10条1項の通りですから,正しいです。

(確定書面)
第十条 前条第一項の契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目に当たる日以降に募集型企画旅行契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します
2,3 略


bは,約款(募集)11条1項の通りですから,正しいです。

(情報通信の技術を利用する方法)
第十一条 当社は,あらかじめ旅行者の承諾を得て,募集型企画旅行契約を締結しようとするときに旅行者に交付する旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面,契約書面又は確定書面の交付に代えて,情報通信の技術を利用する方法により当該書面に記載すべき事項(以下この条において「記載事項」といいます。)を提供したときは,旅行者の使用する通信機器に備えられたファイルに記載事項が記録されたことを確認します
2 略


cは,約款(募集)11条2項の通りですから,正しいです。

(情報通信の技術を利用する方法)
第十一条 略
2 前項の場合において,旅行者の使用に係る通信機器に記載事項を記録するためのファイルが備えられていないときは,当社の使用する通信機器に備えられたファイル(専ら当該旅行者の用に供するものに限ります。)に記載事項を記録し,旅行者が記載事項を閲覧したことを確認します


以上から,aないしcのいずれも正しいですから,正解はエです。

(5)募集型企画旅行契約の部「旅行代金」「旅行代金の額の変更」「旅行者の交替」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,通信契約を締結したときは,カード利用日は旅行契約成立日とする。
 イ.旅行業者は,通信契約を締結したときは,提携するクレジットカード会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして契約書面に記載する金額の旅行代金の支払いを受ける。
 ウ.旅行業者と契約を締結した旅行者が,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができるのは,旅行業者の承諾を得たときであっても,当該旅行者の三親等以内の親族に限られる。
 エ.旅行業者は,旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金が,著しい経済情勢の変化等により,旅行の募集の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額される場合においては,その増額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加することができる。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)12条2項の通りですから,正しいです。

(旅行代金)
第十二条 略
2 通信契約を締結したときは,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして契約書面に記載する金額の旅行代金の支払いを受けます。また,カード利用日は旅行契約成立日とします


イは,約款(募集)12条2項の通りですから,正しいです。

(旅行代金)
第十二条 略
2 通信契約を締結したときは,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして契約書面に記載する金額の旅行代金の支払いを受けます。また,カード利用日は旅行契約成立日とします。


ウについて,約款(募集)15条は,旅行者の交替を,三親等以内の親族に限る旨の規定を置いていません。したがって,ウは,誤りです。

(旅行者の交替)
第十五条 当社と募集型企画旅行契約を締結した旅行者は,当社の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができます。
2 旅行者は,前項に定める当社の承諾を求めようとするときは,当社所定の用紙に所定の事項を記入の上,所定の金額の手数料とともに,当社に提出しなければなりません。
3 第一項の契約上の地位の譲渡は,当社の承諾があった時に効力を生ずるものとし,以後,旅行契約上の地位を譲り受けた第三者は,旅行者の当該募集型企画旅行契約に関する一切の権利及び義務を承継するものとします。


エは,約款(募集)14条1項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 募集型企画旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金(以下この条において「適用運賃・料金」といいます。)が,著しい経済情勢の変化等により,募集型企画旅行の募集の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額又は減額される場合においては,当社は,その増額又は減額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加し,又は減少することができます。
2~5 略


(6)募集型企画旅行契約の部「旅行者の解除権」に関する次の記述のうち,旅行者が旅行開始前に契約を解除するに当たって取消料の支払いが必要となるものはどれか(いずれも取消料の支払いを要する期間内の解除とする。)。
 ア.契約書面に「Aレストランでフランス料理の昼食」と記載されていたが,旅行業者によって「Bレストランでフランス料理の昼食」に変更されたとき。
 イ.旅行者が必要な介助者の急病によって旅行に参加できなくなり,やむを得ず契約を解除するとき。
 ウ.旅行業者が旅行者に対し,契約書面に記載した期日までに,確定書面を交付しなかったとき。
 エ.契約書面に「A航空会社を利用」と記載されていたが,A航空会社のパイロット不足により運航中止となり,「B航空会社」に変更されたとき。


正解:イ(配点:4)
解説:約款(募集)16条1項は,旅行者が契約を解除する場合には,原則として取消料の支払いが必要である旨を定めています。もっとも,同条2項は,その各号事由に該当する場合には,取消料の支払いが不要である旨を定めています。そこで,取消料の支払いが必要かどうかは,同条2項各号事由に該当するかどうかによって決せられることになります。
 アは,契約書面に記載されたレストランの変更が生じているため,「契約内容が変更されたとき」(同項1号本文)にあたります。そのうえで,同号ただし書によれば,その変更が別表第2上欄に掲げるものであるときに限るとしています。そこで別表第2該当性についてみると,2号の「契約書面に記載した入場する……観光施設(レストランを含みます。)……の変更」にあたります。したがって,アは,取消料の支払いが不要です。
 イは,同条2項各号のいずれにも該当しないため,取消料の支払いが必要です。
 ウは,同条2項4号に該当するため,取消料の支払いが不要です。
 エは,契約書面に記載された航空会社の変更が生じているため,「契約内容が変更されたとき」(同条2項1号本文)にあたります。そして,別表第2該当性については,4号の「契約書面に記載した運送機関の……会社名の変更」にあたります。したがって,エ,取消料の支払いが不要です。

(旅行者の解除権)
第十六条 旅行者は,いつでも別表第一に定める取消料を当社に支払って募集型企画旅行契約を解除することができます。通信契約を解除する場合にあっては,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして取消料の支払いを受けます。
2 旅行者は,次に掲げる場合において,前項の規定にかかわらず,旅行開始前に取消料を支払うことなく募集型企画旅行契約を解除することができます
 一 当社によって契約内容が変更されたとき。ただし,その変更が別表第二上欄に掲げるものその他の重要なものであるときに限ります
 二 略
 三 略
 四 当社が旅行者に対し,第十条第一項の期日までに,確定書面を交付しなかったとき
 五 略
3,4 略

別表第二 変更補償金

(7)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権等-旅行開始前の解除」に関する次の記述のうち,旅行業者が旅行開始前に契約を解除できないものはどれか(いずれの場合も解除に係る旅行者への理由説明は行うものとする。)。
 ア.旅行者が,旅行業者があらかじめ明示した参加旅行者の条件を満たしていないことが判明したとき。
 イ.2泊3日の国内旅行において,旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったため,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目に当たる日に,旅行を中止する旨を旅行者に通知したとき。
 ウ.通信契約を締結した場合であって,旅行者の有するクレジットカードが無効になり,旅行者が旅行代金等に係る債務の一部又は全部を旅行業者が提携するクレジットカード会社のカード会員規約に従って決済できなくなったとき。
 エ.花見を目的とする日帰りの国内旅行において,異常気象により開花が遅れ,花見そのものができないおそれが極めて大きいことから。当該旅行を中止する旨を旅行開始日の前日から起算してさかのぼって3日目に当たる日に旅行者に通知したとき。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)17条1項1号の通りですから,解除することができます。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一 旅行者が当社があらかじめ明示した性別,年齢,資格,技能その他の参加旅行者の条件を満たしていないことが判明したとき
 二~九 略
2,3 略


イについて,約款(募集)17条3項は,日帰り以外の国内旅行を,最少催行人員に達しないこと理由に解除する場合には,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって13日目に当たる日より前に通知をする旨を規定しています。したがって,イは,これを7日目に当たる日にしているため,解除することができません。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 略
2 略
3 当社は,第一項第五号に掲げる事由により募集型企画旅行契約を解除しようとするときは,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって,国内旅行にあっては十三日目(日帰り旅行については,三日目)に当たる日より前に,海外旅行にあっては二十三日目(別表第一に規定するピーク時に旅行を開始するものについては三十三日目)に当たる日より前に,旅行を中止する旨を旅行者に通知します


ウは,約款(募集)17条1項8号の通りですから,解除することができます。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~七 略
 八 通信契約を締結した場合であって,旅行者の有するクレジットカードが無効になる等,旅行者が旅行代金等に係る債務の一部又は全部を提携会社のカード会員規約に従って決済できなくなったとき
 九 略
2,3 略


エは,約款(募集)17条1項6号の通りですから,解除することができます。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~五 略
 六 スキーを目的とする旅行における必要な降雪量等の旅行実施条件であって契約の締結の際に明示したものが成就しないおそれが極めて大きいとき
 七~九 略
2,3 略


(8)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権-旅行開始後の解除」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,官公署の命令など当該旅行業者の関与し得ない事由が生じた場合であって,旅行の継続が不可能となったときは,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,契約の一部を解除することがある。
 イ.旅行業者が旅行開始後に契約を解除したときは,旅行業者と旅行者との間の契約関係は,将来に向かってのみ消滅する。
 ウ.旅行業者が旅行開始後に契約を解除したときは,旅行者が既に提供を受けた旅行サービスに関する旅行業者の債務については,有効な弁済がなされたものとされる。
 エ.旅行開始後,旅行者が旅行を安全かつ円滑に実施するための添乗員の指示に従わず,団体旅行の規律を乱し,当該旅行の安全かつ円滑な実施を妨げるため,旅行業者が契約を解除したとき,旅行業者は,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じても払い戻すことを要しない。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)18条1項4号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 当社は,次に掲げる場合において,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,募集型企画旅行契約の一部を解除することがあります。
 一~三 略
 四 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合であって,旅行の継続が不可能となったとき
2,3 略


イは,約款(募集)18条2項前段の通りですから,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 略
2 当社が前項の規定に基づいて募集型企画旅行契約を解除したときは,当社と旅行者との間の契約関係は,将来に向かってのみ消滅します。この場合において,旅行者が既に提供を受けた旅行サービスに関する当社の債務については,有効な弁済がなされたものとします。
3 略


ウは,約款(募集)18条2項後段の通りですから,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 略
2 当社が前項の規定に基づいて募集型企画旅行契約を解除したときは,当社と旅行者との間の契約関係は,将来に向かってのみ消滅します。この場合において,旅行者が既に提供を受けた旅行サービスに関する当社の債務については,有効な弁済がなされたものとします
3 略


エについて,約款(募集)18条3項は,解除時において旅行者がいまだ提供を受けていない旅行サービスに係る旅行代金から取消料等を差し引いたものを旅行者に払い戻すとしています。したがって,エは,誤りです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 略
2 略
3 前項の場合において,当社は,旅行代金のうち旅行者がいまだその提供を受けていない旅行サービスに係る部分に係る金額から,当該旅行サービスに対して取消料,違約料その他の既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用に係る金額を差し引いたものを旅行者に払い戻します





●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-04-26(Sun)

【国内旅行業務取扱管理者試験】令和元年度第1問「旅行業法及びこれに基づく命令」

今回は,令和元年度第1問です。

第1問は,過去問と類似の問題がほとんどですから,5年分(最悪直近2年分)程度回しておけば合格ラインには乗るように思います。

第1問,第2問はさらっと済ませて,第3問に時間を割きたいところです。


(注)略称は次の通り
法:旅行業法
施行規則:旅行業法施行規則
施行令:旅行業法施行令
契約規則:旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則

以下の各設問について,該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。

(1)次の記述のうち,法第1条「目的」に定められているものはどれか。
 ア.旅行業等を営む者の業務の適正な運営の確保
 イ.旅行業等を営む者を通じた訪日外国人旅行者の誘致と観光立国の促進
 ウ.旅行業等を営む者を通じた地方創生と国民経済の発展
 エ.旅行業等を営む者が組織する団体の活性化による国際親善の促進


正解:ア(配点:4)
解説:法1条は下記のとおり定めています。アは法1条に規定されていますが,イないしエは法1条に規定されていません。したがって,正解はアです。

(目的)
第一条 この法律は,旅行業等を営む者について登録制度を実施し,あわせて旅行業等を営む者の業務の適正な運営を確保するとともに,その組織する団体の適正な活動を促進することにより,旅行業務に関する取引の公正の維持,旅行の安全の確保及び旅行者の利便の増進を図ることを目的とする。


(2)報酬を得て,次の行為を事業として行う場合,旅行業の登録を受けなければならないものはどれか。
 ア.町内会が,徒歩での日帰り紅葉ハイキングを実施し,昼食のためにレストランを手配する行為
 イ.観光案内所が,旅行者からの依頼を受け,他人の経営する貸切バスを手配する行為
 ウ.イベント事業者が,外国の法令に準拠して外国において旅行業を営む者からの依頼を受け,他人の経営する旅館を手配する行為
 エ.人材派遣会社が,旅行業者からの依頼を受け,全国通訳案内士又は地域通訳案内士を派遣する行為


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,レストランの手配をする行為は「運送等関連サービス」にあたるところ,運送等関連サービスを行うについて旅行業の登録が必要なのは,①企画旅行中の運送等サービスを提供する者との間で契約を締結するのに付随する場合(法2条1項2号),②運送等サービスの利用に付随して旅行者のために代理・媒介・取次をする場合(同項6号),③運送等サービスの利用に付随して運送等サービスを提供する者のために代理・媒介をする場合(同項7号)の3つの場合です。しかし,本問の主たるサービスである運送等サービスが存在しないため,上記3つの場合のいずれにも該当しません。したがって,アは,旅行業の登録が不要であり,誤りです。
 イは,法2条1項5号に該当するため,旅行業の登録が必要です。したがって,イは,正しいです。
 ウ及びエについては,法2条1項各号のいずれにも該当しないため,旅行業の登録は不要です。したがって,ウ及びエは,誤りです。

(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一 旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービス(以下「運送等サービス」という。)の内容並びに旅行者が支払うべき対価に関する事項を定めた旅行に関する計画を,旅行者の募集のためにあらかじめ,又は旅行者からの依頼により作成するとともに,当該計画に定める運送等サービスを旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等サービスを提供する者との間で締結する行為
 二 前号に掲げる行為に付随して,運送及び宿泊のサービス以外の旅行に関するサービス(以下「運送等関連サービス」という。)を旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等関連サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等関連サービスを提供する者との間で締結する行為
 三 旅行者のため,運送等サービスの提供を受けることについて,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為
 四 運送等サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送等サービスの提供について,代理して契約を締結し,又は媒介をする行為
 五 他人の経営する運送機関又は宿泊施設を利用して,旅行者に対して運送等サービスを提供する行為
 六 前三号に掲げる行為に付随して,旅行者のため,運送等関連サービスの提供を受けることについて,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為
 七 第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,運送等関連サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送等関連サービスの提供について,代理して契約を締結し,又は媒介をする行為
 八 第一号及び第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,旅行者の案内,旅券の受給のための行政庁等に対する手続の代行その他旅行者の便宜となるサービスを提供する行為
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2~7 略


(3)旅行業又は旅行業者代理業の登録に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.第2種旅行業の有効期間の更新の登録がなされたときは,その登録の有効期間は,従前の登録の有効期間の満了の日から起算する。
 イ.地域限定旅行業の更新登録の申請をしようとする者は,その主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に有効期間の満了の日の2月前までに更新登録申請書を提出しなければならない。
 ウ.旅行業者代理業の新規登録の申請をしようとする者は,所属旅行業者を第1種旅行業者とする場合であっても,当該登録の申請をしようとする者の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に新規登録申請書を提出しなければならない。
 エ.旅行業者代理業については,登録の有効期間は定められていない。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,法6条の3第4項は,有効期間の更新の登録がなされたときは,その登録の有効期間は,従前の登録有効期間の満了の日の翌日から起算する旨規定しています。したがって,アは,これを従前の登録の有効期間満了日から起算するとしている点で誤りです。

(有効期間の更新の登録)
第六条の三 略
2,3 略
4 前項の場合において,有効期間の更新の登録がなされたときは,その登録の有効期間は,従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。


イは,施行規則1条の2第2号の通りですから,正しいです。

(新規登録及び更新登録の申請手続)
第一条の二 法第三条の規定による旅行業又は旅行業者代理業の登録(以下この節において「新規登録」という。)又は法第六条の三第一項の規定による有効期間の更新の登録(以下「更新登録」という。)の申請をしようとする者は,次の区分により,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による新規登録(更新登録申請書を提出しなければならない。この場合において,更新登録の申請については,有効期間の満了の日の二月前までに提出するものとする
 一 略
 二 業務の範囲が次条に規定する第二種旅行業務,第三種旅行業務又は地域限定旅行業務である旅行業の新規登録又は更新登録の申請をしようとする者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事
 三 略


ウは,施行規則1条の2第3号の通りですから,正しいです。

(新規登録及び更新登録の申請手続)
第一条の二 法第三条の規定による旅行業又は旅行業者代理業の登録(以下この節において「新規登録」という。)又は法第六条の三第一項の規定による有効期間の更新の登録(以下「更新登録」という。)の申請をしようとする者は,次の区分により,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による新規登録(更新登録)申請書を提出しなければならない。この場合において,更新登録の申請については,有効期間の満了の日の二月前までに提出するものとする。
 一,二 略
 三 旅行業者代理業の新規登録の申請をしようとする者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事


エについて,法6条の2は,「旅行業」についてはその登録の有効期間を5年と規定していますが,「旅行業者代理業」についてはその登録の有効期間を定めていません。また,法及び関係法令に,「旅行業者代理業」の登録の有効期間を定める規定はありません。したがって,エは,正しいです。

(登録の有効期間)
第六条の二 旅行業の登録の有効期間は,登録の日から起算して五年とする。


(4)登録業務範囲に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか(いずれも総合旅行業務取扱管理者を選任しているものとする。)。
 ア.第1種旅行業者は,法第14条の2第1項の規定により,地域限定旅行業者が実施する本邦内の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものであって,一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施されるものに限る。)について,当該地域限定旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる。
 イ.第2種旅行業者は,本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)以外の全ての旅行業務を取り扱うことができる。
 ウ.第3種旅行業者は,訪日外国人旅行者を対象とした本邦内の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものであって,一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施されるものに限る。)を実施することができる。
 エ.地域限定旅行業者は,本邦外の旅行に関する相談に応ずることはできない。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,施行規則1条の3第1号の通りですから,正しいです。

(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一 第一種旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為(法第十四条の二第一項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結する行為を含む。以下この条において同じ。))
 二~四 略


イは,施行規則1条の3第2号の通りですから,正しいです。

(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一 略
 二 第二種旅行業務法第二条第一項各号に掲げる行為のうち本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。次号において同じ。)の実施に係るもの以外のもの
 三,四 略


ウは,施行規則1条の3第3号の通りですから,正しいです。

(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一,ニ 略
 三 第三種旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為のうち企画旅行(一の企画旅行ごとに一の自らの営業所の存する市町村(特別区を含む。以下同じ。)の区域,これに隣接する市町村の区域及び観光庁長官の定める区域(次号及び第十条の五において「拠点区域」という。)内において実施されるものを除く。)の実施に係るもの以外のもの)
 四 略


エについて,施行規則1条の3第4号は,地域限定旅行業務の範囲を,企画旅行の実施に係るもの以外のものとしています。ここで,企画旅行の実施に係る業務とは,法2条1項1号,2号及び8号に掲げる旅行業務を指しますが(法2条4項参照),旅行に関する相談はこれにあたりませんから(法2条1項9号),地域限定旅行業務の範囲に含まれます。したがって,エは,これを行うことができないとしている点で誤りです。

○旅行業法
(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一 旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービス(以下「運送等サービス」という。)の内容並びに旅行者が支払うべき対価に関する事項を定めた旅行に関する計画を,旅行者の募集のためにあらかじめ,又は旅行者からの依頼により作成するとともに,当該計画に定める運送等サービスを旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等サービスを提供する者との間で締結する行為
 二 前号に掲げる行為に付随して,運送及び宿泊のサービス以外の旅行に関するサービス(以下「運送等関連サービス」という。)を旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等関連サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等関連サービスを提供する者との間で締結する行為
 三~七 略
 八 第一号及び第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,旅行者の案内,旅券の受給のための行政庁等に対する手続の代行その他旅行者の便宜となるサービスを提供する行為
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2,3 略
4 この法律で「企画旅行契約」とは,第一項第一号、第二号及び第八号(同項第一号に係る部分に限る。)に掲げる旅行業務の取扱いに関し,旅行業を営む者が旅行者と締結する契約をいう。
5~7 略
○旅行業法施行規則
(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一~三 略
 四 地域限定旅行業務法第二条第一項各号に掲げる行為のうち企画旅行(一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施されるものを除く。)の実施に係るもの及び同項第三号から第五号までに掲げる行為(一の行為ごとに一の拠点区域内における運送等サービスの提供に係るものを除く。)に係るもの以外のもの


(5)次の記述のうち,旅行業又は旅行業者代理業の登録の拒否事由に該当するもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.申請前5年以内に旅行業務に関し不正な行為をした者
 b.第2種旅行業を営もうとする者であって,その基準資産額が300万円であるもの
 c.刑法の規定に違反して罰金の刑に処せられ,その執行を終わった日から5年を経過していない者
 d.暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者

ア.a,c  イ.a,b,d  ウ.b,c,d  エ.a,b,c,d


正解:イ(配点:4)
解説:登録の拒否事由は法6条1項各号に掲げられており,このうちの一つにでも該当する場合には,登録が拒否されます。
 aは法6条1項4号に該当するため,登録拒否事由にあたります。
 bについて,法6条1項10号は,業務範囲ごとに財産的基礎の基準を設けており,同基準を満たさない場合には登録拒否事由になる旨規定しています。そして,第2種旅行業の基準資産額は700万円以上とされています(施行規則3条2号)。したがって,資産基準額が300万円であるにもかかわらず第2種旅行業を営もうとすることは,同号に該当するため,登録拒否事由にあたります。
 cについて,法6条1項2号は,①何かしらの犯罪について禁錮以上の刑に処せられた場合,又は②旅行業法の規定に違反して罰金刑に処せられた場合のいずれかで,5年を経過していないものについて登録拒否事由になる旨規定しています。本問では,刑法の規定に違反している場合であるため,②にはあたりません。また,本問では罰金刑となっていますが,罰金は禁錮よりも軽い刑ですから(刑法10条1項,9条),①にもあたりません。したがって,cは,同号に該当せず,登録拒否事由となりません。
 dは法6条1項3号に該当するため,登録拒否事由にあたります。
 以上から,a,b及びdが登録拒否事由に該当し,cは登録拒否事由となりませんから,正解は,イです。

○旅行業法
(登録の拒否)
第六条 観光庁長官は,登録の申請者が次の各号のいずれかに該当する場合には,その登録を拒否しなければならない。
 一 第十九条の規定により旅行業若しくは旅行業者代理業の登録を取り消され,又は第三十七条の規定により旅行サービス手配業の登録を取り消され,その取消しの日から五年を経過していない者(当該登録を取り消された者が法人である場合においては,当該取消しに係る聴聞の期日及び場所の公示の日前六十日以内に当該法人の役員であつた者で,当該取消しの日から五年を経過していないものを含む。)
 二 禁錮以上の刑に処せられ,又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ,その執行を終わり,又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過していない者
 三 暴力団員等(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者をいう。第八号において同じ。)
 四 申請前五年以内に旅行業務又は旅行サービス手配業務に関し不正な行為をした者
 五 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号又は第七号のいずれかに該当するもの
 六 心身の故障により旅行業若しくは旅行業者代理業を適正に遂行することができない者として国土交通省令で定めるもの又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
 七 法人であつて,その役員のうちに第一号から第四号まで又は前号のいずれかに該当する者があるもの
 八 暴力団員等がその事業活動を支配する者
 九 営業所ごとに第十一条の二の規定による旅行業務取扱管理者を確実に選任すると認められない者
 十 旅行業を営もうとする者であつて,当該事業を遂行するために必要と認められる第四条第一項第三号の業務の範囲の別ごとに国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しないもの
 十一 旅行業者代理業を営もうとする者であつて,その代理する旅行業を営む者が二以上であるもの
2 略
○旅行業法施行規則
(財産的基礎)
第三条 法第六条第一項第十号の国土交通省令で定める基準は,次条に定めるところにより算定した資産額(以下「基準資産額」という。)が,次の各号に掲げる区分に従い,当該各号に定める額以上であることとする。
 一 略
 二 登録業務範囲が第二種旅行業務である旅行業(以下「第二種旅行業」という。)を営もうとする者 七百万円
 三,四 略
○刑法
(刑の種類)
第九条 死刑,懲役,禁錮,罰金,拘留及び科料を主刑とし,没収を付加刑とする。
(刑の軽重)
第十条 主刑の軽重は,前条に規定する順序による。ただし,無期の禁錮と有期の懲役とでは禁錮を重い刑とし,有期の禁錮の長期が有期の懲役の長期の二倍を超えるときも,禁錮を重い刑とする。
2,3 略


(6)変更登録等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.第1種旅行業者は,法人の場合であって,その代表者の氏名について変更があったときは,観光庁長官に変更登録申請書を提出しなければならない。
 イ.第2種旅行業者は,主たる営業所の名称及び都道府県の区域を異にする所在地の変更があったときは,その日から30日以内に変更後の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に変更登録申請書を提出しなければならない。
 ウ.第3種旅行業者は,第1種旅行業への変更登録の申請をしようとするときは,観光庁長官に変更登録申請書を提出しなければならない。
 エ.旅行業者代理業者は,地域限定旅行業への変更登録の申請をしようとするときは,当該旅行業者代理業者の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に変更登録申請書を提出しなければならない。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,法6条の4第3項は,法4条1項1号,2号又は4号に掲げる事項にについて変更があった場合には,その旨を観光庁長官に届け出る旨規定しています。本問にある,法人の代表者の氏名は,法4条1項1号に掲げる事項に該当するため,これを変更する場合には,法6条の4第3項に従い,観光庁長官に届け出る必要があります。この届出の方法について,施行規則5条1項は,「登録行政庁」に「登録事項変更届出書」を提出するものとしています。したがって,本問でも,第1種旅行業者の登録行政庁である観光庁長官に対して「登録事項変更届出書」を提出する必要があります。よって,アは,「変更登録申請書」を提出しなければならないとしている点で誤りです。
 イについて,主たる営業所の名称及び所在地の変更は,法4条1項2号に掲げる事項ですから,法6条の4第3項に従い,観光庁長官に届け出る必要があります。そして,この場合の届出の方法について,施行規則5条1項はただし書は,第1種旅行業者以外の旅行業者・旅行業代理業者が都道府県の区域を異にする所在地の変更を行う場合には,変更後の営業所の所在地を管轄する都道府県知事に「登録事項変更届出書」を提出する旨規定しています。したがって,イは,「変更登録申請書」を提出するとしている点で誤りです。
 ウについて,法6条の4第1項は,旅行業務範囲の変更を行う場合には,観光庁長官の行う変更登録を受ける旨規定しています。そして,この変更登録の方法について,施行規則4条の2第1項は,第1種旅行業への変更登録を申請する場合には「観光庁長官」に対して,それ以外の旅行業への変更登録を申請する場合には「主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事」に対して,それぞれ「変更登録申請書」を提出する旨規定しています。本問では,第3種から第1種への変更ですから,「観光庁長官」に対して「変更登録申請書」を提出することとなります。したがって,ウは,正しいです。
 エについて,法6条の4第1項の変更登録が必要となるのは,「旅行業の登録を受けた者」が業務範囲の変更を行う場合ですから,旅行業の登録を受けていない「旅行業者代理業者」が旅行業務を取り扱うにあたっては,変更登録は行いません。このときは,新規登録(法3条,4条)が必要です。したがって,エは,変更登録を行うとしている点で誤りです。

○旅行業法
(登録の申請)
第四条 前条の登録を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を観光庁長官に提出しなければならない。
 一 氏名又は商号若しくは名称及び住所並びに法人にあつては,その代表者の氏名
 二 主たる営業所及びその他の営業所の名称及び所在地
 三~五 略
2 略
(変更登録等)
第六条の四 旅行業の登録を受けた者(以下「旅行業者」という。)は,第四条第一項第三号の業務の範囲について変更をしようとするときは,国土交通省令で定めるところにより,観光庁長官の行う変更登録を受けなければならない
2 略
3 旅行業者又は旅行業者代理業者(旅行業者代理業の登録を受けた者をいう。以下同じ。)は,第四条第一項第一号,第二号又は第四号(旅行業者代理業者にあつては,同項第一号又は第二号)に掲げる事項について変更があつたときは,その日から三十日以内に,国土交通省令で定める書類を添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない
4 略
○旅行業法施行規則
(変更登録)
第四条の二 法第六条の四第一項の規定による変更登録(以下「変更登録」という。)の申請をしようとする旅行業者は,次の各号の区分に従い,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による変更登録申請書を提出しなければならない
 一 第一種旅行業への変更登録の申請をしようとする旅行業者 観光庁長官
 二 第二種旅行業,第三種旅行業又は地域限定旅行業への変更登録の申請をしようとする旅行業者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事
2~5 略
(登録事項の変更の届出)
第五条 旅行業者又は旅行業者代理業者(以下「旅行業者等」という。)は,法第六条の四第三項の規定により登録事項の変更の届出をしようとするときは,登録行政庁(旅行業者等が現に登録を受けている行政庁をいう。第十条の四,第三十八条,第三十九条及び第四十条において同じ。)に,第四号様式による登録事項変更届出書を提出しなければならない。ただし,第二種旅行業者,第三種旅行業者,地域限定旅行業者又は旅行業者代理業者が法第四条第一項第二号に規定する主たる営業所の所在地の変更(都道府県の区域を異にする所在地の変更に限る。)の届出をしようとするときは,変更後の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に届出書を提出しなければならない
2,3 略


(7)営業保証金に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,営業保証金の供託をしたときは,供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して,その旨を登録行政庁に届け出た後でなければ,その事業を開始してはならない。
 イ.第3種旅行業の新規登録を受けた者が供託すべき営業保証金の額は,登録の申請時に添付した書類に記載した旅行業務に関する旅行者との年間取引見込額が2億円未満である場合にあっては,300万円である。
 ウ.登録行政庁は,旅行業の登録をした場合において,登録の通知を受けた日から14日以内に旅行業者が法第7条第2項の届出をしないときは,その定める7日以上の期間内にその届出をすべき旨の催告をしなければならない。
 エ.営業保証金は,現金以外では国債証券に限り,当該証券の額面金額をもって,これに充てることができる。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,法7条2項,3項の通りですから,正しいです。

(営業保証金の供託)
第七条 略
2 旅行業者は,営業保証金の供託をしたときは,供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない
3 旅行業者は,前項の届出をした後でなければ,その事業を開始してはならない
4,5 略


イは,施行規則7条,別表第1の通りですから,正しいです。

(営業保証金の額)
第七条 法第八条第一項に規定する営業保証金の額は,別表第一の額(旅行業者の登録業務範囲が第一種旅行業務である場合にあつては,別表第一の額に別表第二の額を加えた額)とする。

施行規則別表第一

ウは,法7条4項の通りですから,正しいです。なお,法7条2項の届出とは,供託をした旨の届出です。

(営業保証金の供託)
第七条 略
2 旅行業者は,営業保証金の供託をしたときは,供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない。
3 略
4 観光庁長官は,旅行業の登録をした場合において,登録の通知を受けた日から十四日以内に旅行業者が第二項の届出をしないときは,その定める七日以上の期間内にその届出をすべき旨の催告をしなければならない
5 略


エについて,法8条6項,施行規則8条は,国債証券のほかに,地方債証券,一定の有価証券をもって,営業保証金に充てることができる旨を規定しています。したがって,エは,これを国債証券に限っている点で誤りです。

○旅行業法
(営業保証金の額等)
第八条 略
2~5 略
6 営業保証金は,国土交通省令で定めるところにより,国債証券,地方債証券その他の国土交通省令で定める有価証券(社債,株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二百七十八条第一項に規定する振替債を含む。)をもつて,これに充てることができる。
7 略
○旅行業法施行規則
(営業保証金又は弁済業務保証金に充てることができる有価証券)
第八条 法第八条第六項(法第四十七条第三項及び第四十八条第四項において準用する場合を含む。)の国土交通省令で定める有価証券は,次に掲げるものとする。
 一 国債証券
 二 地方債証券
 三 特別の法律により法人が発行する債券
 四 前三号に掲げるもののほか,担保附社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)による担保附社債券及び法令により優先弁済を受ける権利を保証されている社債券(自己の社債券及び会社法(平成十七年法律第八十六号)による特別清算開始の命令を受け,特別清算終結の決定の確定がない会社,破産法(平成十六年法律第七十五号)による破産手続開始の決定を受け,破産手続終結の決定若しくは破産手続廃止の決定の確定がない会社,民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)による再生手続開始の決定を受け,再生手続終結の決定若しくは再生手続廃止の決定の確定がない会社又は会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)による更生手続開始の決定を受け,更生手続終結の決定若しくは更生手続廃止の決定の確定がない会社が発行した社債券を除く。)


(8)旅行業務取扱管理者の選任に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者等は,その営業所の旅行業務取扱管理者として選任した者の全てが欠けるに至ったときは,新たに旅行業務取扱管理者を選任するまでの間は,その営業所において旅行業務に関する契約を締結してはならない。
 イ.旅行業者等は,旅行業務取扱管理者について,5年ごとに旅行業務に関する法令,旅程管理その他の旅行業務取扱管理者の職務に関し必要な知識及び能力の向上を図るため,旅行業協会が実施する研修を受けさせなければならない。
 ウ.旅行業者等は,営業所で旅行業務を取り扱う者が1人である場合には,当該営業所については,旅行業務取扱管理者を選任しなくてもよい。
 エ.地域限定旅行業者は,本邦内の旅行のうち営業所の所在する市町村の区域その他の国土交通省令で定める地域内のもののみについて旅行業務を取り扱う営業所にあっては,地域限定旅行業務取扱管理者試験(当該営業所の所在する地域に係るものに限る。)に合格した者を旅行業務取扱管理者として選任することで足りる。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,法11条の2第2項の通りですから,正しいです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2 旅行業者等は,その営業所の旅行業務取扱管理者として選任した者の全てが第六条第一項第一号から第六号までのいずれかに該当し,又は選任した者の全てが欠けるに至つたときは,新たに旅行業務取扱管理者を選任するまでの間は,その営業所において旅行業務に関する契約を締結してはならない
3~10 略


イは,法11条の2第7項,施行規則10条の6の通りですから,正しいです。

○旅行業法
(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2~6 略
7 旅行業者等は,旅行業務取扱管理者について,三年以上五年以内において国土交通省令で定める期間ごとに,旅行業務に関する法令,旅程管理その他の旅行業務取扱管理者の職務に関し必要な知識及び能力の向上を図るため,第四十一条第二項に規定する旅行業協会が実施する研修を受けさせなければならない
8~10 略
○旅行業法施行規則
(法第十一条の二第七項の国土交通省令で定める期間)
第十条の六 法第十一条の二第七項の国土交通省令で定める期間は,五年とする


ウについて,法11条の2第3項は,旅行業務を取り扱う者が一人である営業所についても,旅行業務取扱管理者を選任する必要がある旨規定しています。したがって,ウは,これを選任しなくてよいとしている点で誤りです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 旅行業者又は旅行業者代理業者(以下「旅行業者等」という。)は,営業所ごとに,一人以上の第六項の規定に適合する旅行業務取扱管理者を選任して,当該営業所における旅行業務に関し,その取引に係る取引条件の明確性,旅行に関するサービス(運送等サービス及び運送等関連サービスをいう。以下同じ。)の提供の確実性その他取引の公正,旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な国土交通省令で定める事項についての管理及び監督に関する事務を行わせなければならない。
2 略
3 第一項の規定は,旅行業務を取り扱う者が一人である営業所についても適用があるものとする
4~10 略


エは,法11条の2第6項1号の通りですから,正しいです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2~5 略
6 旅行業務取扱管理者は,第六条第一項第一号から第六号までのいずれにも該当しない者で,次に掲げるものでなければならない。
 一 本邦内の旅行のうち営業所の所在する市町村の区域その他の国土交通省令で定める地域内のもののみについて旅行業務を取り扱う営業所にあつては,次条の規定による総合旅行業務取扱管理者試験,国内旅行業務取扱管理者試験又は地域限定旅行業務取扱管理者試験(当該営業所の所在する地域に係るものに限る。)に合格した者
 二,三 略
7~10 略


(9)次の記述のうち,旅行業務取扱管理者の職務として,定められているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行に関する計画の作成に関する事項
 b.法第12条の5の規定による書面の交付に関する事項
 c.法第12条の10の規定による企画旅行の円滑な実施のための措置に関する事項
 d.法第7条の規定による営業保証金の供託に関する事項

ア.a,d  イ.a,b,c  ウ.b,c,d  エ.a,b,c,d


正解:イ(配点:4)
解説:旅行業務取扱管理者の職務は施行規則10条に掲げられています。aは同条1号,bは同条5号,cは同条7号にそれぞれ規定されているため,正しいです。一方で,dは,同条各号に掲げられていないため,誤りです。

(旅行業務取扱管理者の職務)
第十条 法第十一条の二第一項の国土交通省令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 旅行に関する計画の作成に関する事項
 二 法第十二条の規定による料金の掲示に関する事項
 三 法第十二条の二第三項の規定による旅行業約款の掲示及び備置きに関する事項
 四 法第十二条の四の規定による取引条件の説明に関する事項
 五 法第十二条の五の規定による書面の交付に関する事項
 六 法第十二条の七及び法第十二条の八の規定による広告に関する事項
 七 法第十二条の十の規定による企画旅行の円滑な実施のための措置に関する事項
 八 旅行に関する苦情の処理に関する事項
 九 契約締結の年月日,契約の相手方その他の旅行者又は旅行に関するサービスを提供する者と締結した契約の内容に係る重要な事項についての明確な記録又は関係書類の保管に関する事項
 十 前各号に掲げるもののほか,取引の公正,旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な事項として観光庁長官が定める事項


(10)旅行業約款に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者代理業者は,所属旅行業者の旅行業約款,法第14条の2第1項又は第2項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる者にあっては当該他の旅行業者の旅行業約款をその営業所において,旅行者に見やすいように掲示し,又は旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない。
 イ.旅行業者が,観光庁長官及び消費者庁長官が定めて公示した標準旅行業約款と同一の旅行業約款を定めたときは,その旅行業約款については,登録行政庁による認可を受けたものとみなす。
 ウ.保証社員でない旅行業者の旅行業約款にあっては,営業保証金を供託している供託所の名称又は所在地に変更があったときは,登録行政庁の認可を受けなければならない。
 エ.旅行業者の責任に関する事項が明確に(企画旅行を実施する旅行業者にあっては,企画旅行契約と手配旅行契約その他の企画旅行契約以外の契約との別に応じ,明確に)定められているものであることは,旅行業約款の認可基準の一つである。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,法12条の2第3項かっこ書きの通りですから,正しいです。

(旅行業約款)
第十二条の二 略
2 略
3 旅行業者等は,旅行業約款(旅行業者代理業者にあつては所属旅行業者の旅行業約款,第十四条の二第一項又は第二項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる者にあつては当該他の旅行業者の旅行業約款をその営業所において,旅行者に見やすいように掲示し,又は旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない


イは,法12条の3の通りですから,正しいです。

(標準旅行業約款)
第十二条の三 観光庁長官及び消費者庁長官が標準旅行業約款を定めて公示した場合(これを変更して公示した場合を含む。)において,旅行業者が,標準旅行業約款と同一の旅行業約款を定め,又は現に定めている旅行業約款を標準旅行業約款と同一のものに変更したときは,その旅行業約款については,前条第一項の規定による認可を受けたものとみなす


ウについて,法12条の2第1項後段は,旅行業約款の定めを変更しようとするときは,観光庁長官の認可が必要である旨規定しています。本問にある,供託所の名称又は所在地は,施行規則23条7号に定められている事項ですから,これを変更するには,観光庁長官の認可が必要となるように思われます。もっとも,法12条の2第1項後段は,「軽微な変更」にあたる場合には,観光庁長官の認可ほ経ずとも,旅行業約款の変更をすることができます。そして,本問にある,供託所の名称又は所在地は,契約規則2条2号に定めのある「軽微な変更」にあたります。したがって,供託所の名称又は所在地について旅行業約款を変更するには,観光庁長官の認可は不要ですから,ウは,誤りです。

○旅行業法
(旅行業約款)
第十二条の二 旅行業者は,旅行者と締結する旅行業務の取扱いに関する契約に関し,旅行業約款を定め,観光庁長官の認可を受けなければならない。国土交通省令・内閣府令で定める軽微な変更をしようとする場合を除き,これを変更しようとするときも,同様とする
2,3 略
○旅行業法施行規則
(旅行業約款の記載事項)
第二十三条 旅行業約款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 一~六 略
 七 保証社員でない旅行業者にあつては,営業保証金を供託している供託所の名称及び所在地並びに旅行業務に関し取引をした者は,その取引によつて生じた債権に関し当該営業保証金から弁済を受けることができること。
 八 略
○旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則
(軽微な変更)
第二条 法第十二条の二第一項の国土交通省令・内閣府令で定める軽微な変更は,次のとおりとする。
 一 略
 二 保証社員でない旅行業者の旅行業約款にあっては,営業保証金を供託している供託所の名称又は所在地の変更
 三,四 略


エは,法12条の2第3項の通りですから,正しいです。

(旅行業約款)
第十二条の二 略
2 観光庁長官は,前項の認可をしようとするときは,次の基準によつてしなければならない。
 一 略
 二 少なくとも旅行業務の取扱いの料金その他の旅行者との取引に係る金銭の収受及び払戻しに関する事項並びに旅行業者の責任に関する事項が明確に(企画旅行を実施する旅行業者にあつては,企画旅行契約と手配旅行契約その他の企画旅行契約以外の契約との別に応じ,明確に)定められているものであること
3 略。


(11)旅行業者等が旅行業務に関し旅行者と契約を締結しようとするときの取引条件の説明及び取引条件の説明をするときに交付する書面に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者等は,旅行者と手配旅行契約を締結しようとするときに,国土交通省令・内閣府令で定める事項を記載した書面を交付する場合は,旅行者に対し取引条件の説明をすることを要しない。
 イ.旅行業者等は,対価と引換えに法第12条の5に定めるサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付する場合においては,旅行者に対し,取引条件の説明にあたって,国土交通省令・内閣府令で定める事項を記載した書面の交付を要しない。
 ウ.旅行業者等は,旅行者に対し,取引条件の説明をするときに交付する書面に代えて,当該書面に記載すべき事項を情報通信の技術を利用する方法で提供するときは,当該旅行者の承諾を要しない。
 エ.旅行業者は,旅行に関する相談に応ずる行為に係る旅行業務について,旅行者と契約を締結しようとするときは,取引条件の説明をすることを要しない。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,法12条の4第1項は,手配旅行契約の締結にあたっても,取引条件について説明が必要である旨規定しています。また,同条2項は,必要事項を記載した書面を交付を,説明と併せて行う旨規定しており,書面交付が取引条件の説明を解除するものとはしていません。したがって,アは,書面交付をすれば取引条件の説明をしなくてよいとしている点で誤りです。

(取引条件の説明)
第十二条の四 旅行業者等は,旅行者と企画旅行契約,手配旅行契約その他旅行業務に関し契約を締結しようとするときは,旅行者が依頼しようとする旅行業務の内容を確認した上,国土交通省令・内閣府令で定めるところにより,その取引の条件について旅行者に説明しなければならない
2 旅行業者等は,前項の規定による説明をするときは,国土交通省令・内閣府令で定める場合を除き,旅行者に対し,旅行者が提供を受けることができる旅行に関するサービスの内容,旅行者が旅行業者等に支払うべき対価に関する事項,旅行業務取扱管理者の氏名,通訳案内士法(昭和二十四年法律第二百十号)第二条第一項に規定する全国通訳案内士(以下単に「全国通訳案内士」という。)又は同条第二項に規定する地域通訳案内士(以下単に「地域通訳案内士」という。)の同行の有無その他の国土交通省令・内閣府令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない
3 略


イは,法12条の4第2項,施行規則4条の通りですから,正しいです。

○旅行業法
(取引条件の説明)
第十二条の四 略
2 旅行業者等は,前項の規定による説明をするときは,国土交通省令・内閣府令で定める場合を除き,旅行者に対し,旅行者が提供を受けることができる旅行に関するサービスの内容,旅行者が旅行業者等に支払うべき対価に関する事項,旅行業務取扱管理者の氏名,通訳案内士法(昭和二十四年法律第二百十号)第二条第一項に規定する全国通訳案内士(以下単に「全国通訳案内士」という。)又は同条第二項に規定する地域通訳案内士(以下単に「地域通訳案内士」という。)の同行の有無その他の国土交通省令・内閣府令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない。
3 略
○旅行業法施行規則
(書面の交付を要しない場合)
第四条 法第十二条の四第二項の国土交通省令・内閣府令で定める場合は,旅行業者等が対価と引換えに法第十二条の五に規定するサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付する場合とする


ウについて,法12条の4第3項は,取引条件記載書面の交付に代えて情報通信技術を利用する方法により提供する場合には,旅行者の承諾が必要である旨規定しています。したがって,ウは,旅行者の承諾が不要としている点で誤りです。

(取引条件の説明)
第十二条の四 略
2 略
3 旅行業者等は,前項の規定による書面の交付に代えて,政令で定めるところにより,旅行者の承諾を得て,当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて国土交通省令・内閣府令で定めるものにより提供することができる。この場合において,当該旅行業者等は,当該書面を交付したものとみなす。


エについて,法12条の4第1項は,「旅行業務」に関し契約を締結するときに,取引条件の説明が必要である旨規定しています。ここで,「旅行業務」には,旅行に関する相談に応ずる行為も含まれています(法2条3項)。したがって,旅行相談に応ずる場合であっても取引条件の説明が必要ですから,エは,誤りです。

(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一~八 略
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2 略
3 この法律で「旅行業務」とは,旅行業を営む者が取り扱う第一項各号に掲げる行為(第十四条の二第一項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結する行為及び第三十四条第一項の規定により行う第六項に規定する行為を含む。)又は旅行業者代理業を営む者が取り扱う前項に規定する代理して契約を締結する行為をいう。
4~7 略
(取引条件の説明)
第十二条の四 旅行業者等は,旅行者と企画旅行契約,手配旅行契約その他旅行業務に関し契約を締結しようとするときは,旅行者が依頼しようとする旅行業務の内容を確認した上,国土交通省令・内閣府令で定めるところにより,その取引の条件について旅行者に説明しなければならない。
2,3 略


(12)次の記述のうち,旅行業者等が旅行者と企画旅行契約を締結したときに交付する書面の記載事項として,定められているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行に参加する資格を定める場合にあっては,その旨及び当該資格
 b.契約の申込方法及び契約の成立に関する事項
 c.旅行者が旅行業者等に支払うべき対価及びその収受の方法
 d.旅行者が旅行業者等に支払うべき対価に含まれていない旅行に関する経費であって旅行者が通常必要とするもの

ア.a,b  イ.c,d  ウ.a,c,d  エ.a,b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:法12条の5第1項は,旅行業者等が,旅行者と企画旅行契約を締結したときは,国土交通省令・内閣府令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない旨規定しています。ここで記載すべき事項については,契約規則9条1号が定めています。本問のaは9条1号ロ,3条1号ワの通り,cは9条1号ロ,3条1号ニの通り,dは9条1号ロ,3条1号トの通りですから,正しいです。一方,bは,3条1号リが9条1号ロで掲げられていないため,記載事項となりません(契約締結時に交付する書面に契約の申込方法・契約成立に関する事項を記載しても無意味であると考えられます。)。以上から,a,c及びdが正しく,bが誤りですから,正解は,ウです。

○旅行業法
(書面の交付)
第十二条の五 旅行業者等は,旅行者と企画旅行契約,手配旅行契約その他旅行業務に関し契約を締結したときは,国土交通省令・内閣府令で定める場合を除き,遅滞なく,旅行者に対し,当該提供すべき旅行に関するサービスの内容,旅行者が旅行業者等に支払うべき対価に関する事項,旅行業務取扱管理者の氏名,全国通訳案内士若しくは地域通訳案内士の同行の有無その他の国土交通省令・内閣府令で定める事項を記載した書面又は当該旅行に関するサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付しなければならない。
○旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則
(取引条件の説明)
第三条 法第十二条の四第一項に規定する取引条件の説明は,次に掲げる事項について行わなければならない。
 一 企画旅行契約を締結しようとする場合にあっては,次に掲げる事項
  イ~ハ 略
  ニ 旅行者が旅行業者等に支払うべき対価及びその収受の方法
  ホ,ヘ 略
  ト ニに掲げる対価に含まれていない旅行に関する経費であって旅行者が通常必要とするもの
  チ 略
  リ 契約の申込方法及び契約の成立に関する事項
  ヌ~ヲ 略
  ワ 旅行に参加する資格を定める場合にあっては,その旨及び当該資格
  カ~タ 略
(書面の記載事項)
第九条 法第十二条の五第一項の国土交通省令・内閣府令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 企画旅行契約を締結した場合にあっては,次に掲げる事項
  イ 企画者以外の者が企画者を代理して契約を締結した場合にあっては,その旨並びに当該代理人の氏名又は名称及び住所並びに登録番号
  ロ 第三条第一号ハからチまで及びヌからタまで並びに第五条第一号イ,ハ及びニに掲げる事項
  ハ 契約締結の年月日
  ニ 旅程管理業務を行う者が同行しない場合にあっては,旅行地における企画者との連絡方法
 二 略


(13)旅行業務取扱管理者の証明書の提示,外務員の証明書携帯等に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業務取扱管理者は,旅行者から請求があったときは,国土交通省令で定める様式による旅行業務取扱管理者の証明書を提示しなければならない。
 イ.旅行業者代理業者によって選任された旅行業務取扱管理者の証明書は,当該旅行業者代理業者の所属旅行業者が交付しなければならない。
 ウ.外務員は,所属する旅行業者等の営業所以外の場所でその旅行業者等のために旅行業務を行なうときは,旅行者からの請求の有無にかかわらず,外務員の証明書を提示しなければならない。
 エ.外務員は,旅行者が悪意であったときを除き,その所属する旅行業者等に代わって,旅行者との旅行業務に関する取引についての一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなされる。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,法12条の5の2の通りですから,正しいです。

(旅行業務取扱管理者の証明書の提示)
第十二条の五の二 旅行業務取扱管理者は,旅行者から請求があつたときは,国土交通省令で定める様式による証明書を提示しなければならない


イについて,法12条の6第1項は,旅行業者等自身が外務員に対して証明書を携帯させるものとしています。したがって,イは,所属旅行業者が交付するとしている点で誤りです。

(外務員の証明書携帯等)
第十二条の六 旅行業者等は,勧誘員,販売員,外交員その他いかなる名称を有する者であるかを問わず,その役員又は使用人のうち,その営業所以外の場所でその旅行業者等のために旅行業務について取引を行う者(以下「外務員」という。)に,国土交通省令で定める様式による証明書を携帯させなければ,その者を外務員としての業務に従事させてはならない。
2,3 略


ウについて,法12条の6第2項は,法12条の5の2のような「旅行者からの請求があつたときは」という限定が付いていませんから,旅行者の請求の有無にかかわらず,証明書を提示しなければなりません。したがって,ウは,正しいです。

(旅行業務取扱管理者の証明書の提示)
第十二条の五の二 旅行業務取扱管理者は,旅行者から請求があつたときは,国土交通省令で定める様式による証明書を提示しなければならない。
(外務員の証明書携帯等)
第十二条の六 略
2 外務員は,その業務を行なうときは,前項の証明書を提示しなければならない
3 略


エは,法12条の6第3項の通りですから,正しいです。

(外務員の証明書携帯等)
第十二条の六 略
2 略
3 外務員は,その所属する旅行業者等に代わつて,旅行者との旅行業務に関する取引についての一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなす。ただし,旅行者が悪意であつたときは,この限りでない


(14)企画旅行に参加する旅行者を募集するための広告に関する次の記述のうち,誤っているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.広告には,企画旅行を実施する営業所の旅行業務取扱管理者の氏名を表示しなければならない。
 b.広告には,旅程管理業務を行う者が同行しない場合の旅行地における企画者との連絡方法を表示しなければならない。
 c.広告には,旅行中の損害の補償に関する事項を表示しなければならない。
 d.広告をするときに,企画者以外の者の氏名又は名称を表示する場合にあっては,文字の大きさ等に留意して,企画者の氏名又は名称の明確性を確保しなければならない。

ア.a,b  イ.b,c  ウ.c,d  エ.a,b,c


正解:エ(配点:4)
解説:広告に表示しなければならない事項は,法12条の7,契約規則13条に規定されています。a,b及びcは,いずれも,法12条の7,契約規則13条各号事由に該当しないため,広告に表示する必要がありません。

○旅行業法
(企画旅行の広告)
第十二条の七 旅行業者等は,企画旅行に参加する旅行者を募集するため広告をするときは,国土交通省令・内閣府令で定めるところにより,当該企画旅行を実施する旅行業者の氏名又は名称,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送等サービスの内容,旅行者が旅行業者等に支払うべき対価に関する事項,第十二条の十の国土交通省令で定める措置を講ずるために必要な業務を行う者の同行の有無その他の国土交通省令・内閣府令で定める事項を表示してしなければならない。
○旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則
(広告の表示事項)
第十三条 法第十二条の七の国土交通省令・内閣府令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 企画者の氏名又は名称及び住所並びに登録番号
 二 旅行の目的地及び日程に関する事項
 三 旅行者が提供を受けることができる運送,宿泊又は食事のサービスの内容に関する事項
 四 旅行者が旅行業者等に支払うべき対価に関する事項
 五 旅程管理業務を行う者の同行の有無
 六 企画旅行の参加者数があらかじめ企画者が定める人員数を下回った場合に当該企画旅行を実施しないこととするときは,その旨及び当該人員数
 七 第三号に掲げるサービスに専ら企画旅行の実施のために提供される運送サービスが含まれる場合にあっては,当該運送サービスの内容を勘案して,旅行者が取得することが望ましい輸送の安全に関する情報
 八 法第十二条の四に規定する取引条件の説明を行う旨(第三条第一号に規定する事項を表示して広告する場合を除く。)


dは,契約規則12条1号の通りですから,正しいです。

(広告の表示方法)
第十二条 旅行業者等は,企画旅行に参加する旅行者を募集するため広告をするときは,次に定めるところにより行わなければならない。
 一 企画者以外の者の氏名又は名称を表示する場合にあっては,文字の大きさ等に留意して,企画者の氏名又は名称の明確性を確保すること
 二 略


以上から,dは正しく,a,b及びcは誤りですから,正解はエです。

(15)次の記述から,旅行業者等が旅行業務について広告をするとき,誇大表示をしてはならない事項として,定められているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行地における旅行者の安全の確保に関する事項
 b.感染症の発生の状況その他の旅行地における衛生に関する事項
 c.旅行地の景観,環境その他の状況に関する事項
 d.旅行業者等の業務の範囲,資力又は信用に関する事項

ア.a,c  イ.a,b,d  ウ.b,c,d  エ.a,b,c,d


正解:エ(配点:4)
解説:法12条の8,契約規則14条は,広告において誇大表示してはならない事項を規定しています。aは契約規則14条2号,bは同条3号,cは同条4号,dは同条8号にそれぞれ該当しますから,誇大表示が禁止されます。したがって,正解は,エです。

○旅行業法
(誇大広告の禁止)
第十二条の八 旅行業者等は,旅行業務について広告をするときは,広告された旅行に関するサービスの内容その他の国土交通省令・内閣府令で定める事項について,著しく事実に相違する表示をし,又は実際のものよりも著しく優良であり,若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはならない。
○旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則
(誇大表示をしてはならない事項)
第十四条 法第十二条の八の国土交通省令・内閣府令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 旅行に関するサービスの品質その他の内容に関する事項
 二 旅行地における旅行者の安全の確保に関する事項
 三 感染症の発生の状況その他の旅行地における衛生に関する事項
 四 旅行地の景観、環境その他の状況に関する事項
 五 旅行者が旅行業者等に支払うべき対価に関する事項
 六 旅行中の旅行者の負担に関する事項
 七 旅行者に対する損害の補償に関する事項
 八 旅行業者等の業務の範囲,資力又は信用に関する事項


(16)標識に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者等は,営業所において,国土交通省令で定める様式の標識を,旅行者に見やすいように備え置かなければならない。
 イ.国土交通省令で定める様式の標識には,その営業所において選任されている旅行業務取扱管理者の氏名を記載しなければならない。
 ウ.旅行業者代理業者は,国土交通省令で定める様式の標識に所属旅行業者の登録番号及び氏名又は名称を記載しなければならない。
 エ.旅行業者等以外の者は,国土交通省令で定める様式の標識又はこれに類似する標識を掲示してはならない。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,法12条の9第1項は,標識の掲示は,「公衆に見やすいように」しなければならない旨規定しています。したがって,アは,「旅行者に見やすいように」としている点で誤りです。

(標識の掲示)
第十二条の九 旅行業者等は,営業所において,旅行業と旅行業者代理業との別及び第十一条の二第六項各号に規定する営業所の別に応じ国土交通省令で定める様式の標識を,公衆に見やすいように掲示しなければならない。
2 略


イについて,施行規則31条は,営業所の区分に応じて,標識の様式を定めていますが,いずれの標識についても,旅行業務取扱管理者の氏名を記載する必要があります。したがって,イは,正しいです。

(標識の様式)
第三十一条 法第十二条の九の国土交通省令で定める様式は,次の各号に掲げる営業所の区分に応じ,当該各号に定めるものとする。
 一 旅行業者の営業所(次号に掲げるものを除く。) 第十二号様式
 二 旅行業者の営業所であつて第十一条の二第六項第一号又は第二号に該当するもの 第十三号様式
 三 旅行業者代理業者の営業所(次号に掲げるものを除く。) 第十四号様式
 四 旅行業者代理業者の営業所であつて法第十一条の二第六項第一号又は第二号に該当するもの 第十五号様式

施行規則第12号様式(本邦内旅行業者)
施行規則第13号様式(本邦外旅行業者)
施行規則第14号様式(本邦内旅行業者代理業者)
施行規則第15号様式(本邦外旅行業者代理業者)

ウについて,施行規則31条3号,4号は,旅行業者代理業者の標識の様式について定めていますが,営業所の区分によらず,所属旅行業者の登録番号及び氏名又は名称を記載する必要があります。したがって,ウは,正しいです。

(標識の様式)
第三十一条 法第十二条の九の国土交通省令で定める様式は,次の各号に掲げる営業所の区分に応じ,当該各号に定めるものとする。
 一,二 略
 三 旅行業者代理業者の営業所(次号に掲げるものを除く。) 第十四号様式
 四 旅行業者代理業者の営業所であつて法第十一条の二第六項第一号又は第二号に該当するもの 第十五号様式

施行規則第14号様式(本邦内旅行業者代理業者)
施行規則第15号様式(本邦外旅行業者代理業者)

エは,法12条の9第2項の通りですから,正しいです。

(標識の掲示)
第十二条の九 略
2 旅行業者等以外の者は,前項の標識又はこれに類似する標識を掲示してはならない


(17)企画旅行の円滑な実施のための措置に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者は,旅行に関する計画に定めるサービスの旅行者への確実な提供を確保するために,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって20日目に当たる日までに,必要な予約その他の措置を講じなければならない。
 イ.旅行業者は,本邦外の旅行であって,旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付した場合は,旅行地において旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受けるために必要な手続の実施その他の措置を講ずることを要しない。
 ウ.旅行業者は,本邦内の旅行であって,契約の締結の前に旅行者に旅程管理のための措置を講じない旨を説明した場合は,2人以上の旅行者が同一の日程により行動することを要する区間における円滑な旅行の実施を確保するために必要な集合時刻,集合場所その他の事項に関する指示を行うことを要しない。
 エ.旅行業者は,本邦外の旅行であって,旅行に関する計画に定めるサービスの内容の変更を必要とする事由が生じた場合は,代替サービスの手配及び当該サービスの提供を受けるために必要な手続の実施その他の措置を講じなければならない。


正解:エ(配点:4)
解説:法12条の10は,旅行業者に,企画旅行の円滑な実施を確保するための措置を講じなければならない旨を規定しています。ここで,旅行業者が具体的に行わなければならない措置については,施行規則32条が定めています。
 アについて,施行規則32条1号は,旅行開始前に必要な予約その他の措置をしなければならない旨規定していますが,同措置を20日前までに行わなければならないといった期限の定めは設けていません。したがって,アは,誤りです。
 イについて,施行規則32条2号は,旅行計画中のサービス提供を受けるために必要な手続をしなければならない旨規定していますが,同号かっこ書きは,①本邦内の旅行であり,②契約締結前に同措置を講じない旨説明し,③同サービス提供を受ける権利を表示した書面を交付した場合には,同措置を講じなくてもよい旨規定しています。イは,本邦外の旅行であり,契約締結前の説明がされたか否かが不明であるため,①と②を満たしません。したがって,イでは,原則通り,必要な手続を講じる必要がありますから,誤りです。
 ウについて,施行規則32条4号は,複数旅行者がいる場合に集合時刻,集合場所等の指示をしなければならない旨規定しています。そして,同号には,同条2号,3号のように,契約締結前に旅程管理を行わない旨の説明をした場合の旅程管理免除規定は設けられていません。したがって,ウでは,必要な指示を行う必要がありますから,誤りです。
 エは,施行規則32条3号の通りですから,正しいです。

○旅行業法
(企画旅行の円滑な実施のための措置)
第十二条の十 旅行業者は,企画旅行を実施する場合においては,旅行者に対する運送等サービスの確実な提供,旅行に関する計画の変更を必要とする事由が生じた場合における代替サービスの手配その他の当該企画旅行の円滑な実施を確保するため国土交通省令で定める措置を講じなければならない。
○旅行業法施行規則
(旅程管理のための措置)
第三十二条 法第十二条の十の国土交通省令で定める措置は,次のとおりとする。
 一 旅行に関する計画に定めるサービスの旅行者への確実な提供を確保するために旅行の開始前に必要な予約その他の措置
 二 旅行地において旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受けるために必要な手続の実施その他の措置本邦内の旅行であつて,契約の締結の前に旅行者にこれらの措置を講じない旨を説明し,かつ,当該旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付した場合を除く。)
 三 旅行に関する計画に定めるサービスの内容の変更を必要とする事由が生じた場合における代替サービスの手配及び当該サービスの提供を受けるために必要な手続の実施その他の措置(本邦内の旅行であつて,契約の締結の前に旅行者にこれらの措置を講じない旨を説明し,かつ,当該旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付した場合を除く。)
 四 旅行に関する計画における二人以上の旅行者が同一の日程により行動することを要する区間における円滑な旅行の実施を確保するために必要な集合時刻,集合場所その他の事項に関する指示


(18)旅程管理業務を行う者に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅程管理業務を行う主任の者に必要な実務の経験は,登録研修機関が実施する旅程管理研修の課程を修了した日の前後1年以内に1回以上又は当該研修を修了した日から5年以内に3回以上の旅程管理業務に従事した経験とする。
 イ.本邦外の企画旅行に参加する旅行者に同行して旅程管理業務を行う主任の者に選任されるために必要な実務の経験には,本邦内の企画旅行に同行して旅程管理業務に従事した経験も含まれる。
 ウ.旅行業者は,禁錮以上の刑に処せられ,その執行を終わった日から5年を経過していない者を旅程管理業務を行う主任の者として選任することはできない。
 エ.旅行業者は,登録研修機関が実施する旅程管理研修の課程を修了し,かつ,旅行の目的地を勘案して国土交通省令で定める旅程管理業務に関する実務の経験を有する者であれば,旅行業務に関し不正な行為をした者であっても,当該不正行為をした日から3年を経過していれば,旅程管理業務を行う主任の者として選任することができる。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,施行規則33条1項は,研修課程を修了した日の前後1年以内に1回以上又は研修課程を修了した日から「3年以内に2回以上」の旅程管理業務に従事した経験を,法12条の11第1項に定める旅程管理業務に関する実務の経験としています。したがって,アは,誤りです。

(旅程管理業務に関する実務の経験)
第三十三条 法第十二条の十一第一項の国土交通省令で定める旅程管理業務に関する実務の経験は,同項に規定する研修の課程を修了した日の前後一年以内に一回以上又は当該研修の課程を修了した日から三年以内に二回以上の旅程管理業務(本邦外の企画旅行に参加する旅行者に同行する者にあつては,本邦外の旅行に関する旅程管理業務に限る。)に従事した経験(観光庁長官が,本邦外の企画旅行に係る旅程管理業務に関し特別の事情があると認めて,旅行の目的地の状況,言語その他の事項を勘案し旅行の目的地及び期間を限定して異なる経験を告示により指定した場合にあつては,当該指定による経験)とする。
2 略


 イについて,施行規則33条1項かっこ書きは,本邦がの企画旅行に参加する旅行者に同行する主任の者は,本邦外の旅程管理業務に従事した経験がある必要がある旨規定しています。したがって,イは,誤りです。

(旅程管理業務に関する実務の経験)
第三十三条 法第十二条の十一第一項の国土交通省令で定める旅程管理業務に関する実務の経験は,同項に規定する研修の課程を修了した日の前後一年以内に一回以上又は当該研修の課程を修了した日から三年以内に二回以上の旅程管理業務(本邦外の企画旅行に参加する旅行者に同行する者にあつては,本邦外の旅行に関する旅程管理業務に限る。)に従事した経験(観光庁長官が,本邦外の企画旅行に係る旅程管理業務に関し特別の事情があると認めて,旅行の目的地の状況,言語その他の事項を勘案し旅行の目的地及び期間を限定して異なる経験を告示により指定した場合にあつては,当該指定による経験)とする。
2 略


 ウは,法12条の11第1項,6条1項2号の通りですから,正しいです。
 エについて,法12条の11第1項,6条1項4号は,旅行業務に関し不正行為を行ってから5年を経たない者は,主任として旅程管理業務を行う者には選任されない旨規定しています。したがって,エは,3年経過で足りるとしている点で誤りです。

(登録の拒否)
第六条 観光庁長官は、登録の申請者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を拒否しなければならない。
 一 略
 二 禁錮以上の刑に処せられ,又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ,その執行を終わり,又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過していない者
 三 略
 四 申請前五年以内に旅行業務又は旅行サービス手配業務に関し不正な行為をした者
 五~十一 略
2 略
(旅程管理業務を行う者)
第十二条の十一 企画旅行に参加する旅行者に同行して,前条の国土交通省令で定める措置を講ずるために必要な業務(以下「旅程管理業務」という。)を行う者として旅行業者によつて選任される者のうち主任の者は,第六条第一項第一号から第六号までのいずれにも該当しない者であつて,次条から第十二条の十四までの規定により観光庁長官の登録を受けた者(以下この節において「登録研修機関」という。)が実施する旅程管理業務に関する研修(以下「旅程管理研修」という。)の課程を修了し,かつ,旅行の目的地を勘案して国土交通省令で定める旅程管理業務に関する実務の経験を有するものでなければならない。
2 略


(19)法第13条「禁止行為」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者等は,旅行者に対し,旅行地において施行されている法令に違反する行為を行うことに関し便宜を供与する行為をしてはならない。
 b.旅行業者等は,その営業所において掲示した旅行業務の取扱いの料金を超えて料金を収受する行為をしてはならない。
 c.旅行業者等は,宿泊サービスを提供する者(旅館業法第3条の2第1項に規定する営業者を除く。)と取引を行う際に,当該者が住宅宿泊事業法第3条第1項の届出をした者であるかどうかの確認を怠る行為をしてはならない。
 d.旅行業者等は,旅行業務に関し取引をした者に対し,その取引によって生じた債務の履行をいかなる場合も遅延する行為をしてはならない。

ア.a,d  イ.a,b,c  ウ.b,c,d  エ.a,b,c,d


正解:イ(配点:4)
解説:旅行業者等がしてはならない行為は,法13条,施行規則37条の9に掲げられています。
 aは,法13条3項1号に該当するため,禁止されます。
 bは,法13条1項1号に該当するため,禁止されます。
 cは,法13条3項4号,施行規則37条の9第3号に該当するため,禁止されます。
 dについて,法13条2項は,取引上生じた債務の履行を「不当に」遅延する行為を禁止しています。したがって,正当な事由があれば,債務の履行を遅延しても許されますから,dは,いかなる場合も禁止されるとしている点で誤りです。

○旅行業法
(禁止行為)
第十三条 旅行業者等は,次に掲げる行為をしてはならない。
 一 第十二条第一項又は第三項の規定により掲示した料金を超えて料金を収受する行為
 二 旅行業務に関し取引をする者に対し,その取引に関する重要な事項について,故意に事実を告げず,又は不実のことを告げる行為
2 旅行業者等は,旅行業務に関し取引をした者に対し,その取引によつて生じた債務の履行を不当に遅延する行為をしてはならない。
3 旅行業者等又はその代理人,使用人その他の従業者は,その取り扱う旅行業務に関連して次に掲げる行為を行つてはならない。
 一 旅行者に対し,旅行地において施行されている法令に違反する行為を行うことをあつせんし,又はその行為を行うことに関し便宜を供与すること
 二 旅行者に対し,旅行地において施行されている法令に違反するサービスの提供を受けることをあつせんし,又はその提供を受けることに関し便宜を供与すること。
 三 前二号のあつせん又は便宜の供与を行う旨の広告をし,又はこれに類する広告をすること。
 四 前三号に掲げるもののほか,旅行者の保護に欠け,又は旅行業の信用を失墜させるものとして国土交通省令で定める行為
○旅行業法施行規則
(禁止行為)
第三十七条の九 法第十三条第三項第四号の国土交通省令で定める行為は,次に掲げるものとする。
 一 運送サービス(専ら企画旅行の実施のために提供されるものに限る。)を提供する者に対し,輸送の安全の確保を不当に阻害する行為
 二 旅行者に対し,旅行地において特定のサービスの提供を受けること又は特定の物品を購入することを強要する行為
 三 宿泊のサービスを提供する者旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第三条の二第一項に規定する営業者を除く。)と取引を行う際に,当該者が住宅宿泊事業法(平成二十九年法律第六十五号)第三条第一項の届出をした者であるかどうかの確認を怠る行為


(20)旅行業者代理業者に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者代理業者は,旅行業務に関し取引をしようとするときは,所属旅行業者の登録番号を取引の相手方に明示しなければならない。
 イ.所属旅行業者は,旅行業者代理業者が旅行業務につき旅行者に加えた損害をいかなる場合も賠償する責めに任ずる。
 ウ.旅行業者の登録の有効期間が満了したことによりその登録が効力を失い,登録が抹消されたときは,当該旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者の登録はその効力を失う。
 エ.旅行業者代理業者は,所属旅行業者の承諾がある場合に限り,その行う営業が旅行業であるとの広告をすることができる。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,法14条の3第2項は,旅行業者代理業者が取引の際に明示しなければならないのは,「所属旅行業者の氏名又は名称」と「旅行業者代理業者である旨」の2つのみです。したがって,登録番号まで明示する必要はありませんから,アは,誤りです。

(旅行業者代理業者の旅行業務等)
第十四条の三 略
2 旅行業者代理業者は,旅行業務に関し取引をしようとするときは,所属旅行業者の氏名又は名称及び旅行業者代理業者である旨を取引の相手方に明示しなければならない
3~5 略


イについて,法14条の3第5項本文は,所属旅行業者は,旅行業者代理業者が業務上旅行者に加えた損害を賠償する責任を負う旨規定していますが,一方で,同項ただし書は,所属旅行業者が「委託につき相当の注意をし」,かつ,「旅行者に加えた損害の発生の防止に努めたとき」は,賠償責任を負わない旨規定しています。したがって,イは,いかなる場合も損害賠償責任を負うとしている点で誤りです。

(旅行業者代理業者の旅行業務等)
第十四条の三 略
2~4 略
5 所属旅行業者は,旅行業者代理業者が旅行業務につき旅行者に加えた損害を賠償する責めに任ずる。ただし,当該所属旅行業者がその旅行業者代理業者への委託につき相当の注意をし,かつ,その旅行業者代理業者の行う旅行業務につき旅行者に加えた損害の発生の防止に努めたときは、この限りでない


ウは,法15条の2第2号,20条1項の通りですから,正しいです。

(旅行業者代理業の登録の失効)
第十五条の二 旅行業者代理業の登録は,次の各号の一に該当することとなつたときは,その効力を失う。
 一 当該旅行業者代理業者が所属旅行業者のために旅行業務を取り扱うことを内容とする契約が効力を失つたとき。
 二 所属旅行業者が第二十条第一項又は第二項の規定により旅行業の登録を抹消されたとき
(登録の抹消等)
第二十条 観光庁長官は,登録の有効期間(第六条の三第三項に規定する場合にあつては,同項の規定によりなお効力を有することとされる期間を含む。)が満了したとき,第七条第五項(第八条第三項又は第九条第二項において準用する場合を含む。)若しくは前条第一項若しくは第二項の規定による登録の取消しをしたとき,第十五条の規定による届出があつたとき,又は第十五条の二若しくは第十八条第三項(第五十四条第四項又は第六十一条第二項において準用する場合を含む。)の規定により登録が効力を失つたときは,当該旅行業又は旅行業者代理業の登録を抹消しなければならない
2~4 略


エについて,法14条の3第3項は,旅行業者代理業者は,その行う営業が旅行業であると誤認させる広告をしてはならない旨規定しています。この規定は,広告を見た旅行者の信頼を裏切らないための規定ですから,旅行業者の承諾があったとしても,誤認広告をしてもいいことにはなりません。したがって,エは,誤りです。

(旅行業者代理業者の旅行業務等)
第十四条の三 略
2 略
3 旅行業者代理業者は,その行う営業が旅行業であると誤認させ,又は所属旅行業者を誤認させるような表示,広告その他の行為をしてはならない
4,5 略


(21)法第18条の3「業務改善命令」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.登録行政庁は,旅行業者に対し,旅行業協会に加入することを命ずることができる。
 イ.登録行政庁は,旅行業者に対し,旅行者に生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約を締結することを命ずることができる。
 ウ.登録行政庁は,旅行業者に対し,企画旅行に係る旅程管理のための措置を確実に実施することを命ずることができる。
 エ.登録行政庁は,旅行業者に対し,旅行業務取扱管理者を解任することを命ずることができる。


正解:ア(配点:4)
解説:業務改善命令として命ずることができる措置は,法18条の3第1項に掲げられています。
 アは,法18条の3第1項各号事由に該当しませんので,命じることができません。したがって,アは,誤りです。
 イは,法18条の3第1項5号に該当しますから,命じることができます。したがって,イは,正しいです。
 ウは,法18条の3第1項4号に該当しますから,命じることができます。したがって,ウは,正しいです。
 エは,法18条の3第1項1号に該当しますから,命じることができます。したがって,エは,正しいです。

(業務改善命令)
第十八条の三 観光庁長官は,旅行業者等の業務の運営に関し,取引の公正,旅行の安全又は旅行者の利便を害する事実があると認めるときは,当該旅行業者等に対し,次に掲げる措置をとるべきことを命ずることができる。
 一 旅行業務取扱管理者を解任すること
 二 旅行業務の取扱いの料金又は企画旅行に関し旅行者から収受する対価を変更すること。
 三 旅行業約款を変更すること。
 四 企画旅行に係る第十二条の十の国土交通省令で定める措置を確実に実施すること
 五 旅行者に生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約を締結すること
 六 前各号に掲げるもののほか,業務の運営の改善に必要な措置をとること。
2~4 略


(22)法第19条「登録の取消し等」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.登録行政庁は,旅行業者等が登録を受けてから6月以内に事業を開始せず,又は引き続き6月以上事業を行っていないと認め,登録を取り消した場合においては,直ちに,理由を付して,その旨を当該旅行業者等に通知しなければならない。
 イ.登録行政庁は,旅行業者等が旅行業法若しくは旅行業法に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したときは,6月以内の期間を定めて当該旅行業者等の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
 ウ.登録行政庁は,登録当時,旅行業者等が営業所ごとに法第11条の2の規定による旅行業務取扱管理者を確実に選任すると認められない者に該当していたことが判明したときは,当該旅行業者等の登録を取り消すことができる。
 エ.登録行政庁は,旅行業者が不正の手段により有効期間の更新の登録を受けたときは,当該旅行業者の登録を取り消すことができる。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,法19条2項は,登録から「1年以内」に事業を開始せず,又は引き続き「1年以上」事業を行っていないと認めるときに,登録を取り消すことができる旨規定しています。また,19条3項,6条2項は,取消しの通知は,「遅滞なく」理由を付して通知する旨規定しています。したがって,アは,「6月」としている点及び「直ちに」としている点で誤りです。

(登録の拒否)
第六条 略
2 観光庁長官は,前項の規定による登録の拒否をした場合においては,遅滞なく,理由を付して,その旨を申請者に通知しなければならない
(登録の取消し等)
第十九条 略
2 観光庁長官は,旅行業者等が登録を受けてから一年以内に事業を開始せず,又は引き続き一年以上事業を行つていないと認めるときは,登録を取り消すことができる。
3 第六条第二項の規定は前二項の規定による処分について,前条第二項から第四項までの規定は第一項の規定による処分について,それぞれ準用する


 イは,法19条1項1号の通りですから,正しいです。
 ウは,法19条1項2号後段,6条1項9号の通りですから,正しいです。
 エは,法19条1項3号の通りですから,正しいです。

(登録の拒否)
第六条 観光庁長官は、登録の申請者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を拒否しなければならない。
 一~八 略
 九 営業所ごとに第十一条の二の規定による旅行業務取扱管理者を確実に選任すると認められない者
 十,十一 略
2 略
(登録の取消し等)
第十九条 観光庁長官は,旅行業者等が次の各号のいずれかに該当するときは,六月以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命じ,又は登録を取り消すことができる。
 一 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき
 二 第六条第一項第二号,第三号若しくは第五号から第八号までのいずれかに掲げる者に該当することとなつたとき,又は登録当時同項各号のいずれかに掲げる者に該当していたことが判明したとき
 三 不正の手段により第三条の登録,第六条の三第一項の有効期間の更新の登録又は第六条の四第一項の変更登録を受けたとき
2,3 略


(23)旅行サービス手配業に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行サービス手配業の新規登録の申請をしようとする者は,主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に新規登録申請書を提出しなければならない。
 イ.旅行サービス手配業者が,旅行サービス手配業務に関し取引をする者と旅行サービス手配業務に関し契約を締結したときに,当該取引をする者に対し交付する書面の記載事項の一つとして,旅行者に提供すべき旅行に関するサービスの内容に関する事項が規定されている。
 ウ.旅行サービス手配業務取扱管理者を選任しなければならない営業所が複数ある場合において,当該複数の営業所が近接しているときとして,営業所間の距離の合計が40キロメートル以下であるときは,旅行サービス手配業務取扱管理者は,その複数の営業所を通じて1人で足りる。
 エ.旅行サービス手配業者は,運送サービス(専ら企画旅行の実施のために提供されるものに限る。)を提供する者に対し,輸送の安全の確保を不当に阻害する行為を行ってはならない。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,施行規則42条の通りですから,正しいです。

(新規登録の申請手続)
第四十二条 法第二十三条の規定による旅行サービス手配業の登録(以下この節において「新規登録」という。)の申請をしようとする者は,主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に,第十七号様式による新規登録申請書を提出しなければならない


イは,施行規則49条3号の通りですから,正しいです。

(書面の記載事項)
第四十九条 法第三十条第一項の国土交通省令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 旅行サービス手配業務に関し取引をする者の氏名又は商号若しくは名称及び住所(当該者が旅行業者等又は旅行サービス手配業者である場合においては,氏名又は商号若しくは名称及び住所並びに登録番号)
 二 契約を締結する旅行サービス手配業者の氏名又は商号若しくは名称及び住所並びに登録番号
 三 旅行者に提供すべき旅行に関するサービスの内容
 四 旅行サービス手配業者が旅行サービス手配業務に関し取引をする者に支払う対価又は旅行サービス手配業務の取扱いの料金に関する事項
 五 当該契約に係る旅行サービス手配業務を取り扱う営業所の名称及び所在地
 六 当該契約に係る旅行サービス手配業務取扱管理者の氏名
 七 契約締結の年月日


ウについて,法28条4項は,旅行サービス手配業務取扱管理者は,他の営業所の旅行サービス手配業務取扱管理者を兼任できない旨規定しており,距離が近接していることをもって兼任禁止を解除する規定はありません。したがって,ウは,誤りです。

(旅行サービス手配業務取扱管理者の選任)
第二十八条 略
2,3 略
4 旅行サービス手配業務取扱管理者は,他の営業所の旅行サービス手配業務取扱管理者となることができない
5~9 略


エは,法31条3号,施行規則52条2号の通りですから,正しいです。

○旅行業法
(禁止行為)
第三十一条 旅行サービス手配業者は,旅行サービス手配業務に関し取引をする者に対し,その取引に関する重要な事項について,故意に事実を告げず,又は不実のことを告げる行為をしてはならない。
2 旅行サービス手配業者は,旅行サービス手配業務に関し取引をした者に対し,その取引によつて生じた債務の履行を不当に遅延する行為をしてはならない。
3 旅行サービス手配業者又はその代理人,使用人その他の従業者は,その取り扱う旅行サービス手配業務に関連して,旅行サービス手配業の信用を失墜させるものとして国土交通省令で定める行為を行つてはならない
○旅行業法施行規則
(禁止行為)
第五十二条 法第三十一条第三項の国土交通省令で定める行為は,次に掲げるものとする。
 一 旅行サービス手配業務に関し取引をする者に対し,法令に違反する行為を行うことをあつせんし,又はその行為を行うことに関し便宜を供与する行為
 二 運送サービス(専ら企画旅行の実施のために提供されるものに限る。)を提供する者に対し,輸送の安全の確保を不当に阻害する行為
 三 旅行サービス手配業務に関し取引をする者に対し,旅行者が特定のサービスの提供を受けること又は特定の物品を購入することを強要する行為を行うことをあつせんし,又はその行為を行うことに関し便宜を供与する行為


(24)次の記述のうち,旅行業協会が適正かつ確実に実施しなければならない業務として定められていないものはどれか。
 ア.旅行業務又は旅行サービス手配業務に関する苦情の解決のため,旅行業者等又は旅行サービス手配業者の営業所への立入検査
 イ.旅行業務又は旅行サービス手配業務の取扱いに従事する者に対する研修
 ウ.旅行業務又は旅行サービス手配業務の適切な運営を確保するための旅行業者等又は旅行サービス手配業者に対する指導
 エ.旅行業務及び旅行サービス手配業務に関する取引の公正の確保又は旅行業,旅行業者代理業及び旅行サービス手配業の健全な発達を図るための調査,研究及び広報


正解:ア(配点:4)
解説:旅行業協会が適正かつ確実に実施しなければならない業務は,法42条に定められています。
 アについて,法42条1号は,旅行業務又は旅行サービス手配業務に対する苦情の解決を掲げていますが,それを進めて,営業所への立入検査までは定めていません。したがって,アは,誤りです。
 イは,法42条2号の通りですから,正しいです。
 ウは,法42条4号の通りですから,正しいです。
 エは,法42条5号の通りですから,正しいです。

(業務)
第四十二条 旅行業協会は,次に掲げる業務をこの章に定めるところにより適正かつ確実に実施しなければならない。
 一 旅行者及び旅行に関するサービスを提供する者からの旅行業者等又は旅行サービス手配業者の取り扱つた旅行業務又は旅行サービス手配業務に対する苦情の解決
 二 旅行業務又は旅行サービス手配業務の取扱いに従事する者に対する研修
 三 旅行業務に関し社員である旅行業者又は当該旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者と取引をした旅行者に対しその取引によつて生じた債権に関し弁済をする業務(以下「弁済業務」という。)
 四 旅行業務又は旅行サービス手配業務の適切な運営を確保するための旅行業者等又は旅行サービス手配業者に対する指導
 五 旅行業務及び旅行サービス手配業務に関する取引の公正の確保又は旅行業,旅行業者代理業及び旅行サービス手配業の健全な発達を図るための調査,研究及び広報


(25)弁済業務保証金制度に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業協会に加入しようとする旅行業者は,その加入しようとする日までに,所定の弁済業務保証金分担金を旅行業協会に納付しなければならない。
 イ.旅行業協会から還付充当金を納付するよう通知を受けた保証社員が,その通知を受けた日から7日以内に,その通知された額の還付充当金を旅行業協会に納付しないときは,当該保証社員は旅行業協会の社員の地位を失う。
 ウ.旅行業協会が供託している弁済業務保証金から弁済を受ける権利を実行しようとする旅行者は,その債権について旅行業協会の認証を受けなければならない。
 エ.弁済業務保証金制度により,保証社員と旅行業務に関し取引をした旅行者が,その取引によって生じた債権に関し,弁済を受けることができるのは,当該旅行業者が旅行業協会に納付している弁済業務保証金分担金の額の範囲内までである。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,法49条1項1号の通りですから,正しいです。

(弁済業務保証金分担金の納付等)
第四十九条 次の各号に掲げる者は,当該各号に定める日までに,弁済業務保証金に充てるため,弁済業務規約で定める額の弁済業務保証金分担金を旅行業協会に納付しなければならない
 一 旅行業協会に加入しようとする旅行業者 その加入しようとする日
 二 略
2~4 略


イは,法50条の通りですから,正しいです。

(還付充当金の納付等)
第五十条 旅行業協会は,第四十八条第一項の規定により弁済業務保証金の還付があつたときは,当該還付に係る保証社員又は保証社員であつた者に対し,当該還付額に相当する額の還付充当金を旅行業協会に納付すべきことを通知しなければならない
2 前項の通知を受けた保証社員又は保証社員であつた者は,その通知を受けた日から七日以内に,その通知された額の還付充当金を旅行業協会に納付しなければならない
3 保証社員は,前項に規定する期日までに第一項の還付充当金を納付しないときは,旅行業協会の社員の地位を失う


ウは,法48条2項の通りですから,正しいです。

(弁済業務保証金の還付)
第四十八条 保証社員(次条第一項の規定により弁済業務保証金分担金を納付した社員をいう。以下同じ。)又は当該保証社員を所属旅行業者とする旅行業者代理業者と旅行業務に関し取引をした旅行者は,観光庁長官の指定する弁済業務開始日以後,その取引によつて生じた債権に関し,当該保証社員について弁済業務規約で定める弁済限度額の範囲内(当該保証社員について既に次項の認証をした債権があるときはその額を控除し,第五十条第二項の規定により納付を受けた額があるときはその額を加えた額の範囲内)において,旅行業協会が供託している弁済業務保証金から弁済を受ける権利を有する
2 前項の権利を実行しようとする者は,その債権について旅行業協会の認証を受けなければならない
3~6 略


エについて,法48条1項は,「弁済業務規約で定める弁済限度額の範囲内」で弁済を受ける権利を有する旨規定しています。したがって,エは,弁済業務保証金分担金の納付額を限度としている点で誤りです。

(弁済業務保証金の還付)
第四十八条 保証社員(次条第一項の規定により弁済業務保証金分担金を納付した社員をいう。以下同じ。)又は当該保証社員を所属旅行業者とする旅行業者代理業者と旅行業務に関し取引をした旅行者は,観光庁長官の指定する弁済業務開始日以後,その取引によつて生じた債権に関し,当該保証社員について弁済業務規約で定める弁済限度額の範囲内(当該保証社員について既に次項の認証をした債権があるときはその額を控除し,第五十条第二項の規定により納付を受けた額があるときはその額を加えた額の範囲内)において,旅行業協会が供託している弁済業務保証金から弁済を受ける権利を有する。
2~6 略



●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-04-25(Sat)

〈令和2年改正対応〉【総合旅行業務取扱管理者試験】令和元年度②旅行業約款,運送約款及び宿泊約款

書き途中



第1問 標準旅行業約款に関する以下の問1.~問17.の各設問について,該当するものをそれぞれの選択肢から一つ選び,問18.~問20.の各設問について,該当するものをそれぞれの選択肢からすべて選び,解答用紙にマークしなさい。  (配点4点×20)

問1.募集型企画旅行契約に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 a.契約は,約款の定めるところによるが,約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習による。
 b.旅行業者が,旅程保証に基づき旅行者名に対して旅行につき支払うべき変更補償金の額が1,000円未満であっても,変更補償金を支払う旨を契約書面に記載し特約を結んだときは,その特約が約款に優先して適用される。
 c.旅行者が,電話により予約を行い,その後旅行業者の店舗に行き,旅行業者が提携するカード会社のクレジットカードにより旅行代金を支払った場合は,通信契約となる。
 d.電子承諾通知とは,契約の申込みに対する承諾の通知であって,情報通信の技術を利用する方法のうち旅行業者又は当該旅行業者を代理して販売する旅行業者等が使用する電子計算機等と旅行者が使用する電子計算機等とを接続する電気通信回線を通じて送信する方法により行うものをいう。


正解:c(配点:4) ※令和2年改正によりdは削除されました
解説:aは,約款(募集)1条1項の通りですから,正しいです。

(適用範囲)
第一条 当社が旅行者との間で締結する募集型企画旅行に関する契約(以下「募集型企画旅行契約」といいます。)は,この約款の定めるところによりますこの約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習によります
2 略


bについて,約款(募集)29条2項は,変更補償金の額が1000円未満であるときは,旅行業者は,変更補償金を支払わない旨を規定しています。もっとも,約款(募集)1条2項によれば,旅行業者が,旅行者に不利にならない範囲で特約を結んだときは,約款よりも特約が優先します。変更補償金の額が1000円未満でも支払う旨の特約は,旅行者にとって有利なものですから,同特約が約款に優先することになります。したがって,bは,正しいです。

(適用範囲)
第一条 略
2 当社が法令に反せず,かつ,旅行者の不利にならない範囲で書面により特約を結んだときは,前項の規定にかかわらず,その特約が優先します
(旅程保証)
第二十九条 略
2 当社が支払うべき変更補償金の額は,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき旅行代金に十五%以上の当社が定める率を乗じた額をもって限度とします。また,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき支払うべき変更補償金の額が千円未満であるときは,当社は,変更補償金を支払いません
3 略


cについて,約款(募集)2条3項は,「通信契約」といえるためには,電話等の通信手段による申込みを受けて契約が締結されなければならない旨を規定しています。本問では,電話による予約しかされておらず,契約の申込みがされたとはいえないため,「通信契約」にはあたりません。したがって,cは,誤りです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリ,インターネットその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4 略


dについて,令和2年改正前の約款(募集)2条4項は,「電子承諾通知」について,問題文に記載のような定義を置いていました。これは,契約の成立時期に関する約款(募集)8条2項が,通信契約の成立時期について,電子承諾通知を用いる場合と用いない場合とで異なる規定を置いていたため,同条にいう「電子承諾通知」の意義を明らかにするための規定であったと考えられます。しかし,令和2年改正により,通信契約の成立時期について,電子承諾通知を用いる場合と用いない場合との区別を取りやめることとなり,条文上から電子承諾通知の文言が削除されました。そのため,令和2年改正後は,定義規定として「電子承諾通知」の意義を明らかにする必要がなくなったため,約款(募集)2条4項は削除されました。したがって,dは,内容的に誤りではありませんが,令和2年改正後は出題されないものと思われます。

◆◇◆令和2年改正前条文◆◇◆
(用語の定義)
第二条 この約款で「募集型企画旅行」とは,当社が,旅行者の募集のためにあらかじめ,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が当社に支払うべき旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し,これにより実施する旅行をいいます。
2 この約款で「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいいます。
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4 この部で「電子承諾通知」とは,契約の申込みに対する承諾の通知であって,情報通信の技術を利用する方法のうち当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が使用する電子計算機,ファクシミリ装置,テレックス又は電話機(以下「電子計算機等」といいます。)と旅行者が使用する電子計算機等とを接続する電気通信回線を通じて送信する方法により行うものをいいます。
5 この約款で「カード利用日」とは,旅行者又は当社が募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等の支払又は払戻債務を履行すべき日をいいます。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
◆◇◆令和2年改正後条文◆◇◆
(用語の定義)
第二条 この約款で「募集型企画旅行」とは,当社が,旅行者の募集のためにあらかじめ,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が当社に支払うべき旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し,これにより実施する旅行をいいます。
2 この約款で「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいいます。
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4 この約款で「カード利用日」とは,旅行者又は当社が募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等の支払又は払戻債務を履行すべき日をいいます。


問2.募集型企画旅行契約に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 a.旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旅行者が,契約の申込時にその旨を申し出た場合,旅行業者は可能な範囲内でこれに応じ,旅行者のために講じた特別な措置に要する費用を負担しなければならない。
 b.旅行業者は,契約において,旅行者が旅行業者の定める旅行日程に従って,旅行サービスの提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受けるが,海外旅行についてのみ,その手配の全部又は一部を手配代行者に代行させることができる。
 c.通信契約で,旅行業者が電子承諾通知を発する場合,契約は旅行業者が当該通知を発した時に成立する。
 d.旅行業者が,契約の予約を受け付けた場合において,旅行者が旅行業者の定めた期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は,旅行業者は,予約がなかったものとして取り扱う。


正解:d(配点:4) ※令和2年改正によりcは削除されました
解説:aについて,約款(募集)5条5項は,旅行者に対する特別な措置に要する費用は,旅行者が負担することとしています。したがって,aは,この費用負担を旅行業者がするとしている点で誤りです。

(契約の申込み)
第五条 略
2,3 略
4 募集型企画旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旅行者は,契約の申込時に申し出てください。このとき,当社は可能な範囲内でこれに応じます
5 前項の申出に基づき,当社が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は,旅行者の負担とします


bについて,約款(募集)4条は,旅行業者が手配代行者を利用できる場合について国内旅行か海外旅行かで区別していません。したがって,bは,海外旅行についてのみとしている点で誤りです。

(旅行契約の内容)
第三条 当社は,募集型企画旅行契約において,旅行者が当社の定める旅行日程に従って,運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービス(以下「旅行サービス」といいます。)の提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受けます。
(手配代行者)
第四条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,手配の全部又は一部を本邦内又は本邦外の他の旅行業者,手配を業として行う者その他の補助者に代行させることがあります


cについて,令和2年改正前の約款(募集)8条2項は,通信契約の場合には,旅行業者が承諾通知を発した時点で契約が成立するのが原則(発信主義)であり,電子承諾通知を用いる場合には,旅行者に承諾通知が到達したときに契約が成立するとの例外を置いていました。しかし,令和2年改正後の約款(募集)8条2項は,電子承諾通知の例外を削除し,通信契約の規律を一本化するとともに,契約の成立時期を承諾通知が旅行者に到達したときに変更しました(到達主義)。したがって,cは,試験実施当時の約款(募集)でも誤りでしたが,令和2年改正後も誤りとなります。なお,法改正の詳細については,こちらをご覧ください。

◆◇◆令和2年改正前条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知を発した時に成立するものとします。ただし,当該契約において電子承諾通知を発する場合は,当該通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
◆◇◆令和2年改正後条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。


dは,約款(募集)6条3項の通りですから,正しいです。

(電話等による予約)
第六条 当社は,電話,郵便,ファクシミリ,インターネットその他の通信手段による募集型企画旅行契約の予約を受け付けます。この場合,予約の時点では契約は成立しておらず,旅行者は,当社が予約の承諾の旨を通知した後,当社が定める期間内に,前条第一項又は第二項の定めるところにより,当社に申込書と申込金を提出又は会員番号等を通知しなければなりません。
2 略
3 旅行者が第一項の期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は,当社は,予約がなかったものとして取り扱います


問3.募集型企画旅行契約における契約書面及び確定書面に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 a.旅行業者は,契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び旅行業者の責任に関する事項を記載した書面を交付しなければならない。
 b.旅行業者は,あらかじめ旅行者の承諾を得て,契約書面又は確定書面の交付に代えて,情報通信の技術を利用する方法により記載事項を提供したときは,旅行者の使用に係る通信機器に記載事項を記録するためのファイルが備えられていない場合を除き,旅行者の使用する通信機器に備えられたファイルに記載事項が記録されたことを確認しなければならない。
 c.旅行業者が契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,契約書面に記載するところによるが,確定書面を交付した場合は,確定書面に記載するところに特定される。
 d.確定書面は,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目に当たる日以降に契約の申込みがなされた場合,旅行開始日の前日までの旅行業者が契約書面に定める日までに交付しなければならない。


正解:d(配点:4)
解説:aは,約款(募集)9条1項の通りですから,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 当社は,前条の定める契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します
2 略


bは,約款(募集)11条1項,2項の通りですから,正しいです。

(情報通信の技術を利用する方法)
第十一条 当社は,あらかじめ旅行者の承諾を得て,募集型企画旅行契約を締結しようとするときに旅行者に交付する旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面,契約書面又は確定書面の交付に代えて,情報通信の技術を利用する方法により当該書面に記載すべき事項(以下この条において「記載事項」といいます。)を提供したときは,旅行者の使用する通信機器に備えられたファイルに記載事項が記録されたことを確認します
2 前項の場合において,旅行者の使用に係る通信機器に記載事項を記録するためのファイルが備えられていないときは,当社の使用する通信機器に備えられたファイル(専ら当該旅行者の用に供するものに限ります。)に記載事項を記録し,旅行者が記載事項を閲覧したことを確認します。


cは,約款(募集)9条2項,10条3項の通りですから,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 略
2 当社が募集型企画旅行契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,前項の契約書面に記載するところによります
(確定書面)
第十条 略
2 略
3 第一項の確定書面を交付した場合には,前条第二項の規定により当社が手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,当該確定書面に記載するところに特定されます


dについて,約款(募集)10条1項かっこ書きは,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目に当たる日以降に契約の申し込みがなされた場合は,旅行開始日までに確定書面を交付するものとしています。したがって,dは,これを旅行会日の前日までに交付するとしている点で誤りです。

(確定書面)
第十条 前条第一項の契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目に当たる日以降に募集型企画旅行契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します。
2,3 略


問4.募集型企画旅行契約における契約の変更に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 a.利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金の減額がなされたときは,旅行者の不利にならないよう,旅行業者はいかなる場合でも,その減少額だけ旅行代金を減額しなければならない。
 b.旅行業者の関与し得ない事由が生じた場合で,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行業者は,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が旅行業者の関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明し,旅行者の承諾を得た上でなければ契約内容を変更することができない。
 c.旅行者が,旅行業者の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡した場合,契約上の地位を譲り受けた第三者が残りの旅行代金を支払う義務を負う。
 d.運送機関の過剰予約受付により座席の不足が発生したため,旅行の安全かつ円滑な実施のためやむを得ず契約内容を変更したことで,旅行の実施に要する費用が増加した場合,旅行業者は,その増額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加することができる。


正解:c(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)14条1項は,「通常サ雨堤される程度を大幅に超えて……減額される場合に」は,旅行代金の減額をすることができる旨を規定しています。したがって,aは,いかなる場合でも減額しなければならないとしている点で誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 募集型企画旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金(以下この条において「適用運賃・料金」といいます。)が,著しい経済情勢の変化等により,募集型企画旅行の募集の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額又は減額される場合においては,当社は,その増額又は減額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加し,又は減少することができます。
2~5 略


bについて,約款(募集)13条は,契約内容の変更にあたり,旅行者の承諾を要求していません。したがって,bは,誤りです。

(契約内容の変更)
第十三条 当社は,天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令,当初の運行計画によらない運送サービスの提供その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して,旅行日程,旅行サービスの内容その他の募集型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更することがあります。ただし,緊急の場合において,やむを得ないときは,変更後に説明します。


cについて,約款(募集)15条3項は,旅行者の交替があった場合は,旅行契約上の地位を譲り受けた第三者は,契約に関する一切の権利義務を承継する旨を規定しています。旅行代金の支払義務は,ここにいう第三者が承継する「義務」に含まれます。したがって,cは,正しいです。

(旅行者の交替)
第十五条 略
2 略
3 第一項の契約上の地位の譲渡は,当社の承諾があった時に効力を生ずるものとし,以後,旅行契約上の地位を譲り受けた第三者は,旅行者の当該募集型企画旅行契約に関する一切の権利及び義務を承継するものとします


dについて,約款(募集)14条4項かっこ書きは,運送・宿泊機関が旅行サービスを提供しているのに設備の不足によって費用が増加する場合には,契約内容の変更にあたり旅行代金の額を変更することができない旨を規定しています。したがって,dは,誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2,3 略
4 当社は,前条の規定に基づく契約内容の変更により旅行の実施に要する費用(当該契約内容の変更のためにその提供を受けなかった旅行サービスに対して取消料,違約料その他既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を含みます。)の減少又は増加が生じる場合(費用の増加が,運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによる場合を除きます。)には,当該契約内容の変更の際にその範囲内において旅行代金の額を変更することがあります。
5 略


問5.募集型企画旅行契約における旅行開始前の旅行業者による契約の解除に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。(いずれも旅行者に理由を説明し,取消料の支払いを要する期間内の解除とする。)
 a.通信契約を締結した旅行者の有するクレジットカードが無効になり,旅行代金を決済できなくなったため旅行業者が契約を解除した場合,旅行業者は,当該旅行者に取消料を請求することはできない。
 b.旅行業者は,旅行者が契約書面に記載する期日までに旅行代金を支払わないときは,当該期日において旅行者が契約を解除したものとし,この場合,旅行者は,旅行業者に対し,取消料に相当する額の違約料を支払わなければならない。
 c.1泊2日の国内旅行において,旅行者の数が最少催行人員に達しなかった場合,旅行業者は,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって13日目に当たる日より前に旅行を中止する旨を旅行者に通知しなかったときは,当該旅行を中止することはできない。
 d.旅行業者は,旅行者が団体旅行の円滑な実施を妨げるおそれがあると認められるときは,契約を解除することができる。


正解:b(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)17条1項は,旅行代金が決済できない場合の旅行業者による解除にあたり,取消料の請求をすることができる旨の規定を置いていません。したがって,aは,正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~七 略
 八 通信契約を締結した場合であって,旅行者の有するクレジットカードが無効になる等,旅行者が旅行代金等に係る債務の一部又は全部を提携会社のカード会員規約に従って決済できなくなったとき。
 九 略
2,3 略


bについて,約款(募集)17条2項は,旅行代金を支払わないことを理由とする旅行業者によるみなし解除は,代金支払期日の翌日を基準日としています。したがって,bは,これを代金支払期日の当日としている点で誤りです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 略
2 旅行者が第十二条第一項の契約書面に記載する期日までに旅行代金を支払わないときは,当該期日の翌日において旅行者が募集型企画旅行契約を解除したものとします。この場合において,旅行者は,当社に対し,前条第一項に定める取消料に相当する額の違約料を支払わなければなりません。
3 略


cは,約款(募集)17条3項の通りですから,正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~四 略
 五 旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったとき。
 六~九 略
2 略
3 当社は,第一項第五号に掲げる事由により募集型企画旅行契約を解除しようとするときは,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって,国内旅行にあっては十三日目(日帰り旅行については,三日目)に当たる日より前に,海外旅行にあっては二十三日目(別表第一に規定するピーク時に旅行を開始するものについては三十三日目)に当たる日より前に,旅行を中止する旨を旅行者に通知します


dは,約款(募集)17条1項3号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一,二 略
 三 旅行者が他の旅行者に迷惑を及ぼし,又は団体旅行の円滑な実施を妨げるおそれがあると認められるとき
 四~九 略
2,3 略


問6.募集型企画旅行契約における旅行代金の払戻しに関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。(いずれも通信契約でない場合とし,旅行代金は全額収受済とする。)
 a.旅行開始日の前日に,旅行者の都合により契約が解除された場合,旅行業者は,旅行者に対し,解除の翌日から起算して7日以内に,旅行代金から取消料を差し引いた金額を払い戻さなければならない。
 b.旅行開始後に,契約内容の変更により旅行の実施に要する費用の減少が生じ,旅行業者が旅行代金を減額した場合は,旅行業者は,契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して30日以内に,当該減額分を旅行者に払い戻さなければならない。
 c.旅行業者の責に帰すべき事由により旅行の実施が不可能になったため,旅行者が旅行開始前に契約を解除し旅行代金の払戻しを受けた場合であっても,旅行業者に対する旅行者の損害賠償請求権を行使することは妨げられない。
 d.旅行開始後において,旅行者が契約書面に記載された旅行サービスを受領することができなくなり,旅行者が当該契約の一部を解除したときは,旅行業者の責任の有無にかかわらず,旅行業者は,旅行代金のうち当該受領することができなくなった旅行サービスの部分に係る金額のすべてを払い戻さなければならない。


正解:d(配点:4)
解説:aについて,旅行者の都合による契約の解除は,約款(募集)16条1項に基づいてすることができるため,約款(募集)19条1項にいう「前三条の規定により……解除された場合」にあたります。そして,この解除が旅行開始前にされた場合には,解除の翌日から7日以内に払戻しを行うことは,同項の定めるとおりです。したがって,aは,正しいです。

(旅行者の解除権)
第十六条 旅行者は,いつでも別表第一に定める取消料を当社に支払って募集型企画旅行契約を解除することができます。通信契約を解除する場合にあっては,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして取消料の支払いを受けます。
2~4 略
(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します
2,3 略


bについて,契約内容の変更による旅行代金の減額は,約款(募集)14条4項に基づいてすることができるため,約款(募集)19条1項の「第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合」にあたります。そして,代金減額がされた場合には,旅行終了日の翌日から30日以内に払戻しを行うことは,同項の定めるとおりです。したがって,bは,正しいです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2,3 略
4 当社は,前条の規定に基づく契約内容の変更により旅行の実施に要する費用(当該契約内容の変更のためにその提供を受けなかった旅行サービスに対して取消料,違約料その他既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を含みます。)の減少又は増加が生じる場合(費用の増加が,運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによる場合を除きます。)には,当該契約内容の変更の際にその範囲内において旅行代金の額を変更することがあります。
5 略
(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します
2,3 略


cは,約款(募集)19条3項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の払戻し)
第十九条 略
2 略
3 前二項の規定は第二十七条又は第三十条第一項に規定するところにより旅行者又は当社が損害賠償請求権を行使することを妨げるものではありません


dについて,約款(募集)16条4項は,旅行業者の責に帰すべき事由によらない場合は,受領することができなくなった旅行サービスに係る金額から取消料,違約料,費用を差し引いたものを払い戻す旨を規定しています。したがって,dは,旅行業者の帰責事由の有無によって区別をしていない点で誤りです。

(旅行者の解除権)
第十六条 略
2 略
3 旅行者は,旅行開始後において,当該旅行者の責に帰すべき事由によらず契約書面に記載した旅行サービスを受領することができなくなったとき又は当社がその旨を告げたときは,第一項の規定にかかわらず,取消料を支払うことなく,旅行サービスの当該受領することができなくなった部分の契約を解除することができます。
4 前項の場合において,当社は,旅行代金のうち旅行サービスの当該受領することができなくなった部分に係る金額を旅行者に払い戻します。ただし,前項の場合が当社の責に帰すべき事由によらない場合においては,当該金額から,当該旅行サービスに対して取消料,違約料その他の既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用に係る金額を差し引いたものを旅行者に払い戻します


問7.募集型企画旅行契約における旅程管理に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 a.旅行業者は,旅行サービスの内容を変更せざるを得ないときは,変更後の旅行サービスが当初の旅行サービスと同様のものとなるよう努め,契約内容の変更を最小限にとどめるよう努力しなければならない。
 b.旅行業者は,すべての旅行に添乗員その他の者を同行させ,旅程管理業務その他当該旅行に付随して旅行業者が必要と認める業務の全部又は一部を行わせなければならない。
 c.旅行業者は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがあり,この場合において,これが旅行業者の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担となる。
 d.旅行者は,旅行開始後旅行終了までの間において,団体で行動するときは,旅行を安全かつ円滑に実施するための旅行業者の指示に従わなければならない。


正解:b(配点:4)
解説:aは,約款(募集)23条2号の通りですから,正しいです。

(旅程管理)
第二十三条 当社は,旅行者の安全かつ円滑な旅行の実施を確保することに努力し,旅行者に対し次に掲げる業務を行います。ただし,当社が旅行者とこれと異なる特約を結んだ場合には,この限りではありません。
 一 略
 二 前号の措置を講じたにもかかわらず,契約内容を変更せざるを得ないときは,代替サービスの手配を行うこと。この際,旅行日程を変更するときは,変更後の旅行日程が当初の旅行日程の趣旨にかなうものとなるよう努めること,また,旅行サービスの内容を変更するときは,変更後の旅行サービスが当初の旅行サービスと同様のものとなるよう努めること等,契約内容の変更を最小限にとどめるよう努力すること


bについて,約款(募集)25条1項は,「旅行の内容により」添乗員に業務を行わせることがある旨を規定しており,必ず添乗員を付さなければならないものとはしていません。したがって,bは,誤りです。

(添乗員等の業務)
第二十五条 当社は,旅行の内容により添乗員その他の者を同行させて第二十三条各号に掲げる業務その他当該募集型企画旅行に付随して当社が必要と認める業務の全部又は一部を行わせることがあります
2 略


cは,約款(募集)26条の通りですから,正しいです。

(保護措置)
第二十六条 当社は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがあります。この場合において,これが当社の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担とし,旅行者は当該費用を当社が指定する期日までに当社の指定する方法で支払わなければなりません。


dは,約款(募集)24条の通りですから,正しいです。

(当社の指示)
第二十四条 旅行者は,旅行開始後旅行終了までの間において,団体で行動するときは,旅行を安全かつ円滑に実施するための当社の指示に従わなければなりません


問8.募集型企画旅行契約における責任に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 a.旅行業者の過失により,旅行者の手荷物について生じた損害については,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては,14日以内に旅行業者に対して通知があったときに限り,旅行業者はその損害を賠償する責に任じる。
 b.旅行業者は,旅行者が運送・宿泊機関等のサービス提供の中止により損害を被ったときは,旅行業者の故意又は過失による場合を除き,その損害を賠償する責任を負わない。
 c.旅行者は,契約を締結するに際しては,旅行業者から提供された情報を活用し,旅行者の権利義務その他の契約の内容について理解するよう努めなければならない。
 d.旅行業者は,旅行者が旅行参加中に手配代行者の過失(重大な過失がある場合を除く。)により身体に損害を被ったときは,その損害発生の翌日から起算して2年以内に旅行業者に対して通知があったときに限り,その損害を賠償する責に任じる。


正解:d(配点:4)
解説:aは,約款(募集)27条3項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第二十七条 略
2 略
3 当社は,手荷物について生じた第一項の損害については,同項の規定にかかわらず,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては十四日以内に,海外旅行にあっては二十一日以内に当社に対して通知があったときに限り,旅行者一名につき十五万円を限度(当社に故意又は重大な過失がある場合を除きます。)として賠償します。


bは,約款(募集)27条2項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2 旅行者が天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の当社又は当社の手配代行者の関与し得ない事由により損害を被ったときは,当社は,前項の場合を除き,その損害を賠償する責任を負うものではありません。
3 略


cは,約款(募集)30条2項の通りですから,正しいです。

(旅行者の責任)
第三十条 略
2 旅行者は,募集型企画旅行契約を締結するに際しては,当社から提供された情報を活用し,旅行者の権利義務その他の募集型企画旅行契約の内容について理解するよう努めなければなりません
3 略


dについて,約款(募集)27条1項は,旅行業者が旅行者に対して損害を与えたときの損害賠償責任について,重過失の場合を特に区別することなく規律しています。したがって,dは,重大な過失を除いている点で誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2,3 略


問9.特別補償に関する次の記述から,正しいものだけをすべて選んでいるものはどれか。
 (ア)旅行業者は,旅行者が企画旅行参加中にその生命,身体に被った一定の損害については,当該旅行業者の責任が生ずるか否かを問わず,特別補償規程に定める額の補償金及び見舞金を支払う。
 (イ)旅行業者の企画旅行参加中の旅行者を対象として,別途の旅行代金を収受して当該旅行業者が実施する募集型企画旅行については,主たる旅行契約の内容の一部として取り扱う。
 (ウ)旅行業者が損害賠償責任を負うときは,その責任に基づいて支払うべき損害賠償金の額の限度において,旅行業者が支払うべき補償金は,当該損害賠償金とみなされる。

a.(ア)(イ)  b.(ア)(ウ)  c.(イ)(ウ)  d.(ア)(イ)(ウ)


正解:d(配点:4)
解説:(ア)は,約款(募集)28条1項の通りですから,正しいです。

(特別補償)
第二十八条 当社は,前条第一項の規定に基づく当社の責任が生ずるか否かを問わず,別紙特別補償規程で定めるところにより,旅行者が募集型企画旅行参加中にその生命,身体又は手荷物の上に被った一定の損害について,あらかじめ定める額の補償金及び見舞金を支払います
2~4 略


(イ)は,約款(募集)28条4項の通りですから,正しいです。

(特別補償)
第二十八条 略
2,3 略
4 当社の募集型企画旅行参加中の旅行者を対象として,別途の旅行代金を収受して当社が実施する募集型企画旅行については,主たる募集型企画旅行契約の内容の一部として取り扱います


(ウ)は,約款(募集)28条2項の通りですから,正しいです。

(特別補償)
第二十八条 略
2 前項の損害について当社が前条第一項の規定に基づく責任を負うときは,その責任に基づいて支払うべき損害賠償金の額の限度において,当社が支払うべき前項の補償金は,当該損害賠償金とみなします
3,4 略


以上から,(ア)ないし(ウ)のいずれも正しいですから,正解はdです。

問10.特別補償規程における「サービスの提供を受けることを開始した時」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。(添乗員,旅行業者の使用人又は代理人による受付が行われない場合とする。)
 a.最初の運送・宿泊機関等が鉄道であるときは,改札の終了時又は改札のないときは当該列車乗車時
 b.最初の運送・宿泊機関等が車両であるときは,当該車両の出発時
 c.最初の運送・宿泊機関等が航空機であるときは,乗客のみが入場できる飛行場構内における手荷物の検査等の完了時
 d.最初の運送・宿泊機関等が美術館であるときは,当該施設の利用手続終了時


正解:b(配点:4)
解説:特別補償規程における「サービスの提供を受けることを開始した時」は,約款(補償)2条3項に定めがあります。これによれば,aは同項2号ハ,cは同号イ,dは同号ヘの通りですから,正しいです。一方で,bについて,同号ニは「乗車時」としていますから,bは,これを出発時としている点で誤りです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 前項の「サービスの提供を受けることを開始した時」とは,次の各号のいずれかの時をいいます。
 一 添乗員,当社の使用人又は代理人が受付を行う場合は,その受付完了時
 二 前号の受付が行われない場合において,最初の運送・宿泊機関等が,
  イ 航空機であるときは,乗客のみが入場できる飛行場構内における手荷物の検査等の完了時
  ロ 船舶であるときは,乗船手続の完了時
  ハ 鉄道であるときは,改札の終了時又は改札のないときは当該列車乗車時
  ニ 車両であるときは,乗車時
  ホ 宿泊機関であるときは,当該施設への入場時
  ヘ 宿泊機関以外の施設であるときは,当該施設の利用手続終了時とします。
4 略


問11.旅程保証に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 a.旅行業者は,変更補償金を支払うべき契約内容の重要な変更が生じた場合は,旅行代金に別表第2の「変更補償金の支払いが必要となる変更」の項目別に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行者に支払う。
 b.旅行業者は,旅行業者の責任が生ずるか否かを問わず,変更補償金を支払うべき契約内容の重要な変更が生じた場合は,旅行終了日の翌日から起算して30日以内に変更補償金を支払う。
 c.確定書面が交付された場合には,契約書面の記載内容と確定書面の記載内容との間又は確定書面の記載内容と実際に提供された旅行サービスの内容との間に変更が生じたときは,それぞれの変更につき1件として取り扱う。
 d.旅行業者が支払うべき変更補償金の額は,旅行者1名に対して1企画旅行につき旅行代金に15%以上の旅行業者が定める率を乗じた額をもって限度とする。


正解:b(配点:4)
解説:aは,約款(募集)29条1項柱書の通りですから,正しいです。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,二 略
2,3 略


bについて,約款(募集)29条1項柱書ただし書は,旅行業者の責任が生ずる場合には,旅行業者は変更補償金を支払わない旨を規定しています。したがって,bは,旅行業者の責任が生ずるか否かで区別をしていない点で誤りです。なお,約款(募集)28条に基づく特別補償は,旅行者の責任が生ずるか否かに関わらず行われます(特別補償と旅程保証とで取扱いに差異がある理由については,下記(※1)参照。)。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません
 一,二 略
2,3 略


cは,約款(募集)別表第2注2の通りですから,正しいです。

別表第二 変更補償金

dは,約款(募集)29条2項前段の通りですから,正しいです。

(旅程保証)
第二十九条 略
2 当社が支払うべき変更補償金の額は,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき旅行代金に十五%以上の当社が定める率を乗じた額をもって限度とします。また,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき支払うべき変更補償金の額が千円未満であるときは,当社は,変更補償金を支払いません。
3 略


(※1)「変更補償金は……旅行業者にその変更につき債務不履行による損害賠償責任のある疑いのあるときでも,とりあえず支払われる(本条[注:約款(募集)29条]第1項ただし書き)。」「しかし,その後になって,実はその変更は旅行業者の債務不履行に基づくものであることが明らかになったときには,旅行業者は変更補償金の額にかかわらず,旅行者に生じている損害について賠償の責任を負うことになる。その際には,旅行者は,旅行業者から損害賠償としての支払を受けることから,すでに支払を受けた変更補償金は不当利得となるので,旅行業者に返還しなければならない(本条第3項前段)。この場合,実務的には,旅行業者が損害賠償債務を負っていることから,変更補償金返還債務との間で相殺処理して,残額の損害賠償金(変更補償金の金額からいって,通常,損害賠償金の方が高くなるであろう)を旅行業者が旅行者に支払うことになる(本条第3項後段)。」「特別補償責任に基づく補償金の場合には,旅行業者が損害賠償債務を同時に負うときには,その額の限度で補償金は損害賠償金とみなすという規定で調整を図っているが(第28条第2項),変更補償金については,このような調整をせずに,完全に損害賠償金とは別個の扱いとしている。特別補償責任に基づく補償金の支払事由は,企画旅行参加中の事故により旅行者に実際に生じた「損害」の填補を目的としている(第28条第1項)。これに対し,変更補償金の支払事由は,「契約内容の変更」であって,必ずしも「損害」の発生を要件にはしておらず,その変更内容によっては(アップグレードの場合等)旅行者には精神的損害等も生じていない場合もあり得ることから,「損害」の填補を目的とする金員という性格をもたすことができないためである。」三浦雅生『標準旅行業約款解説』(自由国民社,2018年)180頁


2020-04-18(Sat)

〈令和2年改正対応〉【国内旅行業務取扱管理者試験】平成27年度第2問「旅行業約款,運送約款及び宿泊約款」

今回は,平成27年度第2問です。

これで現時点でANTAに掲載されている過去問は,第2問については解き終わりました。

5年分解き終わって分かったことは,第2問は過去問5年分やりこめば,合格点には届くということです。

出題範囲はかなりかぶっていますので,5年分解けば条文の大体どこが狙われるのかが見えてきます。

なので,第2問の対策は過去問だけやってさっさと終わらせて,第3問に時間をまわした方がいいのでしょう。


(注)略称は次の通り
約款(募集):標準旅行業約款 募集型企画旅行契約の部
約款(受注):標準旅行業約款 受注型企画旅行契約の部
約款(補償):標準旅行業約款 特別補償規程
約款(手配):標準旅行業約款 手配旅行契約の部
約款(渡航):標準旅行業約款 渡航手続代行契約の部
約款(相談):標準旅行業約款 旅行相談契約の部
バス約款:一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
フェリー約款:フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款

1.標準旅行業約款に関する以下の各設問について,該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びな
さい。
(1)募集型企画旅行契約の部「適用範囲」「用語の定義」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.「募集型企画旅行」とは,旅行業者が,旅行者の募集のためにあらかじめ,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が旅行業者に支払うべき旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し,これにより実施する旅行をいう。
 b.約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習によるが,ここでいう法令とは,旅行業法及び内閣府・国土交通省令に限られる。
 c.「海外旅行」とは,約款に定める「国内旅行」以外の旅行をいう。
 d.旅行業者が「通信契約」により募集型企画旅行契約を締結できる旅行者は,旅行業者又は旅行業者の募集型企画旅行を旅行業者を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社のカード会員である。

ア.a,b,c  イ.a,b,d  ウ.a,c,d  エ.b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:aは,約款(募集)2条1項の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 この約款で「募集型企画旅行」とは,当社が,旅行者の募集のためにあらかじめ,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が当社に支払うべき旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し,これにより実施する旅行をいいます
2~4 略


bについて,約款(募集)1条1項は,契約のうち約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習による旨を規定しています。契約というのは,旅行業者と旅行者との間で,旅行内容や旅行代金等に関して取り決めたものですから,このような2者間のやりとりをどのように規律するかというのを,約款(募集)1条1項が規定しているということになります。そうすると,同項にいう「法令」とは,このような2者間の契約を規律するような法令を指すのであって,主に民法や商法の規定が想定されています(三浦雅生『標準旅行業約款解説〔第2版〕』(自由国民社,2018年)31頁。詳しくは下記(※1)を参照。)。問題文にあるような旅行業法等は,このような契約関係を規律する法律ではなく,旅行業者が適正に機能するために国・都道府県が旅行業者を監督することを規定した法律です。したがって,約款(募集)1条1項にいう「法令」には,旅行業法等は含まれません。よって,bは,誤りです。

(適用範囲)
第一条 当社が旅行者との間で締結する募集型企画旅行に関する契約(以下「募集型企画旅行契約」といいます。)は,この約款の定めるところによります。この約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習によります。
2 略


cは,約款(募集)2条2項の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2 この約款で「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいいます
3,4 略


dについて,約款(募集)2条3項は,「通信契約」の定義に関して,旅行業者又は旅行業者を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社のカード会員との間で締結する契約であることを,1つの要素としています。したがって,カード会員との間で締結する契約でなければ「通信契約」にはあたらないこととなるため,結果として「通信契約」を締結できるのはカード会員のみです。よって,dは,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリ,インターネットその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4 略


以上から,a,c及びdが正しく,bが誤りですから,正解はウです。

(※1)「約款は,反復的かつ定型的に行われる取引につき,当事者の個別の意思表示に代えて,当事者の契約文書となるものである。しかし,考えうる全ての事項について定めてあるものではないから,定款に定めのない事項について問題が生じたときの解決基準を定めているものである。したがって,ここに「法令」とは,あらゆる法令を意味するものではなく,契約における意思表示を補充する規定(講学上「任意規定」と呼ばれている)を意味するもので,主として民法及び商法の規定を想定している。例えば,約款中には,旅行者の解除権行使につき,一定の期間を定めているが(第16条第1項,別表第1),その期間の計算方法については規定がない。これに関しては,民法の期間に関する規定(同法第1編第6章)が適用されることを前提にしている。同様に,約款には,旅行業者は,どれだけの時間帯に旅行者の申込や契約解除の意思表示を受付なければならないかに関する規定はないが,商法の取引時間に関する規定(同法第520条)が適用され,旅行業者が定める営業時間内に限ることが許される。」(前掲三浦31頁)

(2)募集型企画旅行契約の部「契約の申込み」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.通信契約の申込みをしようとする旅行者は,申込みをしようとする募集型企画旅行の名称,旅行開始日,会員番号その他の事項を旅行業者に通知しなければならない。
 b.申込金は,旅行代金又は取消料若しくは違約料の一部として取り扱われる。
 c.旅行者が募集型企画旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旨を,契約の申込時に申し出たときは,旅行業者は可能な範囲内でこれに応じ,この申出に基づき,旅行業者が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は,旅行業者の負担とする。

 ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(募集)5条2項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 略
2 当社に通信契約の申込みをしようとする旅行者は,前項の規定にかかわらず,申込みをしようとする募集型企画旅行の名称,旅行開始日,会員番号その他の事項(以下次条において「会員番号等」といいます。)を当社に通知しなければなりません
3~5 略


bは,約款(募集)5条3項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 略
2 略
3 第一項の申込金は,旅行代金又は取消料若しくは違約料の一部として取り扱います
4,5 略


cについて,約款(募集)5条5項は,旅行者が申し出た特別な配慮について旅行業者が対応する場合の費用は,旅行者の負担とする旨を規定しています。したがって,cは,これを旅行業者の負担としている点で誤りです。

(契約の申込み)
第五条 略
2,3 略
4 募集型企画旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旅行者は,契約の申込時に申し出てください。このとき,当社は可能な範囲内でこれに応じます
5 前項の申出に基づき,当社が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は,旅行者の負担とします


以上から,a及びbは正しく,cは誤りですから,正解はアです。

(3)募集型企画旅行契約の部「電話等による予約」「契約締結の拒否」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による契約の予約を受け付ける。
 イ.旅行者が,暴力団員,暴力団準構成員,暴力団関係者,暴力団関係企業又は総会屋等その他の反社会的勢力であると認められるときは,旅行業者は,契約の締結に応じないことがある。
 ウ.旅行業者が旅行者から電話等による予約を受け付け,その承諾の旨を通知した後,旅行業者が定める期間内に,当該旅行者から申込書と申込金の提出があったとき又は会員番号等の通知があったときは,契約の締結の順位は,当該予約の受付の順位による。
 エ.旅行者が旅行業者の定める期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は,旅行業者は,予約がなかったものとして取り扱い,違約料を申し受ける。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)6条1項の通りですから,正しいです。

(電話等による予約)
第六条 当社は,電話,郵便,ファクシミリ,インターネットその他の通信手段による募集型企画旅行契約の予約を受け付けます。この場合,予約の時点では契約は成立しておらず,旅行者は,当社が予約の承諾の旨を通知した後,当社が定める期間内に,前条第一項又は第二項の定めるところにより,当社に申込書と申込金を提出又は会員番号等を通知しなければなりません。
2,3 略


イは,約款(募集)7条5号の通りですから,正しいです。

(契約締結の拒否)
第七条 当社は,次に掲げる場合において,募集型企画旅行契約の締結に応じないことがあります。
 一~四 略
 五 旅行者が,暴力団員,暴力団準構成員,暴力団関係者,暴力団関係企業又は総会屋等その他の反社会的勢力であると認められるとき
 六~八 略


ウは,約款(募集)6条2項の通りですから,正しいです。

(電話等による予約)
第六条 略
2 前項の定めるところにより申込書と申込金の提出があったとき又は会員番号等の通知があったときは,募集型企画旅行契約の締結の順位は,当該予約の受付の順位によることとなります
3 略


エについて,約款(募集)6条3項は,期間内に申込金を提出せず又は会員番号等を通知しない場合は,旅行業者は,予約がなかったものとして取り扱う旨を規定していますが,この場合に違約料を申し受ける旨は規定されていません。したがって,エは,誤りです。

(電話等による予約)
第六条 略
2 略
3 旅行者が第一項の期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は,当社は,予約がなかったものとして取り扱います


(4)募集型企画旅行契約の部「契約の成立時期」「契約書面の交付」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.契約は,通信契約である場合を除き,旅行業者が契約の締結を承諾し,当該旅行業者が別に定める金額の申込金を受理した時に成立する。
 イ.通信契約は,旅行業者が契約の締結を承諾する旨の通知を発した時に成立するが,当該契約において電子承諾通知を発する場合は,当該通知が旅行者に到達した時に成立する。
 ウ.旅行業者は,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び旅行業者の責任に関する事項を記載した契約書面を契約の成立前に旅行者に交付しなければならない。
 エ.旅行業者が契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,契約書面に記載するところによる。


正解:ウ(配点:4) ※令和2年改正によりイも誤りとなりました。
解説:アは,約款(募集)8条1項の通りですから,正しいです。

(契約の成立時期)
第八条 募集型企画旅行契約は,当社が契約の締結を承諾し,第五条第一項の申込金を受理した時に成立するものとします
2 略


イについて,令和2年に約款(募集)の改正があり,誤りの選択肢となりました。令和2年改正前の約款(募集)8条2項は,通信契約の場合には,旅行業者が承諾通知を発した時点で契約が成立するのが原則(発信主義)であり,電子承諾通知を用いる場合には,旅行者に承諾通知が到達したときに契約が成立するとの例外を置いていました。しかし,令和2年改正後の約款(募集)8条2項は,電子承諾通知の例外を削除し,通信契約の規律を一本化するとともに,契約の成立時期を承諾通知が旅行者に到達したときに変更しました(到達主義)。したがって,イは,試験実施当時の約款(募集)によれば正しいですが,令和2年改正後は誤りとなります。なお,法改正の詳細については,こちらをご覧ください。

◆◇◆令和2年改正前条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知を発した時に成立するものとします。ただし,当該契約において電子承諾通知を発する場合は,当該通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
◆◇◆令和2年改正後条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。


ウについて,約款(募集)9条1項は,契約書面の交付は,契約成立後速やかに行う旨を規定しています。そもそも,契約が成立しなければ,契約内容を確定することができず,契約内容を表示するための契約書面を作成し交付することはできません。したがって,ウは,誤りです。

(契約書面の交付)
第九条 当社は,前条の定める契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します。
2 略


エは,約款(募集)9条2項の通りですから,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 略
2 当社が募集型企画旅行契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,前項の契約書面に記載するところによります


(5)募集型企画旅行契約の部「確定書面」「情報通信の技術を利用する方法」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目に当たる日以降に契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面を交付する。
 イ.確定書面の交付前に,手配状況の確認を希望する旅行者から問い合わせがあったときは,旅行業者は,迅速かつ適切にこれに回答する。
 ウ.旅行業者が旅行者に確定書面を交付した場合には,旅行業者が契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,当該確定書面に記載するところに特定される。
 エ.旅行業者は,あらかじめ旅行者の承諾を得て,契約書面又は確定書面の交付に代えて,情報通信の技術を利用する方法により当該書面に記載すべき事項を提供したときは,旅行者の使用する通信機器に備えられたファイルに記載事項が記録されたことの確認は要しない。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)10条1項の通りですから,正しいです。

(確定書面)
第十条 前条第一項の契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目に当たる日以降に募集型企画旅行契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します
2,3 略


イは,約款(募集)10条2項の通りですから,正しいです。

(確定書面)
第十条 略
2 前項の場合において,手配状況の確認を希望する旅行者から問い合わせがあったときは,確定書面の交付前であっても,当社は迅速かつ適切にこれに回答します
3 略


ウは,約款(募集)10条3項の通りですから,正しいです。

(確定書面)
第十条 略
2 略
3 第一項の確定書面を交付した場合には,前条第二項の規定により当社が手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,当該確定書面に記載するところに特定されます


エについて,約款(募集)11条1項は,情報通信技術を利用した場合には,旅行業者は,旅行者の使用する通信機器に備えられたファイルに記載事項が記録されたことを確認する旨を規定しています。したがって,エは,誤りです。

(情報通信の技術を利用する方法)
第十一条 当社は,あらかじめ旅行者の承諾を得て,募集型企画旅行契約を締結しようとするときに旅行者に交付する旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面,契約書面又は確定書面の交付に代えて,情報通信の技術を利用する方法により当該書面に記載すべき事項(以下この条において「記載事項」といいます。)を提供したときは,旅行者の使用する通信機器に備えられたファイルに記載事項が記録されたことを確認します
2 略


(6)募集型企画旅行契約の部「旅行代金」「旅行代金の額の変更」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,運送・宿泊機関等の利用人員により旅行代金が異なる旨を契約書面に記載した場合において,契約の成立後に旅行業者の責に帰すべき事由によらず当該利用人員が変更になったときは,契約書面に記載したところにより旅行代金の額を変更することがある。
 b.通信契約を締結したときは,旅行業者は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして契約書面に記載する金額の旅行代金の支払いを受ける。
 c.旅行業者は,約款の定めるところにより旅行代金を増額するときは,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって13日目に当たる日より前に旅行者にその旨を通知しなければならない。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(募集)14条5項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2~4 略
5 当社は,運送・宿泊機関等の利用人員により旅行代金が異なる旨を契約書面に記載した場合において,募集型企画旅行契約の成立後に当社の責に帰すべき事由によらず当該利用人員が変更になったときは,契約書面に記載したところにより旅行代金の額を変更することがあります


bは,約款(募集)12条2項の通りですから,正しいです。

(旅行代金)
第十二条 略
2 通信契約を締結したときは,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして契約書面に記載する金額の旅行代金の支払いを受けます。また,カード利用日は旅行契約成立日とします。


cについて,約款(募集)14条2項は,旅行代金増額の通知は,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって15日目に当たる日より前にする旨を規定しています。したがって,cは,これを13日としている点で誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2 当社は,前項の定めるところにより旅行代金を増額するときは,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって十五日目に当たる日より前に旅行者にその旨を通知します。
3~5 略


以上から,a及びbは正しく,cは誤りですから,正解はアです。

(7)募集型企画旅行契約の部「旅行者の交替」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者と契約を締結した旅行者は,当該旅行業者の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができる。
 b.旅行者は,契約上の地位を第三者に譲り渡す場合においては,旅行業者所定の用紙に所定の事項を記入の上,所定の金額の手数料とともに,旅行業者に提出しなければならない。
 c.契約上の地位の譲渡は,旅行業者の承諾があった時に効力を生じる。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:エ(配点:4)
解説:aは,約款(募集)15条1項の通りですから,正しいです。

(旅行者の交替)
第十五条 当社と募集型企画旅行契約を締結した旅行者は,当社の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができます
2,3 略


bは,約款(募集)15条2項の通りですから,正しいです。

(旅行者の交替)
第十五条 略
2 旅行者は,前項に定める当社の承諾を求めようとするときは,当社所定の用紙に所定の事項を記入の上,所定の金額の手数料とともに,当社に提出しなければなりません
3 略


cは,約款(募集)15条3項の通りですから,正しいです。

(旅行者の交替)
第十五条 略
2 略
3 第一項の契約上の地位の譲渡は,当社の承諾があった時に効力を生ずるものとし,以後,旅行契約上の地位を譲り受けた第三者は,旅行者の当該募集型企画旅行契約に関する一切の権利及び義務を承継するものとします。


以上から,aないしcのいずれも正しいので,正解はエです。

(8)募集型企画旅行契約の部「旅行者の解除権」に関する次の記述から,旅行者が旅行開始前に契約を解除するに当たって,取消料の支払いを要しないもののみをすべて選んでいるものはどれか(いずれも取消料の支払いを要する期間内の解除とする。)。
 a.旅行目的地において大型台風による洪水が発生し,旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となったとき。
 b.旅行者から,当該旅行者の父親の死亡を理由として,契約の解除の申し出があったとき。
 c.旅行者が足を骨折して入院したため,旅行に参加できなくなったとき。
 d.旅行を実施するに当たり利用する運送機関の適用運賃・料金が,著しい経済情勢の変化等により,旅行の募集の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額された場合において,その増額された金額の範囲内で旅行代金の額が増額されたとき。

ア.a,b  イ.a,d  ウ.b,c  エ.c,d


正解:イ(配点:4)
解説:約款(募集)16条1項は,旅行者はいつでも契約を解除することができる旨を規定していますが,その場合には原則として取消料の支払いが必要であるとしています。もっとも,同条2項は,同項各号に該当する事由がある場合には,例外的に取消料の支払いは不要である旨を規定しています。したがって,取消料の支払いの要否は,約款(募集)16条2項各号に該当するか否かによって決まります。
 aについて,大型台風による洪水が発生しているため,約款(募集)16条2項3号の「天災地変」にあたります。そして,これによって,旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となっています。したがって,aは,約款(募集)16条2項3号に該当するため,取消料の支払いは不要です。
 bについて,父親の死亡は,約款(募集)16条2項のいずれにも該当しないため,取消料の支払いが必要です。
 cについて,旅行者自身の怪我は,約款(募集)16条2項のいずれにも該当しないため,取消料の支払いが必要です。
 dについて,著しい経済情勢の変化等による適用運賃・料金の変更に伴い,旅行代金の額が増額されたことは,約款(募集)16条2項2号に該当するため,取消料の支払いが不要です。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 募集型企画旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金(以下この条において「適用運賃・料金」といいます。)が,著しい経済情勢の変化等により,募集型企画旅行の募集の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額又は減額される場合においては,当社は,その増額又は減額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加し,又は減少することができます
2~5 略
(旅行者の解除権)
第十六条 旅行者は,いつでも別表第一に定める取消料を当社に支払って募集型企画旅行契約を解除することができます。通信契約を解除する場合にあっては,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして取消料の支払いを受けます。
2 旅行者は,次に掲げる場合において,前項の規定にかかわらず,旅行開始前に取消料を支払うことなく募集型企画旅行契約を解除することができます。
 一 当社によって契約内容が変更されたとき。ただし,その変更が別表第二上欄に掲げるものその他の重要なものであるときに限ります。
 二 第十四条第一項の規定に基づいて旅行代金が増額されたとき
 三 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となり,又は不可能となるおそれが極めて大きいとき。
 四 当社が旅行者に対し,第十条第一項の期日までに,確定書面を交付しなかったとき。
 五 当社の責に帰すべき事由により,契約書面に記載した旅行日程に従った旅行の実施が不可能となったとき。
3,4 略


以上から,a及びdは取消料の支払いが不要であり,b及びcは取消料の支払いが必要ですから,正解はイです。

(9)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権等−旅行開始前の解除」「旅行業者の解除権−旅行開始後の解除」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか(いずれの場合も解除に係る旅行者への理由説明は行うものとする。)。
 ア.旅行業者は,旅行者が契約書面に記載する期日までに旅行代金を支払わないときは,当該期日において旅行者が契約を解除したものとする。
 イ.旅行業者は,旅行開始後において,官公署の命令により,旅行の継続が不可能となったときは,契約の一部を解除することがある。
 ウ.旅行業者は,旅行開始後において,旅行者が旅行を安全かつ円滑に実施するための添乗員の指示への違背により団体行動の規律を乱し,当該旅行の安全かつ円滑な実施を妨げるときは,契約の一部を解除することがある。
 エ.旅行業者は,旅行開始後において,旅行者が必要な介助者の不在により,旅行の継続に耐えられないときは,契約の一部を解除することがある。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,約款(募集)17条2項は,旅行者の代金不払による解除は,払込期日の翌日において解除したものとする旨を規定しています。したがって,アは,これを払込期日当日としている点で誤りです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 略
2 旅行者が第十二条第一項の契約書面に記載する期日までに旅行代金を支払わないときは,当該期日の翌日において旅行者が募集型企画旅行契約を解除したものとします。この場合において,旅行者は,当社に対し,前条第一項に定める取消料に相当する額の違約料を支払わなければなりません。
3 略


イは,約款(募集)18条1項4号に,ウは,同項2号に,エは,同項1号にそれぞれ該当するため,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 当社は,次に掲げる場合において,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,募集型企画旅行契約の一部を解除することがあります。
 一 旅行者が病気,必要な介助者の不在その他の事由により旅行の継続に耐えられないとき
 二 旅行者が旅行を安全かつ円滑に実施するための添乗員その他の者による当社の指示への違背,これらの者又は同行する他の旅行者に対する暴行又は脅迫等により団体行動の規律を乱し,当該旅行の安全かつ円滑な実施を妨げるとき
 三 旅行者が第七条第五号から第七号までのいずれかに該当することが判明したとき。
 四 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合であって,旅行の継続が不可能となったとき
2,3 略


(10)募集型企画旅行契約の部「団体・グループ契約」「契約責任者」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,特約を結んだ場合を除き,契約責任者はその団体・グループを構成する旅行者(本問において,以下「構成者」という。)の契約の締結に関する一切の代理権を有しているものとみなす。
 イ.契約責任者は,旅行業者が定める日までに,構成者の名簿を旅行業者に提出しなければならない。
 ウ.旅行業者は,契約責任者が構成者に対して現に負い,又は将来負うことが予測される債務又は義務については,その責任の一部を負う。
 エ.旅行業者は,契約責任者が団体・グループに同行しない場合,旅行開始後においては,あらかじめ契約責任者が選任した構成者を契約責任者とみなす。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)22条1項の通りですから,正しいです。

(契約責任者)
第二十二条 当社は,特約を結んだ場合を除き,契約責任者はその団体・グループを構成する旅行者(以下「構成者」といいます。)の募集型企画旅行契約の締結に関する一切の代理権を有しているものとみなし,当該団体・グループに係る旅行業務に関する取引は,当該契約責任者との間で行います。
2~4 略


イは,約款(募集)22条2項の通りですから,正しいです。

(契約責任者)
第二十二条 略
2 契約責任者は,当社が定める日までに,構成者の名簿を当社に提出しなければなりません
3,4 略


ウについて,約款(募集)22条3項は,旅行業者は,契約責任者が構成者に対して負う債務・義務について何ら責任を負わない旨を規定しています。したがって,ウは,誤りです。

(契約責任者)
第二十二条 略
2 略
3 当社は,契約責任者が構成者に対して現に負い,又は将来負うことが予測される債務又は義務については,何らの責任を負うものではありません
4 略


エは,約款(募集)22条4項の通りですから,正しいです。

(契約責任者)
第二十二条 略
2,3 略
4 当社は,契約責任者が団体・グループに同行しない場合,旅行開始後においては,あらかじめ契約責任者が選任した構成者を契約責任者とみなします


(11)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の責任」に関する次の記述から,誤っているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者が故意又は過失により旅行者に損害を与えた場合で,旅行業者が損害賠償責任を負うのは,損害発生の翌日から起算して1年以内に旅行者から旅行業者に対して通知があったときに限られる。
 b.手配代行者の過失により旅行者の手荷物に損害を与えたときは,当該手配代行者がその損害を賠償する責に任じ,旅行業者はその責に任じない。
 c.旅行業者の過失で旅行者の手荷物について生じた損害については,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては14日以内に,旅行者から旅行業者に対して通知があったときに限り,旅行業者は,旅行者1名につき15万円を限度(旅行業者に故意又は重大な過失がある場合を除く。)として賠償する。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)27条1項は,旅行業者の損害賠償責任を完成させるための通知は,損害発生の翌日から2年以内にするものとしています。したがって,aは,これを1年以内としている点で誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります
2,3 略


bについて,約款(募集)27条1項は,手配代行者の過失により旅行者に損害が生じた場合であっても,旅行業者が損害賠償責任を負う旨を規定しています。したがって,bは,誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2,3 略


cは,約款(募集)27条3項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第二十七条 略
2 略
3 当社は,手荷物について生じた第一項の損害については,同項の規定にかかわらず,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては十四日以内に,海外旅行にあっては二十一日以内に当社に対して通知があったときに限り,旅行者一名につき十五万円を限度(当社に故意又は重大な過失がある場合を除きます。)として賠償します


以上から,a及びbは誤りであり,cは正しいですから,正解はアです。

(12)受注型企画旅行契約の部に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,旅行者に対し企画書面を交付することにより,契約書面の交付に代えることができる。
 b.旅行業者は,契約の申込みをしようとする旅行者からの依頼があったときは,旅行業者の業務上の都合があるときを除き,当該依頼の内容に沿って作成した旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件に関する企画の内容を記載した企画書面を交付する。
 c.旅行業者は,企画書面において,旅行代金の内訳として企画料金の金額を明示することがある。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ウ(配点:4)
解説:aについて,「企画書面」は,旅行者が契約の申込みをする前段階で作成される書面で,旅行業者がどのような計画を立てるのかを示すものです(約款(受注)5条1項)(※2)。一方で,「契約書面」は,契約成立後速やかに交付される書面で,旅行業者と旅行者と間で締結された契約内容を示すものです(約款(受注)9条1項)。したがって,企画書面と契約書面とでは,その書面の目的・性質が異なりますから,企画書面の交付をもって契約書面の交付に代えることはできません。このことは,約款(受注)9条2項が,企画書面とは別に契約書面を交付することを前提とした規定を置いていることからも分かります。よって,aは,誤りです。

(企画書面の交付)
第五条 当社は,当社に受注型企画旅行契約の申込みをしようとする旅行者からの依頼があったときは,当社の業務上の都合があるときを除き,当該依頼の内容に沿って作成した旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件に関する企画の内容を記載した書面(以下「企画書面」といいます。)を交付します。
2 略
(契約書面の交付)
第九条 当社は,前条の定める契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します。
2 当社は,第五条第一項の企画書面において企画料金の金額を明示した場合は,当該金額を前項の契約書面において明示します。
3 略


bは,約款(受注)5条1項の通りですから,正しいです。

(企画書面の交付)
第五条 当社は,当社に受注型企画旅行契約の申込みをしようとする旅行者からの依頼があったときは,当社の業務上の都合があるときを除き,当該依頼の内容に沿って作成した旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件に関する企画の内容を記載した書面(以下「企画書面」といいます。)を交付します
2 略


cは,約款(受注)9条2項の通りですから,正しいです。

(企画書面の交付)
第五条 略
2 当社は,前項の企画書面において,旅行代金の内訳として企画に関する取扱料金(以下「企画料金」といいます。)の金額を明示することがあります


(※2)「旅行業者に旅行の企画を依頼する旅行者の立場からすれば,実際にどのような企画を立ててくれるのか全く判らずに,旅行契約を先ず結ぶというのは,いささか不安な話である。旅行に限らず,一般にコンサルタント契約もほとんど経験をしたことのない国民性から言っても無理な相談であろう。恐らく,旅行業者の立場に立っても,旅行者に企画内容を示して相談にのってあげて,旅行を受注するという営業形態が通常であると思われる。そこで,こうした旅行実務に合わせて,先ずは,旅行者の希望にしたがった企画書面を作成し,旅行者に交付して検討してもらい,旅行者が満足を得た段階で,始めて旅行契約締結ということにしたものである。つまり,旅行業者は,企画書面の良否で競争するということにしたものである。」前掲三浦192頁

以上から,aは誤りであり,b及びcは正しいですから,正解はウです。

(13)受注型企画旅行契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがある。この場合において,これが旅行業者の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担とする。
 イ.旅行業者は,通信契約である場合を除き,団体・グループ契約において契約責任者と契約を締結する場合において,申込金の支払いを受けることなく契約を締結する旨を記載した書面を交付することにより契約を成立させることがある。
 ウ.旅行業者は,旅程を管理する義務を負わない。
 エ.旅行者は,旅行業者に対し,旅行日程,旅行サービスの内容その他の契約の内容を変更するよう求めることができる。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(受注)27条の通りですから,正しいです。

(保護措置)
第二十七条 当社は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがあります。この場合において,これが当社の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担とし,旅行者は当該費用を当社が指定する期日までに当社の指定する方法で支払わなければなりません。


イは,約款(受注)23条1項,2項の通りですから,正しいです。

(契約成立の特則)
第二十三条 当社は,契約責任者と受注型企画旅行契約を締結する場合において,第六条第一項の規定にかかわらず,申込金の支払いを受けることなく受注型企画旅行契約の締結を承諾することがあります
2 前項の規定に基づき申込金の支払いを受けることなく受注型企画旅行契約を締結する場合には,当社は,契約責任者にその旨を記載した書面を交付するものとし,受注型企画旅行契約は,当社が当該書面を交付した時に成立するものとします。


ウについて,旅行業者は,約款(受注)24条の規定に基づいて旅程管理義務を負います。したがって,ウは,誤りです。

(旅程管理)
第二十四条 当社は,旅行者の安全かつ円滑な旅行の実施を確保することに努力し,旅行者に対し次に掲げる業務を行います。ただし,当社が旅行者とこれと異なる特約を結んだ場合には,この限りではありません。
 一 旅行者が旅行中旅行サービスを受けることができないおそれがあると認められるときは,受注型企画旅行契約に従った旅行サービスの提供を確実に受けられるために必要な措置を講ずること。
 二 前号の措置を講じたにもかかわらず,契約内容を変更せざるを得ないときは,代替サービスの手配を行うこと。この際,旅行日程を変更するときは,変更後の旅行日程が当初の旅行日程の趣旨にかなうものとなるよう努めること,また,旅行サービスの内容を変更するときは,変更後の旅行サービスが当初の旅行サービスと同様のものとなるよう努めること等,契約内容の変更を最小限にとどめるよう努力すること。


エは,約款(受注)13条1項の通りですから,正しいです。

(契約内容の変更)
第十三条 旅行者は,当社に対し,旅行日程,旅行サービスの内容その他の受注型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更するよう求めることができます。この場合において,当社は,可能な限り旅行者の求めに応じます。
2 略


(14)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,約款に定める契約内容の重要な変更が生じた場合において,変更補償金を支払うこととなったときは,旅行終了日の翌日から起算して30日以内に当該変更補償金を旅行者に支払う。
 イ.旅行業者は,支払うべき変更補償金の額が,旅行者1名に対して1企画旅行につき1,000円であるときは支払わない。
 ウ.旅行業者が旅行者に変更補償金を支払った後に,当該変更が旅行業者又は手配代行者の過失によるものであることが明らかになった場合には,旅行者は,当該変更に係る変更補償金を旅行業者に返還しなければならない。
 エ.旅行業者が支払うべき変更補償金の額は,旅行者1名に対して1企画旅行につき旅行代金に15%以上の旅行業者が定める率を乗じた額をもって限度とする。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)29条1項柱書の通りですから,正しいです。なお,約款(受注)30条1項柱書も同旨です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,ニ 略
2,3 略


イについて,約款(募集)29条2項は,変更補償金の額が1000円未満であるときは,旅行業者は,変更補償金を支払わない旨を規定していますから,変更補償金の額が1000円ちょうどの場合には支払義務が生じます。したがって,イは,誤りです。なお,約款(受注)30条2項も同旨です。

(旅程保証)
第二十九条 略
2 当社が支払うべき変更補償金の額は,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき旅行代金に十五%以上の当社が定める率を乗じた額をもって限度とします。また,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき支払うべき変更補償金の額が千円未満であるときは,当社は,変更補償金を支払いません
3 略


ウは,約款(募集)29条3項の通りですから,正しいです。なお,約款(受注)30条3項も同旨です。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2,3 略
(旅程保証)
第二十九条 略
2 略
3 当社が第一項の規定に基づき変更補償金を支払った後に,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかになった場合には,旅行者は当該変更に係る変更補償金を当社に返還しなければなりません。この場合,当社は,同項の規定に基づき当社が支払うべき損害賠償金の額と旅行者が返還すべき変更補償金の額とを相殺した残額を支払います。


エは,約款(募集)29条2項の通りですから,正しいです。なお,約款(受注)30条2項も同旨です。

(旅程保証)
第二十九条 略
2 当社が支払うべき変更補償金の額は,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき旅行代金に十五%以上の当社が定める率を乗じた額をもって限度とします。また,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき支払うべき変更補償金の額が千円未満であるときは,当社は,変更補償金を支払いません。
3 略


(15)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述から,変更補償金の支払いを要するもののみをすべて選んでいるものはどれか(いずれも変更補償金の額は,約款に定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。)。
 a.確定書面には,旅行開始日の利用航空会社として「A航空会社のエコノミークラス」と記載されていたが,A航空会社の過剰予約受付のため利用できなくなり,翌日早朝発のB航空会社のビジネスクラスに変更になったとき(契約書面にB航空会社も利用予定の航空会社として記載があるものとする。)。
 b.契約書面に「東京スカイツリー天望デッキから隅田川花火大会見学」と記載されていたが,ゲリラ豪雨により花火大会が中止となり,天望デッキへの入場だけに変更になったとき。
 c.確定書面に「Aホテルの海の見えるスタンダードツインルームに宿泊」と記載されていたが,Aホテルの過剰予約受付のため,Aホテルの海の見えないスイートルームに変更になったとき。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:イ(配点:4) ※改正により正解なし
解説:aは,約款(募集)別表第2の4号に該当するようにも思われますが,改正により明記された約款(募集)別表第2の注4には,等級・設備がより高いものへの変更を伴う場合には同号は適用しない旨を規定しています。aは,エコノミークラスからビジネスクラスへの等級・設備のアップグレードを伴っていますから,約款(募集)別表第2の4号の適用はなく,変更補償金の支払いは不要です(注3)
 bについて,花火大会のようなイベントの中止は,約款(募集)別表第2のいずれにも該当しません。また,東京スカイツリー展望デッキへの入場自体はできているので,約款(募集)別表第2の2号には該当しません。したがって,bは,変更補償金の支払いが不要です。
 cは,約款(募集)別表第2の8号に該当します。そして,過剰受付によって指定便が利用できなくなった場合であっても,旅程保証除外事由には該当しません(約款(募集)29条1項柱書かっこ書き)。したがって,cは,変更補償金の支払いが必要です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,ニ 略
2,3 略

別表第二 変更補償金

以上から,a及びbは変更補償金の支払いが不要であり,cは必要ですから,正解はありません。

(注3)「改正により,A航空エコノミークラス利用からB航空ビジネスクラス利用への変更等,等級又は設備がより高いものへの変更を伴う場合には補償を要しないこととなった(別表第2の注4)。」前掲三浦174頁

(16)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「特別補償規程」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行参加中の事故によって,旅行者の身体に被った傷害を担保する保険契約がある場合は,旅行業者は,旅行業者が支払うべき補償金の額を減額することがある。
 イ.旅行参加中の旅行者の闘争行為によって,当該旅行に参加している他の旅行者が傷害を被り7日間の通院をした場合,旅行業者は,当該傷害を被った他の旅行者に通院見舞金を支払う。
 ウ.添乗員,旅行業者の使用人または代理人による受付が行われない場合において,旅行者がサービスの提供を受ける最初の運送・宿泊機関等が航空機であるときは,乗客のみが入場できる飛行場構内における手荷物の検査等の完了時から「企画旅行参加中」となる。
 エ.単なる外観の損傷であって補償対象品の機能に支障をきたさない損害については,旅行業者は,携帯品損害補償金を支払わない。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,保険によって損害がカバーされる場合に補償金等を減額することができる旨を定めた規定は,携帯品損害補償にはありますが(約款(補償)22条),それ以外の補償についてはありません。したがって,アは,誤りです。

(保険契約がある場合)
第二十二条 第十六条の損害に対して保険金を支払うべき保険契約がある場合は,当社は,当社が支払うべき損害補償金の額を減額することがあります。


イについて,旅行者の闘争行為による傷害に対しては補償金等は支払われませんが(約款(補償)3条3号本文),その闘争行為を行った旅行者以外の旅行者に傷害が生じた場合には,補償金等が支払われます(同号ただし書)。したがって,イは,正しいです。

(補償金等を支払わない場合-その一)
第三条 当社は,次の各号に掲げる事由によって生じた傷害に対しては補償金等を支払いません。
 一,ニ
 三 旅行者の自殺行為,犯罪行為又は闘争行為。ただし,当該旅行者以外の者が被った傷害については,この限りではありません
 四~十二 略
2 略


ウは,約款(補償)2条2項,3項2号イの通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2 この規程において「企画旅行参加中」とは,旅行者が企画旅行に参加する目的をもって当社があらかじめ手配した乗車券類等によって提供される当該企画旅行日程に定める最初の運送・宿泊機関等のサービスの提供を受けることを開始した時から最後の運送・宿泊機関等のサービスの提供を受けることを完了した時までの期間をいいます。ただし,旅行者があらかじめ定められた企画旅行の行程から離脱する場合において,離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ当社に届け出ていたときは,離脱の時から復帰の予定の時までの間は「企画旅行参加中」とし,また,旅行者が離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ当社に届け出ることなく離脱したとき又は復帰の予定なく離脱したときは,その離脱の時から復帰の時までの間又はその離脱した時から後は「企画旅行参加中」とはいたしません。また,当該企画旅行日程に,旅行者が当社の手配に係る運送・宿泊機関等のサービスの提供を一切受けない日(旅行地の標準時によります。)が定められている場合において,その旨及び当該日に生じた事故によって旅行者が被った損害に対しこの規程による補償金及び見舞金の支払いが行われない旨を契約書面に明示したときは,当該日は「企画旅行参加中」とはいたしません。
3 前項の「サービスの提供を受けることを開始した時」とは,次の各号のいずれかの時をいいます。
 一 添乗員,当社の使用人又は代理人が受付を行う場合は,その受付完了時
 二 前号の受付が行われない場合において,最初の運送・宿泊機関等が,
  イ 航空機であるときは,乗客のみが入場できる飛行場構内における手荷物の検査等の完了時
  ロ~ヘ 略


エは,約款(補償)17条1項9号の通りですから,正しいです。

(損害補償金を支払わない場合-その一)
第十七条 当社は,次の各号に掲げる事由によって生じた損害に対しては,損害補償金を支払いません。
 一~八 略
 九 単なる外観の損傷であって補償対象品の機能に支障をきたさない損害
 十~十二 略
2 略


(17)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「特別補償規程」の「携帯品損害補償」に関する次の記述のうち,携帯品損害補償金の支払いの対象となるものはどれか。
 ア.旅行者が洗面台で誤って流してしまったコンタクトレンズ
 イ.旅行者がホテルに置き忘れたスマートフォン
 ウ.旅行者が盗難にあった航空券
 エ.スーツケースに入れていた液体化粧品が流出したため,機能に支障をきたしたデジタルカメラ


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,コンタクトレンズは,約款(補償)18条2項6号により,補償対象品から除外されています。したがって,アは,携帯品損害補償金の支払の対象とはなりません。

(補償対象品及びその範囲)
第十八条 略
2 前項の規定にかかわらず,次の各号に掲げるものは,補償対象品に含まれません。
 一~五 略
 六 義歯,義肢,コンタクトレンズその他これらに類するもの
 七,八 略


イについて,置き忘れは,約款(補償)17条1項11号により,損害補償金の支払対象外とされています。したがって,イは,携帯品損害補償金の支払の対象となりません。

(損害補償金を支払わない場合-その一)
第十七条 当社は,次の各号に掲げる事由によって生じた損害に対しては,損害補償金を支払いません。
 一~十 略
 十一 補償対象品の置き忘れ又は紛失
 十二 略
2 略


ウについて,航空券は,約款(補償)18条2項2号により,補償対象品から除外されています。したがって,ウは,携帯品損害補償金の支払の対象となりません。

(補償対象品及びその範囲)
第十八条 略
2 前項の規定にかかわらず,次の各号に掲げるものは,補償対象品に含まれません。
 一 略
 二 クレジットカード,クーポン券,航空券,パスポートその他これらに準ずるもの
 三~八 略


エについて,液体化粧品の流出は,約款(補償)17条1項10号本文により,損害補償金の支払対象外とされていますが,その結果として「他の補償対象品」であるデジタルカメラに損害が生じている場合には,同号ただし書により,損害補償金の支払対象となります。したがって,エは,携帯品損害補償金の支払の対象となります。

(損害補償金を支払わない場合-その一)
第十七条 当社は,次の各号に掲げる事由によって生じた損害に対しては,損害補償金を支払いません。
 一~九 略
 十 補償対象品である液体の流出。ただし,その結果として他の補償対象品に生じた損害については,この限りではありません
 十一,十二 略
2 略


(18)手配旅行契約の部に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.「手配旅行契約」とは,旅行業者が旅行者の委託により,旅行者のために代理,媒介又は取次をすること等により旅行者が運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受ける契約をいう。
 イ.「旅行代金」とは,旅行業者が旅行サービスを手配するために,運賃,宿泊料その他の運送・宿泊機関等に対して支払う費用及び旅行業者所定の旅行業務取扱料金(変更手続料金及び取消手続料金を除く。)をいう。
 ウ.旅行業者は,いかなる場合も口頭による申込みを受け付けることはない。
 エ.旅行業者は,契約の履行に当たって,本邦内の手配の一部を手配代行者に代行させることはできず,すべての手配を旅行業者自らが行う必要がある。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,手配旅行契約では,旅行業者は旅程管理まで引き受けるものではありません。したがって,アは,誤りです(約款(手配)2条1項参照)。

(用語の定義)
第二条 この約款で「手配旅行契約」とは,当社が旅行者の委託により,旅行者のために代理,媒介又は取次をすること等により旅行者が運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービス(以下「旅行サービス」といいます。)の提供を受けることができるように,手配することを引き受ける契約をいいます。
2~5 略


イは,約款(手配)2条3項の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 この約款で「旅行代金」とは,当社が旅行サービスを手配するために,運賃,宿泊料その他の運送・宿泊機関等に対して支払う費用及び当社所定の旅行業務取扱料金(変更手続料金及び取消手続料金を除きます。)をいいます
4,5 略


ウについて,約款(手配)9条1項は,運送サービス又は宿泊サービスの手配のみを目的とする手配旅行契約であって,旅行代金と引換えに当該旅行サービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付するものについては,口頭による申込みを受け付けるとの特則を置いています。したがって,ウは,誤りです。

(乗車券及び宿泊券等の特則)
第九条 当社は,第五条第一項及び前条第一項の規定にかかわらず,運送サービス又は宿泊サービスの手配のみを目的とする手配旅行契約であって旅行代金と引換えに当該旅行サービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付するものについては,口頭による申込みを受け付けることがあります
2 略


エについて,約款(手配)4条は,旅行業者は,手配の全部又は一部を手配代行者に代行させることができる旨を規定しています。したがって,エは,誤りです。

(手配代行者)
第四条 当社は,手配旅行契約の履行に当たって,手配の全部又は一部を本邦内又は本邦外の他の旅行業者,手配を業として行う者その他の補助者に代行させることがあります


(19) 手配旅行契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者が善良な管理者の注意をもって旅行サービスの手配をしたときは,契約に基づく旅行業者の債務の履行は終了する。
 イ.旅行業者は,旅行開始前において,運送・宿泊機関等の運賃・料金の改訂,為替相場の変動その他の事由により旅行代金の変動を生じた場合は,当該旅行代金を変更することがある。この場合において,旅行代金の増加は旅行者に,減少は旅行業者に帰属する。
 ウ.旅行者の責に帰すべき事由により契約が解除されたときは,旅行者は,いまだ提供を受けていない旅行サービスに係る取消料,違約料その他の運送・宿泊機関等に対して既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を負担するほか,旅行業者に対し,旅行業者所定の取消手続料金及び旅行業者が得るはずであった取扱料金を支払わなければならない。
 エ.旅行業者は,書面による特約をもって,申込金の支払いを受けることなく,契約の締結の承諾のみにより契約を成立させることがある。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,約款(手配)3条の通りですから,正しいです。

(手配債務の終了)
第三条 当社が善良な管理者の注意をもって旅行サービスの手配をしたときは,手配旅行契約に基づく当社の債務の履行は終了します。したがって,満員,休業,条件不適当等の事由により,運送・宿泊機関等との間で旅行サービスの提供をする契約を締結できなかった場合であっても,当社がその義務を果たしたときは,旅行者は,当社に対し,当社所定の旅行業務取扱料金(以下「取扱料金」といいます。)を支払わなければなりません。通信契約を締結した場合においては,カード利用日は,当社が運送・宿泊機関等との間で旅行サービスの提供をする契約を締結できなかった旨,旅行者に通知した日とします。


イについて,約款(手配)16条4項は,旅行代金の変動が生じた場合,旅行代金の増加又は減少は,どちらも旅行者に帰属する旨を規定しています。したがって,イは,誤りです。

(旅行代金)
第十六条 略
2 略
3 当社は,旅行開始前において,運送・宿泊機関等の運賃・料金の改訂,為替相場の変動その他の事由により旅行代金の変動を生じた場合は,当該旅行代金を変更することがあります。
4 前項の場合において,旅行代金の増加又は減少は,旅行者に帰属するものとします
5 略


ウは,約款(手配)14条2項の通りですから,正しいです。

(旅行者の責に帰すべき事由による解除)
第十四条 当社は,次に掲げる場合において,手配旅行契約を解除することがあります。
 一~三 略
2 前項の規定に基づいて手配旅行契約が解除されたときは,旅行者は,いまだ提供を受けていない旅行サービスに係る取消料,違約料その他の運送・宿泊機関等に対して既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を負担するほか,当社に対し,当社所定の取消手続料金及び当社が得るはずであった取扱料金を支払わなければなりません


エは,約款(手配)8条1項の通りですから,正しいです。

(契約成立の特則)
第八条 当社は,第五条第一項の規定にかかわらず,書面による特約をもって,申込金の支払いを受けることなく,契約の締結の承諾のみにより手配旅行契約を成立させることがあります
2 略


(20)旅行相談契約の部に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者は,業務上の都合を理由に,契約の締結を拒否することはできない。
 イ.旅行業者は,申込書の提出を受けることなく電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による契約の申込みを受け付けることがある。この場合において,契約は,旅行業者が契約の締結を承諾した時に成立する。
 ウ.旅行業者は,契約の履行に当たって,旅行業者が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害発生の翌日から起算して3月以内に当該旅行業者に対して通知があったときに限り,その損害を賠償する責に任ずる。
 エ.旅行業者が相談に対する旅行業務取扱料金を収受することを約して,旅行者の委託により,旅行者が旅行の計画を作成するために必要な助言を行う業務を引き受けるだけでは旅行相談契約とはならない。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,約款(相談)3条4項5号は,業務上の都合を理由に契約締結を拒否することができる旨を規定しています。したがって,アは,誤りです。

(契約の成立)
第三条 略
2,3 略
4 当社は,次に掲げる場合において,旅行相談契約の締結に応じないことがあります
 一~四 略
 五 その他当社の業務上の都合があるとき


イは,約款(相談)3条3項の通りですから,正しいです。

(契約の成立)
第三条 略
2 略
3 当社は,前二項の規定にかかわらず,申込書の提出を受けることなく電話,郵便,ファクシミリ,インターネットその他の通信手段による旅行相談契約の申込みを受け付けることがあります。この場合において,旅行相談契約は,当社が契約の締結を承諾した時に成立するものとします
4 略


ウについて,約款(相談)6条1項は,旅行業者の損害賠償責任を完成させるための通知の期限を,損害発生の翌日から起算して6月いないとしています。したがって,ウは,これを3月以内としている点で誤りです。

(当社の責任)
第六条 当社は,旅行相談契約の履行に当たって,当社が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して六月以内に当社に対して通知があったときに限ります
2 略


エについて,約款(相談)2条1号は,旅行業者が,旅行者が旅行の計画を作成するために必要な助言をすることを引き受けた場合でも旅行相談契約になる旨を規定しています。したがって,エは,誤りです。

(旅行相談契約の定義)
第二条 この約款で「旅行相談契約」とは,当社が相談に対する旅行業務取扱料金(以下「相談料金」といいます。)を収受することを約して,旅行者の委託により,次に掲げる業務を行うことを引き受ける契約をいいます。
 一 旅行者が旅行の計画を作成するために必要な助言
 二~五 略


2.一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさ
い。
 ア.バス会社は,契約責任者若しくは旅客が乗車券を紛失した場合,契約責任者の請求により,配車の日の前日において乗車券の再発行に応じる。
 イ.バス会社は,天災その他の事由により輸送の安全の確保に支障が生ずるおそれがあるときには,運行行程の変更,一時待機,運行の中止その他の措置を講ずることがある。
 ウ.バス会社は,旅行業者が手配旅行の実施のため,バス会社に旅客の運送を申し込む場合には,当該旅行業者を契約責任者として運送契約を結ぶ。
 エ.バス会社は,常時取引きのある者との間で運賃及び料金の支払時期について特別の定めをすることがある。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,バス約款9条の通りですから,正しいです。

(乗車券の再発行)
第九条 当社は,乗車券を契約責任者若しくは旅客が紛失した場合又は契約責任者に交付した乗車券が災害その他の事故により滅失した場合には,契約責任者の請求により,配車の日の前日において乗車券の再発行に応じます。この場合においては,乗車券の券面に紛失又は滅失による再発行である旨を明示します。


イは,バス約款18条の通りですから,正しいです。

(異常気象時等における措置)
第十八条 当社は,天災その他の事由により輸送の安全の確保に支障が生ずるおそれがあるときには,運行行程の変更,一時待機,運行の中止その他の措置を講ずることがあります


ウについて,バス約款25条は,旅行業者が「企画旅行」の実施のために旅客運送を申し込む場合には,旅行業者を契約責任者とする旨を規定しています。したがって,ウは,これを「手配旅行」にも妥当させている点で誤りです。

(企画旅行の場合の取扱い)
第二十五条 当社は,旅行業者が企画旅行の実施のため,当社に旅客の運送を申し込む場合には,当該旅行業者を契約責任者として運送契約を結びます。


エは,バス約款13条2項4号の通りですから,正しいです。

(運賃及び料金の支払時期)
第十三条 略
2 前項の規定にかかわらず,当社は,次の各号に掲げる者との間で運賃及び料金の支払時期について特別の定めをすることがあります
 一~三 略
 四 当社と常時取引のある者


3.海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款(フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款)に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものを1つ選びなさい。
 a.フェリー会社が連絡運輸に係る運送を引き受ける場合は,フェリー会社は,全運送区間の運送に対する運賃および料金その他の費用を収受し,これと引き換えに全運送区間の運送に対する連絡乗車船券を発行する。
 b.運賃及び料金が変更された場合において,その変更前にフェリー会社が発行した乗船券は,その通用期間内に限り,有効とする。
 c.乗船券は,券面記載の乗船区間,通用期間,指定便(乗船年月日及び便名又は発航時刻が指定されている船便),等級および船室に限り,使用することができる。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:エ(配点:4)
解説:aは,フェリー約款22条2項の通りですから,正しいです。

(連絡運輸)
第二十二条 略
2 当社が連絡運輸に係る運送を引き受ける場合は,当社は,全運送区間の運送に対する運賃及び料金その他の費用を収受し,これと引き換えに全運送区間の運送に対する連絡乗車船券を発行します
3 略


bは,フェリー約款10条の通りですから,正しいです。

(運賃及び料金の変更の場合の取扱い)
第十条 運賃及び料金が変更された場合において,その変更前に当社が発行した乗船券は,その通用期間内に限り,有効とします


cは,フェリー約款9条1項の通りですから,正しいです。

(乗船券の効力)
第九条 乗船券は,券面記載の乗船区間,通用期間,指定便乗船年月日及び便名又は発航時刻が指定されている船便をいう。以下同じ。),等級及び船室に限り,使用することができます
2,3 略


以上から,aないしcのいずれも正しいですから,正解はエです。

4.国内旅客運送約款(日本航空・全日本空輸)に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.航空会社が航空券を発行する日において有効な運送約款及びこれに基づいて定められた規定が,旅客の運送に適用される。
 イ.旅客に同伴される飼い馴らされた小犬,猫,小鳥等の愛玩動物について,航空会社は,受託手荷物として運送を引き受ける。
 ウ.航空会社は,別段の定めのある場合を除き,普通席の運賃を支払った旅客の受託手荷物が20キログラムを超える場合には,航空会社が別に定める超過手荷物料金を申し受ける。
 エ.手荷物及び旅客が装着する物品の価額の合計が15万円を超える場合には,旅客はその価額を申告することができる。この場合には,航空会社は,従価料金として,申告価額の15万円を超える部分について1万円毎に10円を申し受ける。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,国内旅客運送約款2条2項は,約款及びこれに基づく規定は,搭乗日に有効なものが適用される旨を規定しています。したがって,アは,これを航空券の発行日としている点で誤りです。

(約款の適用)
第二条 略
2 旅客が航空機に搭乗する日において有効な運送約款及びこれに基づいて定められた規定は,当該旅客の運送に適用されるものとします。
3 略


イは,国内旅客運送約款38条1項の通りですから,正しいです。

(愛玩動物)
第三十八条 旅客に同伴される愛玩動物について,会社は,受託手荷物として運送を引き受けます。ここでいう愛玩動物とは,飼い馴らされた小犬,猫,小鳥等をいいます。
2 略


ウは,国内旅客運送約款37条1項2号,3項の通りですから,正しいです。

(無料手荷物許容量)
第三十七条 各旅客の無料手荷物許容量は,会社規則に別段の定めのある場合を除き,次のとおりとします。
 一 略
 二 普通席の運賃を支払った旅客の無料受託手荷物許容量は二十キログラムとします
 三 略
2 略
3 無料受託手荷物許容量を超過した重量の受託手荷物に対しては,会社が別に定める超過手荷物料金を申し受けます
4,5 略


エは,国内旅客運送約款40条の通りですから,正しいです。

(従価料金)
第四十条 手荷物及び旅客が装着する物品の価額の合計が十五万円を超える場合には,旅客はその価額を申告することができます。この場合には,会社は,従価料金として,申告価額の十五万円を超える部分について一万円毎に十円を申し受けます


5.旅客鉄道会社(JR)の旅客営業規則に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.急行券を所持する旅客は,列車が遅延した場合において,新幹線においては着駅到着時刻に1時間以上,他の急行列車においては着駅到着時刻に2時間以上遅延して到着したときは,急行券の全額の払いもどしの請求をすることができる。
 イ.普通乗車券又は普通急行券は,同時に使用する指定券を発売する日又は呈示した日から発売する。
 ウ.団体乗車券の発売対象となる「訪日観光団体」とは,一団となった旅客の全員が,利用施設・発着駅及び経路を同じくし,その全行程を同一の人員で旅行する訪日観光客8人以上又はこれと同行する旅行業者(ガイドを含む。)とによって構成された団体で,責任のある代表者が引率するものをいい,かつ,旅客営業規則に定める者が発行した訪日観光団体であることの証明書を所持するものに限られる。
 エ.「乗車券類」とは,乗車券,急行券,特別車両券,寝台券,コンパートメント券及び座席指定券をいう。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,旅客営業規則289条2項3号は,遅延時の急行券の払戻しの要件を,新幹線とそれ以外の急行列車とで区別していません。したがって,アは,誤りです。

(急行列車の運行不能・遅延等の場合の取扱方)
第二百八十九条 略
2 急行券を所持する旅客は,第二百八十二条の規定によるほか,第一号から第三号までの一に該当するときは,その急行料金の全額の,第四号に該当するときはその急行料金の半額(十円未満のは数を切り上げて十円単位とした額)の払いもどしを請求することができる。この場合,第五十七条第二項,第六項及び第八項の規定を適用して発売した急行券については,当該急行券のうちの一個列車が該当する場合であっても,全区間に対して払いもどしの請求をすることができる。
 一,二 略
 三 急行列車の遅延により、着駅到着時刻に二時間以上遅延して到着したとき
 四 略
3 略


イは,旅客営業規則21条2項1号の通りですから,正しいです。

(乗車券類の発売日)
第二十一条 略
2 前項の規定によるほか,次の各号に掲げる乗車券類は,当該各号に定めるところにより発売する。
 一 普通乗車券又は普通急行券は,同時に使用する指定券を発売する日又は呈示した日から発売する
 二 略
3~5 略


ウは,旅客営業規則43条1項2号の通りですから,正しいです。

(団体乗車券の発売)
第四十三条 一団となった旅客の全員が,利用施設・発着駅及び経路を同じくし,その全行程を同一の人員で旅行する場合であって,次の各号の一に該当し,かつ,当社が団体として運送の引受をしたものに対しては,団体乗車券を発売する。ただし,第一号に該当する団体であっても,特別車両に乗車する場合又はA寝台を利用する場合は,普通団体として取り扱う。
 一 略
 二 訪日観光団体
   訪日観光客八人以上又はこれと同行する旅行業者(ガイドを含む。)とによって構成された団体で,責任のある代表者が引率するもの。ただし,訪日観光客は,日本国在外外交官・入国審査官・一般社団法人日本旅行業協会会長又は一般社団法人全国旅行業協会会長において発行した訪日観光団体であることの証明書を所持するものに限る
 三 略
2,3 略


エは,旅客営業規則3条8号の通りですから,正しいです。

(用語の意義)
第三条 この規則におけるおもな用語の意義は,次のとおりとする。
 一~七 略
 八 「乗車券類」とは,乗車券,急行券,特別車両券,寝台券,コンパートメント券及び座席指定券をいう
 九~十 略


6.モデル宿泊約款に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.ホテル(旅館)は,宿泊客の手荷物が,宿泊に先立ってホテル(旅館)に到着した場合は,その到着前にホテル(旅館)が了解したときに限って責任をもって保管する。
 イ.ホテル(旅館)が宿泊契約の申し込みを承諾するに当たり,申込金の支払いを求めなかった場合及び申込金の支払期日を指定しなかった場合は,宿泊客が申込金の支払いを要しないこととする特約に応じたものとして取り扱う。
 ウ.ホテル(旅館)は,宿泊客に客室を提供し,使用が可能になったのち,宿泊客が任意に宿泊しなかった場合においても,宿泊料金を申し受ける。
 エ.宿泊客がホテル(旅館)の駐車場を利用する場合において,当該ホテル(旅館)が車両のキーを預かっているときに限り,ホテル(旅館)は車両の管理責任を負う。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,モデル宿泊約款16条1項の通りですから,正しいです。

(宿泊客の手荷物又は携帯品の保管)
第十六条  宿泊客の手荷物が,宿泊に先立って当ホテル(館)に到着した場合は,その到着前に当ホテル(館)が了解したときに限って責任をもって保管し,宿泊客がフロントにおいてチェックインする際お渡しします。
2,3 略


イは,モデル宿泊約款4条2項の通りですから,正しいです。

(申込金の支払いを要しないこととする特約)
第四条 前条第二項の規定にかかわらず,当ホテル(館)は,契約の成立後同項の申込金の支払いを要しないこととする特約に応じることがあります。
2  宿泊契約の申し込みを承諾するに当たり,当ホテル(館)が前条第二項の申込金の支払いを求めなかった場合及び当該申込金の支払期日を指定しなかった場合は,前項の特約に応じたものとして取り扱います


ウは,モデル宿泊約款12条3項の通りですから,正しいです。

(料金の支払い)
第十二条 略
2 略
3 当ホテル(館)が宿泊客に客室を提供し,使用が可能になったのち,宿泊客が任意に宿泊しなかった場合においても,宿泊料金は申し受けます


エについて,モデル宿泊約款17条は,車両のキーの寄託の如何にかかわらず,車両の管理責任まで負わない旨を規定しています。したがって,エは,誤りです。

(駐車の責任)
第十七条  宿泊客が当ホテル(館)の駐車場をご利用になる場合,車両のキーの寄託の如何にかかわらず,当ホテル(館)は場所をお貸しするものであって,車両の管理責任まで負うものではありません。ただし,駐車場の管理に当たり,当ホテル(館)の故意又は過失によって損害を与えたときは,その賠償の責めに任じます。



●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-04-12(Sun)

〈令和2年改正対応〉【国内旅行業務取扱管理者試験】平成28年度第2問「旅行業約款,運送約款及び宿泊約款」

さてさて,今回は,平成28年度第2問です。

右も左もコロナコロナと大変なご時世ですが,勉強は頑張りましょう。

9月の試験の頃には収まっているといいですね。


(注)略称は次の通り
約款(募集):標準旅行業約款 募集型企画旅行契約の部
約款(受注):標準旅行業約款 受注型企画旅行契約の部
約款(補償):標準旅行業約款 特別補償規程
約款(手配):標準旅行業約款 手配旅行契約の部
約款(渡航):標準旅行業約款 渡航手続代行契約の部
約款(相談):標準旅行業約款 旅行相談契約の部
バス約款:一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
フェリー約款:フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款

1.標準旅行業約款に関する以下の各設問について,該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びな
さい。
(1)募集型企画旅行契約の部「適用範囲」「用語の定義」「旅行契約の内容」「手配代行者」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,契約において,旅行者が旅行業者の定める旅行日程に従って,運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受ける。
 イ.旅行業者は,契約の履行に当たって,手配の全部又は一部を本邦内又は本邦外の他の旅行業者,手配を業として行う者その他の補助者に代行させることがある。
 ウ.旅行業者が約款に定めのない事項について,法令に反せず,かつ,旅行者の不利にならない範囲で口頭により特約を結んだときは,その特約が約款に優先して適用される。
 エ.「カード利用日」とは,旅行者又は旅行業者が契約に基づく旅行代金等の支払又は払戻債務を履行すべき日をいう。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)3条の通りですから,正しいです。

(旅行契約の内容)
第三条 当社は,募集型企画旅行契約において,旅行者が当社の定める旅行日程に従って,運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービス(以下「旅行サービス」といいます。)の提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受けます


イは,約款(募集)4条の通りですから,正しいです。

(手配代行者)
第四条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,手配の全部又は一部を本邦内又は本邦外の他の旅行業者,手配を業として行う者その他の補助者に代行させることがあります


ウについて,約款(募集)1条2項は,特約を結ぶためには書面によることを要求しています。したがって,ウは,これを口頭で足りるとしている点で誤りです。

(適用範囲)
第一条 略
2 当社が法令に反せず,かつ,旅行者の不利にならない範囲で書面により特約を結んだときは,前項の規定にかかわらず,その特約が優先します。


エは,約款(募集)2条4項の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2,3 略
4 この約款で「カード利用日」とは,旅行者又は当社が募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等の支払又は払戻債務を履行すべき日をいいます


(2)募集型企画旅行契約の部「契約の申込み」「電話等による予約」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行者が,旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旨を契約の申込時に申し出たときは,旅行業者は可能な範囲内でこれに応じ,この申出に基づき,旅行業者が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は,旅行者の負担とする。
 b.旅行業者は,電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による契約の予約を受け付ける。この場合,予約の時点では契約は成立していない。
 c.旅行業者が電話による契約の予約を受け付け,その予約の承諾の旨を通知した場合において,旅行者が所定の期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号その他の事項を通知しない場合は,旅行業者は,予約がなかったものとして取り扱う。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:エ(配点:4)
解説:aは,約款(募集)5条4項,5項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 略
2,3 略
4 募集型企画旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旅行者は,契約の申込時に申し出てください。このとき,当社は可能な範囲内でこれに応じます
5 前項の申出に基づき,当社が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は,旅行者の負担とします


bは,約款(募集)6条1項の通りですから,正しいです。

(電話等による予約)
第六条 当社は,電話,郵便,ファクシミリ,インターネットその他の通信手段による募集型企画旅行契約の予約を受け付けます。この場合,予約の時点では契約は成立しておらず,旅行者は,当社が予約の承諾の旨を通知した後,当社が定める期間内に,前条第一項又は第二項の定めるところにより,当社に申込書と申込金を提出又は会員番号等を通知しなければなりません。
2,3 略


cは,約款(募集)6条3項の通りですから,正しいです。

(電話等による予約)
第六条 略
2 略
3 旅行者が第一項の期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は,当社は,予約がなかったものとして取り扱います


以上から,aないしcのいずれも正しいですから,正解はエです。

(3)募集型企画旅行契約の部「契約の成立時期」「契約書面の交付」「旅行代金」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.契約は,通信契約である場合を除き,旅行業者が契約の締結を承諾し,所定の申込書を受理した時に成立するものとする。
 イ.通信契約は,旅行業者が契約の締結を承諾する旨の通知を発した時に成立するものとする。ただし,当該契約において電子承諾通知を発する場合は,当該通知が旅行者に到達した時に成立するものとする。
 ウ.旅行業者は,契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び旅行業者の責任に関する事項を記載した書面を交付する。
 エ.通信契約を締結したときは,旅行業者は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして契約書面に記載する金額の旅行代金の支払いを受ける。


正解:ア(配点:4) ※令和2年改正によってイも誤りとなりました。
解説:アについて,約款(募集)8条1項は,募集型企画旅行契約の成立時期は,旅行業者が旅行者から申込金を受理した時と規定しています。したがって,アは,申込書の受理した時に成立するとしている点で誤りです。なお,通信契約の場合には,承諾通知が旅行者に到達したときに成立します(約款(募集)8条2項,イの解説参照)。

(契約の成立時期)
第八条 募集型企画旅行契約は,当社が契約の締結を承諾し,第五条第一項の申込金を受理した時に成立するものとします。
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。


イについて,令和2年に約款(募集)の改正があり,誤りの選択肢となりました。令和2年改正前の約款(募集)8条2項は,通信契約の場合には,旅行業者が承諾通知を発した時点で契約が成立するのが原則(発信主義)であり,電子承諾通知を用いる場合には,旅行者に承諾通知が到達したときに契約が成立するとの例外を置いていました。しかし,令和2年改正後の約款(募集)8条2項は,電子承諾通知の例外を削除し,通信契約の規律を一本化するとともに,契約の成立時期を承諾通知が旅行者に到達したときに変更しました(到達主義)。したがって,イは,試験実施当時の約款(募集)によれば正しいですが,令和2年改正後は誤りとなります。なお,法改正の詳細については,こちらをご覧ください。

◆◇◆令和2年改正前条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知を発した時に成立するものとします。ただし,当該契約において電子承諾通知を発する場合は,当該通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
◆◇◆令和2年改正後条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。


ウは,約款(募集)9条1項の通りですから,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 当社は,前条の定める契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します
2 略


エは,約款(募集)12条2項の通りですから,正しいです。

(旅行代金)
第十二条 略
2 通信契約を締結したときは,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして契約書面に記載する金額の旅行代金の支払いを受けます。また,カード利用日は旅行契約成立日とします。


(4)募集型企画旅行契約の部「契約書面」「確定書面」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって5日目に当たる日に旅行者から契約の申込みがなされた場合は,旅行開始日の前日までの契約書面に定める日までに,確定書面を交付しなければならない。
 b.旅行業者は,契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙する。
 c.旅行業者が,確定書面を交付した場合には,旅行業者が手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,当該確定書面に記載するところに特定される。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ウ(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)10条1項は,契約書面の交付は原則として旅行開始日の前日までに行うとしていますが,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目に当たる日以降に契約の申込みがなされた場合は,旅行開始日までに交付すれば足りる旨を規定しています。したがって,aは,旅行開始日の前日までに交付しなければならないとしている点で誤りです。

(確定書面)
第十条 前条第一項の契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目に当たる日以降に募集型企画旅行契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します。
2,3 略


bは,約款(募集)10条1項の通りですから,正しいです。

(確定書面)
第十条 前条第一項の契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目に当たる日以降に募集型企画旅行契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します。
2,3 略


cは,約款(募集)10条3項の通りですから,正しいです。

(確定書面)
第十条 略
2 略
3 第一項の確定書面を交付した場合には,前条第二項の規定により当社が手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,当該確定書面に記載するところに特定されます


以上から,aは誤りである一方,b及びcは正しいですから,正解はウです。

(5)募集型企画旅行契約の部「契約内容の変更」「旅行代金の額の変更」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,天災地変その他の旅行業者の関与し得ない事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して,旅行日程,旅行サービスの内容その他の契約の内容を変更することがある。ただし,緊急の場合において,やむを得ないときは,変更後に説明する。
 b.A市からB市への移動に際し,契約書面に記載した航空便の欠航によりB市に移動できず,やむを得ずA市に宿泊することになった場合において,それに伴って旅行の実施に要する費用の増加が生じたときは,旅行業者は,当該変更に係る理由を旅行者に説明し,その増加する費用の範囲内において旅行代金の額を変更することがある。
 c.旅行業者は,旅行を実施するに当たり,利用する運送若しくは宿泊機関について適用を受ける運賃・料金が,著しい経済情勢の変化等により,旅行の募集の際に明示した時点の運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額又は減額される場合においては,その増額又は減額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加し,又は減少することができる。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(募集)13条の通りですから,正しいです。

(契約内容の変更)
第十三条 当社は,天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令,当初の運行計画によらない運送サービスの提供その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して,旅行日程,旅行サービスの内容その他の募集型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更することがあります。ただし,緊急の場合において,やむを得ないときは,変更後に説明します


bについては,航空便の欠航は約款(募集)13条にいう「運送……機関……の旅行サービス提供の中止」にあたりますから,14条4項に基づいて旅行代金の額を変更することができます。したがって,bは,正しいです。

(契約内容の変更)
第十三条 当社は,天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関の旅行サービス提供の中止,官公署の命令,当初の運行計画によらない運送サービスの提供その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して,旅行日程,旅行サービスの内容その他の募集型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更することがあります。ただし,緊急の場合において,やむを得ないときは,変更後に説明します。
(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2,3 略
4 当社は,前条の規定に基づく契約内容の変更により旅行の実施に要する費用(当該契約内容の変更のためにその提供を受けなかった旅行サービスに対して取消料,違約料その他既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を含みます。)の減少又は増加が生じる場合(費用の増加が,運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによる場合を除きます。)には,当該契約内容の変更の際にその範囲内において旅行代金の額を変更することがあります
5 略


cについて,約款(募集)14条1項は,著しい経済情勢の変化等による旅行代金の増減額は,運送機関の運賃・料金については適用されますが,宿泊機関については定めがありません。したがって,cは,宿泊機関についても著しい経済情勢の変化等による旅行代金の増減額ができるとする点で誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 募集型企画旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金(以下この条において「適用運賃・料金」といいます。)が,著しい経済情勢の変化等により,募集型企画旅行の募集の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額又は減額される場合においては,当社は,その増額又は減額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加し,又は減少することができます。
2~5 略


(6)募集型企画旅行契約の部「旅行者の解除権」に関する次の記述のうち,旅行者が旅行開始前に契約を解除するに当たって取消料の支払いを要するものはどれか(いずれも取消料の支払いを要する期間内の解除とする。)。
 ア.旅行の目的地において地震が発生し,旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となったとき。
 イ.旅行者が集合場所に向かう運送機関で遅延が発生し,確定書面に記載された乗車予定列車の出発時刻に間に合わないことが判明したため,集合場所に向かう運送機関において遅延証明書の交付を受け,旅行に参加しない旨を旅行業者に申し出たとき。
 ウ.旅行業者によって,利用ホテルが確定書面に記載のあった「Aホテル」から「Bホテル」に変更となったとき。
 エ.旅行業者が旅行者に対し,契約書面に定めた期日までに,確定書面を交付しなかったとき。


正解:イ(配点:4)
解説:旅行者は,いつでも募集型企画旅行契約を解除することができますが,その際,取消料を支払う必要があるのが原則です(約款(募集)16条1項)。もっとも,約款(募集)16条2項各号事由に該当する場合には,例外的に,旅行者は取消料の支払いなく契約を解除することができます。したがって,本問では,各選択肢が,約款(募集)16条2項各号事由に該当するかどうかを判別していくこととなります。
 アは,約款(募集)16条2項3号に該当するため,取消料の支払いは不要です。
 イは,約款(募集)16条2項各号事由のいずれにも該当しないため,取消料の支払いが必要です。
 ウは,契約内容の変更ですから,約款(募集)16条2項1号に該当します。もっとも,同号は,さらに,その変更が別表第二に掲げる事由に該当することを要求していますので,こちらについても検討すると,「Aホテル」から「Bホテル」への変更は「宿泊機関の……名称の変更」にあたるため,別表第二の7号に該当します。したがって,ウは,取消料の支払いは不要です。
 エは,約款(募集)16条2項4号の通りですから,取消料の支払いは不要です。

(旅行者の解除権)
第十六条 旅行者は,いつでも別表第一に定める取消料を当社に支払って募集型企画旅行契約を解除することができます。通信契約を解除する場合にあっては,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして取消料の支払いを受けます。
2 旅行者は,次に掲げる場合において,前項の規定にかかわらず,旅行開始前に取消料を支払うことなく募集型企画旅行契約を解除することができます。
 一 当社によって契約内容が変更されたとき。ただし,その変更が別表第二上欄に掲げるものその他の重要なものであるときに限ります
 二 第十四条第一項の規定に基づいて旅行代金が増額されたとき。
 三 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となり,又は不可能となるおそれが極めて大きいとき。
 四 当社が旅行者に対し,第十条第一項の期日までに,確定書面を交付しなかったとき
 五 当社の責に帰すべき事由により,契約書面に記載した旅行日程に従った旅行の実施が不可能となったとき。
3,4 略

別表第二 変更補償金

(7)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権等−旅行開始前の解除」に関して,旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったことを理由に,旅行業者が契約の解除をしようとするとき,旅行を中止する旨を旅行者に通知する期限の組合せのうち,正しいものはどれか。

 ・契約書面に記載の旅行開始日は,①②ともに8月31日とする。

  ① 日帰りの国内旅行の場合
  ② 2泊3日の国内旅行の場合

    ①の場合の期限  ②の場合の期限
 ア.  8月27日    8月17日
 イ.  8月28日    8月18日
 ウ.  8月29日    8月19日
 エ.  8月30日    8月20日


正解:ア(配点:4)
解説:旅行者数が最少催行人員に達しないことは,旅行業者による契約の解除事由となります(約款(募集)17条1項5号)。この場合,旅行業者は,約款(募集)17条3項に定めるところに従い,旅行を中止する旨を旅行者に通知する必要があります。この通知は,国内旅行にあっては,旅行開始日前日から起算してさかのぼって13日目に当たる日より前にする必要があり,このうち日帰り旅行については3日目に当たる日より前にする必要があります。したがって,①8月31日を旅行開始日とする日帰り国内旅行の場合,その前日である8月30日からさかのぼって3日目に当たる日である8月27日までに,②8月31日を旅行開始日とする2泊3日の国内旅行の場合,その前日である8月30日からさかのぼって13日目に当たる8月17日までに,それぞれ通知をすることとなります。よって,正解は,アです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~四 略
 五 旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったとき
 六~九 略
2 略
3 当社は,第一項第五号に掲げる事由により募集型企画旅行契約を解除しようとするときは,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって,国内旅行にあっては十三日目(日帰り旅行については,三日目)に当たる日より前に,海外旅行にあっては二十三日目(別表第一に規定するピーク時に旅行を開始するものについては三十三日目)に当たる日より前に,旅行を中止する旨を旅行者に通知します


(8)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権−旅行開始後の解除」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか(いずれも解除に係る旅行者への理由説明は行うものとする。)。
 a.旅行者が病気,必要な介助者の不在その他の事由により旅行の継続に耐えられないとき,旅行業者は契約の一部を解除することがある。
 b.旅行業者が契約を解除したときは,旅行業者と旅行者との間の契約関係は,将来に向かってのみ消滅する。
 c.天災地変その他の旅行業者の関与し得ない事由が生じた場合であって,旅行の継続が不可能となったとき,旅行業者が契約の一部を解除することがある。この場合において,旅行代金のうち旅行者がいまだその提供を受けていない旅行サービスに対する取消料,違約料その他の既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用に係る金額は,旅行者の負担とする。
 d.旅行者が旅行を安全かつ円滑に実施するための添乗員その他の者による旅行業者の指示への違背,これらの者又は同行する他の旅行者に対する暴行又は脅迫等により団体行動の規律を乱し,当該旅行の安全かつ円滑な実施を妨げるため,旅行業者が契約の一部を解除したとき,旅行業者は,旅行者に対し旅行代金のうち旅行者がいまだその提供を受けていない旅行サービスに係る部分に係る金額を払い戻すことを要しない。

ア.a,b  イ.c,d  ウ.a,b,c  エ.a,b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:aは,約款(募集)18条1項1号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 当社は,次に掲げる場合において,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,募集型企画旅行契約の一部を解除することがあります。
 一 旅行者が病気,必要な介助者の不在その他の事由により旅行の継続に耐えられないとき
 二~四 略
2,3 略


bは,約款(募集)18条2項の通りですから,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 略
2 当社が前項の規定に基づいて募集型企画旅行契約を解除したときは,当社と旅行者との間の契約関係は,将来に向かってのみ消滅します。この場合において,旅行者が既に提供を受けた旅行サービスに関する当社の債務については,有効な弁済がなされたものとします。
3 略


cについて,約款(募集)18条3項は,契約が解除された場合,まだ提供を受けていない旅行サービスに対して取消料,違約料その他の既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用に掛かる金額を差し引いた金額を旅行者に払い戻す旨を規定しており,これらの費用を旅行者が負担することを前提としています。したがって,cは,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 略
2 略
3 前項の場合において,当社は,旅行代金のうち旅行者がいまだその提供を受けていない旅行サービスに係る部分に係る金額から,当該旅行サービスに対して取消料,違約料その他の既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用に係る金額を差し引いたものを旅行者に払い戻します


dについて,旅行業者の指示への違背は,契約解除事由の一つですが(約款(募集)18条1項2号),この場合に旅行サービス未提供部分の金額を払い戻す必要がない旨の規定は存在しません(約款(募集)18条3項参照)。したがって,dは,誤りです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 当社は,次に掲げる場合において,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,募集型企画旅行契約の一部を解除することがあります。
 一 略
 二 旅行者が旅行を安全かつ円滑に実施するための添乗員その他の者による当社の指示への違背,これらの者又は同行する他の旅行者に対する暴行又は脅迫等により団体行動の規律を乱し,当該旅行の安全かつ円滑な実施を妨げるとき
 三,四 略
2 略
3 前項の場合において,当社は,旅行代金のうち旅行者がいまだその提供を受けていない旅行サービスに係る部分に係る金額から,当該旅行サービスに対して取消料,違約料その他の既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用に係る金額を差し引いたものを旅行者に払い戻します。


以上から,aないしcは正しい一方,dは誤りですから,正解はウです。

(9)募集型企画旅行契約の部「旅行代金の払戻し」に関する次の記述から,誤っているもののみをすべて選んでいるものはどれか(選択肢a.b.は,通信契約でないものとする。)。
 a.宿泊機関の利用人員により旅行代金が異なる旨を契約書面に記載した場合において,旅行開始前に旅行者の都合で利用人員が変更され,旅行代金が減額になったときは,旅行業者は,当該減額した金額を利用人員の変更の申し出があった日の翌日から起算して7日以内に払い戻す。
 b.旅行中における大地震の発生で,契約書面に記載のあった旅行終了日を前日に繰り上げ旅行日程を変更する措置を講じたため,旅行業者が契約の一部を解除した場合において,旅行代金が減額になったときは,旅行業者は,変更された旅行終了日の翌日から起算して30日以内に当該減額した金額を払い戻す。
 c.旅行業者は,通信契約が解除された場合において,旅行者に対して払い戻すべき金額が生じたときは,提携するクレジットカード会社のカード会員規約に従って,旅行者に対し当該金額を払い戻す。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aについて,宿泊機関の利用人員により旅行代金が異なる旨を契約書面に記載した場合において,旅行開始前に旅行者の都合で利用人員が変更された場合は,約款(募集)14条5項に基づき旅行代金の額を減額することができます。この場合,旅行業者は,旅行者に対し,払い戻すべき額を通知する必要がありますが,その通知の期限は,旅行終了日の翌日から起算して30日以内とされています(約款(募集)19条1項。なお,同項には7日以内とする場合も規定されていますが,これは旅行開始前に契約が「解除」された場合の規定ですから,旅行開始前に解除によらずに減額がされたにすぎない本問では適用がありません。)。したがって,aは,7日以内としている点で誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2~4 略
5 当社は,運送・宿泊機関等の利用人員により旅行代金が異なる旨を契約書面に記載した場合において,募集型企画旅行契約の成立後に当社の責に帰すべき事由によらず当該利用人員が変更になったときは,契約書面に記載したところにより旅行代金の額を変更することがあります。
(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します
2,3 略


bについて,約款(募集)19条1項は,払戻し期限の起算日を契約書面に記載した旅行終了日の翌日としています。したがって,bは,変更された旅行終了日の翌日としている点で誤りです。

(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します。
2,3 略


cは,約款(募集)19条2項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の払戻し)
第十九条 略
2 当社は,旅行者と通信契約を締結した場合であって,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により通信契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,提携会社のカード会員規約に従って,旅行者に対し当該金額を払い戻します。この場合において,当社は,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し払い戻すべき額を通知するものとし,旅行者に当該通知を行った日をカード利用日とします。
3 略


以上から,a及びbは誤りですが,cは正しいですから,正解はアです。

(10)募集型企画旅行契約の部「旅程管理」「旅行業者の指示」「保護措置」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行者は,旅行開始後旅行終了までの間において,団体で行動するときは,旅行を安全かつ円滑に実施するための旅行業者の指示に従わなければならない。
 b.旅行業者は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがある。この場合において,これが旅行業者の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担となる。
 c.旅行業者は,他の旅行業者に旅程管理業務を委託する旨を確定書面に明示した場合は,旅程を管理する責任を負わない。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(募集)24条の通りですから,正しいです。

(当社の指示)
第二十四条 旅行者は,旅行開始後旅行終了までの間において,団体で行動するときは,旅行を安全かつ円滑に実施するための当社の指示に従わなければなりません


bは,約款(募集)26条の通りですから,正しいです。

(保護措置)
第二十六条 当社は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがあります。この場合において,これが当社の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担とし,旅行者は当該費用を当社が指定する期日までに当社の指定する方法で支払わなければなりません。


cについて,約款(募集)23条ただし書は,旅行業者が旅行者との間で特約を結ぶことにより,旅行業者は旅程管理責任を負わないこととすることができる旨を規定しています。しかし,他の旅行業者に旅程管理業務を委託する旨を確定書面に明示した場合であっても,自己が旅程管理責任を免れる趣旨が含まれているとはいえないため,なお旅行業者は旅程管理責任を負います。したがって,cは,誤りです。

(旅程管理)
第二十三条 当社は,旅行者の安全かつ円滑な旅行の実施を確保することに努力し,旅行者に対し次に掲げる業務を行います。ただし,当社が旅行者とこれと異なる特約を結んだ場合には,この限りではありません
 一,二 略


(11)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の責任」「旅行者の責任」に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者の過失により旅行者の手荷物について生じた損害については,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては14日以内に旅行者から旅行業者に対して通知があったときに限り,旅行業者は,旅行者1名につき10万円を限度(旅行業者に故意又は重大な過失がある場合を除く。)として賠償する。
 イ.旅行者が旅行参加中に旅行業者の過失により身体に損害を被ったときは,その損害発生の翌日から起算して1年以内に旅行業者に対してその旨の通知があったときに限り,旅行業者は,その損害を賠償する責に任ずる。
 ウ.旅行者は,旅行開始後において,万が一契約書面と異なる旅行サービスが提供されたと認識したときは,旅行終了後速やかにその旨を旅行業者に申し出なければならない。
 エ.旅行者は,契約を締結するに際しては,旅行業者から提供された情報を活用し,旅行者の権利義務その他の契約の内容について理解するよう努めなければならない。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,約款(募集)27条3項は,手荷物について生じた損害の賠償上限額を15万円と規定しています。したがって,アは,これを10万円としている点で誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 略
2 略
3 当社は,手荷物について生じた第一項の損害については,同項の規定にかかわらず,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては十四日以内に,海外旅行にあっては二十一日以内に当社に対して通知があったときに限り,旅行者一名につき十五万円を限度(当社に故意又は重大な過失がある場合を除きます。)として賠償します。


イについて,約款(募集)27条1項は,旅行者に損害が生じた場合の通知期限を,損害発生の翌日から2年以内と規定しています。したがって,イは,これを1年以内としている点で誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります
2,3 略


ウについて,約款(募集)30条3項は,契約書面と異なる旅行サービスが提供されたと認識したときは,旅行地において速やかにその旨を旅行業者等に申し出るものと規定しています。したがって,ウは,この申出を旅行終了後としている点で誤りです。

(旅行者の責任)
第三十条 略
2 略
3 旅行者は,旅行開始後において,契約書面に記載された旅行サービスを円滑に受領するため,万が一契約書面と異なる旅行サービスが提供されたと認識したときは,旅行地において速やかにその旨を当社,当社の手配代行者又は当該旅行サービス提供者に申し出なければなりません


エは,約款(募集)30条2項の通りですから,正しいです。

(旅行者の責任)
第三十条 略
2 旅行者は,募集型企画旅行契約を締結するに際しては,当社から提供された情報を活用し,旅行者の権利義務その他の募集型企画旅行契約の内容について理解するよう努めなければなりません
3 略


(12)受注型企画旅行契約の部に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.「受注型企画旅行」とは,旅行業者が,旅行者からの依頼により,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が旅行業者に支払うべき旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し,これにより実施する旅行をいう。
 b.旅行者は,旅行業者に対し,旅行日程,旅行サービスの内容その他の契約の内容を変更するよう求めることができる。この場合において,旅行業者は,可能な限り旅行者の求めに応じる。
 c.旅行業者が旅行代金の内訳として企画料金の金額を明示した企画書面を旅行者に交付すれば,旅行者から当該書面に記載された企画の内容に関して,契約の申込みがない場合であっても,旅行業者は旅行者に当該企画料金を請求することができる。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(受注)2条1項の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 この約款で「受注型企画旅行」とは,当社が,旅行者からの依頼により,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が当社に支払うべき旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し,これにより実施する旅行をいいます
2~4 略


bは,約款(受注)13条1項の通りですから,正しいです。

(契約内容の変更)
第十三条 旅行者は,当社に対し,旅行日程,旅行サービスの内容その他の受注型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更するよう求めることができます。この場合において,当社は,可能な限り旅行者の求めに応じます
2 略


cについて,企画料金は旅行代金の一部として位置づけられるところ(約款(受注)5条2項),旅行代金は契約書面に記載する期日までに支払うこととなります(約款(受注)12条1項)。しかし,契約書面が交付されるのは,契約の成立後ですから(約款(受注)9条1項),契約が成立して初めて旅行代金の支払いに進むことになります。契約が成立するためには,旅行者からの申込み(約款(受注)6条1項)と旅行業者の承諾(約款(受注)8条1項)が必要ですから,申込みがなければ契約が成立せず,したがって旅行代金である企画料金を請求することはできません(そもそも,旅行業者が旅行者に対して企画料金を請求することができる根拠は,契約が成立したことに求められます。)。よって,cは,契約の申し込みがされていないため,誤りです。

(企画書面の交付)
第五条 略
2 当社は,前項の企画書面において,旅行代金の内訳として企画に関する取扱料金(以下「企画料金」といいます。)の金額を明示することがあります。
(契約の申込み)
第六条 前条第一項の企画書面に記載された企画の内容に関し,当社に受注型企画旅行契約の申込みをしようとする旅行者は,当社所定の申込書(以下「申込書」といいます。)に所定の事項を記入の上,当社が別に定める金額の申込金とともに、当社に提出しなければなりません。
2~5 略
(契約の成立時期)
第八条 受注型企画旅行契約は,当社が契約の締結を承諾し,第六条第一項の申込金を受理した時に成立するものとします。
2 略
(契約書面の交付)
第九条 当社は,前条の定める契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します。
2,3 略


以上から,a及びbは正しく,cは誤りですから,正解はアです。

(13)受注型企画旅行契約の部に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,契約責任者との間で契約を締結する場合において,申込金の支払いを受けることなく契約を締結する旨を記載した書面を交付することにより契約を成立させることがある。
 b.旅行業者と契約を締結した旅行者は,旅行業者の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができる。
 c.旅行業者は,企画書面において企画料金の金額を明示した場合は,当該金額を契約書面に明示する。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:エ(配点:4)
解説:aは,約款(受注)23条1項,2項の通りですから,正しいです。

(契約成立の特則)
第二十三条 当社は,契約責任者と受注型企画旅行契約を締結する場合において,第六条第一項の規定にかかわらず,申込金の支払いを受けることなく受注型企画旅行契約の締結を承諾することがあります
2 前項の規定に基づき申込金の支払いを受けることなく受注型企画旅行契約を締結する場合には,当社は,契約責任者にその旨を記載した書面を交付するものとし,受注型企画旅行契約は,当社が当該書面を交付した時に成立するものとします


bは,約款(受注)15条1項の通りですから,正しいです。

(旅行者の交替)
第十五条 当社と受注型企画旅行契約を締結した旅行者は,当社の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができます
2,3 略


cは,約款(受注)9条2項の通りですから,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 略
2 当社は,第五条第一項の企画書面において企画料金の金額を明示した場合は,当該金額を前項の契約書面において明示します
3 略


以上から,aないしcのいずれも正しいですから,正解はエです。

(14)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか(いずれも変更補償金の額は,約款に定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。)。
 ア.旅行業者が,変更補償金の支払いが必要となる契約内容の重要な変更が1件生じたことを旅行開始日に旅行者に通知した場合,旅行業者は,旅行代金に約款に定める「旅行開始後の1件あたりの率(%)」を乗じた額以上の変更補償金を旅行者に対して支払う。
 イ.旅行業者は,変更補償金を支払うべき契約内容の重要な変更が生じた場合は,当該変更を旅行者に通知した日から起算して30日以内に変更補償金を支払う。
 ウ.運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによって契約内容の重要な変更が生じた場合は,旅行業者は,旅行者に対して変更補償金を支払う。
 エ.旅行業者が変更補償金を支払った後に,当該変更について旅行業者に責任が発生することが明らかになった場合には,旅行者は当該変更に係る変更補償金を旅行業者に返還しなければならない。この場合,旅行業者は,支払うべき損害賠償金の額と旅行者が返還すべき変更補償金の額とを相殺した残額を支払う。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,約款(募集)別表第2の注1によれば,旅行開始当日以降は「旅行開始後」として扱われますから,旅行開始当日に契約内容の変更を通知した場合には,旅行開始後の1件あたりの率が適用されます。したがって,アは,正しいです。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,二 略
2,3 略

別表第二 変更補償金

イについて,約款(募集)29条1項は,変更補償金の支払い期限の起算日を旅行終了日の翌日としています。したがって,イは,これを通知日としている点で誤りです。なお,約款(受注)30条1項も同旨です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,二 略
2,3 略


ウは,約款(募集)29条1項かっこ書きの通りですから,正しいです。なお,約款(受注)30条1項かっこ書きも同旨です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,二 略
2,3 略


エは,約款(募集)29条3項の通りですから,正しいです。なお,約款(受注)30条3項も同旨です。

(旅程保証)
第二十九条 略
2 略
3 当社が第一項の規定に基づき変更補償金を支払った後に,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかになった場合には,旅行者は当該変更に係る変更補償金を当社に返還しなければなりません。この場合,当社は,同項の規定に基づき当社が支払うべき損害賠償金の額と旅行者が返還すべき変更補償金の額とを相殺した残額を支払います


(15)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述のうち,変更補償金の支払いを要するものはどれか(いずれも変更補償金の額は,約款に定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。)。
 ア.確定書面には,「第1日目:A美術館を見学」と記載されていたが,目的地に向かう列車に大幅な遅延が発生したため,「第2日目」に変更となったとき。
 イ.確定書面には,「羽田発那覇 直行便」と記載されていたが,航空会社の過剰予約受付により,同じ航空会社の羽田発伊丹乗り継ぎで那覇着となったとき。
 ウ.契約書面には,東北新幹線「グランクラスを利用」と記載されていたが,乗車する列車が車両故障で運休となったため,後発の新幹線の「普通車指定席」に変更となったとき。
 エ.確定書面には,昼食場所が「最近テレビで紹介された人気レストランA」と記載されていたが,レストランAの過剰予約受付により,「有名ガイドブックに紹介された高級レストランB」に変更となったとき。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,見学日の変更は契約内容の変更ではありますが,約款(募集)29条1項は,別表第2上欄に掲げるような重要な変更に限り,変更補償金を支払う者としています。そして,見学日の変更は,約款(募集)別表第2に掲げるいずれの事由にも該当しません。したがって,アは,変更補償金の支払いが不要です。
 イについて,直行便から乗継便への変更は,約款(募集)別表第2の6号に該当するように思えますが,同号は,本邦内と本邦外とを結ぶ航空便に関する規定ですから,国内便には適用がありません。したがって,イは,変更補償金の支払いが不要です。
 ウについて,「グランクラス」から「普通車指定席」への変更は,約款(募集)第2の3号に該当しますが,約款(募集)29条1項かっこ書きによれば,この場合であっても,同項各号事由に該当する場合には,変更補償金の支払いが不要となります。そして,列車の車両故障による運休は,同項1号ホに該当します。したがって,ウは,変更補償金の支払いが不要です。
 エは,別表第2の2号に該当するため,変更補償金の支払いが必要です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一 次に掲げる事由による変更
  イ 天災地変
  ロ 戦乱
  ハ 暴動
  ニ 官公署の命令
  ホ 運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止
  ヘ 当初の運行計画によらない運送サービスの提供
  ト 旅行参加者の生命又は身体の安全確保のため必要な措置
 二 略
2,3 略

別表第二 変更補償金

(16)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「特別補償」「特別補償規程」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,旅行業者の責任が生ずるか否かを問わず,特別補償規程で定めるところにより,旅行者が企画旅行参加中にその生命,身体又は手荷物の上に被った一定の損害について,あらかじめ定める額の補償金及び見舞金を支払う。
 イ.旅行業者が損害賠償責任を負うときは,その責任に基づいて支払うべき損害賠償金の額の限度において,旅行業者が支払うべき特別補償規程に基づく補償金は,当該損害賠償金とみなされる。
 ウ.旅行業者は,旅行者1名について入院見舞金と死亡補償金を重ねて支払うべき場合には,死亡補償金の金額から入院見舞金の金額を控除した残額をその法定相続人に支払う。
 エ.旅行業者が,補償金等を支払った場合でも,旅行者又はその法定相続人が旅行者の被った傷害について第三者に対して有する損害賠償請求権は,旅行業者に移転しない。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)29条1項の通りですから,正しいです。なお,約款(受注)29条1項も同旨です。

(特別補償)
第二十八条 当社は,前条第一項の規定に基づく当社の責任が生ずるか否かを問わず,別紙特別補償規程で定めるところにより,旅行者が募集型企画旅行参加中にその生命,身体又は手荷物の上に被った一定の損害について,あらかじめ定める額の補償金及び見舞金を支払います
2~4 略


イは,約款(募集)28条2項の通りですから,正しいです。なお,約款(受注)29条2項も同旨です。

(特別補償)
第二十九条 略
2 前項の損害について当社が前条第一項の規定に基づく責任を負うときは,その責任に基づいて支払うべき損害賠償金の額の限度において,当社が支払うべき前項の補償金は、当該損害賠償金とみなします
3,4 略


ウについて,約款(補償)8条3項は,死亡補償金と入院見舞金が支払われるときは,その合計額を支払う旨を規定しています。したがって,ウは,誤りです。なお,この場合の死亡補償金は,本来受領すべき旅行者が死亡しているため,その法定相続人が受領します(約款(補償)6条)。

(入院見舞金の支払い)
第八条 略
2 略
3 当社は,旅行者一名について入院見舞金と死亡補償金又は入院見舞金と後遺障害補償金を重ねて支払うべき場合には,その合計額を支払います


エは,約款(補償)15条の通りですから,正しいです。なお,補償金等とは異なり,損害補償金については弁済による代位が認められています(約款(補償)23条)。

(代位)
第十五条 当社が補償金等を支払った場合でも,旅行者又はその相続人が旅行者の被った傷害について第三者に対して有する損害賠償請求権は,当社に移転しません
(代位)
第二十三条 当社が損害補償金を支払うべき損害について,旅行者が第三者に対して損害賠償請求権を有する場合には,その損害賠償請求権は,当社が旅行者に支払った損害補償金の額の限度内で当社に移転します。


(17)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「特別補償規程」の「携帯品損害補償」に関する次の記述のうち,携帯品損害補償金の支払い対象となるものはどれか(いずれも企画旅行参加中に被った損害とする。)。
 ア.盗難にあった財布の中に入れてあったクレジットカード
 イ.旅行者がレストランに置き忘れたサングラス
 ウ.使用には支障がない程度の擦り傷がついてしまった有名ブランドのスーツケース
 エ.旅行者が闘争行為に自らの意志によらず巻き込まれたことに起因して、壊れてしまった旅行者の腕時計


正解:エ(配点:4)
解説:携帯品損害補償金は,約款(補償)17条又は同17条の2のいずれかの事由に該当しない限り,支払われます(約款(補償)16条)。もっとも,損害の発生した携帯品が,約款(募集)18条2項のいずれかに該当する場合には,携帯品損害補償金は支払われません。そこで,各選択肢について,約款(補償)17条,17条の2又は18条2項該当性を判断することとなります。
 アは,約款(補償)18条2項2号の「クレジットカード」に該当するため,損害補償金の支払対象となりません。
 イは,約款(補償)17条1項11号の「置き忘れ」に該当するため,損害補償金の支払対象となりません。
 ウは,約款(補償)17条1項9号に該当するため,損害補償金の支払対象となりません。
 エは,約款(補償)17条1項3号本文に該当するようにも思えますが,「自らの意志によらず」という問題文の趣旨としては,旅行者自身は逃走行為を行っていないものと考えるべきです。そうすると,「旅行者の……闘争行為」にはあたりません。したがって,ウは,同号に該当しないため,損害補償金の支払対象となります。

(損害補償金を支払わない場合-その一)
第十七条 当社は,次の各号に掲げる事由によって生じた損害に対しては,損害補償金を支払いません。
 一 旅行者の故意。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 二 旅行者と世帯を同じくする親族の故意。ただし,旅行者に損害補償金を受け取らせる目的でなかった場合は,この限りではありません。
 三 旅行者の自殺行為,犯罪行為又は闘争行為。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 四 旅行者が法令に定められた運転資格を持たないで,又は酒に酔って正常な運転ができないおそれがある状態で自動車又は原動機付自転車を運転している間に生じた事故。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 五 旅行者が故意に法令に違反する行為を行い,又は法令に違反するサービスの提供を受けている間に生じた事故。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 六 差押え,徴発,没収,破壊等国又は公共団体の公権力の行使。ただし,火災消防又は避難に必要な処置としてなされた場合を除きます。
 七 補償対象品の瑕疵。ただし,旅行者又はこれに代わって補償対象品を管理する者が相当の注意をもってしても発見し得なかった瑕疵を除きます。
 八 補償対象品の自然の消耗,さび,かび,変色,ねずみ食い,虫食い等
 九 単なる外観の損傷であって補償対象品の機能に支障をきたさない損害
 十 補償対象品である液体の流出。ただし,その結果として他の補償対象品に生じた損害については,この限りではありません。
 十一 補償対象品の置き忘れ又は紛失
 十二 第三条第一項第九号から第十二号までに掲げる事由
2 当社は,国内旅行を目的とする企画旅行の場合においては,前項に定めるほか,次の各号に掲げる事由によって生じた損害に対しても,損害補償金を支払いません。
 一 地震,噴火又は津波
 二 前号の事由に随伴して生じた事故又はこれらに伴う秩序の混乱に基づいて生じた事故
(損害補償金を支払わない場合-その二)
第十七条の二 当社は,旅行者が次の各号に掲げるいずれかに該当する事由がある場合には,損害補償金を支払わないことがあります。
 一 反社会的勢力に該当すると認められること。
 二 反社会的勢力に対して資金等を提供し,又は便宜を供与する等の関与をしていると認められること。
 三 反社会的勢力を不当に利用していると認められること。
 四 法人である場合において,反社会的勢力がその法人を支配し,又はその法人の経営に実質的に関与していると認められること。
 五 その他反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有していると認められること。
(補償対象品及びその範囲)
第十八条 略
2 前項の規定にかかわらず,次の各号に掲げるものは,補償対象品に含まれません。
 一 現金,小切手その他の有価証券,印紙,切手その他これらに準ずるもの
 二 クレジットカード,クーポン券,航空券,パスポートその他これらに準ずるもの
 三 稿本,設計書,図案,帳簿その他これらに準ずるもの(磁気テープ,磁気ディスク,シー・ディー・ロム,光ディスク等情報機器(コンピュータ及びその端末装置等の周辺機器)で直接処理を行える記録媒体に記録されたものを含みます。)
 四 船舶(ヨット,モーターボート及びボートを含みます。)及び自動車,原動機付自転車及びこれらの付属品
 五 山岳登はん用具,探検用具その他これらに類するもの
 六 義歯,義肢,コンタクトレンズその他これらに類するもの
 七 動物及び植物
 八 その他当社があらかじめ指定するもの


(18)手配旅行契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,契約責任者との間で契約を締結する場合において,申込金の支払いを受けることなく契約の締結の承諾により契約を成立させる場合には,その旨を記載した書面を交付するものとし,契約は,当該書面を交付した時に成立するものとする。
 イ.旅行業者は,運送サービス又は宿泊サービスの手配のみを目的とする契約であって,旅行代金と引換えに当該旅行サービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付するものについては,口頭による申込みを受け付けることがある。
 ウ.「旅行代金」とは,旅行業者が旅行サービスを手配するために,運賃,宿泊料その他の運送・宿泊機関等に対して支払う費用のみをいう。
 エ.旅行業者は,契約責任者からの求めにより,団体・グループに添乗員を同行させ,添乗サービスを提供することがある。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(手配)20条1項,2項の通りですから,正しいです。

(契約成立の特則)
第二十条 当社は,契約責任者と手配旅行契約を締結する場合において,第五条第一項の規定にかかわらず,申込金の支払いを受けることなく手配旅行契約の締結を承諾することがあります。
2 前項の規定に基づき申込金の支払いを受けることなく手配旅行契約を締結する場合には,当社は,契約責任者にその旨を記載した書面を交付するものとし,手配旅行契約は,当社が当該書面を交付した時に成立するものとします


イは,約款(手配)9条1項の通りですから,正しいです。

(乗車券及び宿泊券等の特則)
第九条 当社は,第五条第一項及び前条第一項の規定にかかわらず,運送サービス又は宿泊サービスの手配のみを目的とする手配旅行契約であって旅行代金と引換えに当該旅行サービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付するものについては,口頭による申込みを受け付けることがあります
2 略


ウについて,約款(手配)2条3項は,「旅行代金」には運送・宿泊機関等に対して支払う費用のほかに旅行業務取扱料金を含む旨を規定しています。したがって,ウは,誤りです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3  この約款で「旅行代金」とは,当社が旅行サービスを手配するために,運賃,宿泊料その他の運送・宿泊機関等に対して支払う費用及び当社所定の旅行業務取扱料金(変更手続料金及び取消手続料金を除きます。)をいいます
4 略
5 略


エは,約款(手配)22条1項の通りですから,正しいです。

(添乗サービス)
第二十二条 当社は,契約責任者からの求めにより,団体・グループに添乗員を同行させ,添乗サービスを提供することがあります
2~4 略


(19)手配旅行契約の部に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行者は,旅行業者の責に帰すべき事由により旅行サービスの手配が不可能になったときは,契約を解除することができる。
 b.旅行者が,手配の取り消しに要する費用を負担することなく契約を解除することができるのは,旅行開始前において,運送機関の運賃・料金の改訂により旅行代金が増額された場合に限られる。
 c.旅行業者が善良な管理者の注意をもって旅行サービスの手配をしたときは,満員,休業,条件不適当等の事由により,運送・宿泊機関等との間で旅行サービスの提供をする契約を締結できなかった場合であっても,旅行業者がその義務を果たしたときは,旅行者は,旅行業者に対し,所定の旅行業務取扱料金を支払わなければならない。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:イ(配点:4)
解説:aは,約款(手配)15条1項の通りですから,正しいです。

(当社の責に帰すべき事由による解除)
第十五条 旅行者は,当社の責に帰すべき事由により旅行サービスの手配が不可能になったときは,手配旅行契約を解除することができます
2,3 略


bについて,約款(手配)にはそのような規定はありません。したがって,bは,誤りです。
cは,約款(手配)3条の通りですから,正しいです。

(手配債務の終了)
第三条 当社が善良な管理者の注意をもって旅行サービスの手配をしたときは,手配旅行契約に基づく当社の債務の履行は終了します。したがって,満員,休業,条件不適当等の事由により,運送・宿泊機関等との間で旅行サービスの提供をする契約を締結できなかった場合であっても,当社がその義務を果たしたときは,旅行者は,当社に対し,当社所定の旅行業務取扱料金(以下「取扱料金」といいます。)を支払わなければなりません。通信契約を締結した場合においては,カード利用日は,当社が運送・宿泊機関等との間で旅行サービスの提供をする契約を締結できなかった旨,旅行者に通知した日とします。


以上から,a及びcは正しく,bは誤りですから,正解はイです。

(20)旅行相談契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.契約において,約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習による。
 イ.旅行業者は,約款に定めのない事項について,法令に反せず,かつ,旅行者に不利にならない範囲で書面により特約を結ぶことがある。
 ウ.旅行業者が作成した旅行の計画に記載した運送・宿泊機関等について,満員等の事由により,運送・宿泊等のサービスの提供を受ける契約を締結できなかったときは,旅行業者は,既に収受していた相談料金を旅行者に払い戻さなければならない。
 エ.旅行業者は,契約の履行に当たって,旅行業者が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害発生の翌日から起算して6月以内に当該旅行業者に対して通知があったときに限り,その損害を賠償する責に任じる。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(相談)1条1項の通りですから,正しいです。

(適用範囲)
第一条 当社が旅行者との間で締結する旅行相談契約は,この約款の定めるところによります。この約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習によります
2 略


イは,約款(相談)1条2項の通りですから,正しいです。

(適用範囲)
第一条 略
2 当社が法令に反せず,かつ,旅行者に不利にならない範囲で書面により特約を結んだときは,前項の規定にかかわらず,その特約が優先します。


ウについて,約款(相談)6条2項は,旅行業者は実際に手配が可能であることを保証するものでなく,契約締結ができないことの責任を負うものではない旨を規定しています。したがって,ウは,誤りです。

(当社の責任)
第六条 略
2 当社は,当社が作成した旅行の計画に記載した運送・宿泊機関等について,実際に手配が可能であることを保証するものではありません。したがって,満員等の事由により,運送・宿泊機関等との間で当該機関が提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供をする契約を締結できなかったとしても,当社はその責任を負うものではありません


エは,約款(相談)6条1項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第六条 当社は,旅行相談契約の履行に当たって,当社が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して六月以内に当社に対して通知があったときに限ります
2 略


2.一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.旅客は,バス会社の運転者,車掌その他の係員が運送の安全確保と車内秩序の維持のために行う職務上の指示に従わなければならない。
 イ.バス会社は,乗車券の券面に記載した配車日時に所定の配車をした場合において,出発時刻から30分を経過しても旅客が乗車についての意思表示をしないときには,当該車両について当該運送契約に係る運送の全部が終了したものとみなす。ただし,天災その他やむを得ない事由による場合には,適用しない。
 ウ.旅客が車中で泥酔し,他の旅客の迷惑となるおそれがあるため,バス会社がその後の運送の継続を拒絶したときは,バス会社は,当該旅客について当該運送契約に係る運送の全部が終了したものとみなす。
 エ.バス会社が収受する運賃及び料金は,乗車時において当該バス会社の本社所在地を管轄する都道府県知事に届け出て実施しているものによる。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,バス約款2条1項の通りですから,正しいです。

(係員の指示)
第二条 旅客は,当社の運転者,車掌その他の係員が運送の安全確保と車内秩序の維持のために行う職務上の指示に従わなければなりません
2 略


イは,バス約款16条1項の通りですから,正しいです。

(配車日時に旅客が乗車しない場合)
第十六条 当社は,乗車券の券面に記載した配車日時に所定の配車をした場合において,出発時刻から三十分を経過しても旅客が乗車についての意思表示をしないときには,当該車両について当該運送契約に係る運送の全部が終了したものとみなします
2 略


ウは,バス約款4条8号,17条の通りですから,正しいです。

(運送の引受け及び継続の拒絶)
第四条 当社は,次の各号のいずれかに該当する場合には,運送の引受け又は継続を拒絶し,又は制限することがあります。
 一~七 略
 八 旅客が泥酔した者又は不潔な服装をした者等であって,他の旅客の迷惑となるおそれのあるとき
 九~十一 略
(運送継続拒絶の場合)
第十七条 旅客が第四条各号(第五号を除く。)の規定により,運送の継続を拒絶されたときは,当該旅客について当該運送契約に係る運送の全部が終了したものとみなします


エについて,バス会社が収受する運賃及び料金は,地方運輸局長に届け出て実施しているものによる旨を規定しています。したがって,エは届出先を都道府県知事としている点で誤りです。

(運賃及び料金)
第十一条 当社が収受する運賃及び料金は,乗車時において地方運輸局長に届け出て実施しているものによります
2 略


3.海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款(フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款)に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.旅客が自ら携帯して船室に持ち込む物であって,3辺の長さの和が2メートル以下で,かつ,重量が30キログラム以下の物品は,約款に定める「手回り品」に該当する。
 イ.片道の乗船距離が100キロメートル以上200キロメートル未満の乗船券の通用期間は,指定便に係るものを除き,発売当日限りである。
 ウ.フェリー会社は,旅客の乗船後に乗船券の通用期間が経過した場合は,そのまま継続して乗船する間に限り,当該乗船券の通用期間は,その間延長されたものとみなす。
 エ.フェリー会社は,旅客が,船長又はフェリー会社の係員の指示に従い,乗船港の乗降施設(改札口がある場合にあっては,改札口。)に達した時から下船港の乗降施設を離れた時までの間に,その生命又は身体を害した場合は,これにより生じた損害について賠償する責任を負う。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,フェリー約款2条4項1号の通りですから,正しいです。

(定義)
第二条 略
2,3 略
4 この運送約款で「手回り品」とは,旅客が自ら携帯又は同伴して船室に持ち込む物であって,次の各号のいずれかに該当するものをいいます。
 一 三辺の長さの和が二メートル以下で,かつ,重量が三十キログラム以下の物品
 二,三 略
5 略


イについて,フェリー約款11条1項1号イは,100km以上200km未満の片道券の通用期間を発売当日を含めて2日間としています。したがって,イは,通用期間を当日限りとしている点で誤りです。

(乗船券の通用期間)
第十一条 当社は,乗船券(指定便に係るものを除く。)の通用期間について,次の各号に定める区分に応じ,それぞれ当該各号に定める期間以上の期間を定め,これを券面に記載します。
 一 片道券 片道の乗船距離により次の区分に応じ,それぞれの区分で定める期間
  ア 略
  イ 百キロメートル以上二百キロメートル未満のものにあつては,発売当日を含めて二日間
  ウ,エ 略
 二,三 略
2,3 略


ウは,フェリー約款11条3項の通りですから,正しいです。

(乗船券の通用期間)
第十一条 略
2 略
3 旅客の乗船後に乗船券の通用期間が経過した場合は,そのまま継続して乗船する間に限り,当該乗船券の通用期間は,その間延長されたものとみなします


エは,フェリー約款20条の通りですから,正しいです。なお,同条にいう「船員等」とは,「船長又は当社の係員」をいいます(フェリー約款8条2項)。

(運賃及び料金の収受)
第八条 略
2 当社は,旅客が船長又は当社の係員(以下「船員等」という。)の承諾を得て運賃及び料金を支払わずに乗船した場合は,船内において乗船区間、等級及び船室に対応する運賃及び料金を申し受け,これと引き換えに補充乗船券を発行します。
3 略
(当社の賠償責任)
第二十条 当社は,旅客が,船員等の指示に従い,乗船港の乗降施設改札口がある場合にあっては,改札口。以下同じ。)に達した時から下船港の乗降施設を離れた時までの間に,その生命又は身体を害した場合は,運送人が運送に関し注意を怠らなかったことを証明した場合を除き,これにより生じた損害について賠償する責任を負います
2~4 略


4.国内旅客運送約款(全日本空輸)に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.適用運賃及び料金は,航空会社規則に別段の定めのある場合を除き,航空券の発行日において,旅客が航空機に搭乗する日に有効な旅客運賃及び料金とする。
 イ.航空会社が共同して国内航空運送を引き受け,そのいずれかが行った運送につき,賠償責任を負う場合は,航空券を発行した航空会社が賠償の責任を負う。
 ウ.受託手荷物の損害に関する通知は,旅客が受託手荷物を受け取った日の翌日から起算して7日以内に,文書によりしなければならない。
 エ.同一の航空便で旅行する2人以上の旅客が,同一地点まで同時に航空会社に手荷物の運送を委託する場合には,航空会社は,申出により,重量について,各人の無料受託手荷物許容量を合算し,当該同行旅客全員を一体としてその許容量とすることができる。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,国内旅客運送約款19条1項の通りですから,正しいです。

(適用運賃及び料金)
第十九条 適用運賃及び料金は,会社規則に別段の定めのある場合を除き,航空券の発行日において,旅客が航空機に搭乗する日に有効な旅客運賃及び料金とします
2 略


イについて,国内旅客運送約款5条2項は,共同引受を行う場合は,賠償責任は,各会社が連帯して負う旨を規定しています。したがって,イは,誤りです。

(共同引受)
第五条 会社は,共同して国内航空運送を引き受け,会社の指定する会社のいずれかがその運送を行います。
2 会社は,そのいずれかが行った運送につき,賠償責任を負う場合,連帯して賠償の責任を負います


ウは,国内旅客運送約款47条2項の通りですから,正しいです。

(手荷物に係る賠償請求期間)
第四十七条 略
2 受託手荷物その他の会社が保管を受託した旅客の物の損害に関する通知は,受け取った手荷物又は物については,その受取りの日の翌日から起算して七日以内に,引渡しがない場合は,受け取る筈であった日の翌日から起算して二十一日以内に、それぞれ文書によりしなければなりません
3 略


エは,国内旅客運送約款37条4項の通りですから,正しいです。

(無料手荷物許容量)
第三十七条 略
2,3 略
4 同一の航空便で旅行する二人以上の旅客が,同一地点まで同時に会社に手荷物の運送を委託する場合には,会社は,申出により,重量について,各人の無料受託手荷物許容量を合算し,当該同行旅客全員を一体としてその許容量とすることができます
5 略


5.旅客鉄道会社(JR)の旅客営業規則に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.旅客は,旅客運賃・料金について2以上の割引条件に該当する場合であっても,同一の乗車券類について,重複して旅客運賃・料金の割引を請求することができない。ただし,学生割引普通乗車券を購入する旅客は,往復割引の普通旅客運賃に対して,学生割引の適用を請求することができる。
 イ.旅客鉄道会社は,旅客が,片道の営業キロが600キロメートルを超える区間を往復乗車する場合は,往復の割引普通乗車券を発売する。
 ウ.列車が事故等で運行不能となったとき,旅行を途中で中止する場合は,旅客は,無賃で乗車券の券片に表示された発駅に戻ることを請求できる。この場合において,途中下車をしていなければ,すでに旅客鉄道会社が収受した旅客運賃の全額の払いもどしを請求できる。
 エ.旅客鉄道会社は,訪日観光団体に対しては,団体旅客が31人以上50人までのときはうち1人,51人以上のときは50人までごとに1人を加えた人員を無賃扱人員として旅客運賃を収受しない。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,旅客営業規則76条1項,2項の通りですから,正しいです。

(旅客運賃・料金割引の重複適用の禁止)
第七十六条 旅客は,旅客運賃・料金について二以上の割引条件に該当する場合であっても,同一の乗車券類について,重複して旅客運賃・料金の割引を請求することができない
2 前項の規定にかかわらず,学生割引普通乗車券を購入する旅客は,第九十四条に規定する往復割引の普通旅客運賃に対して,第九十二条に規定する学生割引の適用を請求することができる


イは,旅客営業規則32条の通りですから,正しいです。

(往復割引普通乗車券の発売)
第三十二条 旅客が,片道営業キロが六百キロメートルを超える区間を往復乗車する場合は,往復の割引普通乗車券を発売する


ウは,旅客営業規則282条1項1号ハ,284条1項柱書,2項1号イの通りですから,正しいです。

(列車の運行不能・遅延等の場合の取扱方)
第二百八十二条 旅客は,旅行開始後又は使用開始後に,次の各号の一に該当する事由が発生した場合には,事故発生前に購入した乗車券類について,当該各号の一に定めるいずれかの取扱いを選択のうえ請求することができる。ただし,定期乗車券及び普通回数乗車券を使用する旅客は,第二百八十四条に規定する無賃送還(定期乗車券による無賃送還を除く。),第二百八十五条に規定する他経路乗車又は第二百八十八条に規定する有効期間の延長若しくは旅客運賃の払いもどしの取扱いに限って請求することができる。
 一 列車が運行不能となったとき
  イ,ロ 略
  ハ 第二百八十四条に規定する無賃送還並びに旅客運賃及び料金の払いもどし
  ニ~ヘ 略
 二,三 略
2 略
(無賃送還の取扱方)
第二百八十四条 第二百八十二条第一項の規定により旅客が無賃送還の取扱いの請求をした場合は,次の各号に定めるところにより取り扱う。
 一 無賃送還は,その事実が発生した際使用していた乗車券の券片に表示された発駅(当該乗車券が発駅共通のものであるときは,発駅共通区間内の旅客の希望駅)までの区間(以下「無賃送還区間」という。)を最近の列車(急行列車を除く。)に乗車する場合に限り取り扱う。ただし,次により無賃送還区間を急行列車,特別車両又はコンパートメント個室車により乗車させることがある。
  イ~ニ 略
 二~五 略
2 前項の規定により無賃送還を行った場合は、次の各号の定めるところにより旅客運賃及び料金の払いもどしをする。
 一 乗車券
  イ 発駅まで無賃送還のとき
    すでに収受した旅客運賃の全額
  ロ,ハ 略
 二~六 略
3 略


エについて,旅客営業規則111条2項かっこ書きは,訪日観光団体のうちの1人を無賃扱人員とするための最低人数を15人としています。したがって,エは,これを31人としている点で誤りです。

(団体旅客運賃)
第百十一条 略
2 前項の規定によるほか,訪日観光団体及び普通団体に対しては,団体旅客が三十一人以上(訪日観光団体にあっては,十五人以上)五十人までのときはうち一人,五十一人以上のときは五十人までごとに一人を加えた人員を無賃扱人員として旅客運賃を収受しない。


6.モデル宿泊約款に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.ホテル(旅館)は,宿泊しようとする者が暴力団又は暴力団員が事業活動を支配する法人その他の団体であると認められるとき,宿泊契約の締結に応じないことがある。
 イ.宿泊契約は,ホテル(旅館)が契約の申し込みを承諾し,かつ,ホテル(旅館)が定める申込金を受理したときに成立する。
 ウ.ホテル(旅館)は,宿泊客に契約した客室を提供できないときは,宿泊客の了解を得て,できる限り同一の条件による他の宿泊施設をあっ旋する。
 エ.宿泊客がフロントに預けた物品について,滅失,毀損等の損害が生じたときは,それが,不可抗力である場合を除き,ホテル(旅館)は,その損害を賠償する。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,モデル宿泊約款5条4号ロの通りですから,正しいです。

(宿泊契約締結の拒否)
第五条 当ホテル(館)は,次に掲げる場合において,宿泊契約の締結に応じないことがあります。
 一~三
 四 宿泊しようとする者が,次のイからハに該当すると認められるとき。
  イ 略
  ロ  暴力団又は暴力団員が事業活動を支配する法人その他の団体であるとき
  ハ 略
 五~九 略


イについて,モデル宿泊約款3条1項は,宿泊契約は,ホテル(旅館)が宿泊客による契約の申込みに対する承諾をしたときに成立する旨を規定しています。したがって,イは,誤りです。

(宿泊契約の成立等)
第三条 宿泊契約は,当ホテル(館)が前条の申し込みを承諾したときに成立するものとします。ただし,当ホテル(館)が承諾をしなかったことを証明したときは,この限りではありません。
2~4 略


ウは,モデル宿泊約款14条1項の通りですから,正しいです。

(契約した客室の提供ができないときの取扱い)
第十四条 当ホテル(館)は,宿泊客に契約した客室を提供できないときは,宿泊客の了解を得て,できる限り同一の条件による他の宿泊施設をあっ旋するものとします
2 略


エは,モデル宿泊約款15条1項本文の通りですから,正しいです。

(寄託物等の取扱い)
第十五条 宿泊客がフロントにお預けになった物品又は現金並びに貴重品について,滅失,毀損等の損害が生じたときは,それが,不可抗力である場合を除き,当ホテル(館)は,その損害を賠償します。ただし,現金及び貴重品については,当ホテル(館)がその種類及び価額の明告を求めた場合であって,宿泊客がそれを行わなかったときは,当ホテル(館)は  万円を限度としてその損害を賠償します。
2 略



●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-03-30(Mon)

〈令和2年改正対応〉【国内旅行業務取扱管理者試験】平成29年度第2問「旅行業約款,運送約款及び宿泊約款」

今回は,平成29年度第2問です。

3年分となると,標準旅行業約款の問題については,初見の問題は少なくなってきたように感じます。

そりゃあの条文数に対して毎年20問も出題されていれば,問題がかぶりまくるのは当然です。

一方で,毎年1問しか出題されない旅客営業規則とか宿泊約款とかは,まだまだ知らない問題が多そうです。

特に旅客営業規則は条文数が膨大なので,場合によっては捨て問にすべきかもしれません。

標準旅行業約款で堅く得点しておくのが無難かつ効率的でしょう。

(注)略称は次の通り
約款(募集):標準旅行業約款 募集型企画旅行契約の部
約款(受注):標準旅行業約款 受注型企画旅行契約の部
約款(補償):標準旅行業約款 特別補償規程
約款(手配):標準旅行業約款 手配旅行契約の部
約款(渡航):標準旅行業約款 渡航手続代行契約の部
約款(相談):標準旅行業約款 旅行相談契約の部
バス約款:一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
フェリー約款:フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款

1.標準旅行業約款に関する以下の各設問について,該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びな
さい。
(1)募集型企画旅行契約の部「適用範囲」「用語の定義」「契約の申込み」に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,本邦外の旅行のみをいう。
 イ.旅行業者が法令に反せず,かつ,旅行者に不利にならない範囲で特約を結んだときは,それが口頭によるものであっても,その特約が約款に優先する。
 ウ.申込金は,旅行代金又は取消料若しくは違約料の一部として取り扱う。
 エ.「通信契約」とは,旅行者が電話郵便,ファクシミリ等の通信手段を用いて契約の申込みを行い,旅行業者の指定する金融機関の口座に旅行代金を振り込むことにより締結する契約をいう。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,「国内旅行」の定義は約款(募集)2条2項の通りですが,同項は「海外旅行」を「国内旅行以外の旅行」と定義しています。したがって,アは,「海外旅行」の定義が誤りです。

(用語の定義)
第二条 略
2 この約款で「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいいます
3~5 略


イについて,約款(募集)1条2項は,約款に優先する特約は書面によることを要求しています。したがって,イは,口頭で足りるとしている点で誤りです。

(適用範囲)
第一条 略
2 当社が法令に反せず,かつ,旅行者の不利にならない範囲で書面により特約を結んだときは,前項の規定にかかわらず,その特約が優先します。


ウは,約款(募集)5条3項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 略
2 略
3 第一項の申込金は,旅行代金又は取消料若しくは違約料の一部として取り扱います
4,5 略


エについて,約款(募集)2条3項は,「通信契約」においては,契約上の債権債務をカード決済により処理することとしています。したがって,エは,旅行業者指定の禁輸機関の口座に振り込ませる方法としている点で誤りです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4,5 略


(2)募集型企画旅行契約の部「契約締結の拒否」「契約の成立時期」「確定書面」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,業務上の都合のみの理由をもって,契約の締結を拒否することはできない。
 b.契約は,通信契約の場合を除き,旅行者が提出した所定の申込書を旅行業者が受理した時に成立する。
 c.旅行業者は,契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目に当たる日以降に契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面を交付する。
 d.確定書面を交付した場合には,旅行業者が手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,当該確定書面に記載するところに特定される。

ア.a,b  イ.c,d  ウ.a,c,d  エ.b,c,d


正解:イ(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)7条8号は,契約締結拒否事由として「業務上の都合」を掲げています。したがって,aは,誤りです。

(契約締結の拒否)
第七条 当社は,次に掲げる場合において,募集型企画旅行契約の締結に応じないことがあります。
 一~七
 八 その他当社の業務上の都合があるとき


bについて,約款(募集)8条1項は,募集型企画旅行契約は,旅行業者が旅行者から申込金を受理した時に成立する旨を規定しています。したがって,bは,申込書を受理したときとしている点において誤りです。なお,募集型企画旅行契約の場合には,受注型企画旅行契約における団体・グループ契約での契約責任者に対する書面交付による契約締結の特則(約款(受注)23条)や,手配旅行契約における書面による特約(約款(手配)8条)に類似する特則は設けられていません。

(契約の成立時期)
第八条 受注型企画旅行契約は,当社が契約の締結を承諾し,第六条第一項の申込金を受理した時に成立するものとします。
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。


cは,約款(募集)10条1項の通りですから,正しいです。

(確定書面)
第十条 前条第一項の契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び旅行計画上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目に当たる日以降に受注型企画旅行契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します
2,3 略


dは,約款(募集)10条3項の通りですから,正しいです。

(確定書面)
第十条 略
2 略
3 第一項の確定書面を交付した場合には,前条第三項の規定により当社が手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,当該確定書面に記載するところに特定されます


以上から,a及びbは誤っている一方,c及びdは正しいため,正解はイです。

(3)募集型企画旅行契約の部「契約内容の変更」「旅行代金の額の変更」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,天災地変その他の旅行業者の関与し得ない事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して,旅行日程,旅行サービスの内容その他の契約の内容を変更することがある。ただし,緊急の場合において,やむを得ないときは,変更後に説明する。
 b.宿泊機関が宿泊サービスの提供を行っているにもかかわらず,部屋の不足が発生したことから,旅行業者が契約内容の一部を変更し,旅行の実施に要する費用が増加した場合には,旅行業者は,当該旅行業者に過失がない場合に限り,その増加した費用の範囲内において旅行代金を増額することができる。
 c.旅行業者は,運送・宿泊機関等の利用人員により旅行代金が異なる旨を契約書面に記載した場合において,契約の成立後に旅行業者の責に帰すべき事由によらず当該利用人員が変更になったときは,契約書面に記載したところにより旅行代金の額を変更することがある。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:イ(配点:4)
解説:aは,約款(募集)13条の通りですから,正しいです。

(契約内容の変更)
第十三条 当社は,天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令,当初の運行計画によらない運送サービスの提供その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して,旅行日程,旅行サービスの内容その他の募集型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更することがあります。ただし,緊急の場合において,やむを得ないときは,変更後に説明します


bについて,約款(募集)14条4項かっこ書きは,費用増加が,宿泊機関がサービスを提供しているにもかかわらず,部屋不足のために生じた場合には,旅行代金を変更することができない旨を規定しています。したがって,Bは,誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2,3 略
4 当社は,前条の規定に基づく契約内容の変更により旅行の実施に要する費用(当該契約内容の変更のためにその提供を受けなかった旅行サービスに対して取消料,違約料その他既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を含みます。)の減少又は増加が生じる場合(費用の増加が,運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによる場合を除きます。)には,当該契約内容の変更の際にその範囲内において旅行代金の額を変更することがあります。
5 略


cは,約款(募集)14条5項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2~4 略
5 当社は,運送・宿泊機関等の利用人員により旅行代金が異なる旨を契約書面に記載した場合において,募集型企画旅行契約の成立後に当社の責に帰すべき事由によらず当該利用人員が変更になったときは,契約書面に記載したところにより旅行代金の額を変更することがあります


以上から,a及びcは正しく,bは誤りですから,正解はイです。

(4)募集型企画旅行契約の部「旅行者の交替」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者と契約を締結した旅行者は,旅行業者の承諾を得て,第三者に契約上の地位を譲り渡すことができる。
 b.旅行者は,契約上の地位を第三者に譲り渡すことについて,旅行業者の承諾を求めようとするときは,旅行業者所定の用紙に所定の事項を記入の上,所定の金額の手数料とともに,旅行業者に提出しなければならない。
 c.旅行業者と契約を締結した旅行者が,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができるのは,旅行業者の承諾を得た場合であっても,当該旅行者の三親等以内の親族に限られる。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(募集)15条1項の通りですから,正しいです。

(旅行者の交替)
第十五条 当社と募集型企画旅行契約を締結した旅行者は,当社の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができます
2,3 略


bは,約款(募集)15条2項の通りですから,正しいです。

(旅行者の交替)
第十五条 略
2 旅行者は,前項に定める当社の承諾を求めようとするときは,当社所定の用紙に所定の事項を記入の上,所定の金額の手数料とともに,当社に提出しなければなりません
3 略


cについて,約款(募集)には,契約上の地位を譲渡することができる第三者の範囲を限定する規定は置かれていません。したがって,cは,誤りです。
以上から,a及びbは正しく,cは誤りですから,正解はアです。

(5)募集型企画旅行契約の部「旅行者の解除権」に関する次の記述から,旅行者が旅行開始前に契約を解除するに当たって,取消料の支払いを要しないもののみをすべて選んでいるものはどれか(いずれも取消料の支払いを要する期間内の解除とする。)。
 a.大雪が原因で,契約書面に記載された旅行開始日が変更になったとき。
 b.旅行業者が旅行者に対し,契約書面に記載した所定の期日までに,確定書面を交付しなかったとき。
 c.旅行者の母親が死亡したとき。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:旅行者は,いつでも募集型企画旅行契約を解除することができますが,その際,取消料を支払う必要があるのが原則です(約款(募集)16条1項)。もっとも,約款(募集)16条2項各号事由に該当する場合には,例外的に,旅行者は取消料の支払いなく契約を解除することができます。したがって,本問では,各選択肢が,約款(募集)16条2項各号事由に該当するかどうかを判別していくこととなります。
 aは,契約内容の変更ですから,約款(募集)16条2項1号に該当します。もっとも,同号は,さらに,その変更が別表第二に掲げる事由に該当することを要求していますので,こちらについても検討すると,「旅行開始日」が契約書面に記載されている場合に,これを変更することは,別表第二の1号に該当します。したがって,aは,取消料の支払いが不要です。
 bは,約款(募集)16条2項4号に該当します。したがって,bは,取消料の支払いが不要です。
 cは,約款(募集)16条2項各号のいずれにも該当しません。したがって,cは,取消料の支払いが必要です。
 以上から,a及びbは取消料の支払いが不要であり,cは取消料の支払いが必要ですから,正解はアです。

(旅行者の解除権)
第十六条 旅行者は,いつでも別表第一に定める取消料を当社に支払って募集型企画旅行契約を解除することができます。通信契約を解除する場合にあっては,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして取消料の支払いを受けます。
2 旅行者は,次に掲げる場合において,前項の規定にかかわらず,旅行開始前に取消料を支払うことなく募集型企画旅行契約を解除することができます。
 一 当社によって契約内容が変更されたとき。ただし,その変更が別表第二上欄に掲げるものその他の重要なものであるときに限ります
 二 第十四条第一項の規定に基づいて旅行代金が増額されたとき。
 三 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となり,又は不可能となるおそれが極めて大きいとき。
 四 当社が旅行者に対し,第十条第一項の期日までに,確定書面を交付しなかったとき
 五 当社の責に帰すべき事由により,契約書面に記載した旅行日程に従った旅行の実施が不可能となったとき。
3,4 略

18_convert_20200316210609.png

(6)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権等−旅行開始前の解除」に関する次の記述のうち,旅行業者が契約を解除できないものはどれか(いずれの場合も契約解除に係る旅行者への理由説明を行うものとする。)。
 ア.旅行者が旅行業者があらかじめ明示した参加旅行者の条件を満たしていないことが判明したとき。
 イ.旅行者が,契約内容に関し合理的な範囲を超える負担を求めたとき。
 ウ.日帰りの国内旅行において,旅行開始日の前日に,参加する旅行者の一部が契約を解除したため,旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員を下回ったとき。
 エ.通信契約を締結した場合であって,旅行者の有するクレジットカードが無効になり,旅行代金等に係る債務の一部又は全部をカード会員規約に従って決済できなくなったとき。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)17条1項1号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一 旅行者が当社があらかじめ明示した性別,年齢,資格,技能その他の参加旅行者の条件を満たしていないことが判明したとき
 二~九 略
2,3 略


イは,約款(募集)17条1項4号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~三 略
 四 旅行者が,契約内容に関し合理的な範囲を超える負担を求めたとき
 五~九 略
2,3 略


ウについて,約款(募集)17条1項5号は,旅行者数が最少催行人員に達しなかったときを解除事由として掲げています。もっとも,同条3項は,同条1項5号に基づいて解除をする場合には,国内の日帰り旅行にあっては,旅行開始日の前日から3日目にあたる日より前に旅行中止の通知をしなければならないとしています。そして,この通知は,同条1項5号に基づく解除をするための要件と考えられています(※1)。したがって,旅行開始日の前日から3日目を過ぎたあとに最少催行人員を下回った場合であっても,上記の通知をすることができない以上,解除をすることもできません。よって,ウは,旅行開始日の前日に最少催行人員を下回っていますから,解除をすることができず,誤りです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~四 略
 五 旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったとき
 六~九 略
2 略
3 当社は,第一項第五号に掲げる事由により募集型企画旅行契約を解除しようとするときは,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって,国内旅行にあっては十三日目(日帰り旅行については,三日目に当たる日より前に,海外旅行にあっては二十三日目(別表第一に規定するピーク時に旅行を開始するものについては三十三日目)に当たる日より前に,旅行を中止する旨を旅行者に通知します


エは,約款(募集)17条1項8号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~七 略
 八 通信契約を締結した場合であって,旅行者の有するクレジットカードが無効になる等,旅行者が旅行代金等に係る債務の一部又は全部を提携会社のカード会員規約に従って決済できなくなったとき
 九 略
2,3 略


(※1)「本号[注:約款(募集)17条1項5号]を理由とする解除がなされるか否かは,一に旅行業者の集客能力にかかっているもので,すでに契約を結んでいる旅行者としては旅行が実施されるのか判らないという極めて不安定な地位に立たされることになる。そこで,本号による解除をするためには,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって,国内旅行にあっては13日目(日帰り旅行については3日目)に当たる日より前に,海外旅行にあっては23日目(別表第1に規定するピーク時に旅行を開始するものについては33日目)に当たる日より前に,旅行を中止する旨を旅行者に通知しなければならないという期限を設けた(本条第3項)。」三浦雅生『標準旅行業約款解説〔第2版〕』(2018年,自由国民社)118頁

(7)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権−旅行開始後の解除」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者が旅行開始後に契約を解除したときは,旅行業者と旅行者との間の契約関係は,将来に向かってのみ消滅し,旅行者が既に提供を受けた旅行サービスに関する旅行業者の債務については,有効な弁済がなされたものとする。
 b.旅行者が旅行を安全かつ円滑に実施するための添乗員その他の者による旅行業者の指示への違背,これらの者又は同行する他の旅行者に対する暴行又は脅迫等により団体行動の規律を乱し,当該旅行の安全かつ円滑な実施を妨げるときは,旅行業者は,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,契約の一部を解除することがある。
 c.旅行業者は,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止が生じた場合であって,旅行の継続が不可能となったときは,旅行者の承諾を得なければ,契約の一部を解除することができない。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(募集)18条2項の通りですから,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 略
2 当社が前項の規定に基づいて募集型企画旅行契約を解除したときは,当社と旅行者との間の契約関係は,将来に向かってのみ消滅します。この場合において,旅行者が既に提供を受けた旅行サービスに関する当社の債務については,有効な弁済がなされたものとします
3 略


bは,約款(募集)18条1項2号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 当社は,次に掲げる場合において,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,募集型企画旅行契約の一部を解除することがあります。
 一 略
 二 旅行者が旅行を安全かつ円滑に実施するための添乗員その他の者による当社の指示への違背,これらの者又は同行する他の旅行者に対する暴行又は脅迫等により団体行動の規律を乱し,当該旅行の安全かつ円滑な実施を妨げるとき
 三,四 略
2,3 略


cについて,約款(募集)18条1項4号は,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止を解除事由として掲げていますから,旅行開始後であっても,旅行者の承諾なく,契約を解除することができます。したがって,cは,誤りです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 当社は,次に掲げる場合において,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,募集型企画旅行契約の一部を解除することがあります。
 一~三
 四 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合であって,旅行の継続が不可能となったとき
2,3 略


以上から,a及びbは正しく,cは誤りですから,アが正解です。

(8)募集型企画旅行契約の部「旅行代金の払戻し」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか(いずれも通信契約でないものとする。)。
 a.旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったことから,旅行業者が旅行開始前に契約を解除したときは,旅行業者は,当該解除の翌日から起算して7日以内に旅行者に対し払い戻すべき金額を払い戻す。
 b.旅行開始後に,台風の影響で旅行の継続が不可能となり,契約書面に記載のあった旅行終了日を前日に繰り上げる旅行日程の変更が生じたことから,旅行業者が契約の一部を解除した場合において,払い戻すべき金額が生じたときは,旅行業者は,契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して30日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻す。
 c.旅行開始前に,旅行業者の責に帰すべき事由により契約書面に記載した旅行日程に従った旅行の実施が不可能となったことから,旅行者が契約を解除した場合において,旅行業者が既に収受している旅行代金を所定の期日までに払い戻したときは,旅行者は,旅行業者に対する損害賠償請求権を行使することはできない。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(募集)19条1項,17条1項5号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~四 略
 五 旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったとき
 六~九 略
2,3 略
(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します。
2,3 略


bは,約款(募集)19条1項,18条1項4号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 当社は,次に掲げる場合において,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,募集型企画旅行契約の一部を解除することがあります。
 一~三 略
 四 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合であって,旅行の継続が不可能となったとき
2,3 略
(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します
2,3 略


cについて,約款(募集)19条3項は,旅行代金の払戻しに関する規定は,損害賠償請求権の行使を妨げるものではない旨を規定しています。したがって,cは,誤りです。

(旅行代金の払戻し)
第十九条 略
2 略
3 前二項の規定は第二十七条又は第三十条第一項に規定するところにより旅行者又は当社が損害賠償請求権を行使することを妨げるものではありません


以上から,a及びbは正しく,cは誤りですから,アが正解です。

(9)募集型企画旅行契約の部「団体・グループ契約」「契約責任者」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.同じ行程を同時に旅行する複数の旅行者は,その責任ある代表者を定めて,旅行業者に契約を申し込むことができる。
 b.旅行業者は,特約を結んだ場合を除き,契約責任者はその団体・グループを構成する旅行者の契約の締結に関する一切の代理権を有しているものとみなし,当該団体・グループに係る旅行業務に関する取引は,当該契約責任者との間で行う。
 c.旅行業者は,契約責任者が団体・グループに同行しない場合,旅行開始後においては,あらかじめ契約責任者が選任したその団体・グループを構成する旅行者を契約責任者とみなす。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:エ(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)21条は,同じ行程を同時に旅行する複数の旅行者が契約責任者を定めることを前提とした規定を置いています。したがって,aは,正しいです。

(団体・グループ契約)
第二十一条 当社は,同じ行程を同時に旅行する複数の旅行者がその責任ある代表者(以下「契約責任者」といいます。)を定めて申し込んだ募集型企画旅行契約の締結については,本章の規定を適用します。


bは,約款(募集)22条1項の通りですから,正しいです。

(契約責任者)
第二十二条 当社は,特約を結んだ場合を除き,契約責任者はその団体・グループを構成する旅行者(以下「構成者」といいます。)の募集型企画旅行契約の締結に関する一切の代理権を有しているものとみなし,当該団体・グループに係る旅行業務に関する取引は,当該契約責任者との間で行います
2~4 略


cは,約款(募集)22条4項の通りですから,正しいです。

(契約責任者)
第二十二条 略
2,3 略
4 当社は,契約責任者が団体・グループに同行しない場合,旅行開始後においては,あらかじめ契約責任者が選任した構成者を契約責任者とみなします


以上から,aないしcのいずれも正しいですから,エが正解です。

(10)募集型企画旅行契約の部「旅程管理」「添乗員等の業務」「保護措置」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,旅程管理の措置を講じたにもかかわらず,契約の内容を変更せざるを得ない場合であって,旅行日程を変更するときは,変更後の旅行日程が当初の旅行日程の趣旨にかなうものとなるよう努め,契約内容の変更を最小限にとどめるよう努力しなければならない。
 イ.旅行業者は,旅行の内容により添乗員その他の者を同行させて旅程管理業務その他当該旅行に付随して旅行業者が必要と認める業務の全部又は一部を行わせることがある。
 ウ.添乗員その他の者が旅程管理業務その他旅行に付随して旅行業者が必要と認める業務に従事する時間帯は,原則として7時から22時までである。
 エ.旅行業者は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがある。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)23条2号の通りですから,正しいです。

(旅程管理)
第二十三条 当社は,旅行者の安全かつ円滑な旅行の実施を確保することに努力し,旅行者に対し次に掲げる業務を行います。ただし,当社が旅行者とこれと異なる特約を結んだ場合には,この限りではありません。
 一 旅行者が旅行中旅行サービスを受けることができないおそれがあると認められるときは,募集型企画旅行契約に従った旅行サービスの提供を確実に受けられるために必要な措置を講ずること。
 二 前号の措置を講じたにもかかわらず,契約内容を変更せざるを得ないときは,代替サービスの手配を行うこと。この際,旅行日程を変更するときは,変更後の旅行日程が当初の旅行日程の趣旨にかなうものとなるよう努めること,また,旅行サービスの内容を変更するときは,変更後の旅行サービスが当初の旅行サービスと同様のものとなるよう努めること等,契約内容の変更を最小限にとどめるよう努力すること


イは,約款(募集)25条1項の通りですから,正しいです。

(添乗員等の業務)
第二十五条 当社は,旅行の内容により添乗員その他の者を同行させて第二十三条各号に掲げる業務その他当該募集型企画旅行に付随して当社が必要と認める業務の全部又は一部を行わせることがあります
2 略


ウについて,約款(募集)25条2項は,添乗員等の就業時間を原則8時から20時までとしています。したがって,ウは,誤りです。

(添乗員等の業務)
第二十五条 略
2 前項の添乗員その他の者が同項の業務に従事する時間帯は,原則として八時から二十時までとします


エは,約款(募集)26条の通りですから,正しいです。

(保護措置)
第二十六条 当社は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがあります。この場合において,これが当社の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担とし,旅行者は当該費用を当社が指定する期日までに当社の指定する方法で支払わなければなりません。


(11)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の責任」に関する次の記述から,誤っているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,契約の履行に当たって,旅行業者が過失により旅行者に損害を与えたときは,損害発生の翌日から起算して2年以内に旅行者から旅行業者に対して通知があったときに限り,その損害を賠償する責に任じる。
 b.旅行業者は,契約の履行に当たって,手配代行者が過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じない。
 c.旅行業者は,契約の履行に当たって,旅行業者が過失により旅行者の手荷物に損害を与えたときは,国内旅行にあっては損害発生の翌日から起算して21日以内に旅行者から旅行業者に対して通知があったときに限り,その損害を賠償する責に任じる。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ウ(配点:4)
解説:aは,約款(募集)27条1項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります
2,3 略


bについて,約款(募集)27条1項は,手配代行者の過失によって旅行者に損害が生じた場合であっても,旅行業者が損害を賠償する責任を負う旨を規定しています。したがって,bは,誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2,3 略


cについて,約款(募集)27条3項は,手荷物について生じた損害は,国内旅行の場合は,損害発生日の翌日から14日以内に通知があったときに限り賠償する旨を規定しています。したがって,cは,誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 略
2 略
3 当社は,手荷物について生じた第一項の損害については,同項の規定にかかわらず,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては十四日以内に,海外旅行にあっては二十一日以内に当社に対して通知があったときに限り,旅行者一名につき十五万円を限度(当社に故意又は重大な過失がある場合を除きます。)として賠償します。


(12)受注型企画旅行契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者が契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,確定書面の交付を要しないときは,契約書面に記載するところによる。
 イ.旅行業者は,企画書面において旅行代金の内訳として企画料金の金額を明示した場合は,当該金額を契約書面において明示する。この場合,旅行業者は,宿泊を伴う国内旅行では,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって20日目に当たる日より前に旅行者が自己の都合で契約を解除したときは,企画料金に相当する金額を取消料として収受することができる。
 ウ.契約責任者は,旅行業者が定める日までに,その団体・グループを構成する旅行者の名簿を旅行業者に提出しなければならない。
 エ.旅行業者は,契約責任者がその団体・グループを構成する旅行者に対して現に負い,又は将来負うことが予測される債務又は義務についても責任を負う。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,約款(受注)9条3項は,旅行業者が旅程管理義務を負う範囲は,契約書面に記載するところによる旨を規定しています。一方,約款(受注)10条3項は,確定書面を交付した場合は,上記の範囲は,確定書面に記載するところに特定される胸を規定しています。これらの規定からすると,契約書面が交付され,確定書面が交付されていない場合においては,約款(受注)9条3項の規定に従い,契約書面記載の範囲で旅程管理義務を負うことになります。したがって,アは,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 略
2 略
3 当社が受注型企画旅行契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,第一項の契約書面に記載するところによります
(確定書面)
第十条 略
2 略
3 第一項の確定書面を交付した場合には,前条第三項の規定により当社が手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,当該確定書面に記載するところに特定されます


イについて,前段は,約款(受注)9条2項の通りですから,正しいです。また,後段は,約款(受注)16条1項,別表第一の1号(1)イの通りですから,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 略
2 当社は,第五条第一項の企画書面において企画料金の金額を明示した場合は,当該金額を前項の契約書面において明示します
3 略
(旅行者の解除権)
第十六条 旅行者は,いつでも別表第一に定める取消料を当社に支払って受注型企画旅行契約を解除することができます。通信契約を解除する場合にあっては,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして取消料の支払いを受けます。
2~4 略

無題19

ウは,約款(受注)22条2項の通りですから,正しいです。

(契約責任者)
第二十二条 略
2 契約責任者は,当社が定める日までに,構成者の名簿を当社に提出しなければなりません
3,4 略


エについて,約款(受注)22条3項は,旅行業者は,契約責任者の負うべき債務又は義務については何ら責任を負わない旨を規定しています。したがって,エは,誤りです。

(契約責任者)
第二十二条 略
2 略
3 当社は,契約責任者が構成者に対して現に負い,又は将来負うことが予測される債務又は義務については,何らの責任を負うものではありません
4 略


(13)受注型企画旅行契約の部に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者は,旅行者に対し企画書面を交付することにより,契約書面の交付に代えることができる。
 イ.旅行業者は,契約責任者と契約を締結する場合において,申込金の支払いを受けることなく契約の締結を承諾することがある。この場合には,契約は,旅行業者が契約の締結を承諾した時に成立するものとし,契約責任者に対し契約書面の交付を要しない。
 ウ.旅行者は,契約が締結された後は,旅行業者に対し,旅行日程,旅行サービスの内容その他の契約の内容を変更するよう求めることができない。
 エ.旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金が,著しい経済情勢の変化等により,当該旅行の企画書面の交付の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額される場合においては,旅行業者は,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって15日目に当たる日より前に旅行者にその旨を通知し,その増額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加することができる。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,約款(受注)にはそのような規定は置かれていません。したがって,アは,誤りです。
 イについて,約款(受注)23条2項は,契約責任者と契約を締結する場合において,申込金の支払を受けないで契約締結の承諾をするときには,その旨を記載した書面を交付するものとする旨を規定しています。したがって,イは,誤りです。

(契約成立の特則)
第二十三条 略
2 前項の規定に基づき申込金の支払いを受けることなく受注型企画旅行契約を締結する場合には,当社は,契約責任者にその旨を記載した書面を交付するものとし,受注型企画旅行契約は,当社が当該書面を交付した時に成立するものとします。


 ウについて,約款(受注)13条1項は,旅行者は契約内容の変更を求めることができる旨を規定しています。そもそも,受注型企画旅行契約は,旅行者の需要に応じて旅行業者が旅行計画等を行う契約ですから,その契約内容を旅行者の需要の変動に応じて変更させることは,旅行業者が対応し得る限り,当然に認められます。したがって,ウは,誤りです。

(契約内容の変更)
第十三条 旅行者は,当社に対し,旅行日程,旅行サービスの内容その他の受注型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更するよう求めることができます。この場合において,当社は,可能な限り旅行者の求めに応じます。
2 略


 エは,約款(受注)14条1項,2項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 受注型企画旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金(以下この条において「適用運賃・料金」といいます。)が,著しい経済情勢の変化等により,受注型企画旅行の企画書面の交付の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額又は減額される場合においては,当社は,その増額又は減額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加し,又は減少することができます。
2 当社は,前項の定めるところにより旅行代金を増額するときは,旅行開始日の前日から起算して さかのぼって十五日目に当たる日より前に旅行者にその旨を通知します
3~5 略


(14)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述のうち,正しいものはどれか(選択肢ア.イ.の変更補償金の額は,約款に定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。)。
 ア.旅行業者又は手配代行者の明らかな過失により契約書面に記載した契約内容の重要な変更が生じた場合において,旅行業者は,旅行代金に約款に記載された率を乗じた額以上の変更補償金を旅行者に支払う。
 イ.旅行業者は,旅行者からの契約内容に重要な変更があった旨の申出及び変更補償金の請求があった場合に限り,これを支払う。
 ウ.旅行業者が支払うべき変更補償金の額は,旅行者1名に対して1企画旅行につき旅行代金に10%を乗じた額をもって限度とする。
 エ.変更補償金を支払った後に,当該変更について旅行業者に責任が発生することが明らかになった場合には,旅行者は当該変更に係る変更補償金を旅行業者に返還しなければならない。この場合,旅行業者は,支払うべき損害賠償金の額と旅行者が返還すべき変更補償金の額とを相殺した残額を支払う。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,約款(募集)29条1項ただし書は,約款(募集)27条1項の規定に基づく責任,すなわち,旅行業者又は手配代行者の故意・過失により旅行者に損害を生じさせたときの賠償責任が発生することが明らかである場合には,旅程保証は行わない旨を規定しています。したがって,アは,誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2,3 略
(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません
 一,二 略
2,3 略


 イについて,約款(募集)は,旅行業者が旅程保証を行うについて,旅行者による申出や請求の有無を要件としていません。したがって,イは,誤りです。
 ウについて,約款(募集)29条2項は,変更補償金の上限額を,旅行代金に15%以上の旅行業者が定める率を乗じた額とする旨を規定しています。したがって,ウは,これを10%としている点で誤りです。

(旅程保証)
第二十九条 略
2 当社が支払うべき変更補償金の額は,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき旅行代金に十五%以上の当社が定める率を乗じた額をもって限度とします。また,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき支払うべき変更補償金の額が千円未満であるときは,当社は,変更補償金を支払いません。
3 略


 エは,約款(募集)29条3項の通りですから,正しいです。

(旅程保証)
第二十九条 略
2 略
3 当社が第一項の規定に基づき変更補償金を支払った後に、当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかになった場合には、旅行者は当該変更に係る変更補償金を当社に返還しなければなりません。この場合、当社は、同項の規定に基づき当社が支払うべき損害賠償金の額と旅行者が返還すべき変更補償金の額とを相殺した残額を支払います


(15)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述のうち,変更補償金の支払いを要するものはどれか(いずれも変更補償金の額は,約款に定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。)。
 ア.確定書面では「A旅館」に宿泊と記載していたが,A旅館が自然災害の発生で休業になったため,契約書面で利用予定として記載した「B旅館」に変更となったとき。
 イ.確定書面では「Aホテル」に宿泊と記載していたが,Aホテルの過剰予約受付により,Aホテルより上位クラスの「Bホテル」に変更となったとき。
 ウ.確定書面では「羽田空港に帰着し解散」と記載していたが,強風のため羽田空港に航空機が着陸できず,「成田空港に帰着し解散」に変更となったとき。
 エ.目的地に向かう列車の大幅な遅延により,契約書面に記載した観光施設に入場できなかったとき。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,約款(募集)29条1項1号イ及びホは,天災地変又は宿泊機関のサービスの中止によって契約内容の変更が生じた場合には,変更補償金を支払わない旨を規定しています。したがって,アは,自然災害による宿泊機関のサービスの提供の中止による変更ですから,約款(募集)29条1項1号イに該当するため,変更補償金の支払いは不要です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一 次に掲げる事由による変更
  イ 天災地変
  ロ~ニ 略
  ホ 運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止
  ヘ,ト 略
 二 略
2,3 略


イについて,約款(募集)29条は,宿泊機関がサービスの提供を中止したことにより契約内容に変更が生じた場合であっても,宿泊機関のサービスの提供の中止が,設備不足のために発生した場合には,変更補償金の支払いが必要である旨を規定しています。したがって,イは,変更補償金の支払いが必要です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,二 略
2,3 略


ウは,一見すると,別表第二の5号に該当するため,変更補償金の支払いが必要のように思われますが,同号は,「異なる便への変更」としていますので,もともと予定していた便に乗船の上,目的地だけが変更となった場合は同号には含まれないと思われます。したがって,ウは,誤りです。

別表第二 変更補償金

エについて,約款(募集)29条1項1号ヘは,「当初の運航計画によらない運送サービスの提供」によって契約内容に変更が生じた場合には,変更補償金の支払いが不要である旨を規定しており,ここには,列車の遅延も含まれます。したがって,エは,変更補償金の支払いが不要です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一 次に掲げる事由による変更
  イ~ホ 略
  ヘ 当初の運行計画によらない運送サービスの提供
 二 略
2,3 略


(16)募集型企画旅行契約の部「特別補償」「特別補償規程」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,その責任が生ずるか否かを問わず,特別補償規程で定めるところにより,旅行者が旅行参加中にその生命,身体又は手荷物の上に被った一定の損害について,あらかじめ定める額の補償金及び見舞金を支払う。
 イ.添乗員が空港で旅行の解散を告げた後,当該旅行に参加していた旅行者が空港ビル内の階段で足を踏み外し,傷害を被り入院した場合,旅行業者は,特別補償規程による入院見舞金を支払わない。
 ウ.旅行者が離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ旅行業者に届け出ることなく離脱し,その離脱中に傷害を被り入院した場合,旅行業者は,特別補償規程による入院見舞金を支払う。
 エ.旅行業者の募集型企画旅行参加中の旅行者を対象として,別途の旅行代金を収受して当該旅行業者が実施する募集型企画旅行については,主たる募集型企画旅行契約の内容の一部として取り扱う。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)28条1項の通りですから,正しいです。

(特別補償)
第二十八条 当社は,前条第一項の規定に基づく当社の責任が生ずるか否かを問わず,別紙特別補償規程で定めるところにより,旅行者が募集型企画旅行参加中にその生命,身体又は手荷物の上に被った一定の損害について,あらかじめ定める額の補償金及び見舞金を支払います
2~4 略


イは,約款(補償)2条2項,4項1号の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2 この規程において「企画旅行参加中」とは,旅行者が企画旅行に参加する目的をもって当社があらかじめ手配した乗車券類等によって提供される当該企画旅行日程に定める最初の運送・宿泊機関等のサービスの提供を受けることを開始した時から最後の運送・宿泊機関等のサービスの提供を受けることを完了した時までの期間をいいます。ただし,旅行者があらかじめ定められた企画旅行の行程から離脱する場合において,離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ当社に届け出ていたときは,離脱の時から復帰の予定の時までの間は「企画旅行参加中」とし,また,旅行者が離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ当社に届け出ることなく離脱したとき又は復帰の予定なく離脱したときは,その離脱の時から復帰の時までの間又はその離脱した時から後は「企画旅行参加中」とはいたしません。また,当該企画旅行日程に,旅行者が当社の手配に係る運送・宿泊機関等のサービスの提供を一切受けない日(旅行地の標準時によります。)が定められている場合において,その旨及び当該日に生じた事故によって旅行者が被った損害に対しこの規程による補償金及び見舞金の支払いが行われない旨を契約書面に明示したときは,当該日は「企画旅行参加中」とはいたしません。
3 略
4 第二項の「サービスの提供を受けることを完了した時」とは,次の各号のいずれかの時をいいます。
一 添乗員,当社の使用人又は代理人が解散を告げる場合は,その告げた時
二 略


ウについて,約款(補償)2条2項は,旅行者が離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ旅行業者に届け出ずに企画旅行の行程から離脱した場合は,特別保証の対象外としています。したがって,ウは,誤りです。

(用語の定義)
第二条 略
2 この規程において「企画旅行参加中」とは,旅行者が企画旅行に参加する目的をもって当社があらかじめ手配した乗車券類等によって提供される当該企画旅行日程に定める最初の運送・宿泊機関等のサービスの提供を受けることを開始した時から最後の運送・宿泊機関等のサービスの提供を受けることを完了した時までの期間をいいます。ただし,旅行者があらかじめ定められた企画旅行の行程から離脱する場合において,離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ当社に届け出ていたときは,離脱の時から復帰の予定の時までの間は「企画旅行参加中」とし,また,旅行者が離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ当社に届け出ることなく離脱したとき又は復帰の予定なく離脱したときは,その離脱の時から復帰の時までの間又はその離脱した時から後は「企画旅行参加中」とはいたしません。また,当該企画旅行日程に,旅行者が当社の手配に係る運送・宿泊機関等のサービスの提供を一切受けない日(旅行地の標準時によります。)が定められている場合において,その旨及び当該日に生じた事故によって旅行者が被った損害に対しこの規程による補償金及び見舞金の支払いが行われない旨を契約書面に明示したときは,当該日は「企画旅行参加中」とはいたしません。
3,4 略


エは,約款(募集)28条4項の通りですから,正しいです。

(特別補償)
第二十八条 略
2,3 略
4 当社の募集型企画旅行参加中の旅行者を対象として,別途の旅行代金を収受して当社が実施する募集型企画旅行については,主たる募集型企画旅行契約の内容の一部として取り扱います


(17)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「特別補償規程」に関する次の記述から,旅行業者が入院見舞金又は通院見舞金の支払いを要するもののみをすべて選んでいるものはどれか(いずれも旅行者が国内企画旅行参加中に被った傷害とし,また,旅行業者が入院見舞金又は通院見舞金の支払いを要する場合において,それ以外に支払うべき補償金等はないものとする。)。
 a.自由行動日に乗車した路線バスの事故で負った怪我による7日間の通院
 b.法令で指定する立入禁止区域であることを知りながら無断で立ち入り,落石事故で負った怪我による6日間の入院
 c.旅館の夕食で出された天然ふぐ料理のふぐ毒を原因とする食物中毒による3日間の入院
 d.公道において,レンタルの自転車でサイクリング中に,ハンドル操作を誤り転倒して負った怪我による3日間の通院

ア.a,d  イ.b,c  ウ.a,c,d  エ.a,b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:a及びdは旅行者が通院しているため通院見舞金の支払が,b及びcは旅行者が入院しているため入院見舞金の支払が,それぞれ必要になりそうです。もっとも,約款(補償)3条以下に規定する補償金を支払わない場合のいずれかに該当する場合には,旅行業者は当該旅行者に対して特別補償を行う必要がありません。その上で各選択肢をみると,bは「法令で指定する立入禁止区域」に「立ち入」っていますから,約款(補償)3条1項5号にいう「法令に違反する行為」にあたります。また,この旅行者は法令によって立入禁止区域に指定されていることを「知りながら」立ち入っているため,故意性も認定することができます。したがって,bは,入院見舞金の支払は不要となります。その他の選択肢は,補償金を支払わない場合として掲げられたいずれの事由にも該当しないため,通院見舞金又は入院見舞金の支払いが必要です。以上から,正解はウになります。

(補償金等を支払わない場合-その一)
第三条 当社は,次の各号に掲げる事由によって生じた傷害に対しては補償金等を支払いません。
一~四 略
五 旅行者が故意に法令に違反する行為を行い,又は法令に違反するサービスの提供を受けている間に生じた事故。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
六~十二 略
2 略


(18)手配旅行契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.「手配旅行契約」とは,旅行業者が旅行者の委託により,旅行者のために代理,媒介又は取次をすること等により旅行者が運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供を受けることができるように,手配することを引き受ける契約をいう。
 イ.旅行業者が旅行者から依頼のあった宿泊機関の手配を善良な管理者の注意をもって行ったときは,満員のため当該宿泊機関との間で宿泊サービスの提供をする契約を締結できなかった場合であっても,旅行者は,旅行業者に対し,所定の旅行業務取扱料金を支払わなければならない。
 ウ.旅行業者は,契約の履行に当たって,手配の全部又は一部を他の旅行業者,手配を業として行う者その他の補助者に代行させることができない。
 エ.旅行業者は,運送サービス又は宿泊サービスの手配のみを目的とする契約であって旅行代金と引換えに当該旅行サービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付するものについては,口頭による申込みを受け付けることがある。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(手配)2条1項の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 この約款で「手配旅行契約」とは,当社が旅行者の委託により,旅行者のために代理,媒介又は取次をすること等により旅行者が運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービス(以下「旅行サービス」といいます。)の提供を受けることができるように,手配することを引き受ける契約をいいます
2~6 略


イは,約款(手配)3条の通りですから,正しいです。

(手配債務の終了)
第三条 当社が善良な管理者の注意をもって旅行サービスの手配をしたときは,手配旅行契約に基づく当社の債務の履行は終了します。したがって,満員,休業,条件不適当等の事由により,運送・宿泊機関等との間で旅行サービスの提供をする契約を締結できなかった場合であっても,当社がその義務を果たしたときは,旅行者は,当社に対し,当社所定の旅行業務取扱料金(以下「取扱料金」といいます。)を支払わなければなりません。通信契約を締結した場合においては,カード利用日は,当社が運送・宿泊機関等との間で旅行サービスの提供をする契約を締結できなかった旨,旅行者に通知した日とします。


ウについて,約款(手配)4条は,旅行業者は手配代行者を選任できる旨を規定しています。したがって,ウは,誤りです。

(手配代行者)
第四条 当社は,手配旅行契約の履行に当たって,手配の全部又は一部を本邦内又は本邦外の他の旅行業者,手配を業として行う者その他の補助者に代行させることがあります


エは,約款(手配)9条1項の通りですから,正しいです。

(乗車券及び宿泊券等の特則)
第九条 当社は,第五条第一項及び前条第一項の規定にかかわらず,運送サービス又は宿泊サービスの手配のみを目的とする手配旅行契約であって旅行代金と引換えに当該旅行サービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付するものについては,口頭による申込みを受け付けることがあります
2 略


(19)旅行開始後,旅行者の都合により手配旅行契約を解除した場合において,旅行業者が旅行者に払い戻すべき金額として,正しいものはどれか(旅行代金は全額収受済とする。)。
●旅行サービスに係る運送・宿泊機関等に支払う費用の総額  100,000円
●旅行業務取扱料金(変更手続料金及び取消手続料金を除く。)  3,000円
●取消手続料金  1,000円
●旅行者が既に提供を受けた旅行サービスの対価  40,000円
●旅行者がいまだ提供を受けていない旅行サービスに係る運送・宿泊機関等に支払う取消料・違約料  10,000円

ア.46,000円  イ.49,000円  ウ.60,000円  エ.63,000円


正解:イ(配点:4)
解説:旅行者が,旅行者の都合により手配旅行契約を解除した場合について,約款(手配)13条2項は,「既に旅行者が提供を受けた旅行サービスの対価として,又はいまだ提供を受けていない旅行サービスに係る取消料,違約料その他の運送・宿泊機関等に対して既に支払い,又はこれから支払う費用」,旅行業者「所定の取消手続料金」及び旅行業者「が得るはずであった取扱料金」の3点を支払う必要があります。したがって,旅行者が旅行業者に支払った旅行代金から,上記3点を差し引いた残額が,旅行者に返還されることになります。
 そこでまず,本問で旅行業者が収受した旅行代金がいくらかについて検討する必要があります。「旅行代金」とは,約款(手配)2条3項によれば,「運送・宿泊機関等に対して支払う費用」と旅行業者「所定の旅行業務取扱料金(変更手数料及び取消手続料金を除きます。)」の2点を合わせたものになります。そうすると,本問では,「●旅行サービスに係る運送・宿泊機関等に支払う費用の総額」である10万円と「●旅行業務取扱料金(変更手数料及び取消手続料金を除く。)」である3000円を合わせた10万3000円が旅行代金になります。
 その上で,上記の約款(手配)13条2項に従い,「既に旅行者が提供を受けた旅行サービスの対価として……運送・宿泊機関等に対して……支払う費用」として「●旅行者が既に提供を受けた旅行サービスの対価」である4万円,「いまだ提供を受けていない旅行サービスに係る取消料,違約料その他の運送・宿泊機関等に対して……支払う費用」として「●旅行者がいまだ提供を受けていない旅行サービスに係る運送・宿泊機関等に支払う取消料・違約料」である1万円,「所定の取消手続料金」として「●取消手続料金」である1000円,旅行業者「が得るはずであった取扱料金」として「●旅行業務取扱料金(変更手続料金及び取消手続料金を除く。)」である3000円を合わせた5万4000円を,上記の旅行代金10万3000円から差し引くことになります。
 したがって,残額である4万9000円が旅行者に返還される金額となりますから,正解はイです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 この約款で「旅行代金」とは,当社が旅行サービスを手配するために,運賃,宿泊料その他の運送・宿泊機関等に対して支払う費用及び当社所定の旅行業務取扱料金(変更手続料金及び取消手続料金を除きます。)をいいます。
4~6 略
(旅行者による任意解除)
第十三条 旅行者は,いつでも手配旅行契約の全部又は一部を解除することができます。
2 前項の規定に基づいて手配旅行契約が解除されたときは,旅行者は,既に旅行者が提供を受けた旅行サービスの対価として,又はいまだ提供を受けていない旅行サービスに係る取消料,違約料その他の運送・宿泊機関等に対して既に支払い,又はこれから支払う費用を負担するほか,当社に対し,当社所定の取消手続料金及び当社が得るはずであった取扱料金を支払わなければなりません。


(20)旅行相談契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,申込書の提出を受けることなく電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による契約の申込みを受け付けることがある。この場合において,契約は,旅行業者が契約の締結を承諾した時に成立するものとする。
 イ.旅行業者が旅行者の委託により,相談料金を収受することを約して,旅行地及び運送・宿泊機関等に関する情報提供のみを行う業務は,旅行相談契約には該当しない。
 ウ.旅行業者は,旅行者の相談内容が公序良俗に反し,若しくは旅行地において施行されている法令に違反するおそれがあるものであるときは,契約の締結に応じないことがある。
 エ.旅行業者が作成した旅行の計画に記載した運送・宿泊機関等について,満員等の事由により,運送・宿泊機関等との間で当該機関が提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供を受ける契約を旅行者が締結できなかったとしても,旅行業者はその責任を負わない。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,約款(相談)3条3項の通りですから,正しいです。

(契約の成立)
第三条 略
2 略
3 当社は,前二項の規定にかかわらず,申込書の提出を受けることなく電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による旅行相談契約の申込みを受け付けることがあります。この場合において,旅行相談契約は,当社が契約の締結を承諾した時に成立するものとします
4 略


イについて,約款(相談)2条4号は,「旅行地及び運送・宿泊機関等に関する情報提供」を引き受けることも「旅行相談契約」に含まれる旨を規定しています。したがって,イは,誤りです。

(旅行相談契約の定義)
第二条 この約款で「旅行相談契約」とは,当社が相談に対する旅行業務取扱料金(以下「相談料金」といいます。)を収受することを約して,旅行者の委託により,次に掲げる業務を行うことを引き受ける契約をいいます。
 一~三 略
 四 旅行地及び運送・宿泊機関等に関する情報提供
 五 略


ウは,約款(相談)3条4項1号の通りですから,正しいです。

(契約の成立)
第三条 略
2,3 略
4 当社は,次に掲げる場合において,旅行相談契約の締結に応じないことがあります。
 一 旅行者の相談内容が公序良俗に反し,若しくは旅行地において施行されている法令に違反するおそれがあるものであるとき
 二~五 略


エは,約款(相談)6条2項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第六条 略
2 当社は,当社が作成した旅行の計画に記載した運送・宿泊機関等について,実際に手配が可能であることを保証するものではありません。したがって,満員等の事由により,運送・宿泊機関等との間で当該機関が提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供をする契約を締結できなかったとしても,当社はその責任を負うものではありません


2.一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.バス会社は,運送契約の成立後において,契約責任者が運送申込書に記載した事項を当初と著しく相違して変更しようとする場合は,その変更を承諾しないことがある。
 イ.バス会社は,自動車の故障その他バス会社の責に帰すべき事由により,運行を中止したときであって,バス会社の負担において前途の運送の継続又はこれに代わる相当の手段を提供した場合において,旅客がこれを利用したときには,運賃及び料金の払戻しをしない。
 ウ.バス会社は,旅行業者から旅客の運送の申込みがあった場合には,当該旅行業者と旅客又は契約責任者の関係を,企画旅行,手配旅行の区分により明確にするように求める。
 エ.バス会社は,車両の故障その他緊急やむを得ない事由により,契約された運送を行い得ない場合は,契約責任者に速やかに当該事由を説明すれば,運送契約の内容を変更することができる。


正解:エ(配点4)
解説:アは,バス約款7条2項の通りですから,正しいです。

(運送契約の内容の変更等)
第七条 運送契約の成立後において,契約責任者が第5条第1項各号に掲げる事項を変更しようとするときは,あらかじめ書面により当社の承諾を求めなければなりません。ただし,緊急の場合及び当社の認める場合は,書面の提出を要しません。
2 当社は,前項の場合において,変更しようとする事項が当初と著しく相違する場合その他運行上の支障がある場合には,その変更を承諾しないことがあります
3~5 略


イは,バス約款19条3項の通りですから,正しいです。

(運賃及び料金の精算)
第十九条 略
2 当社は,自動車の故障その他当社の責に帰すべき事由により,当社の自動車の運行を中止したときは,次の区分により,運賃及び料金の払戻しをします。
 一,二 略
3 前項の場合において,当社がその負担において前途の運送の継続又はこれに代わる相当の手段を提供した場合において,旅客がこれを利用したときには,前項の規定は適用しません


ウは,バス約款24条の通りですから,正しいです。

(旅行業者との関係の明示)
第二十四条 当社は,旅行業者から旅客の運送の申込みがあった場合には,当該旅行業者と旅客又は契約責任者の関係を次の区分により明確にするように求めます
 一 企画旅行
 二 手配旅行


エについて,バス約款7条3項は,緊急やむを得ない事由により契約された運送を行い得ない場合に契約内容を変更するときは,契約責任者の承諾が必要である旨を規定しています。したがって,エは,これを契約責任者に対する説明だけで足りるとしている点で誤りです。

(運送契約の内容の変更等)
第七条 略
2 略
3 当社は,車両の故障その他緊急やむを得ない事由により,契約された運送を行い得ない場合は,運送契約を解除し,又は契約責任者の承諾を得て,運送契約の内容を変更することがあります
4,5 略


3.海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款(フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款)に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.フェリー会社は,乗船券の通用期間について,片道の乗船距離が200キロメートル以上400キロメートル未満の片道券にあっては,指定便に係るものを除き,発売当日を含めて4日間以上の期間を定めて,これを券面に記載する。
 イ.フェリー会社は,小児で付添人のない場合は,小学校に就学していても旅客の運送契約の申込みを拒絶する。
 ウ.運賃及び料金が変更された場合において,その変更前にフェリー会社が発行した乗船券は,その通用期間内に限り,有効とする。
 エ.旅客が疾病その他旅客の一身に関する不可抗力により,乗船することを延期する場合は,フェリー会社は,乗船券の未使用区間について,7日間を限度として,その通用期間を延長する取扱いに応じる。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,フェリー約款11条1項1号ウの通りですから,正しいです。

(乗船券の通用期間)
第十一条 当社は,乗船券(指定便に係るものを除く。)の通用期間について,次の各号に定める区分に応じ,それぞれ当該各号に定める期間以上の期間を定め,これを券面に記載します。
 一 片道券 片道の乗船距離により次の区分に応じ,それぞれの区分で定める期間
  ア,イ 略
  ウ 二百キロメートル以上四百キロメートル未満のものにあつては,発売当日を含めて四日間
  エ 略
 二,三 略
2,3 略


イについて,フェリー約款3条2項2号ウは,小児のうち小学校に就学していないものを契約申込拒絶の対象としていますから,小学校に就学している小児に対しては,契約申込みを拒絶することはできません。したがって,イは,誤りです。

(運送の引受け)
第三条 略
2 当社は,前項の規定にかかわらず,次の各号のいずれかに該当する場合は,運送契約の申込みを拒絶し,又は既に締結した運送契約を解除することがあります。
 一 略
 二 旅客が次のいずれかに該当する者である場合
  ア,イ 略
  ウ 重傷病者又は小学校に就学していない小児で,付添人のない者
  エ 略
 三~五 略


ウは,フェリー約款10条の通りですから,正しいです。

(運賃及び料金の変更の場合の取扱い)
第十条 運賃及び料金が変更された場合において,その変更前に当社が発行した乗船券は,その通用期間内に限り,有効とします


エは,フェリー約款11条2項の通りですから,正しいです。

(乗船券の通用期間)
第十一条 略
2 疾病その他旅客の一身に関する不可抗力又は当社が第五条の規定による措置をとつたことにより,旅客が,乗船することを延期し,又は継続して乗船することができなくなつた場合は,当社は,乗船券の未使用区間について,七日間を限度として,その通用期間を延長する取扱いに応じます
3 略


4.国内旅客運送約款(全日本空輸)に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.航空券で予約事項に搭乗予定便が含まれないものの有効期間は,航空会社が特定の旅客運賃を適用する航空券について別段の定めをした場合を除き,航空券の発行の日及びその翌日から起算して60日間である。
 イ.航空会社は,身体障がい旅客を補助するために,当該旅客が同伴する盲導犬,介助犬及び聴導犬の機内への持込みを認める。
 ウ.航空会社は,受託手荷物をその旅客の搭乗する航空機で運送するが,搭載量の関係その他やむを得ない事由があるときは,当該手荷物の搭載可能な航空機または他の輸送機関によって運送することがある。
 エ.12歳以上の旅客に同伴された座席を使用しない3歳未満の旅客(幼児)については,無料手荷物許容量の適用は受けず,当該幼児の手荷物は,同伴する旅客の手荷物とみなす。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,国内旅客運送約款11条2項は,予約事項に搭乗予定便が含まれない航空券は,発行日及び発行日の翌日から起算して1年間有効とする旨を規定しています。したがって,アは,有効期間を翌日起算から60日としている点で誤りです。

(有効期間)
第十一条 略
2 航空券で予約事項に搭乗予定便が含まれないものの有効期間は,航空券の発行の日及びその翌日から起算して一年間とします。ただし,会社が特定の旅客運賃を適用する航空券について,別段の定めをした場合は,この限りではありません。
3,4 略


イは,国内旅客運送約款36条2項2号ニの通りですから,正しいです。

(持込手荷物)
第三十六条 略
2 前項に加え,以下の条件に相当するものを身回品として機内持込みを認めます。
 一 略
 二 次に掲げるものは,前項第二号の重量及び第三号の寸法の範囲を超える場合であっても,機内への持込みを認めます。
  イ~ハ 略
  二 身体障がい旅客を補助するために,当該旅客が同伴する盲導犬,介助犬及び聴導犬
3,4 略


ウは,国内旅客運送約款28条の通りですから,正しいです。

(受託手荷物の搭載)
第二十八条 受託手荷物は,その旅客の搭乗する航空機で運送します。ただし,搭載量の関係その他やむを得ない事由があるときは,当該手荷物の搭載可能な航空機または他の輸送機関によって運送することがあります


エは,国内旅客運送約款37条2項の通りですから,正しいです。なお,「座席を使用しない幼児」は,国内旅客運送約款20条に定義されています。

(幼児の無償運送)
第二十条 会社は,十二歳以上の旅客に同伴された座席を使用しない三歳未満の旅客(以下「幼児」といいます。)については,同伴者一人に対し一人に限り無償にてその運送を引き受けます。
(無料手荷物許容量)
第三十七条 略
2 座席を使用しない幼児については,前項に規定する無料手荷物許容量の適用は受けず,当該幼児の手荷物は,同伴する旅客の手荷物とみなします
3~5 略


5.旅客鉄道会社(JR)の旅客営業規則に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.旅客の運送等の契約は,その成立について別段の意思表示があった場合を除き,旅客等が所定の運賃・料金を支払い,乗車券類等その契約に関する証票の交付を受けた時に成立する。
 イ.期間の計算をする場合は,その初日を算入して計算し,期間の初日は,時間の長短にかかわらず,1日として計算する。
 ウ. 「旅行開始」とは,旅客が旅行を開始する駅において,乗車券の改札を受けて入場することをいう。ただし,駅員無配置駅から旅客が乗車する場合は,その乗車することをいう。
 エ.団体旅客の無賃扱人員は,旅客運賃のみに適用される。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,旅客営業規則5条1項の通りですから,正しいです。

(契約の成立時期及び適用規定)
第五条 旅客の運送等の契約は,その成立について別段の意思表示があった場合を除き,旅客等が所定の運賃・料金を支払い,乗車券類等その契約に関する証票の交付を受けた時に成立する
2 略


イは,旅客営業規則9条1項,2項の通りですから,正しいです。

(期間の計算方)
第九条 期間の計算をする場合は,その初日を算入して計算する
2 期間の初日は,時間の長短にかかわらず,一日として計算する
  (注)期間の始期及び終期の例を示せば,次のとおりである。
   (例一)三月二十日から一日間とは,三月二十日のみである。
   (例二)六月一日から一箇月間とは,六月三十日までである。
   (例三)十一月三十日から三箇月間とは,二月末日(平年の場合は二月二十八日、,閏年の場合は二月二十九日)までである。このように,月の期間を計算する場合,最後の月に応当日がないときは,その月の末日が終期となる。


ウは,旅客営業規則3条10号の通りですから,正しいです。

(用語の意義)
第三条 この規則にやけるおもな用語の意義は,次のとおりとする。
 一~九の二 略
 十 「旅行開始」とは,旅客が旅行を開始する駅において,乗車券の改札を受けて入場することをいう。ただし,駅員無配置駅から旅客が乗車する場合は,その乗車することをいう


エについて,団体旅客の無賃扱人員は,旅客運賃のみならず料金にも適用されます。したがって,エは,誤りです。

6.モデル宿泊約款に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.ホテル(旅館)は,宿泊客が連絡をしないで宿泊日当日の所定の時刻,又はあらかじめ明示された到着予定時刻を一定の時間経過した時刻になっても到着しないときは,その宿泊契約は宿泊客により解除されたものとみなし処理することがある。
 イ.ホテル(旅館)が宿泊客に客室を提供し,使用が可能になったのち,宿泊客が任意に宿泊しなかった場合においても,宿泊料金は申し受ける。
 ウ.宿泊客が,宿泊中に当初の申込み時の宿泊日を超えて宿泊の継続を申し入れた場合,ホテル(旅館)は,その申し出がなされた時点で当初の宿泊契約が継続されたものとして処理する。
 エ.宿泊客がチェックアウトしたのち,宿泊客の手荷物又は携帯品がホテル(旅館)に置き忘れられていた場合において,その所有者が判明しないときは,ホテル(旅館)は,発見日を含め7日間保管し,その後最寄りの警察署に届ける。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,モデル宿泊約款6条3項の通りですから,正しいです。

(宿泊客の契約解除権)
第六条 略
2 略
3 当ホテル(館)は,宿泊客が連絡をしないで宿泊日当日の午後  時(あらかじめ到着予定時刻が明示されている場合は,その時刻を  時間経過した時刻)になっても到着しないときは,その宿泊契約は宿泊客により解除されたものとみなし処理することがあります


イは,モデル宿泊約款12条3項の通りですから,正しいです。

(料金の支払い)
第十二条 略
2 略
3  当ホテル(館)が宿泊客に客室を提供し,使用が可能になったのち,宿泊客が任意に宿泊しなかった場合においても,宿泊料金は申し受けます


ウについて,モデル宿泊約款2条2項は,申込宿泊日を超えた宿泊継続の申入れがあった場合は,新たな宿泊契約の申し込みがあったものとして処理する旨を規定しています。したがって,ウは,当初の宿泊契約が継続するとしている点で誤りです。

(宿泊契約の申込み)
第二条 略
2  宿泊客が,宿泊中に前項第二号の宿泊日を超えて宿泊の継続を申し入れた場合,当ホテル(館)は,その申し出がなされた時点で新たな宿泊契約の申し込みがあったものとして処理します


エは,モデル宿泊約款16条2項ただし書の通りですから,正しいです。

(宿泊客の手荷物又は携帯品の保管)
第十六条 略
2 宿泊客がチェックアウトしたのち,宿泊客の手荷物又は携帯品が当ホテル(館)に置き忘れられていた場合において,その所有者が判明したときは,当ホテル(館)は,当該所有者に連絡をするとともにその指示を求めるものとします。ただし,所有者の指示がない揚合又は所有者が判明しないときは,発見日を含め七日間保管し,その後最寄りの警察署に届けます
3 略



●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-03-24(Tue)

〈令和2年改正対応〉【国内旅行業務取扱管理者試験】平成30年度第2問「旅行業約款,運送約款及び宿泊約款」

今回は,平成30年度第2問です。

2年分を解いてみたところ,約款の問題は,約款の条文を本当にそのまま聞いてくるようですね。

条文問題は条文を知らなければどうしようもないわけですから,

常識的に考えれば解ける問題もあるとはいえ,対策がめんどくさいですね。

ただ,2年分を解いた限りでは,出題される条文もだいぶかぶっているようなので,

とりあえず過去問をやっておけば必要十分そうです。

(注)略称は次の通り
約款(募集):標準旅行業約款 募集型企画旅行契約の部
約款(受注):標準旅行業約款 受注型企画旅行契約の部
約款(補償):標準旅行業約款 特別補償規程
約款(手配):標準旅行業約款 手配旅行契約の部
約款(渡航):標準旅行業約款 渡航手続代行契約の部
約款(相談):標準旅行業約款 旅行相談契約の部
バス約款:一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
フェリー約款:フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款

1.標準旅行業約款に関する以下の各設問について,該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びな
さい。
(1)募集型企画旅行契約の部「適用範囲」「用語の定義」「手配代行者」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいう。
 イ.旅行業者は,契約の履行に当たって,手配の全部又は一部を本邦内又は本邦外の他の旅行業者,手配を業として行う者その他の補助者に代行させることがある。
 ウ.旅行業者が法令に反せず,かつ,旅行者の不利にならない範囲で口頭で特約を結んだときは,その特約は約款に優先して適用される。
 エ.「電子承諾通知」とは,契約の申込みに対する承諾の通知であって,情報通信の技術を利用する方法のうち旅行業者又は旅行業者の募集型企画旅行を旅行業者を代理して販売する会社が使用する電子計算機,ファクシミリ装置,テレックス又は電話機(以下「電子計算機等」という。)と旅行者が使用する電子計算機等とを接続する電気通信回線を通じて送信する方法で行うものをいう。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)2条2項の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2 この約款で「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいいます
3~5 略


イは,約款(募集)4条の通りですから,正しいです。

(手配代行者)
第四条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,手配の全部又は一部を本邦内又は本邦外の他の旅行業者,手配を業として行う者その他の補助者に代行させることがあります


ウについて,約款(募集)1条2項は,旅行業者が旅行者との間で特約を結ぶときは,書面によることを要求しています。したがって,ウは,口頭で特約を結んだときでも約款に優先するとする点で誤りです。

(適用範囲)
第一条 略
2 当社が法令に反せず,かつ,旅行者の不利にならない範囲で書面により特約を結んだときは,前項の規定にかかわらず,その特約が優先します。


エは,約款(募集)2条4項の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2,3 略
4 この部で「電子承諾通知」とは,契約の申込みに対する承諾の通知であって,情報通信の技術を利用する方法のうち当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が使用する電子計算機,ファクシミリ装置,テレックス又は電話機(以下「電子計算機等」といいます。)と旅行者が使用する電子計算機等とを接続する電気通信回線を通じて送信する方法により行うものをいいます
5 略


(2)募集型企画旅行契約の部「契約の申込み」「電話等による予約」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者に契約の申込みをしようとする旅行者は,旅行業者所定の申込書に所定の事項を記入の上,旅行業者が別に定める金額の申込金とともに,旅行業者に提出しなければならない。
 イ.旅行業者が提携するクレジットカード会社の会員である旅行者から電話等による契約の予約を受け付け,その予約の承諾の旨を通知した後,旅行業者が定める期間内に,当該旅行者から決済に用いるクレジットカードの会員番号等の通知があったときは,契約の締結の順位は,会員番号等の通知の順位による。
 ウ.旅行者から収受する申込金は,旅行代金又は取消料若しくは違約料の一部として取り扱う。
 エ.旅行者が旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旨を契約の申込時に申し出たときは,旅行業者は可能な範囲内でこれに応じ,この申出に基づき,旅行業者が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は,旅行者の負担とする。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)5条1項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 当社に募集型企画旅行契約の申込みをしようとする旅行者は,当社所定の申込書(以下「申込書」といいます。)に所定の事項を記入の上,当社が別に定める金額の申込金とともに,当社に提出しなければなりません
2~5 略


イについて,約款(募集)6条2項は,電話等による予約の場合の契約締結の順位は,当該予約の受付の順位による旨を規定しています。したがって,イは,その順位を会員番号等の通知の順位によって定めるとしている点で誤りです。なお,会員番号等の通知は,予約を完成させるうえで必要となりますが(約款(募集)6条3項),契約締結の順位には関係しません。

(電話等による予約)
第六条 当社は,電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による募集型企画旅行契約の予約を受け付けます。この場合,予約の時点では契約は成立しておらず,旅行者は,当社が予約の承諾の旨を通知した後,当社が定める期間内に,前条第一項又は第二項の定めるところにより,当社に申込書と申込金を提出又は会員番号等を通知しなければなりません。
2 前項の定めるところにより申込書と申込金の提出があったとき又は会員番号等の通知があったときは,募集型企画旅行契約の締結の順位は,当該予約の受付の順位によることとなります
3 旅行者が第一項の期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は,当社は,予約がなかったものとして取り扱います。


ウは,約款(募集)5条1項,3項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 当社に募集型企画旅行契約の申込みをしようとする旅行者は,当社所定の申込書(以下「申込書」といいます。)に所定の事項を記入の上,当社が別に定める金額の申込金とともに,当社に提出しなければなりません。
2 略
3 第一項の申込金は,旅行代金又は取消料若しくは違約料の一部として取り扱います
4,5 略


エは,約款(募集)5条4項,5項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 略
2,3 略
4 募集型企画旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旅行者は,契約の申込時に申し出てください。このとき,当社は可能な範囲内でこれに応じます
5 前項の申出に基づき,当社が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は,旅行者の負担とします


(3)募集型企画旅行契約の部「契約の成立時期」「契約書面の交付」「旅行代金」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.契約は,通信契約の場合を除き,旅行者の契約申込みに対し,旅行業者が契約の締結を承諾し,旅行業者が別に定める金額の申込金を受理した時に成立する。
 イ.旅行業者は,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び旅行業者の責任に関する事項を記載した契約書面を契約の成立前に旅行者に交付しなければならない。
 ウ.契約は,通信契約において旅行業者が電子承諾通知を発する場合は,当該通知が旅行者に到達した時に成立する。
 エ.旅行者は,旅行開始日までの契約書面に記載する期日までに,旅行業者に対し,契約書面に記載する金額の旅行代金を支払わなければならない。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)8条1項,2項の通りですから,正しいです。なお,通信契約の場合には,承諾通知が旅行者に到達した時に成立ます(到達主義,約款(募集)8条2項本文)。

(契約の成立時期)
第八条 募集型企画旅行契約は,当社が契約の締結を承諾し,第五条第一項の申込金を受理した時に成立するものとします
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。


イについて,約款(募集)9条1項は,契約書面の交付は,契約成立後速やかに行う旨を規定しています。そもそも,契約が成立しなければ,契約内容を確定することができず,契約内容を表示するための契約書面を作成し交付することはできません。したがって,イは,誤りです。

(契約書面の交付)
第九条 当社は,前条の定める契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します。
2 略


ウは,約款(募集)8条2項ただし書の通りですから,正しいです。解説は,アの解説を参照してください。
エは,約款(募集)12条1項の通りですから,正しいです。

(旅行代金)
第十二条 旅行者は,旅行開始日までの契約書面に記載する期日までに,当社に対し,契約書面に記載する金額の旅行代金を支払わなければなりません
2 略


(4)募集型企画旅行契約の部「契約書面の交付」「確定書面」「情報通信の技術を利用する方法」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.手配状況の確認を希望する旅行者から問い合わせがあったときは,確定書面の交付前であっても,旅行業者は迅速かつ適切にこれに回答する。
 b.旅行業者が確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を契約書面にすべて記載したときは,旅行業者が契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,当該契約書面に記載するところによる。
 c.旅行業者は,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目に当たる日以降に旅行者から契約の申込みがなされた場合にあって,契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,契約書面交付後,旅行開始日までの当該契約書面に定める日までに,旅行者に確定書面を交付する。
 d.旅行業者は,旅行者の承諾を得ることなく,契約書面又は確定書面の交付に代えて,情報通信の技術を利用する方法により当該書面に記載すべき事項を提供することができる。

ア.a,b  イ.c,d  ウ.a,b,c  エ.a,b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:aは,約款(募集)10条2項の通りですから,正しいです。

(確定書面)
第十条 略
2 前項の場合において,手配状況の確認を希望する旅行者から問い合わせがあったときは,確定書面の交付前であっても,当社は迅速かつ適切にこれに回答します
3 略


bは,約款(募集)9条2項の通りですから,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 当社は,前条の定める契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します。
2 当社が募集型企画旅行契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,前項の契約書面に記載するところによります


cは,約款(募集)10条1項かっこ書の通りですから,正しいです。

(確定書面)
第十条 前条第一項の契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目に当たる日以降に募集型企画旅行契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します
2,3 略


dについて,約款(募集)11条1項は,情報通信技術を利用する方法により契約書面・確定書面に記載すべき事項を提供するには,あらかじめ旅行者の承諾を得る旨を規定しています。したがって,dは,誤りです。

(情報通信の技術を利用する方法)
第十一条 当社は,あらかじめ旅行者の承諾を得て,募集型企画旅行契約を締結しようとするときに旅行者に交付する旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面,契約書面又は確定書面の交付に代えて,情報通信の技術を利用する方法により当該書面に記載すべき事項(以下この条において「記載事項」といいます。)を提供したときは,旅行者の使用する通信機器に備えられたファイルに記載事項が記録されたことを確認します。
2 略


以上から,a,b及びcは正しく,dは誤りですから,ウが正解です。

(5)募集型企画旅行契約の部「契約内容の変更」「旅行代金の額の変更」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,天災地変,暴動その他の旅行業者の関与し得ない事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して,旅行日程,旅行サービスの内容その他の契約の内容を変更することがある。
 b.旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金が,著しい経済情勢の変化等により,旅行の募集の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額される場合においては,旅行業者は,その増額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加することができる。
 c.松山空港から羽田空港への移動に際し,確定書面に記載した航空便の欠航により羽田空港に移動できず,やむを得ず,旅行者が松山市内に宿泊することになった場合において,旅行の実施に要する費用の増加が生じたときは,当該増加分は,旅行業者の負担となる。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(募集)13条の通りですから,正しいです。

(契約内容の変更)
第十三条 当社は,天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令,当初の運行計画によらない運送サービスの提供その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して,旅行日程,旅行サービスの内容その他の募集型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更することがあります。ただし,緊急の場合において,やむを得ないときは,変更後に説明します。


bは,約款(募集)14条1項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 募集型企画旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金(以下この条において「適用運賃・料金」といいます。)が,著しい経済情勢の変化等により,募集型企画旅行の募集の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額又は減額される場合においては,当社は,その増額又は減額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加し,又は減少することができます
2~5 略


cについて,約款(募集)14条4項は,契約内容の変更により費用の増加が生じる場合には,その範囲内において旅行代金の額を変更することができる旨を規定しています。したがって,当該費用は,旅行者の負担となりますから,cは,これを旅行業者の負担としている点で誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2 略
3 略
4 当社は,前条の規定に基づく契約内容の変更により旅行の実施に要する費用(当該契約内容の変更のためにその提供を受けなかった旅行サービスに対して取消料,違約料その他既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を含みます。)減少又は増加が生じる場合(費用の増加が,運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによる場合を除きます。)には,当該契約内容の変更の際にその範囲内において旅行代金の額を変更することがあります
5 略


以上から,a及びbは正しく,cは誤りですから,アが正解です。

(6)募集型企画旅行契約の部「旅行者の解除権」に関する次の記述から,旅行者が旅行開始前に契約を解除するに当たって,取消料の支払いを要しないもののみをすべて選んでいるものはどれか(いずれも取消料の支払いを要する期間内の解除とする。)。
 a.東京駅から京都駅までの間の利用列車として新幹線「のぞみ」普通車指定席と契約書面に記載されていたが,旅行業者によって,新幹線「ひかり」普通車指定席に変更されたとき。
 b.旅行者が交通事故に遭い入院したとき。
 c.航空会社の運航スケジュールの変更によって,契約書面に記載された旅行終了日が変更されたとき。
 d.旅行目的地において集中豪雨による洪水が発生し,旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となったとき。

ア.a,b  イ.c,d  ウ.a,c,d  エ.a,b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:旅行者は,いつでも募集型企画旅行契約を解除することができますが,その際,取消料を支払う必要があるのが原則です(約款(募集)16条1項)。もっとも,約款(募集)16条2項各号事由に該当する場合には,例外的に,旅行者は取消料の支払いなく契約を解除することができます。したがって,本問では,各選択肢が,約款(募集)16条2項各号事由に該当するかどうかを判別していくこととなります。
 アは,契約内容の変更ですから,約款(募集)16条2項1号に該当します。もっとも,同号は,さらに,その変更が別表第二に掲げる事由に該当することを要求していますので,こちらについても検討すると,新幹線「のぞみ」と新幹線「ひかり」では普通車指定席を利用した場合の料金が,後者に比して前者の方が高く設定されています。そうすると,「のぞみ」普通車指定席から「ひかり」普通車指定席への変更は,「契約書面に記載した運送機関の等級又は設備のより低い料金のものへの変更」として,別表第二の3号に該当することになります。したがって,アは,取消料の支払いなく解除をすることができます。
 bは,約款(募集)16条2項各号事由のいずれにも該当しないため,原則通り,解除にあたっては取消料の支払いが必要です。
 cは,契約内容の変更ですから,約款(募集)16条2項1号に該当します。そして,旅行終了日の変更は,別表第二の1号に該当します。したがって,cは,取消料の支払いなく解除をすることができます。
 dは,約款(募集)16条2項3号に該当するため,取消料の支払いなく解除をすることができます。
 以上から,a,c及びdは解除にあたり取消料の支払いが不要である一方,bは必要ですから,正解はウになります。

(旅行者の解除権)
第十六条 旅行者は、いつでも別表第一に定める取消料を当社に支払って募集型企画旅行契約を解除することができます。通信契約を解除する場合にあっては、当社は、提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして取消料の支払いを受けます。
2 旅行者は、次に掲げる場合において、前項の規定にかかわらず、旅行開始前に取消料を支払うことなく募集型企画旅行契約を解除することができます。
 一 当社によって契約内容が変更されたとき。ただし、その変更が別表第二上欄に掲げるものその他の重要なものであるときに限ります
 二 第十四条第一項の規定に基づいて旅行代金が増額されたとき。
 三 天災地変、戦乱、暴動、運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止、官公署の命令その他の事由が生じた場合において、旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となり、又は不可能となるおそれが極めて大きいとき。
 四 当社が旅行者に対し、第十条第一項の期日までに、確定書面を交付しなかったとき。
 五 当社の責に帰すべき事由により、契約書面に記載した旅行日程に従った旅行の実施が不可能となったとき。
3,4 略

18_convert_20200316210609.png

(7)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権等−旅行開始前の解除」に関する次の記述のうち,旅行業者が旅行開始前に契約を解除できないものはどれか(いずれの場合も解除に係る旅行者への理由説明は行うものとする。)。
 ア.旅行者が旅行業者があらかじめ明示した性別,年齢,資格,技能その他の参加旅行者の条件を満たしていないことが判明したとき。
 イ.宿泊を伴う国内旅行において,旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったため,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって10日目に当たる日に旅行を中止する旨を旅行者に通知したとき。
 ウ.運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止が生じた場合において,契約書面に記載した旅行日程に従った旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となり,又は不可能となるおそれが極めて大きいとき。
 エ.スキーを目的とする旅行における必要な降雪量等の旅行実施条件であって契約の締結の際に明示したものが成就しないおそれが極めて大きいとき。


正解:イ(配点:4)
解説:旅行業者が旅行開始前に契約を解除するためには,約款(募集)17条1項各号に該当する事由が認められる必要があります。もっとも,同項5号に基づく解除をする場合には,別途,同条3項の通知要件が課せられます。
 アは,同項1号に該当するため,解除することができます。
 イは,同項5号に該当しますが,同号に基づく解除をする場合には,宿泊を伴う国内旅行にあっては,旅行開始日の前日からさかのぼって13日前までに旅行者に旅行中止の通知をする必要があります(同条3項)。したがって,イは,中止の通知を10日前に行っているため,解除することができません。
 ウは,同条1項7号に該当するため,解除することができます。
 エは,同項6号に該当するため,解除することができます。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一 旅行者が当社があらかじめ明示した性別,年齢,資格,技能その他の参加旅行者の条件を満たしていないことが判明したとき
 二 旅行者が病気,必要な介助者の不在その他の事由により,当該旅行に耐えられないと認められるとき。
 三 旅行者が他の旅行者に迷惑を及ぼし,又は団体旅行の円滑な実施を妨げるおそれがあると認められるとき。
 四 旅行者が,契約内容に関し合理的な範囲を超える負担を求めたとき。
 五 旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったとき
 六 スキーを目的とする旅行における必要な降雪量等の旅行実施条件であって契約の締結の際に明示したものが成就しないおそれが極めて大きいとき
 七 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合において,契約書面に記載した旅行日程に従った旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となり,又は不可能となるおそれが極めて大きいとき
 八 通信契約を締結した場合であって,旅行者の有するクレジットカードが無効になる等,旅行者が旅行代金等に係る債務の一部又は全部を提携会社のカード会員規約に従って決済できなくなったとき。
 九 旅行者が第七条第五号から第七号までのいずれかに該当することが判明したとき。
2 略
3 当社は,第一項第五号に掲げる事由により募集型企画旅行契約を解除しようとするときは,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって,国内旅行にあっては十三日目(日帰り旅行については、三日目)に当たる日より前に,海外旅行にあっては二十三日目(別表第一に規定するピーク時に旅行を開始するものについては三十三日目)に当たる日より前に,旅行を中止する旨を旅行者に通知します


(8)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権−旅行開始後の解除」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか(いずれの場合も解除に係る旅行者への理由説明は行うものとする。)。
 a.旅行業者は,旅行者が反社会的勢力であることが判明したときは,契約の一部を解除することがある。
 b.旅行業者は,旅行地で発生した天災地変により契約の一部を解除した場合において,旅行代金のうち旅行者がいまだその提供を受けていない旅行サービスに係る部分に係る金額から,当該旅行サービスに対して取消料,違約料その他の既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用に係る金額を差し引いたものを旅行者に払い戻す。
 c.旅行業者は,旅行者が病気により旅行の継続に耐えられないときであっても,当該旅行者の承諾を得なければ,契約の一部を解除することができない。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款18条1項3号,約款(募集)7条5号の通りですから,正しいです。

(契約締結の拒否)
第七条 当社は,次に掲げる場合において,募集型企画旅行契約の締結に応じないことがあります。
 一~四 略
 五 旅行者が,暴力団員,暴力団準構成員,暴力団関係者,暴力団関係企業又は総会屋等その他の反社会的勢力であると認められるとき
 六~八 略
(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 当社は,次に掲げる場合において,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,募集型企画旅行契約の一部を解除することがあります。
 一,二 略
 三 旅行者が第七条第五号から第七号までのいずれかに該当することが判明したとき
 四 略
2,3 略


bは,約款(募集)18条1項4号,3項の通りですから,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 当社は,次に掲げる場合において,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,募集型企画旅行契約の一部を解除することがあります。
 一~三 略
 四 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合であって,旅行の継続が不可能となったとき。
2 略
3 前項の場合において,当社は,旅行代金のうち旅行者がいまだその提供を受けていない旅行サービスに係る部分に係る金額から,当該旅行サービスに対して取消料,違約料その他の既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用に係る金額を差し引いたものを旅行者に払い戻します


cについて,約款(募集)18条1項は,旅行業者が解除するにあたり,旅行者の承諾を得なければならないとは規定していません。そもそも,解除権は,当事者の一方が相手方の何らの行為を必要とせず行使することができる権利(単独行為)ですから,相手方の承諾は必要ありません。したがって,cは,誤りです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 当社は,次に掲げる場合において,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,募集型企画旅行契約の一部を解除することがあります
 一 旅行者が病気,必要な介助者の不在その他の事由により旅行の継続に耐えられないとき
 二~四 略
2,3 略


以上から,a及びbは正しく,cは誤りですから,アが正解です。

(9)募集型企画旅行契約の部「旅行代金の払戻し」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行開始前に,契約内容の変更により旅行代金を減額したとき,旅行業者は,旅行者に対し契約内容の変更が生じた日の翌日から起算して30日以内に当該金額を払い戻す。
 イ.旅行開始後に,旅行業者が契約の一部を解除した場合において,旅行者に払い戻すべき金額が生じたときは,旅行業者は,契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して30日以内に当該金額を払い戻す。
 ウ.旅行開始日の前日に,旅行者の都合による契約解除の申出があり,旅行者に払い戻すべき金額が生じたときは,旅行業者は,当該金額を解除の翌日から起算して7日以内に払い戻す。
 エ.旅行開始前に,旅行業者の責に帰すべき事由により,契約書面に記載した旅行日程に従った旅行の実施が不可能となったことから,旅行者が契約を解除した場合において,旅行業者が既に収受している旅行代金の全額を約款に定める期日までに払い戻した場合であっても,旅行者が損害賠償請求権を行使することを妨げるものではない。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,契約内容の変更により旅行代金を減額したことは約款(募集)13条,14条4項に該当するため,約款(募集)19条1項の「第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合」にあたります。この場合,同項によると,契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して30日以内に払戻しをする旨が規定されています。したがって,アは,払戻期間の起算点を「契約内容の変更が生じた日の翌日」としている点で誤りです。

(契約内容の変更)
第十三条 当社は,天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令,当初の運行計画によらない運送サービスの提供その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して,旅行日程,旅行サービスの内容その他の募集型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更することがあります。ただし,緊急の場合において,やむを得ないときは,変更後に説明します。
(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2,3 略
4 当社は,前条の規定に基づく契約内容の変更により旅行の実施に要する費用(当該契約内容の変更のためにその提供を受けなかった旅行サービスに対して取消料,違約料その他既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を含みます。)の減少又は増加が生じる場合(費用の増加が,運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによる場合を除きます。)には,当該契約内容の変更の際にその範囲内において旅行代金の額を変更することがあります。
5 略
(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します
2,3 略


イは,約款(募集)19条1項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します
2,3 略


ウは,約款(募集)19条1項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します
2,3 略


エは,約款(募集)19条3項,27条1項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の払戻し)
第十九条 略
2 略
3 前二項の規定は第二十七条又は第三十条第一項に規定するところにより旅行者又は当社が損害賠償請求権を行使することを妨げるものではありません
(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2,3 略


(10)募集型企画旅行契約の部「旅程管理」「旅行業者の指示」「保護措置」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行者は,旅行開始後旅行終了までの間において,団体で行動するときは,旅行を安全かつ円滑に実施するための旅行業者の指示に従わなければならない。
 b.旅行業者は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがある。この場合において,これが旅行業者の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担となる。
 c.旅行業者は,旅行者が旅行中旅行サービスを受けることができないおそれがあると認められるときは,契約に従った旅行サービスの提供を確実に受けられるために必要な措置を講ずる。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:エ(配点:4)
解説:aは,約款(募集)24条の通りですから,正しいです。

(当社の指示)
第二十四条 旅行者は,旅行開始後旅行終了までの間において,団体で行動するときは,旅行を安全かつ円滑に実施するための当社の指示に従わなければなりません


bは,約款(募集)26条の通りですから,正しいです。

(保護措置)
第二十六条 当社は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがあります。この場合において,これが当社の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担とし,旅行者は当該費用を当社が指定する期日までに当社の指定する方法で支払わなければなりません。


cは,約款(募集)23条1号の通りですから,正しいです。

(旅程管理)
第二十三条 当社は,旅行者の安全かつ円滑な旅行の実施を確保することに努力し,旅行者に対し次に掲げる業務を行います。ただし,当社が旅行者とこれと異なる特約を結んだ場合には,この限りではありません。
 一 旅行者が旅行中旅行サービスを受けることができないおそれがあると認められるときは,募集型企画旅行契約に従った旅行サービスの提供を確実に受けられるために必要な措置を講ずること
 二 略


以上から,a,b及びcのいずれも正しいですから,正解はエです。

(11)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の責任」「旅行者の責任」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,契約の履行に当たって,旅行業者の故意又は重大な過失により旅行者の手荷物に損害を与えたときは,手荷物1個につき15万円を限度として賠償する。
 イ.旅行者は,契約を締結するに際しては,旅行業者から提供された情報を活用し,旅行者の権利義務その他の契約の内容について理解するよう努めなければならない。
 ウ.旅行業者は,契約の履行に当たって,旅行業者の過失により旅行者に損害を与えたときは,損害発生の翌日から起算して2年以内に当該旅行者より通知があったときに限り,その損害を賠償する責に任じる。
 エ.旅行者は,旅行開始後において,契約書面に記載された旅行サービスを円滑に受領するため,万が一契約書面と異なる旅行サービスが提供されたと認識したときは,旅行地において速やかにその旨を旅行業者,旅行業者の手配代行者又は当該旅行サービス提供者に申し出なければならない。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,約款(募集)27条3項は,手荷物に対する損害は,旅行者1名につき15万円を限度として賠償する旨を規定しています。したがって,アは,「手荷物1個につき」としている点が誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 略
2 略
3 当社は,手荷物について生じた第一項の損害については,同項の規定にかかわらず,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては十四日以内に,海外旅行にあっては二十一日以内に当社に対して通知があったときに限り,旅行者一名につき十五万円を限度(当社に故意又は重大な過失がある場合を除きます。)として賠償します


イは,約款(募集)30条2項の通りですから,正しいです。

(旅行者の責任)
第三十条 略
2 旅行者は,募集型企画旅行契約を締結するに際しては,当社から提供された情報を活用し,旅行者の権利義務その他の募集型企画旅行契約の内容について理解するよう努めなければなりません
3 略


ウは,約款(募集)27条1項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります
2,3 略


エは,約款(募集)30条3項の通りですから,正しいです。

(旅行者の責任)
第三十条 略
2 略
3 旅行者は,旅行開始後において,契約書面に記載された旅行サービスを円滑に受領するため,万が一契約書面と異なる旅行サービスが提供されたと認識したときは,旅行地において速やかにその旨を当社,当社の手配代行者又は当該旅行サービス提供者に申し出なければなりません


(12)受注型企画旅行契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,契約の申込みをしようとする旅行者からの依頼があったときは,旅行業者の業務上の都合があるときを除き,当該依頼の内容に沿って作成した旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件に関する企画の内容を記載した企画書面を交付する。
 イ.旅行業者は,団体・グループ契約において,契約責任者が構成者に対して現に負い,又は将来負うことが予測される債務又は義務については,何らの責任を負うものではない。
 ウ.旅行業者は,旅行の実施にあたり,添乗員その他の者を必ず同行させて旅程管理業務の全部又は一部を行わせなければならない。
 エ.旅行業者は,申込金の支払いを受けることなく契約を締結する旨を記載した書面を契約責任者に交付することにより,契約を成立させることがある。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(受注)5条1項の通りですから,正しいです。

(企画書面の交付)
第五条 当社は,当社に受注型企画旅行契約の申込みをしようとする旅行者からの依頼があったときは,当社の業務上の都合があるときを除き,当該依頼の内容に沿って作成した旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件に関する企画の内容を記載した書面(以下「企画書面」といいます。)を交付します
2 略


イは,約款(受注)22条3項の通りですから,正しいです。

(契約責任者)
第二十二条 略
2 略
3 当社は,契約責任者が構成者に対して現に負い,又は将来負うことが予測される債務又は義務については,何らの責任を負うものではありません
4 略


ウについて,約款(受注)26条1項は,添乗員を同行させるかについて,「旅行の内容により」判断する旨を規定しています。したがって,ウは,これを必ず同行させるとしている点で誤りです。

(添乗員等の業務)
第二十六条 当社は,旅行の内容により添乗員その他の者を同行させて第二十四条各号に掲げる業務その他当該受注型企画旅行に付随して当社が必要と認める業務の全部又は一部を行わせることがあります。
2 略


エは,約款(受注)23条1項,2項の通りですから,正しいです。

(契約成立の特則)
第二十三条 当社は,契約責任者と受注型企画旅行契約を締結する場合において,第六条第一項の規定にかかわらず,申込金の支払いを受けることなく受注型企画旅行契約の締結を承諾することがあります。
2 前項の規定に基づき申込金の支払いを受けることなく受注型企画旅行契約を締結する場合には,当社は,契約責任者にその旨を記載した書面を交付するものとし,受注型企画旅行契約は,当社が当該書面を交付した時に成立するものとします


(13)受注型企画旅行契約の部に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,契約責任者が団体・グループに同行しない場合,旅行開始後においては,あらかじめ契約責任者が選任した構成者を契約責任者とみなす。
 b.旅行者は,旅行業者に対し,旅行日程,旅行サービスの内容その他の契約の内容を変更するよう求めることができる。この場合において,旅行業者は,可能な限り旅行者の求めに応じる。
 c.旅行業者が旅行代金の内訳として企画料金の金額を明示した企画書面を旅行者に交付した場合において,旅行者が当該書面に記載された企画の内容に関して,契約の申込みをしないときであっても,旅行者は,旅行業者に対し,当該企画料金に相当する金額を支払わなければならない。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(受注)22条4項の通りですから,正しいです。

(契約責任者)
第二十二条 略
2,3 略
4 当社は,契約責任者が団体・グループに同行しない場合,旅行開始後においては,あらかじめ契約責任者が選任した構成者を契約責任者とみなします


bは,約款(受注)13条1項の通りですから,正しいです。

(契約内容の変更)
第十三条 旅行者は,当社に対し,旅行日程,旅行サービスの内容その他の受注型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更するよう求めることができます。この場合において,当社は,可能な限り旅行者の求めに応じます
2 略


cについて,約款(受注)16条1項は,旅行者は別表第一に定める取消料を旅行業者に支払って契約を解除することができる旨を規定しており,別表第一の1号イは,契約書面において企画料金の金額を明示した場合には,企画料金に相当する金額を支払う旨を示しています。もっとも,同規定は,既に締結された契約の解除をする場面について定めたものであり,未だ契約が締結されていない場面を規律するものではありません。したがって,契約の申込みがされていない場面については,同項は適用されません。したがって,cは,誤りです。

(旅行者の解除権)
第十六条 旅行者は,いつでも別表第一に定める取消料を当社に支払って受注型企画旅行契約を解除することができます。通信契約を解除する場合にあっては,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして取消料の支払いを受けます。
2~4 略

無題19

以上から,a及びbは正しく,cは誤りですから,正解はアです。

(14)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,旅行参加者の生命又は身体の安全確保のため必要な措置を講じたことにより,約款に定める契約内容の重要な変更が生じたときは,変更補償金を支払わない。
 イ.旅行業者は,約款に定める契約内容の重要な変更が生じた場合において,変更補償金を支払うこととなったときは,旅行終了日の翌日から起算して30日以内に当該変更補償金を旅行者に支払う。
 ウ.旅行業者が支払うべき変更補償金の額は,旅行者名に対して募集型企画旅行又は受注型企画旅行につき旅行代金に10%を乗じた額をもって限度とする。
 エ.旅行業者が変更補償金を支払った後に,当該変更について旅行業者に責任が発生することが明らかになった場合には,旅行者は当該変更に係る変更補償金を旅行業者に返還しなければならない。この場合,旅行業者は,支払うべき損害賠償金の額と旅行者が返還すべき変更補償金の額とを相殺した残額を支払う。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)29条1項1号トの通りですから,正しいです。なお,約款(受注)30条1項1号トも同旨です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一 次に掲げる事由による変更
  イ~ヘ 略
  ト 旅行参加者の生命又は身体の安全確保のため必要な措置
 二 略
2,3 略


イは,約款(募集)29条1項柱書本文の通りですから,正しいです。なお,約款(受注)30条1項柱書本文も同旨です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十八条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,二 略
2,3 略


ウについて,約款(募集)29条2項は,旅行代金に15%以上の率を乗じた額を限度とする旨を規定しています。したがって,ウは,10%を上限としている点で誤りです。なお,約款(受注)30条2項も同旨です。

(旅程保証)
第二十九条 略
2 当社が支払うべき変更補償金の額は,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき旅行代金に十五%以上の当社が定める率を乗じた額をもって限度とします。また,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき支払うべき変更補償金の額が千円未満であるときは,当社は,変更補償金を支払いません。
3 略


エは,約款(募集)29条3項の通りですから,正しいです。なお,約款(受注)30条3項も同旨です。

(旅程保証)
第二十九条 略
2 略
3 当社が第一項の規定に基づき変更補償金を支払った後に,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかになった場合には,旅行者は当該変更に係る変更補償金を当社に返還しなければなりません。この場合,当社は,同項の規定に基づき当社が支払うべき損害賠償金の額と旅行者が返還すべき変更補償金の額とを相殺した残額を支払います


(15)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述のうち,変更補償金の支払いを要するものはどれか(いずれも変更補償金の額は,約款に定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。)。
 ア.確定書面には,A美術館で「絵画鑑賞2時間」と記載していたが,観光バスが交通事故に起因する渋滞に巻き込まれたことにより,実際には「1時間」に変更となったとき。
 イ.確定書面には,「食事処Aにて京会席の昼食」と記載していたが,食事処の都合により,実際には「食事処Aにて松花堂弁当の昼食」に変更となったとき。
 ウ.確定書面には,「伊丹空港発 新千歳行き A航空直行便」と記載していたが,機材故障による同便の欠航により,A航空の伊丹空港発羽田乗り継ぎで新千歳着に変更となったとき。
 エ.確定書面には,「A航空のエコノミークラスを利用」と記載していたが,航空会社の過剰予約受付により,「新幹線のグリーン車」に変更となったとき。


正解:エ(配点:4)
解説:約款(募集)29条1項(約款(受注)30条1項も同旨)は,変更補償金の支払いは,「別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更」があった場合に行う旨を規定しています。したがって,各選択肢が,別表第二上欄に掲げる事由に該当するか否かを判断することとなります。
 アについて,目的地における滞在時間の変更は,別表第二上欄に掲げる事由にはあたりませんから,変更補償金に支払いは不要です。
 イについて,食事内容の変更は,別表第二上欄に掲げる事由にはあたりませんから,変更補償金の支払いは不要です。
 ウについて,直行便から乗継便への変更は,別表第二の6号にあたりそうですが,同号は「本邦内と本邦外との間における」利用を想定した規定ですから,国内線を単体で利用する場合には適用がありません。したがって,ウは,変更補償金の支払いは不要です。
 エは,航空機から新幹線へ「運送機関の種類」が変更されていますから,別表第二の4号にあたるため,変更補償金の支払いが必要です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,二 略
2,3 略

18_convert_20200316210609.png

(16)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「特別補償」「特別補償規程」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,旅行業者の責任が生ずるか否かを問わず,特別補償規程で定めるところにより,旅行者が企画旅行参加中にその生命,身体又は手荷物の上に被った一定の損害について,あらかじめ定める額の補償金及び見舞金を支払う。
 イ.旅行業者が損害賠償責任を負うときは,その責任に基づいて支払うべき損害賠償金の額の限度において,旅行業者が支払うべき特別補償規程に基づく補償金は,当該損害賠償金とみなされる。
 ウ.添乗員,旅行業者の使用人又は代理人による受付が行われない場合において,旅行者がサービスの提供を受ける最初の運送・宿泊機関等が航空機であるときは,乗客のみが入場できる飛行場構内における手荷物の検査等の完了時から「企画旅行参加中」となる。
 エ.A社が国内企画旅行参加中の旅行者を対象として,別途の旅行代金を収受して実施する募集型企画旅行において当該旅行者が死亡したときは,A社は,当該旅行者の法定相続人に対し,3,000万円の死亡補償金を支払う。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)28条1項の通りですから,正しいです。なお,約款(受注)29条1項も同旨です。

(特別補償)
第二十八条 当社は,前条第一項の規定に基づく当社の責任が生ずるか否かを問わず,別紙特別補償規程で定めるところにより,旅行者が募集型企画旅行参加中にその生命,身体又は手荷物の上に被った一定の損害について,あらかじめ定める額の補償金及び見舞金を支払います
2~4 略


イは,約款(募集)28条2項の通りですから,正しいです。なお,約款(受注)29条2項も同旨です。

(特別補償)
第二十八条 略
2 前項の損害について当社が前条第一項の規定に基づく責任を負うときは,その責任に基づいて支払うべき損害賠償金の額の限度において,当社が支払うべき前項の補償金は、当該損害賠償金とみなします
3,4 略


ウについて,約款(補償)2条2項は,「サービスの提供を受けることを開始した時」からを「企画旅行参加中」と定義しています。そして,同条3項は,「サービスの提供を受けることを開始した時」とはいつかについて規定しているところ,ウは,同項2号イにあたるため,「サービスの提供を受けることを開始した時」にあたり,「企画旅行参加中」となります。したがって,ウは,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2 この規程において「企画旅行参加中」とは,旅行者が企画旅行に参加する目的をもって当社があらかじめ手配した乗車券類等によって提供される当該企画旅行日程に定める最初の運送・宿泊機関等のサービスの提供を受けることを開始した時から最後の運送・宿泊機関等のサービスの提供を受けることを完了した時までの期間をいいます。ただし,旅行者があらかじめ定められた企画旅行の行程から離脱する場合において,離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ当社に届け出ていたときは,離脱の時から復帰の予定の時までの間は「企画旅行参加中」とし,また,旅行者が離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ当社に届け出ることなく離脱したとき又は復帰の予定なく離脱したときは,その離脱の時から復帰の時までの間又はその離脱した時から後は「企画旅行参加中」とはいたしません。また,当該企画旅行日程に,旅行者が当社の手配に係る運送・宿泊機関等のサービスの提供を一切受けない日(旅行地の標準時によります。)が定められている場合において,その旨及び当該日に生じた事故によって旅行者が被った損害に対しこの規程による補償金及び見舞金の支払いが行われない旨を契約書面に明示したときは,当該日は「企画旅行参加中」とはいたしません。
3 前項の「サービスの提供を受けることを開始した時」とは,次の各号のいずれかの時をいいます。
 一 略
 二 前号の受付が行われない場合において,最初の運送・宿泊機関等が,
  イ 航空機であるときは,乗客のみが入場できる飛行場構内における手荷物の検査等の完了時
  ロ~ヘ 略
4 略


エについて,約款(補償)6条は,国内旅行を目的とする企画旅行において旅行者が死亡した場合には,1500万円を死亡補償金として法定相続人に支払う旨を規定しています。そして,約款(募集)28条4項(約款(受注)29条4項も同旨)は,別途の旅行代金を収受して旅行業者が実施する募集型企画旅行(以下「従たる募集型企画旅行」という。)は,募集型企画旅行参加中の旅行者を対象としてされる場合には,主たる募集型企画旅行契約の内容の一部として取り扱われます。したがって,従たる募集型企画旅行において旅行者が死亡した場合であっても,約款(補償)に基づく死亡補償金の支払対象となりますが,この場合,従たる募集型企画旅行はあくまで主たる募集型企画旅行契約の一部にすぎませんから,補償金の支払対象となる旅行契約は1本だけということになります。したがって,エは,「3,000万円」を支払うとしている点で誤りです。

(特別補償)
第二十八条 略
2,3 略
4 当社の募集型企画旅行参加中の旅行者を対象として,別途の旅行代金を収受して当社が実施する募集型企画旅行については,主たる募集型企画旅行契約の内容の一部として取り扱います。
(死亡補償金の支払い)
第六条 当社は,旅行者が第一条の傷害を被り,その直接の結果として,事故の日から百八十日以内に死亡した場合は,旅行者一名につき,海外旅行を目的とする企画旅行においては二千五百万円,国内旅行を目的とする企画旅行においては千五百万円(以下「補償金額」といいます。)を死亡補償金として旅行者の法定相続人に支払います。ただし,当該旅行者について,既に支払った後遺障害補償金がある場合は,補償金額から既に支払った金額を控除した残額を支払います。


(17)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「特別補償規程」の「携帯品損害補償」に関する次の記述のうち,携帯品損害補償金の支払いの対象となるものはどれか(いずれも携帯品損害補償金の額は,約款に定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。)。
 ア.国内旅行において,旅行者が地震の発生に伴ってホテルから避難する際,混乱に巻き込まれたことにより壊れてしまったスマートフォン
 イ.ホテルのロビーで盗難に遭ったハンドバッグ
 ウ.空港の搭乗待合室に置き忘れたデジタルカメラ
 エ.自由行動日の市内散策中に紛失した宿泊クーポン券


正解:イ(配点:4)
解説:まず,約款(補償)の携帯品損害補償を受けるためには,補償対象品(約款(補償)18条)が,企画旅行参加中に生じた偶然な事故によって損害を被ったことが必要です(約款(補償)16条)。スマートフォン,ハンドバッグ及びデジタルカメラは,いずれも身の回り品といえ,約款(補償)18条2項の除外品に含まれていませんから,補償対象品にあたります。一方で,宿泊クーポン券は,約款(補償)18条2項2号の「クーポン券」に該当し,携帯品損害補償を受ける適格がない可能性があります。したがって,この時点で,エは誤りです。
 そして,ア~ウのいずれのケースでも,企画旅行参加中に生じた偶然な事故によって損害が生じていますから,いずれについても携帯品損害補償を受ける適格がありそうです。しかし,携帯品損害補償を受ける要件が整っている場合であっても,約款(補償)17条又は17条の2のいずれかの事由に該当する場合には,損害補償金は支払われません。そこで選択肢をみると,アは,地震発生後の避難中の混乱により故障・破損が生じているため,「地震に伴う秩序の混乱に基づいて生じた事故」といえ約款(補償)17条2項2号に該当し,補償金が支払われないことになります。また,ウの置き忘れのケースでは,約款(補償)17条1項11号に該当するため,補償金が支払われないことになります。一方で,イは,約款(補償)17条又は17条の2に掲げるいずれの事由にも該当しません。したがって,正解は,イとなります。

(当社の支払責任)
第十六条 当社は,当社が実施する企画旅行に参加する旅行者が,その企画旅行参加中に生じた偶然な事故によってその所有の身の回り品(以下「補償対象品」といいます。)に損害を被ったときに,本章の規定により,携帯品損害補償金(以下「損害補償金」といいます。)を支払います。
(損害補償金を支払わない場合-その一)
第十七条 当社は,次の各号に掲げる事由によって生じた損害に対しては,損害補償金を支払いません。
 一 旅行者の故意。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 二 旅行者と世帯を同じくする親族の故意。ただし,旅行者に損害補償金を受け取らせる目的でなかった場合は,この限りではありません。
 三 旅行者の自殺行為,犯罪行為又は闘争行為。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 四 旅行者が法令に定められた運転資格を持たないで,又は酒に酔って正常な運転ができないおそれがある状態で自動車又は原動機付自転車を運転している間に生じた事故。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 五 旅行者が故意に法令に違反する行為を行い,又は法令に違反するサービスの提供を受けている間に生じた事故。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 六 差押え,徴発,没収,破壊等国又は公共団体の公権力の行使。ただし,火災消防又は避難に必要な処置としてなされた場合を除きます。
 七 補償対象品の瑕疵。ただし,旅行者又はこれに代わって補償対象品を管理する者が相当の注意をもってしても発見し得なかった瑕疵を除きます。
 八 補償対象品の自然の消耗,さび,かび,変色,ねずみ食い,虫食い等
 九 単なる外観の損傷であって補償対象品の機能に支障をきたさない損害
 十 補償対象品である液体の流出。ただし,その結果として他の補償対象品に生じた損害については,この限りではありません。
 十一 補償対象品の置き忘れ又は紛失
 十二 第三条第一項第九号から第十二号までに掲げる事由
2 当社は,国内旅行を目的とする企画旅行の場合においては,前項に定めるほか,次の各号に掲げる事由によって生じた損害に対しても,損害補償金を支払いません。
 一 地震,噴火又は津波
 二 前号の事由に随伴して生じた事故又はこれらに伴う秩序の混乱に基づいて生じた事故
(損害補償金を支払わない場合-その二)
第十七条の二 当社は,旅行者が次の各号に掲げるいずれかに該当する事由がある場合には,損害補償金を支払わないことがあります。
 一 反社会的勢力に該当すると認められること。
 二 反社会的勢力に対して資金等を提供し,又は便宜を供与する等の関与をしていると認められること。
 三 反社会的勢力を不当に利用していると認められること。
 四 法人である場合において,反社会的勢力がその法人を支配し,又はその法人の経営に実質的に関与していると認められること。
 五 その他反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有していると認められること。
(補償対象品及びその範囲)
第十八条 補償対象品は,旅行者が企画旅行参加中に携行するその所有の身の回り品に限ります。
2 前項の規定にかかわらず,次の各号に掲げるものは,補償対象品に含まれません。
 一 現金,小切手その他の有価証券,印紙,切手その他これらに準ずるもの
 二 クレジットカード,クーポン券,航空券,パスポートその他これらに準ずるもの
 三 稿本,設計書,図案,帳簿その他これらに準ずるもの(磁気テープ,磁気ディスク,シー・ディー・ロム,光ディスク等情報機器(コンピュータ及びその端末装置等の周辺機器)で直接処理を行える記録媒体に記録されたものを含みます。)
 四 船舶(ヨット,モーターボート及びボートを含みます。)及び自動車,原動機付自転車及びこれらの付属品
 五 山岳登はん用具,探検用具その他これらに類するもの
 六 義歯,義肢,コンタクトレンズその他これらに類するもの
 七 動物及び植物
 八 その他当社があらかじめ指定するもの


(18)手配旅行契約の部に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.「手配旅行契約」とは,旅行業者が旅行者の委託により,旅行者のために代理,媒介又は取次をすること等により旅行者が運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受ける契約をいう。
 イ.旅行者は,旅行開始前に,運送機関の運賃・料金の改訂により旅行代金が増額された場合は,旅行業者所定の取消手続料金を支払うことなく,契約を解除することができる。
 ウ.旅行業者は,書面による特約をもって,申込金の支払いを受けることなく,契約の締結の承諾のみにより契約を成立させることがある。
 エ.旅行業者は,旅行開始前において,為替相場の変動により旅行代金の変動を生じた場合は,当該旅行代金を変更することがある。この場合において,旅行代金の増加は旅行者に,減少は旅行業者に帰属する。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,約款(手配)2条1項は,サービスの提供を受けることができるようにするための手配を行う旨は規定していますが,旅程管理の引受けまでは規定していません。したがって,アは,誤りです。

(用語の定義)
第二条 この約款で「手配旅行契約」とは,当社が旅行者の委託により,旅行者のために代理,媒介又は取次をすること等により旅行者が運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービス(以下「旅行サービス」といいます。)の提供を受けることができるように,手配することを引き受ける契約をいいます
2~6 略


イについて,旅行者が解除をすることができる場面としては,約款(手配)13条1項に基づいてする任意解除と,約款(手配)15条1項に基づく解除の2つがあります。前者の解除による場合には,旅行者は,取消手続料金の支払いをする必要がありますが,後者の解除による場合には不要となります。もっとも,後者の解除は,旅行業者に帰責事由があることにより旅行サービスの手配が不可能となったときに限られます。運送機関の運賃・料金の改訂は,旅行業者には無関係に行われるものですから,ほとんどの場合,旅行業者に帰責事由があるとは認められません。したがって,イは,取消手続料金の支払いが必要ですから,誤りです。

(旅行者による任意解除)
第十三条 旅行者は,いつでも手配旅行契約の全部又は一部を解除することができます。
2 前項の規定に基づいて手配旅行契約が解除されたときは,旅行者は,既に旅行者が提供を受けた旅行サービスの対価として,又はいまだ提供を受けていない旅行サービスに係る取消料,違約料その他の運送・宿泊機関等に対して既に支払い,又はこれから支払う費用を負担するほか,当社に対し,当社所定の取消手続料金及び当社が得るはずであった取扱料金を支払わなければなりません
(当社の責に帰すべき事由による解除)
第十五条 旅行者は,当社の責に帰すべき事由により旅行サービスの手配が不可能になったときは,手配旅行契約を解除することができます。
2 前項の規定に基づいて手配旅行契約が解除されたときは,当社は,旅行者が既にその提供を受けた旅行サービスの対価として,運送・宿泊機関等に対して既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を除いて,既に収受した旅行代金を旅行者に払い戻します。
3 前項の規定は,旅行者の当社に対する損害賠償の請求を妨げるものではありません。


ウは,約款(手配)8条1項の通りですから,正しいです。なお,契約成立時期についてまとめると,

【原則】契約締結の承諾+申込金の受理した時(7条1項)
【通信契約】申込みに対する承諾通知を発した時(7条2項本文)
【電子承諾通知】当該通知が旅行者に到達した時(7条2項ただし書)
【書面特約】書面で定めた時期(8条2項)
【団体・グループ】申込金なく契約締結する旨を記載した書面交付時(20条2項)

となります。

(契約成立の特則)
第八条 当社は,第五条第一項の規定にかかわらず,書面による特約をもって,申込金の支払いを受けることなく,契約の締結の承諾のみにより手配旅行契約を成立させることがあります
2 前項の場合において,手配旅行契約の成立時期は,前項の書面において明らかにします。


エについて,約款(手配)16条3項,4項は,為替相場の変動により旅行代金の変動が生じた場合は,旅行代金の増加又は減少のいずれについても,旅行者に帰属する旨を規定しています。したがって,エは,誤りです。

(旅行代金)
第十六条 略
2 略
3 当社は,旅行開始前において,運送・宿泊機関等の運賃・料金の改訂,為替相場の変動その他の事由により旅行代金の変動を生じた場合は,当該旅行代金を変更することがあります。
4 前項の場合において,旅行代金の増加又は減少は,旅行者に帰属するものとします
5 略


(19)手配旅行契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.「旅行代金」とは,旅行業者が旅行サービスを手配するために,運賃,宿泊料その他の運送・宿泊機関等に対して支払う費用及び旅行業者所定の旅行業務取扱料金(変更手続料金及び取消手続料金を除く。)をいう。
 イ.旅行業者は,旅行業者が手配するすべての旅行サービスについて乗車券類,宿泊券その他の旅行サービスの提供を受ける権利を表示した書面を旅行者に交付するときは,契約書面を交付しないことがある。
 ウ.旅行業者は,団体・グループ手配において,契約責任者から構成者の変更の申出があったときは,可能な限りこれに応じる。
 エ.旅行業者の責に帰すべき事由により旅行サービスの手配が不可能となり,旅行者が契約を解除したときは,旅行業者は,旅行者が既に提供を受けた旅行サービスの対価として,運送・宿泊機関等に対して既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用及び旅行業務取扱料金を除いて,既に収受した旅行代金を旅行者に払い戻す。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,約款(手配)2条3項の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 この約款で「旅行代金」とは,当社が旅行サービスを手配するために,運賃,宿泊料その他の運送・宿泊機関等に対して支払う費用及び当社所定の旅行業務取扱料金(変更手続料金及び取消手続料金を除きます。)をいいます
4~6 略


イは,約款(手配)10条1項ただし書の通りですから,正しいです。

(契約書面)
第十条 当社は,手配旅行契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します。ただし,当社が手配するすべての旅行サービスについて乗車券類,宿泊券その他の旅行サービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付するときは,当該契約書面を交付しないことがあります
2 略


ウは,約款(手配)21条1項の通りですから,正しいです。

(構成者の変更)
第二十一条 当社は,契約責任者から構成者の変更の申出があったときは,可能な限りこれに応じます
2 略


エについて,約款(手配)15条2項は,運送・宿泊機関等に対して支払う費用は旅行業者が受領したままとする旨を規定していますが,旅行業務取扱料金に相当する金額については何ら定めていないため,これは旅行者に返還しなければなりません。したがって,エは,誤りです。

(当社の責に帰すべき事由による解除)
第十五条 略
2 前項の規定に基づいて手配旅行契約が解除されたときは,当社は,旅行者が既にその提供を受けた旅行サービスの対価として,運送・宿泊機関等に対して既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を除いて,既に収受した旅行代金を旅行者に払い戻します。
3 略


(20)旅行相談契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者が相談料金を収受することを約して,旅行者の委託により,旅行者が旅行の計画を作成するために必要な助言を行うことは,旅行相談契約の業務のひとつに該当する。
 イ.旅行業者が契約に基づく業務を行ったときは,旅行者は,旅行業者に対し,旅行業者が定める期日までに,旅行業者所定の相談料金を支払わなければならない。
 ウ.旅行業者が作成した旅行の計画に記載した運送・宿泊機関等について,満員等の事由により,運送・宿泊機関等との間で当該機関が提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供を受ける契約を旅行者が締結できなかったとしても,旅行業者はその責任を負わない。
 エ.旅行業者は,契約の履行に当たって,旅行業者が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害発生の翌日から起算して3月以内に当該旅行業者に対して文書にて通知があったときに限り,その損害を賠償する責に任じる。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,約款(相談)2条1号の通りですから,正しいです。

(旅行相談契約の定義)
第二条 この約款で「旅行相談契約」とは,当社が相談に対する旅行業務取扱料金(以下「相談料金」といいます。)を収受することを約して,旅行者の委託により,次に掲げる業務を行うことを引き受ける契約をいいます。
 一 旅行者が旅行の計画を作成するために必要な助言
 二 旅行の計画の作成
 三 旅行に必要な経費の見積り
 四 旅行地及び運送・宿泊機関等に関する情報提供
 五 その他旅行に必要な助言及び情報提供


イは,約款(相談)4条の通りですから,正しいです。

(相談料金)
第四条 当社が第二条に掲げる業務を行ったときは,旅行者は,当社に対し,当社が定める期日までに,当社所定の相談料金を支払わなければなりません


ウは,約款(相談)6条2項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第六条 略
2 当社は,当社が作成した旅行の計画に記載した運送・宿泊機関等について,実際に手配が可能であることを保証するものではありません。したがって,満員等の事由により,運送・宿泊機関等との間で当該機関が提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供をする契約を締結できなかったとしても,当社はその責任を負うものではありません


エについて,約款(相談)6条1項は,旅行業者の損害賠償責任を完成させるための通知は,損害発生の翌日から起算して6月以内としています。したがって,エは,これを3月以内としている点で誤りです。

(当社の責任)
第六条 当社は,旅行相談契約の履行に当たって,当社が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して六月以内に当社に対して通知があったときに限ります
2 略


2.一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.バス会社は,契約責任者から運送申込書の提出時に所定の運賃及び料金の20%以上の支払いがあったときには,バス会社所定の乗車券を発行し,これを契約責任者に交付する。
 イ.バス会社は,バス会社の自動車の運行によって,旅客の生命又は身体を害したときは,これによって生じた損害を賠償する責に任じる。この場合において,バス会社の旅客に対する責任は,車内において生じた損害に限られ,旅客の乗降中に生じた損害は除外される。
 ウ.運送契約の成立後において,契約責任者が運送申込書に記載した事項を変更しようとするときは,緊急の場合及びバス会社の認める場合を除き,契約責任者は,あらかじめ書面によりバス会社の承諾を求めなければならない。
 エ.バス会社は,天災その他バス会社の責に帰することができない事由により輸送の安全の確保のため一時的に運行中止その他の措置をしたときは,これによって旅客が受けた損害を賠償する責に任じない。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,バス約款6条2項の通りですから,正しいです。

(運送契約の成立)
第六条 略
2 当社は,第十三条第一項の規定により,所定の運賃及び料金の二十パーセント以上の支払いがあったときには,前条第一項各号に掲げる事項並びに運賃及び料金に関する事項を記載した当社所定の乗車券( 以下「乗車券」という。)を発行し,これを契約責任者に交付します
3,4 略


イについて,バス約款20条2項は,旅客の乗降中に生じた損害についても,バス会社の賠償責任が発生する旨を規定しています。したがって,イは,誤りです。

(旅客に対する責任)
第二十条 当社は,当社の自動車の運行によって,旅客の生命又は身体を害したときは,これによって生じた損害を賠償する責に任じます。ただし,当社及び当社の係員が自動車の運行に関し注意を怠らなかったこと,当該旅客又は当社の係員以外の第三者に故意又は過失のあったこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかったことを証明したときは,この限りでありません。
2 前項の場合において,当社の旅客に対する責任は,その損害が車内において,又は旅客の乗降中に生じた場合に限ります。


ウは,バス約款7条1項の通りですから,正しいです。

(運送契約の内容の変更等)
第七条 運送契約の成立後において,契約責任者が第五条第一項各号に掲げる事項を変更しようとするときは,あらかじめ書面により当社の承諾を求めなければなりません。ただし,緊急の場合及び当社の認める場合は,書面の提出を要しません
2~5 略


エは,バス約款22条の通りですから,正しいです。

第二十二条 当社は,天災その他当社の責に帰することができない事由により輸送の安全の確保のため一時的に運行中止その他の措置をしたときは,これによって旅客が受けた損害を賠償する責に任じません

3.海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款(フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款)に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.旅客が指定便に係る1等船室の乗船券について当該指定便の発航後に乗船船便の変更を申し出た場合には,フェリー会社は,当該乗船券の券面記載の乗船日に発航する他の船便の1等船室に余裕がある場合に限り,当該乗船券による乗船変更の取扱いに応じる。
 イ.旅客が乗船券を紛失したときは,フェリー会社は,改めて運賃及び料金を申し受け,これと引き換えに乗船券を発行するとともに,その旨の証明書を発行する。この場合において,当該旅客が紛失した乗船券を発見したときは,その通用期間の経過後1年以内に限り,当該証明書を添えてフェリー会社に運賃及び料金の払戻しを請求することができる。
 ウ.旅客が都合により乗船券(定期乗船券を除く。)の券面記載の乗船区間内で途中下船した場合には,乗換えその他約款において特に定める場合を除き,当該乗船券の前途は,無効とする。
 エ.旅客は,乗下船その他船内における行動に関し,船長又はフェリー会社の係員が輸送の安全確保と船内秩序の維持のために行う職務上の指示に従わなければならない。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,フェリー約款12条1項本文かっこ書きは,乗船変更は,指定便に係るものにあっては,当該指定便の発航前であれば応じる旨を規定しています。したがって,アは,発航後でも応じるとしている点で誤りです。

(乗船変更)
第十二条 旅客が乗船券(回数乗船券及び定期乗船券を除く。)の通用期間の終了前(指定便に係るものにあつては,当該指定便の発航前)に券面記載の乗船区間,指定便,等級又は船室の変更を申し出た場合には,当社は,一回に限り,当該申出に係る乗船券の発売営業所その他当社が指定する営業所においてその変更の取扱いに応じます。ただし,変更しようとする船便等の輸送力に余裕がない場合は,この限りではありません。
2 略


イは,フェリー約款15条1項,2項の通りですから,正しいです。

(乗船券の紛失)
第十五条 旅客が乗船券を紛失したときは,当社は,改めて運賃及び料金を申し受け,これと引き換えに乗船券を発行します。この場合には,当社は,その旨の証明書を発行します。ただし,乗船券を所持して乗船した事実が明白である場合には,この規定を通用しないことがあります。
2 旅客は,紛失した乗船券を発見したときは,その通用期間の経過後一年以内に限り,前項の証明書を添えて当社に運賃及び料金の払戻しを請求することができます


ウは,フェリー約款9条3項の通りですから,正しいです。

(乗船券の効力)
第九条 略
2 略
3 旅客がその都合により乗船券(定期乗船券を除く。)の券面記載の乗船区間内で途中下船した場合には,当該乗船券の前途は,無効とします。ただし,乗換えその他この運送約款において特に定める場合は,この限りではありません


エは,フェリー約款18条2項の通りですから,正しいです。なえ,同項にいう「船員等」とは,「船長又は当社の係員」を指します(フェリー約款8条2項)。

(運賃及び料金の収受)
第八条 略
2 当社は,旅客が船長又は当社の係員(以下「船員等」という。)の承諾を得て運賃及び料金を支払わずに乗船した場合は,船内において乗船区間,等級及び船室に対応する運賃及び料金を申し受け,これと引き換えに補充乗船券を発行します。
3 略
(旅客の禁止行為等)
第十八条 略
2 旅客は,乗下船その他船内における行動に関し,船員等が輸送の安全確保と船内秩序の維持のために行う職務上の指示に従わなければなりません
3 略


4.旅客鉄道会社(JR)の旅客営業規則に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.団体乗車券及び貸切乗車券は,運送引受け後であって,旅客の始発駅出発日の1箇月前の日から発売する。
 イ.団体乗車券を発売する場合において,普通団体の行程中の列車の乗車駅における乗車日のいずれかが取扱期別の第2期に該当するときは,普通旅客運賃の当該全行程に対して第2期の割引率を適用する。
 ウ.旅客が,団体乗車券又は貸切乗車券を紛失した場合であって,係員がその事実を認定することができるときは,別に旅客運賃又は料金を収受しないで,相当の団体乗車券又は貸切乗車券の再交付をすることがある。
 エ.訪日観光団体とは,訪日観光客7人以上又はこれと同行する旅行業者(ガイドを含む。)によって構成された団体で,責任のある代表者が引率するものをいう。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,旅客営業規則21条1項3号の通りですから,正しいです。

(乗車券類の発売日)
第二十一条 乗車券類は,発売当日から有効となるものを発売する。ただし,次の各号に掲げる乗車券類は,当該各号に定めるところによって発売する。
 一,二 略
 三 団体乗車券及び貸切乗車券
   運送引受け後であって,旅客の始発駅出発日の一箇月前の日から発売する

 四,五 略
2~5 略


イは,旅客営業規則111条1項2号の通りですから,正しいです。

(団体旅客運賃)
第百十一条 第四十三条及び第四十四条の規定によって団体乗車券を発売する場合は,次の各号に定めるところにより普通旅客運賃の割引を行う。
 一 略
 二 前号に規定する取扱期別の第一期と第二期の区分は,次のとおりとし,当該団体の行程中の列車の乗車駅における乗車日のいずれかが第二期に該当する場合は,第二期の割引率を全行程に対して適用し,その他の行程の場合は,第一期の割引率を全行程に対して適用する。
無題23
2 略


ウは,旅客営業規則270条の通りですから,正しいです。

(団体乗車券又は貸切乗車券紛失の場合の取扱方)
第二百七十条 旅客が,団体乗車券又は貸切乗車券を紛失した場合であって,係員がその事実を認定することができるときは,第二百六十八条の規定にかかわらず,別に旅客運賃又は料金を収受しないで,相当の団体乗車券又は貸切乗車券の再交付をすることがある。ただし,再交付の請求をしたときにおいて,当該乗車券類について既にその旅客運賃・料金の払いもどしをしている場合を除く。


エについて,旅客営業規則43条1項2号は,訪日観光団体の定義を訪日観光客8人以上としています。したがって,エは,これを7人以上としている点で誤りです。

(団体乗車券の発売)
第四十三条 一団となった旅客の全員が,利用施設・発着駅及び経路を同じくし,その全行程を同一の人員で旅行する場合であって,次の各号の一に該当し,かつ,当社が団体として運送の引受をしたものに対しては,団体乗車券を発売する。ただし,第一号に該当する団体であっても,特別車両に乗車する場合又はA寝台を利用する場合は,普通団体として取り扱う。
 一 略
 二 訪日観光団体
   訪日観光客八人以上又はこれと同行する旅行業者(ガイドを含む。)とによって構成された団体で,責任のある代表者が引率するもの。ただし,訪日観光客は,日本国在外外交官・入国審査官・一般社団法人日本旅行業協会会長又は一般社団法人全国旅行業協会会長において発行した訪日観光団体であることの証明書を所持するものに限る。
 三 略
2,3 略


5.モデル宿泊約款に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.ホテル(旅館)が宿泊客との間で締結する宿泊契約及びこれに関連する契約は,約款の定めるところによるものとし,約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習によるものとする。
 イ.宿泊客がホテル(旅館)の駐車場を利用する場合において,車両のキーをホテル(旅館)に寄託したときは,当該ホテル(旅館)は,車両の管理責任を負う。
 ウ.宿泊客は,宿泊日当日,ホテル(旅館)のフロントにおいて,氏名,年令,性別,住所,職業,出発日,出発予定時刻,その他ホテル(旅館)が必要と認める事項を登録し,外国人にあっては,それらに加えて,国籍,旅券番号,入国地及び入国年月日を登録する。
 エ.宿泊客がフロントに預けた物品について,滅失,毀損等の損害が生じたときは,それが,不可抗力である場合を除き,当該ホテル(旅館)は,その損害を賠償する。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,モデル宿泊約款1条1項の通りですから,正しいです。

(適用範囲)
第一条 当ホテル(館)が宿泊客との間で締結する宿泊契約及びこれに関連する契約は,この約款の定めるところによるものとし,この約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習によるものとします
2 略


イについて,モデル宿泊約款17条は,ホテルの駐車場の利用は,ホテルによる場所の提供にとどまり,ホテルの車両に対する管理責任までを発生させるものではなく,このことは,車両のキーの寄託の如何にかかわらない旨を規定しています。したがって,イは,誤りです。

(駐車の責任)
第十七条 宿泊客が当ホテル(館)の駐車場をご利用になる場合,車両のキーの寄託の如何にかかわらず,当ホテル(館)は場所をお貸しするものであって,車両の管理責任まで負うものではありません。ただし,駐車場の管理に当たり,当ホテル(館)の故意又は過失によって損害を与えたときは,その賠償の責めに任じます。


ウは,モデル宿泊約款8条1項の通りですから,正しいです。

(宿泊の登録)
第八条 宿泊客は,宿泊日当日,当ホテル(館)のフロントにおいて,次の事項を登録していただきます。
 一 宿泊客の氏名,年令,性別,住所及び職業
 二 外国人にあっては,国籍,旅券番号,入国地及び入国年月日
 三 出発日及び出発予定時刻
 四 その他当ホテル(館)が必要と認める事項
2 略


エは,モデル宿泊約款15条1項の通りですから,正しいです。

(寄託物等の取扱い)
第十五条 宿泊客がフロントにお預けになった物品又は現金並びに貴重品について,滅失,毀損等の損害が生じたときは,それが,不可抗力である場合を除き,当ホテル(館)は,その損害を賠償します。ただし,現金及び貴重品については,当ホテル(館)がその種類及び価額の明告を求めた場合であって,宿泊客がそれを行わなかったときは,当ホテル(館)は  万円を限度としてその損害を賠償します。
2 略


6.国内旅客運送約款(全日本空輸)に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.旅客が紙片の航空券を紛失した場合は,旅客は,搭乗に際して,あらためて当該紛失航空券に係る搭乗区間の航空券の購入を必要とする。
 イ.旅客が航空機に搭乗する際には,旅客は,その搭乗に必要な手続のため,航空会社が指定する時刻までに指定する場所に到着しなければならない。また,指定する時刻に遅れた旅客に対し,航空会社は,その搭乗を拒絶することがある。
 ウ.航空会社は,非常脱出時における援助者の確保のため,満18歳未満の旅客の非常口座席への着席を拒絶し,他の座席へ変更することができる。
 エ.航空会社は,旅客の死亡又は負傷その他の身体の障害の場合に発生する損害については,その損害の原因となった事故又は事件が航空機内で生じ又は乗降のための作業中に生じたものであるときは,賠償の責に任じる。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,国内旅客運送約款17条1項の通りですから,正しいです。

(紙片の航空券の紛失)
第十七条 紙片の航空券を紛失した場合は,あらためて当該紛失航空券に係る搭乗区間の航空券の購入を必要とします
2~4 略


イは,国内旅客運送約款15条1項,2項の通りですから,正しいです。

(集合時刻)
第十五条 旅客が航空機に搭乗する際には,その搭乗に必要な手続のため,会社が指定する時刻までに指定する場所に到着しなければなりません
2 前項の会社が指定する時刻に遅れた旅客に対し,会社はその搭乗を拒絶することがあります
3 略


ウについて,国内旅客運送約款16条2項1号は,非常口座席への着席を拒絶する者の年齢を満15歳未満としています。したがって,ウは,これを満18歳未満としている点で誤りです。

(運送の拒否及び制限)
第十六条 略
2 会社は,非常脱出時における援助者の確保のため,次の各号に該当すると認めた場合には,当該旅客の非常口座席への着席を拒絶し,他の座席へ変更することができます。この場合,会社の定める特別料金等を適用しているときは,収受した特別料金等の払戻しを行い,取消手数料は,一切申し受けません。
 一 十五歳未満の者
 二~四 略


エは,国内旅客運送約款42条1項の通りですから,正しいです。

(会社の責任)
第四十二条 会社は,旅客の死亡又は負傷その他の身体の障害の場合に発生する損害については,その損害の原因となった事故又は事件が航空機内で生じ又は乗降のための作業中に生じたものであるときは賠償の責に任じます
2~5



●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-03-15(Sun)

〈令和2年改正対応〉【国内旅行業務取扱管理者試験】令和元年度第2問「旅行業約款,運送約款及び宿泊約款」

さて今回は,出題ミスがあった令和元年度の第2問です。

約款の部では,標準旅行業約款をはじめ,各種約款が出題範囲となりますので,

その量は膨大になることが容易に分かります。

そうすると,約款を1から勉強していくことは非効率だというのは,

司法試験のときの経験からして多分そうだと思いますので,

先に過去問を潰しておくのがいいのでしょう。

というわけで,早速過去問に取り掛かりたいと思います。


(注)略称は次の通り
約款(募集):標準旅行業約款 募集型企画旅行契約の部
約款(受注):標準旅行業約款 受注型企画旅行契約の部
約款(補償):標準旅行業約款 特別補償規程
約款(手配):標準旅行業約款 手配旅行契約の部
約款(渡航):標準旅行業約款 渡航手続代行契約の部
約款(相談):標準旅行業約款 旅行相談契約の部
バス約款:一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
フェリー約款:フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款

1.標準旅行業約款に関する以下の各設問について,該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
(1)募集型企画旅行契約の部「適用範囲」「用語の定義」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.「通信契約」とは,旅行代金の決済方法にかかわらず,旅行業者が,電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による申込みを受けて締結する契約をいう。
 イ.「カード利用日」とは,旅行者又は旅行業者が契約に基づく旅行代金等の支払又は払戻債務を履行すべき日をいう。
 ウ.「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいう。
 エ.旅行業者が旅行者との間で締結する契約は,約款の定めるところによる。約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習による。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,約款(募集)2条3項は,「通信契約」の定義を,旅行業者が,電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による申込みを受けて締結する契約のうち,旅行代金等について,別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾しているものとしています。したがって,アは「旅行代金の決済方法にかかわらず」としている部分が誤りです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4,5 略


イは,約款(募集)2条5項の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2~4 略
5 この約款で「カード利用日」とは,旅行者又は当社が募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等の支払又は払戻債務を履行すべき日をいいます


ウは,約款(募集)2条2項の通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2 この約款で「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいいます
3~5 略


エは,約款(募集)1条1項の通りですから,正しいです。

(適用範囲)
第一条 当社が旅行者との間で締結する募集型企画旅行に関する契約(以下「募集型企画旅行契約」といいます。)は,この約款に定めるところによりますこの約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習によります
2 略


(2)募集型企画旅行契約の部「契約の申込み」「電話等による予約」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.通信契約の申込みをしようとする旅行者は,申込みをしようとする旅行の名称,旅行開始日,会員番号その他の事項を旅行業者に通知しなければならない。
 イ.旅行業者は,電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による契約の予約を受け付ける。この場合,予約の時点では契約は成立していない。
 ウ.旅行業者が旅行者から電話等による予約を受け付け,その承諾の旨を通知した後,旅行業者が定める期間内に,当該旅行者から申込書と申込金の提出があったとき又は会員番号等の通知があったときは,契約の締結の順位は,当該予約の受付の順位による。
 エ.旅行業者は,旅行業者の定める期間内に旅行者が申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は,予約がなかったものとして取り扱い,取消料に相当する額の違約料を申し受ける。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)5条2項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 略
2 当社に通信契約の申込みをしようとする旅行者は,前項の規定にかかわらず,申込みをしようとする募集型企画旅行の名称,旅行開始日,会員番号その他の事項(以下次条において「会員番号等」といいます。)を当社に通知しなければなりません
3~5 略


イは,約款(募集)6条1項の通りですから,正しいです。

(電話等による予約)
第六条 当社は,電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による募集型企画旅行契約の予約を受け付けますこの場合,予約の時点では契約は成立しておらず,旅行者は,当社が予約の承諾の旨を通知した後,当社が定める期間内に,前条第一項又は第二項に定めるところにより,当社に申込書と申込金を提出又は会員番号等を通知しなければなりません。
2,3 略


ウは,約款(募集)6条2項の通りですから,正しいです。

(電話等による予約)
第六条 略
2 前項の定めるところにより申込書と申込金の提出があったとき又は会員番号等の通知があったときは,募集型企画旅行契約の締結の順位は,当該予約の受付の順位によることとなります


エについて,前段部分(「予約がなかったものとして取り扱い」まで)は約款(募集)6条3項の通りですが,後段部分(「取消料に相当する額の違約料を申し受ける」の部分)は同項には規定されていません(そもそも,予約すら成立していないのであれば,旅行者と旅行業者との間に何ら契約関係が生じていないため,旅行業者が違約料を申し受けることができる根拠がありません。)。したがって,エは誤りです。

(電話等による予約)
第六条 略
2 略
3 旅行者が第一項の期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は,当社は,予約がなかったものとして取り扱います


(3)募集型企画旅行契約の部「契約締結の拒否」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者があらかじめ明示した性別,年齢,資格,技能その他の参加旅行者の条件を満たしていないときは,契約の締結に応じないことがある。
 b.旅行業者は,業務上の都合があるとの理由だけで,契約の締結を拒否することはできない。
 c.旅行者が他の旅行者に迷惑を及ぼし,又は団体行動の円滑な実施を妨げるおそれがあるときは,旅行業者は,契約の締結に応じないことがある。
 d.通信契約を締結しようとする場合であって,旅行者の有するクレジットカードが無効である等,旅行者が旅行代金等に係る債務の一部又は全部を提携会社のカード会員規約に従って決済できないときは,旅行業者は,契約の締結に応じないことがある。

ア,a,b  イ.a,c,d  ウ.b,c,d  エ.a,b,c,d


正解:イ(配点:4)
解説:約款(募集)7条は,以下のように定めています。aは同条1号,cは同条3号,dは同条4号の通りですから,それぞれ正しいです。また,bにある「業務上の都合」による拒否は,同条8号に拒否事由として掲げられていますので,「契約の締結を拒否することはできない」というのは誤りです。したがって,a,c,dが正しく,bが誤りですので,正解はイになります。

(契約締結の拒否)
第七条 当社は,次に掲げる場合において,募集型企画旅行契約の締結に応じないことがあります。
 一 当社があらかじめ明示した性別,年齢,資格,技能その他の参加旅行者の条件を満たしていないとき
 二 略
 三 旅行者が他の旅行者に迷惑を及ぼし,又は団体行動の円滑な実施を妨げるおそれがあるとき
 四 通信契約を締結しようとする場合であって,旅行者の有するクレジットカードが無効である等,旅行者が旅行代金等に係る債務の一部又は全部を提携会社のカード会員規約に従って決済できないとき
 五~七 略
 八 その他当社の業務上の都合があるとき


(4)募集型企画旅行契約の部「契約の成立時期」「契約書面の交付」「確定書面」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.契約は,通信契約の場合を除き,旅行者からの契約の申込みに対し,旅行業者が契約の締結を承諾し,旅行業者が別に定める金額の申込金を受理した時に成立する。
 b.通信契約は,電子承諾通知を発する場合には,旅行業者が当該通知を発した時に成立する。
 c.旅行業者は,契約の成立後,旅行者から求めがあった場合に限り,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び旅行業者の責任に関する事項を記載した契約書面を交付する。
 d.契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙する。

ア.a,d  イ.b,c  ウ.a,b,d  エ.a,b,c,d


正解:ア(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)8条1項は,旅行業者が契約締結を承諾し,申込金を受理した時に契約が成立することを原則として定めています。もっとも,同条2項は,通信契約について例外を定め,旅行業者が契約締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立するとしています。したがって,aは正しいです。

(契約の成立時期)
第八条 募集型企画旅行契約は,当社が契約の締結を承諾し,第五条第一項の申込金を受理した時に成立するものとします
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。


bについて,令和2年に約款(募集)の改正があり,誤りの選択肢となりました。令和2年改正前の約款(募集)8条2項は,通信契約の場合には,旅行業者が承諾通知を発した時点で契約が成立するのが原則(発信主義)であり,電子承諾通知を用いる場合には,旅行者に承諾通知が到達したときに契約が成立するとの例外を置いていました。しかし,令和2年改正後の約款(募集)8条2項は,電子承諾通知の例外を削除し,通信契約の規律を一本化するとともに,契約の成立時期を承諾通知が旅行者に到達したときに変更しました(到達主義)。したがって,bのように,通信契約を電子承諾通知による場合とそうでない場合とを区分してている点は,令和2年改正後は誤りとなります。なお,法改正の詳細については,こちらをご覧ください。

◆◇◆令和2年改正前条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知を発した時に成立するものとします。ただし,当該契約において電子承諾通知を発する場合は,当該通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
◆◇◆令和2年改正後条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。


cについて,約款(募集)9条1項は,契約書面交付は,契約成立後速やかに行うことと定めており,旅行者からの求めがあるかないかを問いません。したがって,cは「旅行者からの求めがあった場合に限り」としている点が誤りです。

(契約書面の交付)
第九条 当社は,前条の定める契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します
2 略


dは,約款(募集)10条1項の通りですから,正しいです。

(確定書面)
第十条 前条第一項の契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目にあたる日以降に募集型企画旅行契約の申し込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します。
2,3 略


以上から,a,dが正しく,b,cが誤りですから,アが正解になります。

(5)募集型企画旅行契約の部「情報通信の技術を利用する方法」「旅行代金の額の変更」「旅行者の交替」に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者と契約を締結した旅行者は,旅行業者の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができる。
 b.旅行業者は,あらかじめ旅行者の承諾を得て,確定書面の交付に代えて,情報通信の技術を利用する方法により記載事項を提供した場合に,旅行者の使用に係る通信機器に記載事項を記録するためのファイルが備えられていないときは,旅行業者の使用する通信機器に備えられたファイル(専ら当該旅行者の用に供するものに限る。)に記載事項を記録し,旅行者が記載事項を閲覧したことを確認する。
 c.宿泊機関が宿泊サービスの提供を行っているにもかかわらず,部屋の不足が発生したことから,旅行業者が契約内容の一部を変更し,旅行の実施に要する費用が増加した場合には,旅行業者は,当該旅行業者に過失がない限り,その増加した費用の範囲内において旅行代金を増額することがある。

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,c  エ.a,b,c


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(募集)15条1項の通りですから,正しいです。

(旅行者の交替)
第十五条 当社と募集型企画旅行契約を締結した旅行者は,当社の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができます
2,3 略


bは,約款(募集)11条1項,2項の通りですから,正しいです。

(情報通信の技術を利用する方法)
第十一条 当社は,あらかじめ旅行者の承諾を得て,募集型企画旅行契約を締結しようとするときに旅行者に交付する旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面,契約書面又は確定書面の交付に代えて,情報通信の技術を利用する方法により当該書面に記載すべき事項(以下この条において「記載事項」といいます。)を提供したときは,旅行者の使用する通信機器に備えられたファイルに記載事項が記録されたことを確認します。
2 前項の場合において,旅行者の使用に係る通信機器に記載事項を記録するためのファイルが備えられていないときは,当社の使用する通信機器に備えられたファイル(専ら当該旅行者の用に供するものに限ります。)に記載事項を記録し,旅行者が記載事項を閲覧したことを確認します


cについて,約款(募集)14条4項は,契約内容の変更がある場合には,その変更の範囲内で旅行代金の額を変更することがあると規定していますが,同項かっこ書きは,ここでいう費用増加が生じる場合から,宿泊機関が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず宿泊機関の部屋の不足が発生したことによる場合を除いています。したがって,旅行業者は,この場合に,旅行代金の額を変更することはできないため,cは誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2,3 略
4 当社は,前条の規定に基づく契約内容の変更により旅行の実施に要する費用(当該契約内容の変更のためにその提供を受けなかった旅行サービスに対して取消料,違約料その他既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を含みます。)の減少又は増加が生じる場合(費用の増加が,運送・宿泊機関が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによる場合を除きます。)には,当該契約内容の変更の際にその範囲内において旅行代金の額を変更することがあります。
5 略


以上から,a,bは正しく,cは誤りですから,アが正解です。

(6)募集型企画旅行契約の部「旅行者の解除権」に関する次の記述から,旅行者が旅行開始前に契約を解除するに当たって,取消料の支払いを要するもののみをすべて選んでいるものはどれか(いずれも取消料の支払いを要する期間内の解除とする。)。
 a.旅行者の二親等以内の親族が死亡したとき。
 b.旅行者が入院し,その旨を証明する医師の診断書が旅行業者に提出されたとき。
 c.確定書面には,「A航空のビジネスクラス」と記載されていたが,旅行業者によって,「B航空のビジネスクラス」に変更されたとき。
 d.旅行者が集合場所であるバスターミナルの最寄駅に向かう鉄道で人身事故の影響による運転見合わせが発生し,確定書面に記載された出発時刻に間に合わないことが判明したことから,当該鉄道会社の遅延証明書の交付を受けた旨を旅行業者に申し出たとき。

ア.a,b  イ.c,d  ウ.a,b,d  エ.a,b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:約款(募集)16条1項は,旅行者はいつでも契約を解除することができるが,解除するには取消料の支払を必要とすることを原則的に規定しています。一方で,同条2項は,例外的に取消料の支払なく契約の解除をすることができる場合を列挙しています。したがって,同条2項各号事由に該当しない限りは,取消料の支払が必要となります。

(旅行者の解除権)
第十六条 旅行者は,いつでも別表第一に定める取消料を当社に支払って募集型企画旅行契約を解除することができます。通信契約を解除する場合にあっては,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして取消料の支払いを受けます。
2 旅行者は,次に掲げる場合において,前項の規定にかかわらず,旅行開始前に取消料を支払うことなく募集型企画旅行契約を解除することができます。
 一 当社によって契約内容が変更されたとき。ただし,その変更が別表第二上欄に掲げるものその他の重要なものであるときに限ります
 二 第十四条第一項の規定に基づいて旅行代金が増額されたとき。
 三 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービスの提供の中止,官公署の命令その他の事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となり,又は不可能となるおそれが極めて大きいとき。
 四 当社が旅行者に対し,第十条第一項の期日までに,確定書面を交付しなかったとき。
 五 当社の責に帰すべき事由により,契約書面を記載した旅行日程に従った旅行の実施が不可能となったとき。
3,4 略

別表第二 変更補償金(第二十九条第一項関係)(抜粋)
一 契約書面に記載した旅行開始日又は旅行終了日の変更
二 契約書面に記載した入場する観光地又は観光施設(レストランを含みます。)その他の旅行の目的地の変更
三 契約書面に記載した運送機関の等級又は設備のより低い料金のものへの変更(変更後の等級及び設備の料金の合計額が契約書面に記載した等級及び設備のそれを下回った場合に限ります。)
四 契約書面に記載した運送機関の種類又は会社名の変更
五 契約書面に記載した本邦内の旅行開始地たる空港又は旅行終了地たる空港の異なる便への変更
六 契約書面に記載した本邦内と本邦外との間における直行便の乗継便又は経由便への変更
七 契約書面に記載した宿泊機関の種類又は名称の変更
八 契約書面に記載した宿泊機関の客室の種類,設備,景観その他の客室の条件の変更
九 前各号に掲げる変更のうち契約書面のツアー・タイトル中に記載があった事項の変更


cについては,確定書面に「A航空のビジネスクラス」と記載されているため,これが契約内容となっていることから,「B航空のビジネスクラス」への変更は契約内容の変更にあたります。そうすると,cは,約款(募集)16条2項1号事由に該当する可能性があります。もっとも,同号ただし書は,契約内容の変更のうち,別表第二上欄に掲げるもののような重要なものの変更に限るとしていますから,別表第二を確認すると,4号に該当することが分かります。したがって,cは,取消料を支払うことなく契約を解除することができます。
a,b及びdについては,約款(募集)16条2項各号事由のいずれにも該当しないため,契約の解除にあたり取消料の支払いが必要となります。
以上から,a,b及びdは取消料の支払いが必要,cは取消料の支払いが不要となるため,正解はウになります。

(7)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の解除権等-旅行開始前の解除」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか(選択肢エ.以外は,解除に係る旅行者への理由説明を行うものとする。)。
 ア.旅行業者は,旅行者が契約内容に関し合理的な範囲を超える負担を求めたときは,契約を解除することがある。
 イ.旅行業者は,天災地変,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止その他の旅行業者の関与しえない事由が生じた場合において,契約書面に記載した旅行日程に従った旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となるおそれが極めて大きいときは,契約を解除することがある。
 ウ.9月5日に実施する日帰りの国内旅行において,参加する旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったことから,旅行業者が当該旅行の契約を解除をしようとするときは,9月1日までに当該旅行を中止する旨を旅行者に通知する。
 エ.旅行者が契約書面に記載する期日までに旅行代金を支払わないときは,旅行業者は,当該期日において旅行者が契約を解除したものとする。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)17条1項4号の通りですから,正しいです。また,イは,同項7号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります
 一~三 略
 四 旅行者が,契約内容に関し合理的な範囲を超える負担を求めたとき
 五,六 略
 七 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合において,契約書面に記載した旅行日程に従った旅行の安全かつ円滑な実施が不可能となり,又は不可能となるおそれが極めて大きいとき
 八,九
2,3 略


ウについて,旅行者数が契約書面記載の最少催行人員に達しないことは,約款(募集)17条1項5号該当事由となるため,解除の通知について約款(募集)17条3項の制限を受けます。同項かっこ書きは,日帰り旅行の場合は,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって3日目より前に通知する必要があるため,9月5日実施の日帰り旅行の中止の通知は,その前日である9月4日の3日前の9月1日までにすることとなります。したがって,ウは正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~四 略
 五 旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったとき
 六~九 略
2 略
3 当社は,第一項第五号に掲げる事由により募集型企画旅行契約を解除しようとするときは,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって,国内旅行にあっては十三日目(日帰り旅行については,三日目に当たる日より前に,海外旅行にあっては二十三日目(別表第一に規定するピーク時に旅行を開始するものについては三十三日目)に当たる日より前に,旅行を中止する旨を旅行者に通知します


エについて,約款(募集)17条2項は,契約書面に記載する期日の翌日において解除したものとする旨を規定しています。したがって,「当該期日において」としている点が誤りです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 略
2 旅行者が第十二条第一項の契約書面に記載する期日までに旅行代金を支払わないときは,当該期日の翌日において旅行者が募集型企画旅行契約を解除したものとします。この場合において,旅行者は,当社に対し,前条第一項に定める取消料に相当する額の違約料を支払わなければなりません。
3 略


(8)募集型企画旅行契約の部「旅行代金の払戻し」「契約解除後の帰路手配」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか(選択肢ウ.エ.は,通信契約でないものとする。)。
 ア.旅行者が病気により旅行の継続に耐えられないという事由で,旅行開始後に旅行業者が契約を解除したときは,旅行業者は,旅行者の求めに応じて,旅行者が当該旅行の出発地に戻るために必要な旅行サービスの手配を引き受ける。
 イ.旅行業者は,通信契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,提携するクレジットカード会社のカード会員規約に従って,当該旅行者に対し当該金額を払い戻す。
 ウ.宿泊機関の利用人員により旅行代金が異なる旨を契約書面に記載した場合の契約において,旅行者の都合で利用人員が変更になり,旅行代金が減額され払い戻すべき金額が生じたときは,旅行業者は,契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して30日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻す。
 エ.7月15日を旅行開始日とする4泊5日の国内旅行において,旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったことから,旅行業者が当該旅行を中止し契約を解除する旨を7月1日旅行者に通知した場合は,旅行業者は,7月9日までに払い戻すべき金額を払い戻す。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)20条1項,18条1項1号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権-旅行開始後の解除)
第十八条 当社は,次に掲げる場合において,旅行開始後であっても,旅行者に理由を説明して,募集型企画旅行契約の一部を解除することがあります。
 一 旅行者が病気,必要な介助者の不在その他の事由により旅行の継続に耐えられないとき
 二,三 略
 四 天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合であって,旅行の継続が不可能となったとき。
2,3 略
(契約解除後の帰路手配)
第二十条 当社は,第十八条第一項第一号又は第四号の規定によって旅行開始後に募集型企画旅行契約を解除したときは,旅行者の求めに応じて,旅行者が当該旅行の出発地に戻るために必要な旅行サービスの手配を引き受けます
2 略


イは,約款(募集)19条2項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の払戻し)
第十九条 略
2 当社は,旅行者と通信契約を締結した場合であって,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により通信契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,提携会社のカード会員規約に従って,旅行者に対し当該金額を払い戻します。この場合において,当社は,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し払い戻すべき額を通知するものとし,旅行者に当該通知を行った日をカード利用日とします。
3 略


ウは,約款(募集)19条1項,14条5項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2~4 略
5 当社は,運送・宿泊機関等の利用人員により旅行代金が異なる旨を契約書面に記載した場合において,募集型企画旅行契約の成立後に当社の責に帰すべき事由によらず当該利用人員が変更になったときは,契約書面に記載したところにより旅行代金の額を変更することがあります。
(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します
2,3 略


エについて,約款(募集)19条1項,17条1項5号は,旅行者数が最少催行人員に達しないことを理由としてする旅行開始前の解除に伴い払戻金が生じた場合は,解除の翌日から起算して7日以内に当該金額を払い戻す旨規定しています。7月1日に解除の通知をした場合には,その翌日である7月2日から起算して7日目である7月8日までに払戻金を払い戻すことになります。したがって,エは,「7月9日までに払い戻すべき金額を払い戻す」としている点が誤りです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~四 略
 五 旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったとき
 六~九 略
2,3 略
(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します
2,3 略


(9)募集型企画旅行契約の部「団体・グループ契約」「契約責任者」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.日帰りの国内旅行であって,添乗員その他の者が当該旅行に同行する場合においても,契約責任者は,旅行業者が定める日までに,構成者の名簿を旅行業者に提出しなければならない。
 イ.旅行業者は,契約責任者と契約を締結する場合において,申込金の支払いを受けることなく契約の締結を承諾することがある。
 ウ.旅行業者は,特約を結んだ場合を除き,契約責任者はその団体・グループを構成する旅行者の契約の締結に関する一切の代理権を有しているものとみなす。
 エ.旅行業者は,契約責任者が団体・グループに同行しない場合,旅行開始後においては,あらかじめ契約責任者が選任した構成者を契約責任者とみなす。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,約款(募集)22条2項は,団体・グループ契約の場合には,契約責任者が構成者の名簿を旅行業者に提出しなければならない旨を規定しており,これの例外を定めた規定は存在しません。したがって,日帰り国内旅行で添乗員等が同行する場合であっても,約款(募集)22条2項の適用があります。したがって,アは正しいです。

(契約責任者)
第二十二条 略
2 契約責任者は,当社が定める日までに,構成者の名簿を当社に提出しなければなりません
3,4 略


イについて,約款(募集)21条は,団体・グルーブ契約については第5章の規定を適用するとしているところ,第5章には,申込金の支払いなく旅行業者が契約締結を承諾することがある旨を定めた規定は存在しません。したがって,イは誤りです。

第五章 団体・グループ契約
(団体・グループ契約)
第二十一条 当社は,同じ行程を同時に旅行する複数の旅行者がその責任ある代表者(以下「契約責任者」といいます。)を定めて申し込んだ募集型企画旅行契約の締結については,本章の規定を適用します。
(契約責任者)
第二十二条 当社は,特約を結んだ場合を除き,契約責任者はその団体・グループを構成する旅行者(以下「構成者」といいます。)の募集型企画旅行契約の締結に関する一切の代理権を有しているものとみなし,当該団体・グループに係る旅行業務に関する取引は,当該契約責任者との間で行います。
2 契約責任者は,当社が定める日までに,構成者の名簿を当社に提出しなければなりません。
3 当社は,契約責任者が構成者に対して現に負い,又は将来負うことが予測される債務又は義務については,何らの責任を負うものではありません。
4 当社は,契約責任者が団体・グループに同行しない場合,旅行開始後においては,あらかじめ契約責任者が選任した構成者を契約責任者とみなします。


ウは,約款(募集)22条1項の通りですから,正しいです。

(契約責任者)
第二十二条 当社は,特約を結んだ場合を除き,契約責任者はその団体・グループを構成する旅行者(以下「構成者」といいます。)の募集型企画旅行契約の締結に関する一切の代理権を有しているものとみなし,当該団体・グループに係る旅行業務に関する取引は,当該契約責任者との間で行います。
2~4 略


エは,約款(募集)22条4項の通りですから,正しいです。

(契約責任者)
第二十二条 略
2,3 略
4 当社は,契約責任者が団体・グループに同行しない場合,旅行開始後においては,あらかじめ契約責任者が選任した構成者を契約責任者とみなします


(10)募集型企画旅行契約の部「旅程管理」「添乗員等の業務」「保護措置」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,旅程管理の措置を講じたにもかかわらず,契約内容を変更せざるを得ない場合であって,代替サービスの手配を行い,この際,旅行日程を変更するときは,変更後の旅行日程が当初の旅行日程の趣旨にかなうものとなるよう努め,契約内容の変更を最小限にとどめるよう努力する。
 イ.旅行業者は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがある。この場合において,これが旅行業者の責に帰すべき事由によるものでなくとも,旅行業者は,当該措置に要した費用を負担する。
 ウ.旅行業者は,旅行の内容により添乗員その他の者を同行させて旅程管理業務その他当該旅行に付随して旅行業者が必要と認める業務の全部又は一部を行わせることがある。
 エ.旅行業者は,旅行者が旅行中旅行サービスを受けることができないおそれがあると認められるときは,契約に従った旅行サービスの提供を確実に受けられるために必要な措置を講ずる。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,約款(募集)23条2号の通りですから,正しいです。また,エは,同条1号の通りですから,正しいです。

(旅程管理)
第二十三条 当社は,旅行者の安全かつ円滑な旅行の実施を確保することに努力し,旅行者に対し次に掲げる業務を行います。ただし,当社が旅行者とこれと異なる特約を結んだ場合には,この限りではありません。
 一 旅行者が旅行中旅行サービスを受けることができないおそれがあると認められるときは,募集型企画旅行契約に従った旅行サービスの提供を確実に受けられるために必要な措置を講ずること
 二 前号の措置を講じたにもかかわらず,契約内容を変更せざるを得ないときは,代替サービスの手配を行うこと。この際,旅行日程を変更するときは,変更後の旅行日程が当初の旅行日程の趣旨にかなうものとなるよう努めること,また,旅行サービスの内容を変更するときは,変更後の旅行サービスが当初の旅行サービスと同様のものとなるよう努めること等,契約内容の変更を最小限にとどめるよう努力すること


イについて,約款(募集)26条は,保護措置の費用負担を,旅行業者の帰責事由によるものでないときは旅行者としています。したがって,イは,「旅行業者の責に帰すべき事由によるものでなくとも,旅行業者は,当該措置に要した費用を負担する」としている点が誤りです。

(保護措置)
第二十六条 当社は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがあります。この場合において,これが当社の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担とし,旅行者は当該費用を当社が指定する期日までに当社の指定する方法で支払わなければなりません


ウは,約款(募集)25条1項の通りですから,正しいです。

(添乗員等の業務)
第二十五条 当社は,旅行の内容により添乗員その他の者を同行させて第二十三条各号に掲げる業務その他当該募集型企画旅行に付随して当社が必要と認める業務の全部又は一部を行わせることがあります


(11)募集型企画旅行契約の部「旅行業者の責任」に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者の過失により旅行者の手荷物に与えた損害を賠償する場合においては,旅行業者に重大な過失がある場合を除き,その限度額を旅行者1名につき15万円とする。
 イ.手配代行者の過失により旅行者の手荷物に損害を与えたときは,当該手配代行者がその損害を賠償する責に任じ,旅行業者はその責に任じない。
 ウ.旅行者が定められた旅行の行程から離脱する場合において,離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ旅行業者に届け出ていたときであっても,その離脱中に,旅行業者の過失によって当該旅行者が被った損害に関して,旅行業者は,その損害を賠償する責に任じない。
 エ.旅行業者の過失により旅行者の身体に与えた損害については,国内旅行にあっては損害発生の翌日から起算して1年以内に旅行者から旅行業者に対して通知があったときに限り,旅行業者は,その損害を賠償する責に任じる。


正解:ア(配点:4)
解説:アは,約款(募集)27条3項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第二十七条 略
2 略
3 当社は,手荷物について生じた第一項の損害については,同項の規定にかかわらず,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては十四日以内に,海外旅行にあっては二十一日以内に当社に対して通知があったときに限り,旅行者一名につき十五万円を限度(当社に故意又は重大な過失がある場合を除きます。)として賠償します。


イについて,約款(募集)27条3項は,「第一項の損害」についての特則的規定として位置づけられるところ,「第一項の損害」には,条文上,旅行業者の与えた損害のみならず手配代行者のそれも含められています。そして,同項は,損害賠償責任を負う主体を「当社は」としているため,旅行業者は,手配代行者の与えた損害についても責任を負うことになります。したがって,イは,「当該手配代行者がその損害を賠償する責に任じ,旅行業者はその責に任じない」としている点が誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2 略
3 当社は手荷物について生じた第一項の損害については,同項の規定にかかわらず,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては十四日以内に,海外旅行にあっては二十一日以内に当社に対して通知があったときに限り,旅行者一名につき十五万円を限度(当社に故意又は重大な過失がある場合を除きます。)として賠償します


ウについて,約款(募集)27条1項は,旅行業者は,「募集型企画旅行契約の履行に当たって」損害を与えたときは賠償責任を負うとしています。離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ旅行業者に届け出ている場合には,旅行者は企画旅行参加中として扱われるため,離脱中であっても「契約の履行」中と考えることができます。したがって,ウは,届出があるにもかかわらず離脱中の損害賠償責任を負わないとしている点で誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2,3 略


エについて,約款(募集)27条1項は,旅行業者は損害発生の翌日から起算して2年以内に通知があったときに損害賠償を行う旨規定しています。したがって,エは,「1年以内に」としている点が誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります
2,3 略


(12)受注型企画旅行契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,契約において,旅行者が旅行業者の定める旅行日程に従って,運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受ける。
 イ.通信契約を締結したときは,旅行業者は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして契約書面に記載する金額の旅行代金の支払いを受ける。
 ウ.旅行業者は,企画書面において旅行代金の内訳として企画料金の金額を明示した場合には,契約書面に当該金額を明示しない。
 エ.旅行業者は,申込金の支払いを受けることなく契約を締結する旨を記載した書面を契約責任者に交付することにより,契約を成立させることがある。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,約款(受注)3条の通りですから,正しいです。

(旅行契約の内容)
第三条 当社は,受注型企画旅行契約において,旅行者が当社の定める旅行日程に従って,運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービス(以下「旅行サービス」といいます。)の提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受けます


イは,約款(受注)12条2項の通りですから,正しいです。

(旅行代金)
第十二条 略
2 通信契約を締結したときは,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして契約書面に記載する金額の旅行代金の支払いを受けます。また,カード利用日は旅行契約成立日とします。


ウについて,約款(受注)9条2項は,企画書面において企画料金の金額を明示した場合は,当該金額を契約書面において明示する旨規定しています。したがって,ウは,「契約書面に当該金額を明示しない」としている点が誤りです。

(契約書面の交付)
第九条 略
2 当社は,第五条第一項の企画書面において企画料金の金額を明示した場合は,当該金額を前項の契約書面において明示します
3 略


エは,約款(受注)23条1項,2項の通りですから,正しいです。

(契約成立の特則)
第二十三条 当社は,契約責任者と受注型企画旅行契約を締結する場合において,第六条第一項の規定にかかわらず,申込金の支払いを受けることなく受注型企画旅行契約の締結を承諾することがあります。
2 前項の規定に基づき申込金の支払いを受けることなく受注型企画旅行契約を締結する場合には,当社は,契約責任者にその旨を記載した書面を交付するものとし,受注型企画旅行契約は,当社が当該書面を交付した時に成立するものとします


(13)受注型企画旅行契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,契約の申込みをしようとする旅行者からの依頼があったときは,業務上の都合があるときを除き,当該依頼の内容に沿って作成した旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件に関する企画の内容を記載した企画書面を交付する。
 イ.企画書面に記載された企画の内容に関し,旅行業者に通信契約の申込みをしようとする旅行者は,会員番号その他の事項を旅行業者に通知しなければならない。
 ウ.旅行者は,旅行業者に対し,旅行日程,旅行サービスの内容その他の契約の内容を変更するよう求めることができる。
 エ.旅行を実施するに当たり利用する宿泊機関の宿泊料金が,著しい経済情勢の変化等により,企画書面の交付の際に明示した宿泊料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額又は減額される場合においては,旅行業者は,その増額又は減額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加し,又は減少することができる。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,約款(受注)5条1項の通りですから,正しいです。

(企画書面の交付)
第五条 当社は,当社に受注型企画旅行契約の申込みをしようとする旅行者からの依頼があったときは,当社の業務上の都合があるときを除き,当該依頼の内容に沿って作成した旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件に関する企画の内容を記載した書面(以下「企画書面」といいます。)を交付します
2 略


イは,約款(受注)6条2項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第六条 略
2 前条第一項の企画書面に記載された企画の内容に関し,当社に通信契約の申込みをしようとする旅行者は,前項の規定にかかわらず,会員番号その他の事項を当社に通知しなければなりません
3~5 略


ウは,約款(受注)13条1項の通りですから,正しいです。

(契約内容の変更)
第十三条 旅行者は,当社に対し,旅行日程,旅行サービスの内容その他の受注型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更するよう求めることができます。この場合において,当社は,可能な限り旅行者の求めに応じます。
2 略


エについて,約款(受注)14条1項は,運送機関の運賃・料金に大幅な増額・減額がある場合に,旅行代金を増額・減額することができる旨規定していますが,宿泊機関について同様の定めを置いていません。したがって,エは,誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 受注型企画旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金(以下この条において「適用運賃・料金」といいます。)が,著しい経済情勢の変化等により,受注型企画旅行の企画書面の交付の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額又は減額される場合においては,当社は,その増額又は減額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加し,又は減少することができます。
2~5 略


(14)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者は,旅行者から旅行業者に対し約款に定める契約内容の重要な変更が生じた旨の通知があったときに限り,旅行終了日の翌日から起算して30日以内に旅行者に対し変更補償金を支払う。
 イ.旅行業者は,旅行者に対し変更補償金を支払った後に,当該変更について旅行業者の責任が発生することが明らかになった場合は,当該変更に係る変更補償金に加え損害賠償金を支払う。
 ウ.旅行業者が変更補償金の支払いが必要となる契約内容の重要な変更が1件生じたことを,旅行開始当日の旅行の受付を行う前に旅行者に通知した場合は,旅行業者は,旅行代金に約款の定める「旅行開始前の1件あたりの率(%)」を乗じた額以上の変更補償金を旅行者に対し支払う。
 エ.旅行業者は,約款に定める契約内容の重要な変更が生じた場合において,当該変更が手配代行者の過失によるものであることが明らかであるときは,旅行者に対し変更補償金を支払わない。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,約款(募集)29条1項柱書によれば,契約内容の重要な変更があった場合は,通知の有無にかかわらず変更補償金を支払う旨規定しています。したがって,アは,誤りです。なお,約款(受注)30条1項柱書も同趣旨です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,二 略
2 略


イについて,約款(募集)29条3項は,変更補償金支払後に旅行業者の責任の発生が明らかになった場合,旅行者は変更補償金を旅行業者に返還する旨が規定されています。したがって,旅行者は,変更補償金と損害賠償金を二重に受領することはできないので,イは,誤りです。なお,約款(受注)30条3項も同趣旨です。

(旅程保証)
第二十九条 略
2 略
3 当社が第一項の規定に基づき変更補償金を支払った後に,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかになった場合には,旅行者は当該変更に係る変更補償金を当社に返還しなければなりません。この場合,当社は,同項の規定に基づき当社が支払うべき損害賠償金の額と旅行者が返還すべき変更補償金の額とを相殺した残額を支払います


ウについて,約款(募集)29条1項柱書は,変更補償金の額を別表第二記載の率に従って計算することとしています。そこで,別表第二を見ると,前記の率について,「旅行開始前」と「旅行開始後」とで別々に規定されています。そして,別表第二注1によれば,「旅行開始前」とは,当該変更について旅行開始日の前日までに旅行者に通知した場合をいい,「旅行開始後」とは,当該変更について旅行開始当日以降に旅行者に通知した場合をいうとされています。そうすると,ウは,旅行開始当日に通知しているため,「旅行開始後」の率が適用されることとなりますから,誤りです。なお,約款(受注)30条1項柱書も同趣旨です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,二 略
2,3 略

18_convert_20200316210609.png

エについて,約款(募集)29条1項柱書ただし書は,約款(募集)27条1項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,変更補償金は支払わない旨規定しています。そして,手配代行者の過失によって契約内容重要な変更が生じた結果,旅行者に損害が生じたときは,旅行業者が約款(募集)27条1項の規定に基づく責任を負います。したがって,エは,これらの規定通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2,3 略
(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません
 一,二 略
2,3 略


(15)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「旅程保証」に関する次の記述のうち,変更
補償金の支払いを要しないものはどれか。
(注1)本設問における変更に至った原因は,旅行開始後に発生した旅行業者の責任によらないものとする。
(注2)いずれも約款に定める旅程保証の免責事由に該当しないものとする。
(注3)変更補償金を支払う場合は,約款に定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。
 ア.確定書面には,「オーシャンビュー,洋室,バス付き」の部屋に宿泊と記載していたが,同じホテルの「マウンテンビュー,和室,バスなし」に変更となったとき。
 イ.確定書面には,「A航空139便で伊丹空港に帰着後,同空港にて解散」と記載していたが,「A航空229便で関西国際空港に帰着後,同空港にて解散」に変更となったとき。
 ウ.確定書面には,「第3日目:A公園を散策」と記載していたが,「第2日目」に変更となったとき。
 エ.確定書面に記載していた入場料無料の「A資料館」での観覧が,入場料有料の「B博物館」に変更となったとき。


正解:ウ(配点:4)
解説:約款(募集)29条1項柱書は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更があった場合に,変更補償金を支払う旨規定しています。そこで,各選択肢が,別表第二上欄に掲げる事由に該当するかどうかを判断していくことになります。
 アは,別表第二の8号に該当しますから,変更補償金の支払いが必要です。
 イは,別表第二の5号に該当しますから,変更補償金の支払いが必要です。
 ウについては,別表第二のいずれにも該当しないため,変更補償金の支払いは不要です。
 エは,別表第二の2号に該当しますから,変更補償金の支払いが必要です。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,二 略
2,3 略

18_convert_20200316210609.png

(16)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「特別補償」「特別補償規程」に関する次の記述のうち,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者が損害賠償責任に基づき損害賠償金を支払う場合において,特別補償規程に基づく旅行業者の補償金支払義務は,旅行業者が支払うべき当該損害賠償金(特別補償規程により損害賠償金とみなされる補償金を含む。)に相当する額だけ縮減する。
 b.添乗員,旅行業者の使用人又は代理人の受付が行われない場合において,旅行者がサービスの提供を最初に受ける運送・宿泊機関等が宿泊機関であるときは,当該施設への入場時から企画旅行参加中となる。
 c.国内旅行の参加中に発生した大地震によって旅行者が身体に傷害を被り,その直接の結果として,20日間の入院をした場合は,旅行業者は,当該旅行者に特別補償規程で定める入院見舞金を支払う。
 d.国内旅行の参加中に交通事故によって旅行者が身体に傷害を被り,その直接の結果として,救急搬送先の病院で入院3日目に死亡した場合においては,旅行業者は,特別補償規程に基づき、死亡補償金だけでなく入院見舞金も支払う。
ア.a,b  イ.c,d  ウ.a,b,d  エ.a,b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:aは,約款(募集)28条3項の通りですから,正しいです。なお,約款(受注)29条3項も同趣旨です。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2,3 略
(特別補償)
第二十八条 当社は,前条第一項の規定に基づく当社の責任が生ずるか否かを問わず,別紙特別補償規程で定めるところにより,旅行者が募集型企画旅行参加中にその生命,身体又は手荷物の上に被った一定の損害について,あらかじめ定める額の補償金及び見舞金を支払います。
2 前項の損害について当社が前条第一項の規定に基づく責任を負うときは,その責任に基づいて支払うべき損害賠償金の額の限度において,当社が支払うべき前項の補償金は,当該損害賠償金とみなします。
3 前項に規定する場合において,第一項の規定に基づく当社の補償金支払義務は,当社が前条第一項の規定に基づいて支払うべき損害賠償金(前項の規定により損害賠償金とみなされる補償金を含みます。)に相当する額だけ縮減するものとします
4 略


bは,約款(補償)2条3項2号ホの通りですから,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2 この規程において「企画旅行参加中」とは,旅行者が企画旅行に参加する目的をもって当社があらかじめ手配した乗車券類等によって提供される当該企画旅行日程に定める最初の運送・宿泊機関等のサービスの提供を受けることを開始した時から最後の運送・宿泊機関等のサービスの提供を受けることを完了した時までの期間をいいます。ただし,旅行者があらかじめ定められた企画旅行の行程から離脱する場合において,離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ当社に届け出ていたときは,離脱の時から復帰の予定の時までの間は「企画旅行参加中」とし,また,旅行者が離脱及び復帰の予定日時をあらかじめ当社に届け出ることなく離脱したとき又は復帰の予定なく離脱したときは,その離脱の時から復帰の時までの間又はその離脱した時から後は「企画旅行参加中」とはいたしません。また,当該企画旅行日程に,旅行者が当社の手配に係る運送・宿泊機関等のサービスの提供を一切受けない日(旅行地の標準時によります。)が定められている場合において,その旨及び当該日に生じた事故によって旅行者が被った損害に対しこの規程による補償金及び見舞金の支払いが行われない旨を契約書面に明示したときは,当該日は「企画旅行参加中」とはいたしません。
3 前項の「サービスの提供を受けることを開始した時」とは,次の各号のいずれかの時をいいます
 一 添乗員,当社の使用人又は代理人が受付を行う場合は,その受付完了時
 二 前号の受付が行われない場合において,最初の運送・宿泊機関等が,
  イ~ニ 略
  ホ 宿泊機関であるときは,当該施設への入場時
  ヘ 略


cについて,約款(補償)8条に定める「入院見舞金」は「補償金等」に含まれるところ(約款(補償)1条1項),約款(補償)4条1号は,地震によって国内旅行の旅行者が傷害を負っても,補償金等を支払わない旨規定しています。したがって,cは,誤りです。

(当社の支払責任)
第一条 当社は,当社が実施する企画旅行に参加する旅行者が,その企画旅行参加中に急激かつ偶然な外来の事故(以下「事故」といいます。)によって身体に傷害を被ったときに,本章から第四章までの規定により,旅行者又はその法定相続人に死亡補償金,後遺障害補償金,入院見舞金及び通院見舞金(以下「補償金等」といいます。)を支払います。
2 略
(補償金等を支払わない場合-その二)
第四条 当社は,国内旅行を目的とする企画旅行の場合においては,前条に定めるほか,次の各号に掲げる事由によって生じた傷害に対しても,補償金等を支払いません
 一 地震,噴火又は津波
 二 略


dは,約款(補償)8条3項の通りですから,正しいです。

(入院見舞金の支払い)
第八条 略
2 略
3 当社は,旅行者一名について入院見舞金と死亡補償金又は入院見舞金と後遺障害補償金を重ねて支払うべき場合には,その合計額を支払います


以上から,a,b及びdが正しく,cが誤りのため,ウが正解です。

(17)募集型企画旅行契約の部及び受注型企画旅行契約の部「特別補償規程」の「携帯品損害補償」に関する次の記述のうち,携帯品損害補償金の支払いの対象とならないものはどれか(いずれも携帯品損害補償金を支払う場合は,約款に定める支払いが必要な最低額を上回っているものとする。)。
 ア.自由行動中に誤って落したことにより,機能に支障をきたしたデジタルカメラ
 イ.市内観光中の路上で,ひったくりに遭って取られたクラッチバッグ
 ウ.夕食を摂ったレストランの化粧室に置き忘れた指輪
 エ.リュックサックの中に一緒に入れていた液体化粧品の流出で,使用不能となったスマートフォン


正解:ウ(配点:4)
解説:まず,約款(補償)の携帯品損害補償を受けるためには,補償対象品(約款(補償)18条)が,企画旅行参加中に生じた偶然な事故によって損害を被ったことが必要です(約款(補償)16条)。デジタルカメラ,クラッチバッグ,指輪及びスマートフォンは,いずれも身の回り品といえ,約款(補償)18条2項の除外品に含まれていませんから,補償対象品にあたります。そして,ア~エのいずれのケースでも,企画旅行参加中に生じた偶然な事故によって損害が生じていますから,いずれについても携帯品損害補償を受ける適格がありそうです。しかし,携帯品損害補償を受ける要件が整っている場合であっても,約款(補償)17条又は17条の2のいずれかの事由に該当する場合には,損害補償金は支払われません。そこで選択肢をみると,ウの置き忘れのケースでは,約款(補償)17条1項11号に該当するため,損害補償金が支払われないこととなります。一方で,ア,イ及びエは,約款(補償)17条又は17条の2に掲げるいずれの事由にも該当しません。したがって,正解は,ウとなります。

(当社の支払責任)
第十六条 当社は,当社が実施する企画旅行に参加する旅行者が,その企画旅行参加中に生じた偶然な事故によってその所有の身の回り品(以下「補償対象品」といいます。)に損害を被ったときに,本章の規定により,携帯品損害補償金(以下「損害補償金」といいます。)を支払います。
(損害補償金を支払わない場合-その一)
第十七条 当社は,次の各号に掲げる事由によって生じた損害に対しては,損害補償金を支払いません
 一 旅行者の故意。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 二 旅行者と世帯を同じくする親族の故意。ただし,旅行者に損害補償金を受け取らせる目的でなかった場合は,この限りではありません。
 三 旅行者の自殺行為,犯罪行為又は闘争行為。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 四 旅行者が法令に定められた運転資格を持たないで,又は酒に酔って正常な運転ができないおそれがある状態で自動車又は原動機付自転車を運転している間に生じた事故。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 五 旅行者が故意に法令に違反する行為を行い,又は法令に違反するサービスの提供を受けている間に生じた事故。ただし,当該旅行者以外の者が被った損害については,この限りではありません。
 六 差押え,徴発,没収,破壊等国又は公共団体の公権力の行使。ただし,火災消防又は避難に必要な処置としてなされた場合を除きます。
 七 補償対象品の瑕疵。ただし,旅行者又はこれに代わって補償対象品を管理する者が相当の注意をもってしても発見し得なかった瑕疵を除きます。
 八 補償対象品の自然の消耗,さび,かび,変色,ねずみ食い,虫食い等
 九 単なる外観の損傷であって補償対象品の機能に支障をきたさない損害
 十 補償対象品である液体の流出。ただし,その結果として他の補償対象品に生じた損害については,この限りではありません。
 十一 補償対象品の置き忘れ又は紛失
 十二 第三条第一項第九号から第十二号までに掲げる事由
2 当社は,国内旅行を目的とする企画旅行の場合においては,前項に定めるほか,次の各号に掲げる事由によって生じた損害に対しても,損害補償金を支払いません。
 一 地震,噴火又は津波
 二 前号の事由に随伴して生じた事故又はこれらに伴う秩序の混乱に基づいて生じた事故
(損害補償金を支払わない場合-その二)
第十七条の二 当社は,旅行者が次の各号に掲げるいずれかに該当する事由がある場合には,損害補償金を支払わないことがあります。
 一 反社会的勢力に該当すると認められること。
 二 反社会的勢力に対して資金等を提供し,又は便宜を供与する等の関与をしていると認められること。
 三 反社会的勢力を不当に利用していると認められること。
 四 法人である場合において,反社会的勢力がその法人を支配し,又はその法人の経営に実質的に関与していると認められること。
 五 その他反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有していると認められること。
(補償対象品及びその範囲)
第十八条 補償対象品は,旅行者が企画旅行参加中に携行するその所有の身の回り品に限ります
2 前項の規定にかかわらず,次の各号に掲げるものは,補償対象品に含まれません。
 一 現金,小切手その他の有価証券,印紙,切手その他これらに準ずるもの
 二 クレジットカード,クーポン券,航空券,パスポートその他これらに準ずるもの
 三 稿本,設計書,図案,帳簿その他これらに準ずるもの(磁気テープ,磁気ディスク,シー・ディー・ロム,光ディスク等情報機器(コンピュータ及びその端末装置等の周辺機器)で直接処理を行える記録媒体に記録されたものを含みます。)
 四 船舶(ヨット,モーターボート及びボートを含みます。)及び自動車,原動機付自転車及びこれらの付属品
 五 山岳登はん用具,探検用具その他これらに類するもの
 六 義歯,義肢,コンタクトレンズその他これらに類するもの
 七 動物及び植物
 八 その他当社があらかじめ指定するもの


(18)手配旅行契約の部に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者と契約を締結しようとする旅行者が提出する申込金は,旅行代金,取消料その他の旅行者が旅行業者に支払うべき金銭の一部として取り扱われる。
 b.旅行業者は,契約責任者との間で契約を締結する場合において,申込金の支払いを受けることなく契約の締結の承諾により契約を成立させる場合には,その旨を記載した書面を交付するものとし,契約は,当該書面を交付した時に成立するものとする。
 c.「旅行代金」とは,旅行業者が旅行サービスを手配するために,運賃,宿泊料その他の運送・宿泊機関等に対して支払う費用のみをいう。
 d.旅行業者は,契約の履行に当たって,国内旅行にあっては手配の一部を手配代行者に代行させることはできず,すべての手配を旅行業者自らが行うことを要する。

ア.a,b  イ.a,b,c  ウ.a,c,d  エ.b,c,d


正解:ア(配点:4)
解説:aは,約款(手配)5条3項の通りですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 当社と手配旅行契約を締結しようとする旅行者は,当社所定の申込書に所定の事項を記入の上,当社が別に定める金額の申込金とともに,当社に提出しなければなりません。
2 略
3 第一項の申込金は,旅行代金,取消料その他の旅行者が当社に支払うべき金銭の一部として取り扱います


bは,約款(手配)20条2項の通りですから,正しいです。

(契約成立の特則)
第二十条 略
2 前項の規定に基づき申込金の支払いを受けることなく手配旅行契約を締結する場合には,当社は,契約責任者にその旨を記載した書面を交付するものとし,手配旅行契約は,当社が当該書面を交付した時に成立するものとします


cについて,約款(手配)2条3項は,「旅行代金」を,運賃,宿泊料その他の運送・宿泊機関等に対して支払う費用だけでなく,旅行業者所定の旅行業務取扱料金も含むものと定義しています。したがって,cは,誤りです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 この約款で「旅行代金」とは,当社が旅行サービスを手配するために,運賃,宿泊料その他の運送・宿泊機関等に対して支払う費用及び当社所定の旅行業務取扱料金(変更手続料金及び取消手続料金を除きます。)をいいます
4~6 略


dについて,約款(手配)4条は,手配の全部又は一部を手配代行者に代行させることができる旨を規定しており,これを制限する規定は設けられていません。したがって,dは,誤りです。

(手配代行者)
第四条 当社は,手配旅行契約の履行に当たって,手配の全部又は一部を本邦内又は本邦外の他の旅行業者,手配を業として行う者その他の補助者に代行させることがあります


以上から,a及びbが正しい一方,c及びdは誤りですから,正解はアとなります。

(19)手配旅行契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者が善良な管理者の注意をもって旅行サービスの手配をしたにもかかわらず,満員,休業,条件不適当等の事由により,運送・宿泊機関等との間で旅行サービスの提供をする契約を締結できなかったときには,旅行者は,旅行業者に対し,所定の旅行業務取扱料金を支払うことを要しない。
 イ.旅行者が所定の期日までに旅行代金を支払わないことから,旅行業者が契約を解除したときは,旅行者は,いまだ提供を受けていない旅行サービスに係る取消料,違約料その他の運送・宿泊機関等に対して既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を負担するほか,旅行業者に対し,所定の取消手続料金及び旅行業者が得るはずであった取扱料金を支払わなければならない。
 ウ.旅行業者は,旅行開始前において,運送・宿泊機関等の運賃・料金の改訂,為替相場の変動その他の事由により旅行代金の変動を生じた場合は,当該旅行代金を変更することがある。
 エ.旅行業者は,運送サービスの手配のみを目的とする契約であって,旅行代金と引換えに当該旅行サービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付するものについては,口頭による申込みを受け付けることがある。この場合において,契約は,旅行業者が契約の締結を承諾した時に成立するものとする。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,約款(手配)3条は,旅行業者が善管注意義務を果たしたときは,旅行サービスの提供をする契約を締結できなかった場合であっても,旅行者は,旅行業務取扱料金を支払わなければならない旨を規定しています。したがって,アは,誤りです。

(手配債務の終了)
第三条 当社が善良な管理者の注意をもって旅行サービスの手配をしたときは,手配旅行契約に基づく当社の債務の履行は終了します。したがって,満員,休業,条件不適当等の事由により,運送・宿泊機関等との間で旅行サービスの提供をする契約を締結できなかった場合であっても,当社がその義務を果たしたときは,旅行者は,当社に対し,当社所定の旅行業務取扱料金(以下「取扱料金」といいます。)を支払わなければなりません。通信契約を締結した場合においては,カード利用日は,当社が運送・宿泊機関等との間で旅行サービスの提供をする契約を締結できなかった旨,旅行者に通知した日とします。


イについて,旅行者が旅行代金を支払わないことは,約款(手配)14条1項1号の解除事由にあたるところ,同条2項は,同条1項に基づいて手配旅行契約が解除されたときは,旅行者は,費用を負担し,旅行業者所定の取消手続料金及び旅行業者が得るはずであった取扱料金を支払う旨を規定しています。したがって,イは,正しいです。

(旅行者の責に帰すべき事由による解除)
第十四条 当社は,次に掲げる場合において,手配旅行契約を解除することがあります。
 一 旅行者が所定の期日までに旅行代金を支払わないとき
 二 通信契約を締結した場合であって,旅行者の有するクレジットカードが無効になる等,旅行者が旅行代金等に係る債務の一部又は全部を提携会社のカード会員規約に従って決済できなくなったとき。
 三 旅行者が第六条第二号から第四号までのいずれかに該当することが判明したとき。
2 前項の規定に基づいて手配旅行契約が解除されたときは,旅行者は,いまだ提供を受けていない旅行サービスに係る取消料,違約料その他の運送・宿泊機関等に対して既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を負担するほか,当社に対し,当社所定の取消手続料金及び当社が得るはずであった取扱料金を支払わなければなりません


ウは,約款(手配)16条3項の通りですから,正しいです。

(旅行代金)
第十六条 略
2 略
3 当社は,旅行開始前において,運送・宿泊機関等の運賃・料金の改訂,為替相場の変動その他の事由により旅行代金の変動を生じた場合は,当該旅行代金を変更することがあります
4,5 略


エは,約款(手配)9条1項,2項の通りですから,正しいです。

(乗車券及び宿泊券等の特則)
第九条 当社は,第五条第一項及び前条第一項の規定にかかわらず,運送サービス又は宿泊サービスの手配のみを目的とする手配旅行契約であって旅行代金と引換えに当該旅行サービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付するものについては,口頭による申込みを受け付けることがあります
2 前項の場合において,手配旅行契約は,当社が契約の締結を承諾した時に成立するもとのします


(20)旅行相談契約の部に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者が約款に定めのない事項について,法令に反せず,かつ,旅行者の不利にならない範囲で書面により特約を結んだときは,その特約が約款に優先する。
 イ.旅行業者が相談に対する旅行業務取扱料金を収受することを約して,旅行者の委託により,旅行に必要な経費の見積りを行う業務を引き受けるだけでは,旅行相談契約とはならない。
 ウ.旅行業者は,申込書の提出を受けることなく電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による契約の申込みを受け付けることがある。この場合において,契約は,旅行業者が契約の締結を承諾した時に成立するものとする。
 エ.旅行業者が作成した旅行の計画に記載した運送・宿泊機関等について,満員等の事由により,運送・宿泊機関等との間で当該機関が提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供をする契約を旅行者が締結できなかったとしても,旅行業者はその責任を負わない。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,約款(相談)1条2項の通りですから,正しいです。

(適用範囲)
第一条 略
2 当社が法令に反せず,かつ,旅行者に不利にならない範囲で書面により特約を結んだときは,前項の規定にかかわらず,その特約が優先します


イについて,約款(相談)2条は,旅行業務取扱料金の収受を約して,旅行者の委託により,同条各号のいずれかの事由に該当する場合は「旅行相談契約」にあたる旨規定しているところ,同条3号は「旅行に必要な経費の見積もり」を挙げています。したがって,イは,誤りです。

(旅行相談契約の定義)
第二条 この約款で「旅行相談契約」とは,当社が相談に対する旅行業務取扱料金(以下「相談料金」といいます。)を収受することを約して,旅行者の委託により,次に掲げる業務を行うことを引き受ける契約をいいます
 一 旅行者が旅行の計画を作成するために必要な助言
 二 旅行の計画の作成
 三 旅行に必要な経費の見積り
 四 旅行地及び運送・宿泊機関等に関する情報提供
 五 その他旅行に必要な助言及び情報提供


ウは,約款(相談)3条3項の通りですから,正しいです。

(契約の成立)
第三条 略
2 略
3 当社は,前二項の規定にかかわらず,申込書の提出を受けることなく電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による旅行相談契約の申込みを受け付けることがあります。この場合において,旅行相談契約は,当社が契約の締結を承諾した時に成立するものとします
4 略


エは,約款(相談)6条2項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第六条 略
2 当社は,当社が作成した旅行の計画に記載した運送・宿泊機関等について,実際に手配が可能であることを保証するものではありません。したがって,満員等の事由により,運送・宿泊機関等との間で当該機関が提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供をする契約を締結できなかったとしても,当社はその責任を負うものではありません


2.一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.バス会社が収受する運賃及び料金は、乗車時において地方運輸局長に届け出て実施しているものによる。
 イ.バス会社は、契約責任者に対し、運送申込書を提出するときに所定の運賃及び料金の20%以上を、配車の日の前日までに所定の運賃及び料金の残額をそれぞれ支払うよう求める。
 ウ.バス会社は、旅行業者が手配旅行の実施のため、当該バス会社に旅客の運送を申し込む場合には、当該旅行業者に手配旅行の実施を依頼した者と運送契約を結ぶ。
 エ.バス会社に旅客の運送を申込む者は、運送申込書とともに、その添附書類として旅客の名簿を提出しなければならない。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,バス約款11条1項の通りですから,正しいです。

(運賃及び料金)
第11条 当社が収受する運賃及び料金は,乗車時において地方運輸局長に届け出て実施しているものによります
2 略


イは,バス約款13条1項の通りですから,正しいです。

(運賃及び料金の支払時期)
第13条 当社は,契約責任者に対し,第5条第1項の運送申込書を提出するときに所定の運賃及び料金の20%以上を,配車の日の前日までに所定の運賃及び料金の残額をそれぞれ支払うよう求めます
2 略


ウは,バス約款26条の通りですから,正しいです。

(手配旅行の場合の取扱い)
第26条 当社は,旅行業者が手配旅行の実施のため,当社に旅客の運送を申し込む場合には,当該旅行業者に手配旅行の実施を依頼した者と運送契約を結びます。この場合において,当該旅行業者が手配旅行の実施を依頼した者の代理人となるときは,当該旅行業者に対し,代理人であることの立証を求めることがあります。


エについて,バス約款5条には,旅客運送を申し込む者が運送申込書のほかに添付書類を提出しなければならない旨は規定されていません。したがって,エは,誤りです。

(運送の申込み)
第5条 当社に旅客の運送を申し込む者は,次の事項を記載した運送申込書を提出しなければなりません。
 ⑴ 申込者の氏名又は名称及び住所又は連絡先
 ⑵ 当社と運送契約を結ぶ者(以下「契約責任者」という。) の氏名又は名称及び住所
 ⑶ 旅客の団体の名称
 ⑷ 乗車申込人員
 ⑸ 乗車定員別又は車種別の車両数
 ⑹ 配車の日時及び場所
 ⑺ 旅行の日程(出発時刻,終着予定時刻,目的地,主たる経過地,宿泊又は待機を要する場合はその旨その他車両の運行に関連するもの)
 ⑻ 運賃の支払方法
 ⑼ 第12条に規定する運賃の割引の適用を受けるときは,その旨
 ⑽ 特約事項があるときは,その内容
2 前項第9号に該当する場合には,第1項の運送申込書に所定の証明書を添付しなければなりません。
3 略


3.海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款(フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関す
る標準運送約款)に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.「旅客」とは,徒歩客及び自動車航送を行う場合にあっては,自動車航送に係る自動車の運転者,乗務員,乗客その他の乗車人をいう。
 イ.旅客が自ら携帯して船室に持ち込む手回り品は,3辺の長さの和が2メートルで重量が30キログラムの物品であれば,手回り品の料金は無料である。
 ウ.フェリー会社は,旅客が乗船後に乗越しの申し出をした場合には,当該フェリーの輸送力に余裕がある場合に限り,その変更の取扱いに応じる。この場合には,フェリー会社は,変更後の乗船区間に対応する運賃及び料金の額と既に収受した運賃及び料金の額との差額を申し受ける。
 エ.フェリー会社は,災害時における円滑な避難,緊急輸送その他これらに類する旅客又は貨物の輸送を行う場合は,予定した船便の発航の中止又は使用船舶,発着日時,航行経路若しくは発着港の変更の措置をとることがある。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,フェリー約款2条1項の通りですから,正しいです。

(定義)
第二条 この運送約款で「旅客」とは,徒歩客及び自動車航送を行う場合にあつては,自動車航送に係る自動車の運転者,乗務員,乗客その他の乗車人をいいます
2~5 略


イについて,フェリー約款6条4項は,手回り品の重量が20キログラム以下であれば無料としています。また,同条5項は,フェリー約款2条4項2号及び3号に掲げる手回り品は無料としていますが,「3辺の和が2メートルで重量が30キログラムの物品」は同項1号に掲げられているので,無料となりません。したがって,イは,誤りです。

(定義)
第二条 略
2,3 略
4 この運送約款で「手回り品」とは,旅客が自ら携帯又は同伴して船室に持ち込む物であって,次の各号のいずれかに該当するものをいいます。
 ⑴ 三辺の長さの和が二メートル以下で,かつ,重量が三十キログラム以下の物品
 ⑵ 車いす(旅客が使用するものに限る。)
 ⑶ 身体障害者補助犬(身体障害者補助犬法(平成十四年法律第四十九号)第二条に規定する盲導犬,介助犬及び聴導犬であって,同法第十二条の規定による表示をしているものをいう。)
5 略
(運賃及び料金の額等)
第六条 略
2,3 略
4 重量の和が二十キログラム以下の手回り品の料金は,無料とします
5 第二条第四項第二号及び第三号に掲げる手回り品の料金は,無料とします


ウは,フェリー約款14条の通りですから,正しいです。

(乗越し等)
第十四条 旅客が乗船後に乗船券の券面記載の乗船区間,等級又は船室の変更を申し出た場合には,当社は,その輸送力に余裕があり,かつ,乗越し又は上位の等級若しくは船室への変更となる場合に限り,その変更の取扱いに応じます。この場合には,当社は,変更後の乗船区間,等級及び船室に対応する運賃及び料金の額と既に収受した運賃及び料金の額との差額を申し受け,これと引き換えに補充乗船券を発行します。


エは,フェリー約款5条3号の通りですから,正しいです。

(運航の中止等)
第5条 当社は,法令の規定によるほか,次の各号のいずれかに該当する場合は,予定した船便の発航の中止又は使用船舶,発着日時,航行経路若しくは発着港の変更の措置をとることがあります
 ⑴ 気象又は海象が船舶の航行に危険を及ぼすおそれがある場合
 ⑵ 天災、火災、海難、使用船舶の故障その他のやむを得ない事由が発生した場合
 ⑶ 災害時における円滑な避難、緊急輸送その他これらに類する旅客又は貨物の輸送を行う場合
 ⑷ 船員その他運送に携わる者の同盟罷業その他の争議行為が発生した場合
 ⑸ 乗船者の疾病が発生した場合など生命が危険にさらされ、又は健康が著しく損なわれるおそれがある場合
 ⑹ 使用船舶の奪取又は破壊等の不法行為が発生した場合
 ⑺ 旅客が第18条第1項各号に掲げる行為をし、又はしようとしていると信ずるに足りる相当な理由がある場合
 ⑻ 官公署の命令又は要求があつた場合


4.旅客鉄道会社(JR)の旅客営業規則に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.「乗車券類」とは,乗車券,急行券,特別車両券,寝台券,コンパートメント券及び座席指定券をいう。
 イ.急行券を所持する旅客は,急行列車の遅延により,着駅到着時刻に2時間以上遅延して到着したときは,急行料金の全額の払いもどしを請求することができる。
 ウ.小口団体(普通団体)に対する運送の申込みの受付期間は,当該団体の始発駅出発日の9箇月前の日から14日前の日までである。ただし,別に定める場合は12日前の日まで受け付けることがある。
 エ.小児の寝台料金は,大人の寝台料金を折半し,10円未満のは数を切り捨てて10円単位とした額とする。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,旅客営業規則18条の通りですから,正しいです。

(乗車券類の種類)
第十八条 乗車券類の種類は,次の各号に定めるとおりとする。
 ⑴ 乗車券
  イ 普通乗車券┳片道乗車券
         ┣往復乗車券
         ┗連続乗車券
  ロ 定期乗車券┳通勤定期乗車券
         ┣通学定期乗車券
         ┗特殊定期乗車券┳特別車両定期乗車券
                 ┗特殊均一定期乗車券
  ハ 普通回数乗車券
  ニ 団体乗車券
  ホ 貸切乗車券
 ⑵ 急行券┳特別急行券┳指定席特急券
      ┃     ┣立席特急券
      ┃     ┣自由席特急券
      ┃     ┗特定特急券
      ┗普通急行券
 ⑶ 特別車両券┳特別車両券(A)┳指定席特別車両券(A)
        ┃        ┗自由席特別車両券(A)
        ┗特別車両券(B)┳指定席特別車両券(B)
                 ┗自由席特別車両券(B)
 ⑷ 寝台券┳A寝台券
      ┗B寝台券
 ⑸ コンパートメント券
 ⑹ 座席指定券


イは,旅客営業規則282条1項2号イ又はハの通りですから,正しいです。

(列車の運行不能・遅延等の場合の取扱方)
第二百八十二条 旅客は,旅行開始後又は使用開始後に,次の各号の一に該当する事由が発生した場合には,事故発生前に購入した乗車券類について,当該各号の一に定めるいずれかの取扱いを選択のうえ請求することができる。ただし,定期乗車券及び普通回数乗車券を使用する旅客は,第二百八十四条に規定する無賃送還(定期乗車券による無賃送還を除く。),第二百八十五条に規定する他経路乗車又は第二百八十八条に規定する有効期間の延長若しくは旅客運賃の払いもどしの取扱いに限って請求することができる。
 ⑴ 略
 ⑵ 列車が運行時刻より遅延し,そのため接続駅で接続予定の列車の出発時刻から一時間以上にわたって目的地に出発する列車に接続を欠いたとき(接続を欠くことが確実なときを含む。)又は着駅到着時刻にニ時間以上遅延したとき(遅延することが確実なときを含む。)
  イ 第二百八十二条のニに規定する旅行の中止並びに旅客運賃及び料金の払いもどし
  ロ 略
  ハ 第二百八十四条に規定する無賃送還並びに旅客運賃及び料金の払いもどし
 ⑶ 略
2 略


ウは,旅客営業規則45条1項2号の通りですから,正しいです。

(団体旅客運送の申込)
第四十五条 第四十三条の規定により団体乗車券を購入しようとする旅客は,次の各号に掲げる期間に,その人員,行程,乗車する列車その他必要事項を記載した団体旅行申込書を提出して,団体旅客運送の申込みを行うものとする。ただし,特に定める場合は,当該各号に定める期間外においても,運送の申込みを受け付けることがある。
 ⑴ 大口団体にあっては,当該団体の始発駅出発日の九箇月前の日から二箇月前の日まで。
 ⑵ 前号以外の団体にあっては,当該団体の始発駅出発日の九箇月前の日から十四日前の日まで。ただし,別に定める場合は,十二日前の日まで受け付けることがある
  (注)第二号の小口団体(普通団体)に対する運送の申込みの受付期間(受付期限を十四日前の日までとしたもの)の例を示せば,次のとおりである。
   (例一)九月十五日に出発する場合は,前年十二月十五日から九月一日まで受け付ける。
   (例二)十一月三十日に出発する場合は,三月一日から十一月十六日まで受け付ける。
2,3 略


エについて,旅客営業規則74条1項は,小児の料金を折半の扱いとするものを急行料金及び座席指定料金に限っています。したがって,エは,誤りです。

(小児の旅客運賃・料金)
第七十四条 小児の片道普通旅客運賃,定期旅客運賃,急行料金又は座席指定料金は,次条に規定する場合を除いて,大人の片道普通旅客運賃,定期旅客運賃,急行料金又は座席指定料金をそれぞれ折半し,十円未満のは数を切り捨てて十円単位とした額(以下この方法を「は数整理」という。)とする。
2,3 略


5.モデル宿泊約款に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものを1つ選びなさい。
 a.宿泊客が,ホテル(旅館)内に持ち込んでフロントに預けなかった物品又は現金並びに貴重品に滅失,毀損等の損害が生じた場合において,宿泊客からあらかじめその種類及び価額の明告がなかったものについては,ホテル(旅館)に故意又は重大な過失がある場合を除き,ホテル(旅館)は所定の金額を限度としてその損害を賠償する。
 b.ホテル(旅館)が宿泊客に客室を提供し,使用が可能になったのち,宿泊客が任意に宿泊しなかった場合においても,宿泊料金は申し受ける。
 c.ホテル(旅館)は,宿泊客に契約した客室を提供できないときは,宿泊客の了解を得て,できる限り同一の条件による他の宿泊施設をあっ旋する。
 d.宿泊客が,宿泊中に当初の申込み時の宿泊日を超えて宿泊の継続を申し入れた場合,ホテル(旅館)は,その申し出がなされた時点で当初の宿泊契約が継続されたものとして処理する。

ア.a,b  イ.c,d  ウ.a,b,c  エ.a,b,c,d


正解:なし(配点:4)
解説:aについて,モデル宿泊約款15条2項は,その本文で,宿泊客がフロントに預けずに持ち込んだ物品等が,ホテル側の故意・過失により損害が生じたときは,ホテルがその損害を賠償する旨を規定しています。したがって,ホテル側に故意・過失なく損害が発生した場合は,ホテル側は損害を賠償する必要がないのが原則です。もっとも,同項ただし書は,宿泊客から明告のない場合は,ホテル側に故意・重過失がない限り,賠償額の上限を設けることができる旨を規定しています。そうすると,宿泊客からの明告がない場合の取扱いとしては,
 ・ホテルに故意・重過失がある場合→全額賠償(15条2項本文)
 ・ホテルに軽過失がある場合→上限額まで賠償(15条2項ただし書)
 ・ホテルが無過失の場合→賠償義務を負わない(15条2項本文反対解釈)
となるはずです。その上でaの選択肢を読むと,「故意又は重大な過失がある場合を除き」とあるので,それ以外の場合,つまりホテル側に軽過失がある場合とホテル側が無過失の場合のいずれの場合も想定して解答することが必要であるところ,そのいずれについても損害を賠償するとされています。したがって,aは,無過失の場合でも損害賠償義務を負うとしている点で誤りです。

(寄託物等の取扱い)
第十五条 略
2 宿泊客が,当ホテル(館)内にお持込みになった物品又は現金並びに貴重品であってフロントにお預けにならなかったものについて,当ホテル(館)の故意又は過失により滅失,毀損等の損害が生じたときは,当ホテル(館)は,その損害を賠償します。ただし,宿泊客からあらかじめ種類及び価額の明告のなかったものについては,当ホテル(館)に故意又は重大な過失がある場合を除き,  万円を限度として当ホテル(館)はその損害を賠償します


bは,モデル宿泊約款12条3項の通りですから,正しいです。

(料金の支払い)
第十二条 略
2 略
3 当ホテル(館)が宿泊客に客室を提供し,使用が可能になったのち,宿泊客が任意に宿泊しなかった場合においても,宿泊料金は申し受けます


cは,モデル宿泊約款14条1項の通りですから,正しいです。

(契約した客室の提供ができないときの取扱い)
第十四条 当ホテル(館)は,宿泊客に契約した客室を提供できないときは,宿泊客の了解を得て,できる限り同一の条件による他の宿泊施設をあっ旋するものとします
2 略


dについて,モデル宿泊約款2条2項は,当初の宿泊日を超えた宿泊の継続の申入れがあった場合は,申出のあった時点で新たな宿泊契約の申込みがあったものとして扱う旨規定しており,当初の宿泊契約とは別個の契約と捉えています。したがって,dは,誤りです。

(宿泊契約の申込み)
第二条 略
2 宿泊客が,宿泊中に前項第二号の宿泊日を超えて宿泊の継続を申し入れた場合,当ホテル(館)は,その申し出がなされた時点で新たな宿泊契約の申し込みがあったものとして処理します


6.国内旅客運送約款(全日本空輸)に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 ア.旅客の運送は,旅客が航空機に搭乗する日において有効な航空会社の運送約款及びこれに基づいて定められた規定が適用される。
 イ.航空会社が約款の定めに従い受託手荷物の引渡しを行う場合には,航空会社は,手荷物合符の持参人が当該手荷物の正当な受取人であるか否かを確認する義務を負う。
 ウ.航空券で予約事項に搭乗予定便が含まれないものの有効期間は,航空会社が特定の旅客運賃を適用する航空券について別段の定めをした場合を除き,航空券の発行の日及びその翌日から起算して1年間とする。
 エ.手荷物及び旅客が装着する物品の価額の合計が15万円を超える場合には,旅客はその価額を申告することができる。この場合には,航空会社は,従価料金として,申告価額の15万円を超える部分について1万円毎に10円を旅客から申し受ける。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,国内旅客運送約款2条2項の通りですから,正しいです。

(約款の適用)
第二条 略
2 旅客が航空機に搭乗する日において有効な運送約款及びこれに基づいて定められた規定が,当該旅客の運送に適用されるものとします
3 略


イについて,国内旅客運送約款30条3項は,航空会社が,受託手荷物の引渡しに際して,手荷物合符の持参人が当該手荷物の正当な受取人であるか否かを確認する義務を負わない旨を規定しています。したがって,イは,誤りです。

(受託手荷物の引渡し)
第三十条 略
2 略
3 前二項の定めに従い手荷物の引渡しを行う場合には,会社は,手荷物合符の持参人が当該手荷物の正当な受取人であるか否かを確認する義務を負いません。会社が正当な権利者であるか否かを確かめなかったことにより生ずる損害に対し,賠償の責に任じません。
4 略


ウは,国内旅客運送約款11条2項の通りですから,正しいです。

(有効期間)
第十一条 略
2 航空券で予約事項に搭乗予定便が含まれないものは,航空券発行日及び発行の日の翌日から起算して一年間有効とします。ただし,会社が特定の旅客運賃を適用する航空券について,別段の定めをした場合は,この限りではありません
3 略


エは,国内旅客運送約款40条の通りですから,正しいです。

(従価料金)
第四十条 手荷物及び旅客が装着する物品の価額の合計が十五万円を超える場合には,旅客はその価額を申告することができます。この場合には,会社は,従価料金として,申告価額の十五万円を超える部分について一万円毎に十円を申し受けます



●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-03-12(Thu)

【国内旅行業務取扱管理者試験】平成29年度第1問「旅行業法及びこれに基づく命令」

今回は,平成29年度第1問です。


(注)略称は次の通り
法:旅行業法
施行規則:旅行業法施行規則
施行令:旅行業法施行令
契約規則:旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則

(1) 次の記述から,法第1条「目的」に定められているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行の安全の確保及び旅行者の利便の増進
 b.旅行業等を営む者の業務の適正な運営の確保
 c.旅行業等を営む者の適正な利潤の確保
 d. 旅行業等を営む者についての登録制度の実施

ア.a,d  イ.b,c  ウ.a,b,d  エ.a,b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:法1条は,その目的を次の通り定めています。

(目的)
第一条 この法律は、旅行業等を営む者について登録制度を実施し、あわせて旅行業等を営む者の業務の適正な運営を確保するとともに、その組織する団体の適正な活動を促進することにより、旅行業務に関する取引の公正の維持、旅行の安全の確保及び旅行者の利便の増進を図ることを目的とする。


 a,b及びdは法文中に表れていますが,cはその旨の定めがありません。したがって,ウが正解となります。

(2) 法第2条「定義」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.報酬を得て,旅行者のため,運送等サービスの提供を受けることについて,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為を行う事業は,旅行業に該当する。
 イ.報酬を得て,専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行う事業は,旅行業に該当しない。
 ウ.報酬を得て,旅行業を営む者のため,運送等サービスを提供する者と契約を締結する行為を行う事業は,旅行業に該当しない。
 エ.報酬を得て,旅行に関する相談に応ずる行為を行う事業は,旅行業に該当しない。


正解:エ(配点:4)
解説:法2条は,次の通り規定しています(抜粋)。

(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは、報酬を得て、次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため、旅行者に対する運送サービスの提供について、代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一、二 略 
 三 旅行者のため、運送等サービスの提供を受けることについて、代理して契約を締結し、媒介をし、又は取次ぎをする行為
 四~八 略
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2~7 略


 アについては法2条1項3号に,エについては法2条1項9号にそれぞれ「旅行業」にあたるものとして掲げられており,イについては法2条1項柱書かっこ書きに「旅行業」から除外されるものとして定められている一方,ウについては法2条1項に掲げられていないため「旅行業」にあたりません。そうすると,ア,イ及びウは正しいことになり,エについては「旅行業」にあたるにもかかわらずあたらないとしている点で誤っています。

(3)報酬を得て,次の行為を事業として行う場合,旅行業の登録を受けなければならないものはどれか。
 ア.旅館が,自らの宿泊施設を利用して,昼食付きの日帰り入浴プランを旅行者に販売する行為
 イ.バス会社が,自らの行う運送と他人が経営する宿泊施設を利用した1泊2日の旅行を旅行者に販売する行為
 ウ.観光案内所が,テーマパークの入場チケットの販売に付随して,旅行者のために食事の手配をする行為
 エ.人材派遣会社が,旅行業者の依頼を受け,企画旅行に同行して旅程管理業務を行う主任の者を派遣する行為


正解:イ(配点:4)
解説:アについては,法2条1項各号のいずれにも該当しないため,旅行業の登録が不要です(1号については,旅館自身が「運送等サービスを提供する者」ですから,これとの間で締結する行為を想定できず,該当しません。)。したがって,アは,誤りです。
 イについては,法2条1項5号に該当するため,旅行業の登録が必要です。したがって,イは,正しいです。
 ウについて,旅行者のために食事の手配をする行為は「運送等関連サービス」にあたるところ,運送等関連サービスを行うについて旅行業の登録が必要なのは,①企画旅行中の運送等サービスを提供する者との間で契約を締結するのに付随する場合(法2条1項2号),②運送等サービスの利用に付随して旅行者のために代理・媒介・取次をする場合(同項6号),③運送等サービスの利用に付随して運送等サービスを提供する者のために代理・媒介をする場合(同項7号)の3つの場合です。しかし,本問の主たるサービスであるテーマパークの入場チケットの販売は,「運送等サービス」にあたらないため,上記3つの場合のいずれにも該当しません。したがって,ウは,旅行業の登録が不要であり,誤りです。
 エについては,法2条1項各号のいずれにも該当しないため,旅行業の登録が不要です。したがって,エは,誤りです。

(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一 旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービス(以下「運送等サービス」という。)の内容並びに旅行者が支払うべき対価に関する事項を定めた旅行に関する計画を,旅行者の募集のためにあらかじめ,又は旅行者からの依頼により作成するとともに,当該計画に定める運送等サービスを旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等サービスを提供する者との間で締結する行為
 二 前号に掲げる行為に付随して,運送及び宿泊のサービス以外の旅行に関するサービス(以下「運送等関連サービス」という。)を旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等関連サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等関連サービスを提供する者との間で締結する行為
 三 旅行者のため,運送等サービスの提供を受けることについて,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為
 四 運送等サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送等サービスの提供について,代理して契約を締結し,又は媒介をする行為
 五 他人の経営する運送機関又は宿泊施設を利用して,旅行者に対して運送等サービスを提供する行為
 六 前三号に掲げる行為に付随して,旅行者のため,運送等関連サービスの提供を受けることについて,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為
 七 第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,運送等関連サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送等関連サービスの提供について,代理して契約を締結し,又は媒介をする行為
 八 第一号及び第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,旅行者の案内,旅券の受給のための行政庁等に対する手続の代行その他旅行者の便宜となるサービスを提供する行為
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2~7 略


(4)旅行業等の登録に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.第2種旅行業の新規登録の申請をしようとする者は,主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に新規登録申請書を提出しなければならない。
 b.第1種旅行業の新規登録又は更新登録を受けようとする者は,事業の経営上使用する商号があるときは,その商号を記載した申請書を観光庁長官に提出しなければならない。
 c.地域限定旅行業の登録の有効期間は,登録の日の翌日から起算して5年である。
 d.第3種旅行業者が新たに旅行業者代理業を営もうとする者にその旅行業務を取り扱わせるときは,当該旅行業者代理業を営もうとする者の氏名又は名称を記載した申請書を観光庁長官に提出しなければならない。

 ア.a,b  イ.c,d  ウ.a,b,c  エ.a,b,c,d


正解:ア(配点:4) ※bに対応する規定は,平成29年法改正により削除されています。
解説:aは,施行規則1条の2第2号の通りですから,正しいです。

(新規登録及び更新登録の申請手続)
第一条の二 法第三条の規定による旅行業又は旅行業者代理業の登録(以下この節において「新規登録」という。)又は法第六条の三第一項の規定による有効期間の更新の登録(以下「更新登録」という。)の申請をしようとする者は,次の区分により,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による新規登録(更新登録)申請書を提出しなければならない。この場合において,更新登録の申請については,有効期間の満了の日の二月前までに提出するものとする。
 一 略
 二 業務の範囲が次条に規定する第二種旅行業務,第三種旅行業務又は地域限定旅行業務である旅行業の新規登録又は更新登録の申請をしようとする者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事
 三 略


bについて,平成29年改正前の法4条1項3号には,事業の経営上使用する商号があるときは,その商号を記載した申請書を提出することとされていました。しかし,平成29年改正により,同規定は削除され,法4条1項1号により,単に氏名又は商号若しくは名称を記載することとされました(通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律2条参照)。したがって,bは,改正前であれば正しいですが,改正後は正誤不明となります。

○平成29年改正前旅行業法 → こちらを参照
(登録の申請)
第四条 前条の登録を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を観光庁長官に提出しなければならない。
 一,ニ 略
 三 事業の経営上使用する商号があるときはその商号
 四~六 略
2 略
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
○平成29年改正後旅行業法
(登録の申請)
第四条 前条の登録を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を観光庁長官に提出しなければならない。
 一 氏名又は商号若しくは名称及び住所並びに法人にあつては,その代表者の氏名
 二~五 略
2 略


cについて,法6条の2は,旅行業の登録の有効期間は,登録の日から起算する旨規定しています。したがって,cは,これを登録の日の翌日から起算するとしている点で誤りです。

(登録の有効期間)
第六条の二 旅行業の登録の有効期間は,登録の日から起算して五年とする。


dについて,第3種旅行業者が新たに旅行業者代理業を営もうとする者にその旅行業務を取り扱わせることは,法6条の4第3項の変更にあたります。したがって,この場合には,登録事項変更の届出をする必要があります。この場合の「届出先」は観光庁長官ですが,登録事項変更届出書を現実に「提出する先」は登録行政庁となります(つまり,観光庁長官を宛名とする申請書を登録行政庁に提出すればよいということ。施行規則5条1項)。第3種旅行業者の登録行政庁は,主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事ですから(施行規則1条の2第2号),申請書の提出先は,この都道府県知事になります。したがって,dは,提出先を観光庁長官としている点で誤りです。

○旅行業法
(登録の申請)
第四条 前条の登録を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を観光庁長官に提出しなければならない。
 一~三 略
 四 旅行業を営もうとする者にあつては,旅行業者代理業を営む者に旅行業務を取り扱わせるときは,その者の氏名又は名称及び住所並びに当該旅行業務を取り扱う営業所の名称及び所在地
 五 略
2 略
(変更登録等)
第六条の四 略
2 略
3 旅行業者又は旅行業者代理業者(旅行業者代理業の登録を受けた者をいう。以下同じ。)は,第四条第一項第一号,第二号又は第四号(旅行業者代理業者にあつては,同項第一号又は第二号)に掲げる事項について変更があつたときは,その日から三十日以内に,国土交通省令で定める書類を添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない。
4 略
○旅行業法施行規則
(新規登録及び更新登録の申請手続)
第一条の二 法第三条の規定による旅行業又は旅行業者代理業の登録(以下この節において「新規登録」という。)又は法第六条の三第一項の規定による有効期間の更新の登録(以下「更新登録」という。)の申請をしようとする者は,次の区分により,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による新規登録(更新登録)申請書を提出しなければならない。この場合において,更新登録の申請については,有効期間の満了の日の二月前までに提出するものとする。
 一 略
 二 業務の範囲が次条に規定する第二種旅行業務,第三種旅行業務又は地域限定旅行業務である旅行業の新規登録又は更新登録の申請をしようとする者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事
 三 略
(登録事項の変更の届出)
第五条 旅行業者又は旅行業者代理業者(以下「旅行業者等」という。)は,法第六条の四第三項の規定により登録事項の変更の届出をしようとするときは,登録行政庁(旅行業者等が現に登録を受けている行政庁をいう。第十条の四,第三十八条,第三十九条及び第四十条において同じ。)に,第四号様式による登録事項変更届出書を提出しなければならない。ただし,第二種旅行業者,第三種旅行業者,地域限定旅行業者又は旅行業者代理業者が法第四条第一項第二号に規定する主たる営業所の所在地の変更(都道府県の区域を異にする所在地の変更に限る。)の届出をしようとするときは,変更後の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に届出書を提出しなければならない。
2,3 略


以上から,a及びbは正しいですが,c及びdは誤りですから,正解はアです。

(5)次の記述のうち,旅行業等の登録の拒否事由に該当しないものはどれか。
 ア.申請前1年以内に旅行業務に関し不正な行為をした者
 イ.旅行業又は旅行業者代理業の登録を取り消され,その取消しの日から4年を経過した者
 ウ.法人であって,その役員が禁錮刑に処せられ,その執行を受けることがなくなった日から5年を経過した者
 エ.旅行業者代理業を営もうとする者であって,その代理する旅行業者が2以上であるもの


正解:ウ(配点:4)
解説:登録の拒否事由は法6条1項各号に掲げられており,このうちの一つにでも該当する場合には,登録が拒否されます。
 アは,法6条1項4号に該当するため,登録拒否事由となります。
 イは,法6条1項1号に該当するため,登録拒否事由となります。
 ウについて,法6条1項7号は,法人の役員に同項1号から4号までの事由がある場合に,登録拒否事由としています。禁錮以上の刑を受けている場合は,同項2号に該当する可能性がありますが,本問では,その執行を受けることがなくなった日から5年を経過しているため,同項2号に該当しません。したがって,イは,登録拒否事由となりません。
 エは,法6条1項11号に該当するため,登録拒否事由となります。

(登録の拒否)
第六条 観光庁長官は,登録の申請者が次の各号のいずれかに該当する場合には,その登録を拒否しなければならない。
 一 第十九条の規定により旅行業若しくは旅行業者代理業の登録を取り消され,又は第三十七条の規定により旅行サービス手配業の登録を取り消され,その取消しの日から五年を経過していない者(当該登録を取り消された者が法人である場合においては,当該取消しに係る聴聞の期日及び場所の公示の日前六十日以内に当該法人の役員であつた者で,当該取消しの日から五年を経過していないものを含む。)
 二 禁錮以上の刑に処せられ,又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ,その執行を終わり,又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過していない者
 三 暴力団員等(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者をいう。第八号において同じ。)
 四 申請前五年以内に旅行業務又は旅行サービス手配業務に関し不正な行為をした者
 五 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号又は第七号のいずれかに該当するもの
 六 心身の故障により旅行業若しくは旅行業者代理業を適正に遂行することができない者として国土交通省令で定めるもの又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
 七 法人であつて,その役員のうちに第一号から第四号まで又は前号のいずれかに該当する者があるもの
 八 暴力団員等がその事業活動を支配する者
 九 営業所ごとに第十一条の二の規定による旅行業務取扱管理者を確実に選任すると認められない者
 十 旅行業を営もうとする者であつて,当該事業を遂行するために必要と認められる第四条第一項第三号の業務の範囲の別ごとに国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しないもの
 十一 旅行業者代理業を営もうとする者であつて,その代理する旅行業を営む者が二以上であるもの
2 略


(6)変更登録等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.第1種旅行業者は,その営業所において選任している旅行業務取扱管理者の氏名について変更があったときは,その日から30日以内に,国土交通省令で定める書類を添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない。
 イ.第1種旅行業者が法人である場合,その代表者の氏名に変更があったときは,その日から30日以内に,国土交通省令で定める書類を添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない。
 ウ.第1種旅行業者は,業務の範囲を第3種旅行業へ変更しようとするときは,観光庁長官に変更登録申請書を提出しなければならない。
 エ.第3種旅行業を営もうとする旅行業者代理業者は,その主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に変更登録申請書を提出しなければならない。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,法6条の4第3項は,法4条1項1号,2号又は4号に掲げる事項にについて変更があった場合には,その旨を観光庁長官に届け出る旨規定しています。法4条1項1号にいう「氏名」とは,当該旅行業者自身の氏名のことをいいますから,旅行業務取扱管理者の氏名はここには含まれていません。したがって,アは,登録事項の変更をする必要がないため,誤りです。
 イについて,法人の代表者の氏名は,法4条1項1号に掲げる事項に該当するため,これを変更する場合には,法6条の4第3項に従い,30日以内に観光庁長官に届け出る必要があります。したがって,イは,正しいです。
 ウについて,法6条の4第1項は,旅行業務範囲の変更を行う場合には,観光庁長官の行う変更登録を受ける旨規定しています。そして,この変更登録の方法について,施行規則4条の2第1項は,第1種旅行業への変更登録を申請する場合には「観光庁長官」に対して,それ以外の旅行業への変更登録を申請する場合には「主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事」に対して,それぞれ「変更登録申請書」を提出する旨規定しています。本問では,第1種から第3種への変更ですから,「主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事」に対して「変更登録申請書」を提出することとなります。したがって,ウは,「観光庁長官」に対して提出するとしている点で誤りです。
 エについて,法6条の4第1項の変更登録が必要となるのは,「旅行業の登録を受けた者」が業務範囲の変更を行う場合ですから,旅行業の登録を受けていない「旅行業者代理業者」が旅行業務を取り扱うにあたっては,変更登録は行いません。このときは,新規登録(法3条,4条)が必要です。したがって,エは,変更登録を行うとしている点で誤りです。

○旅行業法
(登録の申請)
第四条 前条の登録を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を観光庁長官に提出しなければならない。
 一 氏名又は商号若しくは名称及び住所並びに法人にあつては,その代表者の氏名
 二 主たる営業所及びその他の営業所の名称及び所在地
 三~五 略
2 略
(変更登録等)
第六条の四 旅行業の登録を受けた者(以下「旅行業者」という。)は,第四条第一項第三号の業務の範囲について変更をしようとするときは,国土交通省令で定めるところにより,観光庁長官の行う変更登録を受けなければならない
2 略
3 旅行業者又は旅行業者代理業者(旅行業者代理業の登録を受けた者をいう。以下同じ。)は,第四条第一項第一号,第二号又は第四号(旅行業者代理業者にあつては,同項第一号又は第二号)に掲げる事項について変更があつたときは,その日から三十日以内に,国土交通省令で定める書類を添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない
4 略
○旅行業法施行規則
(変更登録)
第四条の二 法第六条の四第一項の規定による変更登録(以下「変更登録」という。)の申請をしようとする旅行業者は,次の各号の区分に従い,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による変更登録申請書を提出しなければならない。
 一 第一種旅行業への変更登録の申請をしようとする旅行業者 観光庁長官
 二 第二種旅行業,第三種旅行業又は地域限定旅行業への変更登録の申請をしようとする旅行業者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事
2~5 略
(登録事項の変更の届出)
第五条 旅行業者又は旅行業者代理業者(以下「旅行業者等」という。)は,法第六条の四第三項の規定により登録事項の変更の届出をしようとするときは,登録行政庁(旅行業者等が現に登録を受けている行政庁をいう。第十条の四,第三十八条,第三十九条及び第四十条において同じ。)に,第四号様式による登録事項変更届出書を提出しなければならない。ただし,第二種旅行業者,第三種旅行業者,地域限定旅行業者又は旅行業者代理業者が法第四条第一項第二号に規定する主たる営業所の所在地の変更(都道府県の区域を異にする所在地の変更に限る。)の届出をしようとするときは,変更後の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に届出書を提出しなければならない。
2,3 略


(7)営業保証金に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.第1種旅行業の新規登録を受けた者が供託すべき営業保証金の額は,登録の申請時に添付した書類に記載した旅行業務に関する旅行者との年間取引見込額が5000万円未満である場合にあっては,7000万円である。
 イ.第3種旅行業の新規登録を受けた者が供託すべき営業保証金の額は,登録の申請時に添付した書類に記載した旅行業務に関する旅行者との年間取引見込額が5000万円未満である場合にあっては,100万円である。
 ウ.国債証券,地方債証券又は政府がその債務につき保証契約をした有価証券を営業保証金に充てる場合における当該有価証券の価額は,額面金額とする。
 エ.旅行業者は,営業保証金の額を定める国土交通省令の改正があった場合において,その施行の際に供託している営業保証金の額が供託すべきこととなる営業保証金の額に不足することとなるときは,その不足額を追加して供託しなければならない。


正解:イ(配点:4)
解説:ア及びイについて,法別表第1によれば,第1種で取引額が5000万円未満の場合は7000万円,第3種で取引額が5000万円未満の場合は300万円を,それぞれ営業保証金とすることになります。したがって,アは正しいですが,イは誤りです。

施行規則別表第一

ウは,施行規則9条1項1号の通りですから,正しいです。

(営業保証金又は弁済業務保証金に充てることができる有価証券の価額)
第九条 法第八条第六項(法第四十七条第三項及び第四十八条第四項において準用する場合を含む。)の規定により前条の有価証券を営業保証金又は弁済業務保証金に充てる場合における当該有価証券の価額は,次の各号に掲げる有価証券の区分に従い,当該各号に定める額とする。
 一 国債証券,地方債証券又は政府がその債務につき保証契約をした有価証券 額面金額
 二 略
2,3 略


エは,法8条2項の通りですから,正しいです。

(営業保証金の額等)
第八条 略
2 旅行業者は,前項の国土交通省令の改正があつた場合において,その施行の際に供託している営業保証金の額が当該国土交通省令の改正により供託すべきこととなる営業保証金の額に不足することとなるときは,その不足額を追加して供託しなければならない
3~7 略


(8)旅行業務取扱管理者の選任に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者等は,旅行業務取扱管理者について,旅行業協会が実施する研修を受けさせること等により,その職務に関し必要な知識及び能力の向上を図るよう努めなければならない。
 イ.旅行業者等は,旅行業務を取り扱う者が1人である営業所についても,法第11条の2第1項に規定する旅行業務取扱管理者を選任しなければならない。
 ウ.旅行業者等は,その営業所の旅行業務取扱管理者として選任した者のすべてが欠けるに至ったときは,新たに旅行業務取扱管理者を選任するまでの間は,その営業所において旅行業務に関し旅行者と契約を締結してはならない。
 エ.旅行業者代理業者は,その営業所において本邦外の旅行について旅行業務を取り扱う場合であっても,国内旅行業務取扱管理者試験に合格した者を,当該営業所の旅行業務取扱管理者として選任することで足りる。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,法11条の2第7項の通りですから,正しいです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2~6 略
7 旅行業者等は,旅行業務取扱管理者について,三年以上五年以内において国土交通省令で定める期間ごとに,旅行業務に関する法令,旅程管理その他の旅行業務取扱管理者の職務に関し必要な知識及び能力の向上を図るため,第四十一条第二項に規定する旅行業協会が実施する研修を受けさせなければならない
8~10 略


イは,法11条の2第3項の通りですから,正しいです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 旅行業者又は旅行業者代理業者(以下「旅行業者等」という。)は,営業所ごとに,一人以上の第六項の規定に適合する旅行業務取扱管理者を選任して,当該営業所における旅行業務に関し,その取引に係る取引条件の明確性,旅行に関するサービス(運送等サービス及び運送等関連サービスをいう。以下同じ。)の提供の確実性その他取引の公正,旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な国土交通省令で定める事項についての管理及び監督に関する事務を行わせなければならない。
2 略
3 第一項の規定は,旅行業務を取り扱う者が一人である営業所についても適用があるものとする
4~10 略


ウは,法11条の2第2項の通りですから,正しいです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2 旅行業者等は,その営業所の旅行業務取扱管理者として選任した者の全てが第六条第一項第一号から第六号までのいずれかに該当し,又は選任した者の全てが欠けるに至つたときは,新たに旅行業務取扱管理者を選任するまでの間は,その営業所において旅行業務に関する契約を締結してはならない
3~10 略


エについて,法11条の2第6項1号,2号は,本邦内の旅行について取り扱う営業所であれば,国内旅行業務取扱管理者の選任で足りるとしています。一方,同項3号は,それ以外の旅行,すなわち本邦外の旅行について取り扱う営業所については,総合旅行業務取扱管理者の選任まで要する旨規定しています。したがって,エ,本邦外旅行を取り扱う営業所についても国内旅行業務取扱管理者の選任で足りるとしている点で誤りです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2~5 略
6 旅行業務取扱管理者は,第六条第一項第一号から第六号までのいずれにも該当しない者で,次に掲げるものでなければならない。
 一 本邦内の旅行のうち営業所の所在する市町村の区域その他の国土交通省令で定める地域内のもののみについて旅行業務を取り扱う営業所にあつては,次条の規定による総合旅行業務取扱管理者試験,国内旅行業務取扱管理者試験又は地域限定旅行業務取扱管理者試験(当該営業所の所在する地域に係るものに限る。)に合格した者
 二 本邦内の旅行のみについて旅行業務を取り扱う営業所(前号の営業所を除く。)にあつては,次条の規定による総合旅行業務取扱管理者試験又は国内旅行業務取扱管理者試験に合格した者
 三 前二号の営業所以外の営業所にあつては,次条の規定による総合旅行業務取扱管理者試験に合格した者
7~10 略


(9)次の記述のうち,旅行業務取扱管理者の職務として,定められていないものはどれか。
 ア.法第6条の3第1項の規定による更新登録の申請に関する事項
 イ.法第12条の2第3項の規定による旅行業約款の掲示及び備置きに関する事項
 ウ.旅行に関する計画の作成に関する事項
 エ.旅行に関する苦情の処理に関する事項


正解:ア(配点:4)
解説:旅行業務取扱管理者の職務は施行規則10条に掲げられています。イは同条3号,ウは同条1号,エは同条8号にそれぞれ規定されているため,正しいです。一方で,アは,同条各号に掲げられていないため,誤りです。

(旅行業務取扱管理者の職務)
第十条 法第十一条の二第一項の国土交通省令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 旅行に関する計画の作成に関する事項
 二 法第十二条の規定による料金の掲示に関する事項
 三 法第十二条の二第三項の規定による旅行業約款の掲示及び備置きに関する事項
 四 法第十二条の四の規定による取引条件の説明に関する事項
 五 法第十二条の五の規定による書面の交付に関する事項
 六 法第十二条の七及び法第十二条の八の規定による広告に関する事項
 七 法第十二条の十の規定による企画旅行の円滑な実施のための措置に関する事項
 八 旅行に関する苦情の処理に関する事項
 九 契約締結の年月日,契約の相手方その他の旅行者又は旅行に関するサービスを提供する者と締結した契約の内容に係る重要な事項についての明確な記録又は関係書類の保管に関する事項
 十 前各号に掲げるもののほか,取引の公正,旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な事項として観光庁長官が定める事項


(10) 旅行業務の取扱いの料金に関する法第12条第1項の規定について,【   】の中に入る語句の組合せで正しいものはどれか。

 法第12条第1項
  旅行業者は,【 ① 】の開始前に,旅行者【 ② 】する旅行業務の取扱いの料金(企画旅行に係るものを除く。)を定め,これをその営業所において【 ③ 】ならない。これを変更するときも,同様とする。

ア.①事業 ―― ②から収受 ―― ③旅行者に見やすいように掲示しなければ
イ.①旅行 ―― ②に請求  ―― ③旅行者に見やすいように掲示しなければ
ウ.①事業 ―― ②に請求  ―― ③旅行者が閲覧することができるように備え置かなければ
エ.①旅行 ―― ②から収受 ―― ③旅行者が閲覧することができるように備え置かなければ


正解:ア(配点:4)
解説:法12条1項の法文は,下記の通りです。したがって,正解は,アです。

(料金の掲示)
第十二条 旅行業者は,事業の開始前に,旅行者から収受する旅行業務の取扱いの料金(企画旅行に係るものを除く。)を定め,これをその営業所において旅行者に見やすいように掲示しなければならない。これを変更するときも、同様とする。
2,3 略


(11)旅行業約款に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,旅行者と締結する旅行業務の取扱いに関する契約に関し,旅行業約款を定め,登録行政庁の認可を受けなければならない。
 イ.旅行業者等は,旅行業約款をその営業所において,旅行者に見やすいように掲示し,又は旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない。
 ウ.旅行業者が,観光庁長官及び消費者庁長官が定めて公示した標準旅行業約款よりも旅行者に有利な旅行業約款を定めた場合は,その約款については,登録行政庁の認可を受けることを要しない。
 エ.旅行業者は,旅行業約款について国土交通省令・内閣府令で定める軽微な変更をしようとする場合は,登録行政庁の認可を受けることを要しない。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,法12条の2第1項前段の通りですから,正しいです。

(旅行業約款)
第十二条の二 旅行業者は,旅行者と締結する旅行業務の取扱いに関する契約に関し,旅行業約款を定め,観光庁長官の認可を受けなければならない。国土交通省令・内閣府令で定める軽微な変更をしようとする場合を除き,これを変更しようとするときも,同様とする。
2,3 略


イは,法12条の2第3項の通りですから,正しいです。

(旅行業約款)
第十二条の二 略
2 略
3 旅行業者等は,旅行業約款(旅行業者代理業者にあつては所属旅行業者の旅行業約款,第十四条の二第一項又は第二項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる者にあつては当該他の旅行業者の旅行業約款)をその営業所において,旅行者に見やすいように掲示し,又は旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない


ウについて,法12条の3は,約款について認可が不要となるのは,標準旅行業約款と「同一」の約款を定めた場合に限る旨規定しています。したがって,ウは,標準旅行業約款よりも有利な規定としており,「同一」の規定とはなっていないため,誤りです。

(標準旅行業約款)
第十二条の三 観光庁長官及び消費者庁長官が標準旅行業約款を定めて公示した場合(これを変更して公示した場合を含む。)において,旅行業者が,標準旅行業約款と同一の旅行業約款を定め,又は現に定めている旅行業約款を標準旅行業約款と同一のものに変更したときは,その旅行業約款については,前条第一項の規定による認可を受けたものとみなす。


エは,法12条の2第1項後段の通りですから,正しいです。

(旅行業約款)
第十二条の二 旅行業者は,旅行者と締結する旅行業務の取扱いに関する契約に関し,旅行業約款を定め,観光庁長官の認可を受けなければならない。国土交通省令・内閣府令で定める軽微な変更をしようとする場合を除き,これを変更しようとするときも,同様とする。
2,3 略


(12)取引条件の説明に関する次の記述のうち,旅行業者等が旅行者と企画旅行契約を締結しようとする場合の説明事項として,定められていないものはどれか。
 ア.契約に係る旅行業務取扱管理者の氏名に関する事項
 イ.旅行者が旅行業者等に支払うべき対価及びその収受の方法
 ウ.責任及び免責に関する事項
 エ.旅行中の損害の補償に関する事項


正解:ア(配点:4)
解説:契約規則3条は,取引条件の説明事項を列挙しています。イ,ウ及びエは,それぞれ,同条1号ニ,ル,ヲに規定されていますので,説明事項とされています。一方,アは,同条各号事由に該当しませんので,説明事項とはされていません。したがって,正解は,アです。

(取引条件の説明)
第三条 法第十二条の四第一項に規定する取引条件の説明は,次に掲げる事項について行わなければならない。
 一 企画旅行契約を締結しようとする場合にあっては,次に掲げる事項
  イ 企画旅行を実施する旅行業者(以下「企画者」という。)の氏名又は名称
  ロ 企画者以外の者が企画者を代理して契約を締結する場合にあっては,その旨
  ハ 旅行の目的地及び出発日その他の日程
  ニ 旅行者が旅行業者等に支払うべき対価及びその収受の方法
  ホ 旅行者がニに掲げる対価によって提供を受けることができる旅行に関するサービスの内容
  ヘ ホに掲げる旅行に関するサービスに企画旅行の実施のために提供される届出住宅(住宅宿泊事業法(平成二十九年法律第六十五号)第二条第五項に規定する届出住宅をいう。以下この条において同じ。)における宿泊のサービスが含まれる場合にあっては,宿泊サービス提供契約(同法第十二条に規定する宿泊サービス提供契約をいう。次号において同じ。)を締結する住宅宿泊事業者(同法第二条第四項に規定する住宅宿泊事業者をいう。次号において同じ。)の商号,名称又は氏名及び届出番号並びに旅行者が宿泊する届出住宅
  ト ニに掲げる対価に含まれていない旅行に関する経費であって旅行者が通常必要とするもの
  チ 企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)の参加者数があらかじめ企画者が定める人員数を下回った場合に当該企画旅行を実施しないこととするときは,その旨及び当該人員数
  リ 契約の申込方法及び契約の成立に関する事項
  ヌ 契約の変更及び解除に関する事項
  ル 責任及び免責に関する事項
  ヲ 旅行中の損害の補償に関する事項
  ワ 旅行に参加する資格を定める場合にあっては,その旨及び当該資格
  カ ホに掲げる旅行に関するサービスに専ら企画旅行の実施のために提供される運送サービスが含まれる場合にあっては,当該運送サービスの内容を勘案して,旅行者が取得することが望ましい輸送の安全に関する情報
  ヨ 旅行の目的地を勘案して,旅行者が取得することが望ましい安全及び衛生に関する情報がある場合にあっては,その旨及び当該情報
  タ 全国通訳案内士又は地域通訳案内士の同行の有無
 二,三 略


(13)旅行業者等が旅行業務に関し旅行者と契約を締結しようとするとき,取引条件の説明にあたって旅行者に交付する書面に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者等は,旅行者と企画旅行契約を締結する場合にあっては,旅程管理業務を行う者の同行の有無を書面に記載しなければならない。
 イ.旅行業者は,旅行者と旅行に関する相談に応ずる行為に係る旅行業務について契約を締結しようとする場合にあっては,契約の変更及び解除に関する事項を書面に記載しなければならない。
 ウ.旅行業者等は,対価と引換えに法第12条の5に規定するサービスの提供を受ける権利を表示した書面を旅行者に交付する場合であっても,書面を交付しなければならない。
 エ.旅行業者等は,書面の交付に代えて,電磁的方法により,当該書面に記載すべき事項を提供しようとするときは,あらかじめ旅行者に対し,電磁的方法の種類及び内容を示し,書面又は電磁的方法による承諾を得て提供することができる。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,旅行業者は企画旅行契約を締結する際に,取引条件の説明をし,書面を交付することとされています(法12条の4第1項,2項)。そして,この書面に記載する事項は,契約規則5条1号に列挙されています。この中に,旅程管理業務を行う者の同行の有無は記載事項として挙げられていません。したがって,アは,誤りです。

(取引条件の説明)
第三条 法第十二条の四第一項に規定する取引条件の説明は,次に掲げる事項について行わなければならない。
 一 企画旅行契約を締結しようとする場合にあっては,次に掲げる事項
  イ,ロ 略
  ハ 旅行の目的地及び出発日その他の日程
  ニ 旅行者が旅行業者等に支払うべき対価及びその収受の方法
  ホ 旅行者がニに掲げる対価によって提供を受けることができる旅行に関するサービスの内容
  ヘ ホに掲げる旅行に関するサービスに企画旅行の実施のために提供される届出住宅(住宅宿泊事業法(平成二十九年法律第六十五号)第二条第五項に規定する届出住宅をいう。以下この条において同じ。)における宿泊のサービスが含まれる場合にあっては,宿泊サービス提供契約(同法第十二条に規定する宿泊サービス提供契約をいう。次号において同じ。)を締結する住宅宿泊事業者(同法第二条第四項に規定する住宅宿泊事業者をいう。次号において同じ。)の商号,名称又は氏名及び届出番号並びに旅行者が宿泊する届出住宅
  ト ニに掲げる対価に含まれていない旅行に関する経費であって旅行者が通常必要とするもの
  チ 企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)の参加者数があらかじめ企画者が定める人員数を下回った場合に当該企画旅行を実施しないこととするときは,その旨及び当該人員数
  リ 契約の申込方法及び契約の成立に関する事項
  ヌ 契約の変更及び解除に関する事項
  ル 責任及び免責に関する事項
  ヲ 旅行中の損害の補償に関する事項
  ワ 旅行に参加する資格を定める場合にあっては,その旨及び当該資格
  カ ホに掲げる旅行に関するサービスに専ら企画旅行の実施のために提供される運送サービスが含まれる場合にあっては,当該運送サービスの内容を勘案して,旅行者が取得することが望ましい輸送の安全に関する情報
  ヨ 旅行の目的地を勘案して,旅行者が取得することが望ましい安全及び衛生に関する情報がある場合にあっては,その旨及び当該情報
  タ 全国通訳案内士又は地域通訳案内士の同行の有無
 二,三 略
(書面の記載事項)
第五条 法第十二条の四第二項の国土交通省令・内閣府令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 企画旅行契約を締結しようとする場合にあっては,次に掲げる事項
  イ 企画者の氏名又は名称及び住所並びに登録番号
  ロ 企画者以外の者が企画者を代理して契約を締結する場合にあっては,その旨並びに当該代理人の氏名又は名称及び住所並びに登録番号
  ハ 当該契約に係る旅行業務を取り扱う営業所の名称及び所在地(外務員が書面を交付する場合にあっては,当該外務員の氏名並びにその所属する営業所の名称及び所在地)
  ニ 当該契約に係る旅行業務取扱管理者の氏名及び旅行者の依頼があれば当該旅行業務取扱管理者が最終的には説明を行う旨
  ホ 第三条第一号ハからタまでに掲げる事項
 二,三 略


イについて,法12条の4第1項は,「旅行業務」に関し契約を締結するときに,取引条件の説明が必要である旨規定しています。ここで,「旅行業務」には,旅行に関する相談に応ずる行為も含まれています(法2条3項)。もっとも,契約規則3条3号は,旅行に関する相談に応ずる行為に係る旅行業務について契約を締結しようとする場合には,「旅行者が旅行業者等に支払うべき対価及びその収受の方法」と旅行者がその対価によって「提供を受けることができる旅行に関するサービスの内容」のみを説明すれば足りるとしています。したがって,イは,旅行に関する相談に応ずる行為に係る旅行業務について契約を締結しようとする場合に,契約の変更及び解除に関する事項を説明しなければならないとしている点で誤りです。

○旅行業法
(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一~八 略
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2 略
3 この法律で「旅行業務」とは,旅行業を営む者が取り扱う第一項各号に掲げる行為(第十四条の二第一項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結する行為及び第三十四条第一項の規定により行う第六項に規定する行為を含む。)又は旅行業者代理業を営む者が取り扱う前項に規定する代理して契約を締結する行為をいう。
4~7 略
(取引条件の説明)
第十二条の四 旅行業者等は,旅行者と企画旅行契約,手配旅行契約その他旅行業務に関し契約を締結しようとするときは,旅行者が依頼しようとする旅行業務の内容を確認した上,国土交通省令・内閣府令で定めるところにより,その取引の条件について旅行者に説明しなければならない。
2,3 略
○旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則
(取引条件の説明)
第三条 法第十二条の四第一項に規定する取引条件の説明は,次に掲げる事項について行わなければならない。
 一 企画旅行契約を締結しようとする場合にあっては,次に掲げる事項
  イ~ハ 略
  ニ 旅行者が旅行業者等に支払うべき対価及びその収受の方法
  ホ 旅行者がニに掲げる対価によって提供を受けることができる旅行に関するサービスの内容
  ヘ~タ 略
 二 略
 三 法第二条第一項第九号に掲げる行為に係る旅行業務について契約を締結しようとする場合にあっては,第一号ニ及びホに掲げる事項


ウについて,法12条の4第2項,施行規則4条は,法12条の5に規定するサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付した場合には,書面の交付は不要である旨規定しています。したがって,ウは,誤りです。

○旅行業法
(取引条件の説明)
第十二条の四 略
2 旅行業者等は,前項の規定による説明をするときは,国土交通省令・内閣府令で定める場合を除き,旅行者に対し,旅行者が提供を受けることができる旅行に関するサービスの内容,旅行者が旅行業者等に支払うべき対価に関する事項,旅行業務取扱管理者の氏名,通訳案内士法(昭和二十四年法律第二百十号)第二条第一項に規定する全国通訳案内士(以下単に「全国通訳案内士」という。)又は同条第二項に規定する地域通訳案内士(以下単に「地域通訳案内士」という。)の同行の有無その他の国土交通省令・内閣府令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない。
3 略
○旅行業法施行規則
(書面の交付を要しない場合)
第四条 法第十二条の四第二項の国土交通省令・内閣府令で定める場合は,旅行業者等が対価と引換えに法第十二条の五に規定するサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付する場合とする


エは,法12条の4第3項,施行令1条1項の通りですから,正しいです。

○旅行業法
(取引条件の説明)
第十二条の四 略
2 略
3 旅行業者等は,前項の規定による書面の交付に代えて,政令で定めるところにより,旅行者の承諾を得て,当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて国土交通省令・内閣府令で定めるものにより提供することができる。この場合において,当該旅行業者等は,当該書面を交付したものとみなす。
○旅行業法施行令
(情報通信の技術を利用する方法)
第一条 旅行業者等は,旅行業法(以下「法」という。)第十二条の四第三項の規定により同項に規定する事項を提供しようとするときは,国土交通省令・内閣府令で定めるところにより,あらかじめ,旅行者に対し,その用いる同項前段に規定する方法(以下「電磁的方法」という。)の種類及び内容を示し,書面又は電磁的方法による承諾を得なければならない
2 略


(14)次の記述のうち,旅行業者等が旅行者と企画旅行契約を締結したときに交付する書面の記載事項として,定められていないものはどれか。
 ア.契約申込の年月日
 イ.旅行に参加する資格を定める場合にあっては,その旨及び当該資格
 ウ.旅程管理業務を行う者が同行しない場合にあっては,旅行地における企画者との連絡方法
 エ.旅行の目的地を勘案して,旅行者が取得することが望ましい安全及び衛生に関する情報がある場合にあっては,その旨及び当該情報


正解:ア(配点:4)
解説:法12条の5第1項は,旅行業者等が,旅行者と企画旅行契約を締結したときは,国土交通省令・内閣府令で定める事項を記載した書面を交付しなければならない旨規定しています。ここで記載すべき事項については,契約規則9条1号が定めています。本問のイは9条1号ロ,3条1号ワの通り,ウは9条1号ニの通り,エは9条1号ロ,3条1号ヨの通りですから,正しいです。一方,アについて,9条1号ハは,契約「締結」の年月日を記載することを要求しています。したがって,アは,契約「申込」の年月日としている点で誤りです。以上から,正解は,アです。

○旅行業法
(書面の交付)
第十二条の五 旅行業者等は,旅行者と企画旅行契約,手配旅行契約その他旅行業務に関し契約を締結したときは,国土交通省令・内閣府令で定める場合を除き,遅滞なく,旅行者に対し,当該提供すべき旅行に関するサービスの内容,旅行者が旅行業者等に支払うべき対価に関する事項,旅行業務取扱管理者の氏名,全国通訳案内士若しくは地域通訳案内士の同行の有無その他の国土交通省令・内閣府令で定める事項を記載した書面又は当該旅行に関するサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付しなければならない。
○旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則
(取引条件の説明)
第三条 法第十二条の四第一項に規定する取引条件の説明は,次に掲げる事項について行わなければならない。
 一 企画旅行契約を締結しようとする場合にあっては,次に掲げる事項
  イ~ヲ 略
  ワ 旅行に参加する資格を定める場合にあっては,その旨及び当該資格
  カ 略
  ヨ 旅行の目的地を勘案して,旅行者が取得することが望ましい安全及び衛生に関する情報がある場合にあっては,その旨及び当該情報
  タ 略
(書面の記載事項)
第九条 法第十二条の五第一項の国土交通省令・内閣府令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 企画旅行契約を締結した場合にあっては,次に掲げる事項
  イ 企画者以外の者が企画者を代理して契約を締結した場合にあっては,その旨並びに当該代理人の氏名又は名称及び住所並びに登録番号
  ロ 第三条第一号ハからチまで及びヌからタまで並びに第五条第一号イ,ハ及びニに掲げる事項
  ハ 契約締結の年月日
  ニ 旅程管理業務を行う者が同行しない場合にあっては,旅行地における企画者との連絡方法
 二 略


(15)外務員の証明書携帯等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.外務員の証明書の交付を受けた旅行業者等の役員又は使用人は,その営業所内において,旅行業務について取引を行う場合であっても,外務員の証明書を携帯していなければならない。
 イ.旅行業者等の役員又は使用人は,その旅行業者等のために営業所以外の場所で旅行業務について取引を行うときは,外務員の証明書を携帯していれば,当該証明書を提示することを要しない。
 ウ.外務員は,旅行者が悪意であったときも,その所属する旅行業者等に代わって,旅行者との旅行業務に関する取引についての一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなされる。
 エ.旅行業者等は,勧誘員,販売員,外交員その他いかなる名称を有する者であるかを問わず,役員又は使用人のうち,その営業所以外の場所でその旅行業者等のために旅行業務について取引を行う者に対し,外務員の証明書を交付する。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,外務員とは,旅行業者等の役員又は使用人のうち,「その営業所以外の場所で」取引を行う者をいいます(法12条の6第1項)。したがって,外務員が外務員として従事するのは,営業所外だけですから,営業所内で取引を行う場合には,そもそも外務員にあたらず,外務員の証明書を携帯する必要はありません。よって,アは,誤りです。

(外務員の証明書携帯等)
第十二条の六 旅行業者等は,勧誘員,販売員,外交員その他いかなる名称を有する者であるかを問わず,その役員又は使用人のうち,その営業所以外の場所でその旅行業者等のために旅行業務について取引を行う者(以下「外務員」という。)に,国土交通省令で定める様式による証明書を携帯させなければ,その者を外務員としての業務に従事させてはならない。
2,3 略


イについて,法12条の6第2項は,外務員が業務を行うときは,証明書を提示しなければならない旨規定しています。したがって,イは,誤りです。

(外務員の証明書携帯等)
第十二条の六 略
2 外務員は,その業務を行なうときは,前項の証明書を提示しなければならない
3 略


ウについて,法12条の6第3項ただし書は,旅行者が悪意である場合には,外務員が旅行業務に関する取引について一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとはみなされない旨規定しています。したがって,ウは,誤りです。

(外務員の証明書携帯等)
第十二条の六 略
2 略
3 外務員は,その所属する旅行業者等に代わつて,旅行者との旅行業務に関する取引についての一切の裁判外の行為を行う権限を有するものとみなす。ただし,旅行者が悪意であつたときは,この限りでない


エは,法12条の6第1項の通りですから,正しいです。

(外務員の証明書携帯等)
第十二条の六 旅行業者等は,勧誘員,販売員,外交員その他いかなる名称を有する者であるかを問わず,その役員又は使用人のうち,その営業所以外の場所でその旅行業者等のために旅行業務について取引を行う者(以下「外務員」という。)に,国土交通省令で定める様式による証明書を携帯させなければ,その者を外務員としての業務に従事させてはならない。
2,3 略


(16)次の記述から,企画旅行に参加する旅行者を募集するための広告の表示事項として,定められているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.契約の申込方法及び契約の成立に関する事項
 b.企画旅行の参加者数があらかじめ企画者が定める人員数を下回った場合に当該企画旅行を実施しないこととするときは,その旨及び当該人員数
 c.旅行中の損害の補償に関する事項
 d.旅行者が提供を受けることができる運送,宿泊又は食事のサービスの内容に専ら企画旅行の実施のために提供される運送サービスが含まれる場合にあっては,当該運送サービスの内容を勘案して旅行者が取得することが望ましい輸送の安全に関する情報

ア.b,d  イ.a,b,c  ウ.a,c,d  エ.a,b,c,d


正解:ア(配点:4)
解説:広告に表示しなければならない事項は,法12条の7,契約規則13条に規定されています。bは契約規則13条6号,dは同条7号にそれぞれ該当しますから,広告に表示する必要があります。一方で,a及びcは,契約規則13条各号事由に該当しないため,広告に表示する必要はありません。したがって,正解は,アです。

○旅行業法
(企画旅行の広告)
第十二条の七 旅行業者等は,企画旅行に参加する旅行者を募集するため広告をするときは,国土交通省令・内閣府令で定めるところにより,当該企画旅行を実施する旅行業者の氏名又は名称,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送等サービスの内容,旅行者が旅行業者等に支払うべき対価に関する事項,第十二条の十の国土交通省令で定める措置を講ずるために必要な業務を行う者の同行の有無その他の国土交通省令・内閣府令で定める事項を表示してしなければならない。
○旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則
(広告の表示事項)
第十三条 法第十二条の七の国土交通省令・内閣府令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 企画者の氏名又は名称及び住所並びに登録番号
 二 旅行の目的地及び日程に関する事項
 三 旅行者が提供を受けることができる運送,宿泊又は食事のサービスの内容に関する事項
 四 旅行者が旅行業者等に支払うべき対価に関する事項
 五 旅程管理業務を行う者の同行の有無
 六 企画旅行の参加者数があらかじめ企画者が定める人員数を下回った場合に当該企画旅行を実施しないこととするときは,その旨及び当該人員数
 七 第三号に掲げるサービスに専ら企画旅行の実施のために提供される運送サービスが含まれる場合にあっては,当該運送サービスの内容を勘案して,旅行者が取得することが望ましい輸送の安全に関する情報
 八 法第十二条の四に規定する取引条件の説明を行う旨(第三条第一号に規定する事項を表示して広告する場合を除く。)


(17)誇大広告の禁止に関する法第12条の8の規定について,【   】の中に入る語句の組合せで正しいものはどれか。

 法第12条の8
  【 ① 】は,【 ② 】について広告をするときは,広告された旅行に関するサービスの内容その他の国土交通省令・内閣府令で定める事項について,著しく事実に相違する表示をし,又は実際のものよりも著しく優良であり,若しくは有利であると人を【 ③ 】ような表示をしてはならない。

 ア.①旅行業者  ―― ②企画旅行 ―― ③誤認させる
 イ.①旅行業者等 ―― ②旅行業務 ―― ③誤認させる
 ウ.①旅行業者  ―― ②旅行業務 ―― ③誘引する
 エ.①旅行業者等 ―― ②企画旅行 ―― ③誘引する


正解:イ(配点:4)
解説:法12条の8の法文は,下記の通りです。したがって,正解は,イです。

(誇大広告の禁止)
第十二条の八 旅行業者等は,旅行業務について広告をするときは,広告された旅行に関するサービスの内容その他の国土交通省令・内閣府令で定める事項について,著しく事実に相違する表示をし,又は実際のものよりも著しく優良であり,若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはならない。


(18)企画旅行の円滑な実施のための措置及び旅程管理業務を行う者に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者は,本邦内の旅行を実施する場合にあっては,旅行地において旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受けるために必要な手続の実施その他の措置について,契約の締結の前に旅行者にこれらの措置を講じない旨を説明すれば,旅程管理業務を行わなくてもよい。
 イ.旅程管理業務に関する実務の経験は,観光庁長官の登録を受けた者が実施する旅程管理業務に関する研修の課程を修了した日から1年以内に1回以上又は3年以内に2回以上の旅程管理業務に従事した経験に限られる。
 ウ.旅行業者は,本邦外の旅行であって,旅行に関する計画に定めるサービスの内容の変更を必要とする事由が生じた場合には,代替サービスの手配及び当該サービスの提供を受けるために必要な手続の実施その他の措置を講じなければならない。
 エ.旅行に参加する旅行者に同行して,旅程管理業務を行う者として旅行業者によって選任される者が複数の場合は,そのすべての者が法第12条の11第1項に規定する旅程管理業務を行う主任の者でなければならない。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,施行規則32条2号は,旅行計画中のサービス提供を受けるために必要な手続をしなければならない旨規定していますが,同号かっこ書きは,①本邦内の旅行であり,②契約締結前に同措置を講じない旨説明し,③同サービス提供を受ける権利を表示した書面を交付した場合には,同措置を講じなくてもよい旨規定しています。アは,①と②は満たしますが,③について言及がないため,旅程管理免除の要件を満たしません。したがって,アは,原則通り,必要な手続を講じる必要がありますから,誤りです。

(旅程管理のための措置)
第三十二条 法第十二条の十の国土交通省令で定める措置は,次のとおりとする。
 一 略
 二 旅行地において旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受けるために必要な手続の実施その他の措置(本邦内の旅行であつて,契約の締結の前に旅行者にこれらの措置を講じない旨を説明し,かつ,当該旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付した場合を除く。)
 三,四 略


イについて,施行規則33条1項は,研修課程を修了した日の「前後」1年以内に1回以上又は研修課程を修了した日「から」3年以内に2回以上の旅程管理業務に従事した経験を,法12条の11第1項に定める旅程管理業務に関する実務の経験としています。また,施行規則33条2項は,法12条の11第1項に適合する者の指導による旅程管理業務に相当する実務の研修を受けた経験も,旅程管理業務に従事した経験とみなす旨規定しています。したがって,イは,研修課程を修了した日「から」1年以内に1回以上としている点,及びこれに限定している点で誤りです。

○旅行業法
(旅程管理業務を行う者)
第十二条の十一 企画旅行に参加する旅行者に同行して,前条の国土交通省令で定める措置を講ずるために必要な業務(以下「旅程管理業務」という。)を行う者として旅行業者によつて選任される者のうち主任の者は,第六条第一項第一号から第六号までのいずれにも該当しない者であつて,次条から第十二条の十四までの規定により観光庁長官の登録を受けた者(以下この節において「登録研修機関」という。)が実施する旅程管理業務に関する研修(以下「旅程管理研修」という。)の課程を修了し,かつ,旅行の目的地を勘案して国土交通省令で定める旅程管理業務に関する実務の経験を有するものでなければならない。
2 略
○旅行業法施行規則
(旅程管理業務に関する実務の経験)
第三十三条 法第十二条の十一第一項の国土交通省令で定める旅程管理業務に関する実務の経験は,同項に規定する研修の課程を修了した日の前後一年以内に一回以上又は当該研修の課程を修了した日から三年以内に二回以上の旅程管理業務(本邦外の企画旅行に参加する旅行者に同行する者にあつては,本邦外の旅行に関する旅程管理業務に限る。)に従事した経験(観光庁長官が,本邦外の企画旅行に係る旅程管理業務に関し特別の事情があると認めて,旅行の目的地の状況、言語その他の事項を勘案し旅行の目的地及び期間を限定して異なる経験を告示により指定した場合にあつては,当該指定による経験)とする。
2 前項の場合において,法第十二条の十一第一項の規定に適合する者の指導による旅程管理業務に相当する実務の研修を受けた経験は,当該研修を受けた地域を目的地とする旅行に係る旅程管理業務に従事した経験とみなす


ウは,施行規則32条3号の通りですから,正しいです。

(旅程管理のための措置)
第三十二条 法第十二条の十の国土交通省令で定める措置は,次のとおりとする。
 一,二 略
 三 旅行に関する計画に定めるサービスの内容の変更を必要とする事由が生じた場合における代替サービスの手配及び当該サービスの提供を受けるために必要な手続の実施その他の措置(本邦内の旅行であつて,契約の締結の前に旅行者にこれらの措置を講じない旨を説明し,かつ,当該旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受ける権利を表示した書面を交付した場合を除く。)
 四 略


エについて,法12条の11第1項は,旅程管理業務を行う者として旅行業者によって選任される者「のうち」主任の者,という書き方をしていますから,旅程管理業務を行う者が複数人選任された場合であっても,主任の者はさらにその中から選ばれることを前提にしていると考えられます。したがって,エは,全員を主任としなければならないとしている点で誤りです。

(旅程管理業務を行う者)
第十二条の十一 企画旅行に参加する旅行者に同行して,前条の国土交通省令で定める措置を講ずるために必要な業務(以下「旅程管理業務」という。)を行う者として旅行業者によつて選任される者のうち主任の者は,第六条第一項第一号から第六号までのいずれにも該当しない者であつて,次条から第十二条の十四までの規定により観光庁長官の登録を受けた者(以下この節において「登録研修機関」という。)が実施する旅程管理業務に関する研修(以下「旅程管理研修」という。)の課程を修了し,かつ,旅行の目的地を勘案して国土交通省令で定める旅程管理業務に関する実務の経験を有するものでなければならない。
2 略


(19)禁止行為に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者等は,その営業所に掲示した旅行業務の取扱いの料金を超えて料金を収受する行為をしてはならない。
 b.旅行業者等は,旅行業務に関し取引をした者に対し,その取引によって生じた債務の履行を不当に遅延する行為をしてはならない。
 c.旅行業者等又はその代理人,使用人その他の従業者は,運送サービス(専ら企画旅行の実施のために提供されるものに限る。)を提供する者に対し,輸送の安全の確保を不当に阻害する行為を行ってはならない。
 d.旅行業者等又はその代理人,使用人その他の従業者は,旅行者に対し,旅行地において特定のサービスの提供を受けること又は特定の物品を購入することを強要する行為を行ってはならない。

ア.a,d  イ.a,b,c  ウ.b,c,d  エ.a,b,c,d


正解:エ(配点:4)
解説:旅行業者等がしてはならない行為は,法13条,施行規則37条の9に掲げられています。
 aは,法13条1項1号に該当するため,禁止されます。
 bは,法13条2項に該当するため,禁止されます。
 cは,法13条3項4号,施行規則37条の9第1号に該当するため,禁止されます。
 dは,法13条3項4号,施行規則37条の9第2号に該当するため,禁止されます。
 以上から,全て禁止される行為に当たるため,正解は,エです。

○旅行業法
(禁止行為)
第十三条 旅行業者等は,次に掲げる行為をしてはならない。
 一 第十二条第一項又は第三項の規定により掲示した料金を超えて料金を収受する行為
 二 旅行業務に関し取引をする者に対し,その取引に関する重要な事項について,故意に事実を告げず,又は不実のことを告げる行為
2 旅行業者等は,旅行業務に関し取引をした者に対し,その取引によつて生じた債務の履行を不当に遅延する行為をしてはならない
3 旅行業者等又はその代理人,使用人その他の従業者は,その取り扱う旅行業務に関連して次に掲げる行為を行つてはならない。
 一 旅行者に対し,旅行地において施行されている法令に違反する行為を行うことをあつせんし,又はその行為を行うことに関し便宜を供与すること。
 二 旅行者に対し,旅行地において施行されている法令に違反するサービスの提供を受けることをあつせんし,又はその提供を受けることに関し便宜を供与すること。
 三 前二号のあつせん又は便宜の供与を行う旨の広告をし,又はこれに類する広告をすること。
 四 前三号に掲げるもののほか,旅行者の保護に欠け,又は旅行業の信用を失墜させるものとして国土交通省令で定める行為
○旅行業法施行規則
(禁止行為)
第三十七条の九 法第十三条第三項第四号の国土交通省令で定める行為は,次に掲げるものとする。
 一 運送サービス(専ら企画旅行の実施のために提供されるものに限る。)を提供する者に対し,輸送の安全の確保を不当に阻害する行為
 二 旅行者に対し,旅行地において特定のサービスの提供を受けること又は特定の物品を購入することを強要する行為
 三 宿泊のサービスを提供する者(旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第三条の二第一項に規定する営業者を除く。)と取引を行う際に,当該者が住宅宿泊事業法(平成二十九年法律第六十五号)第三条第一項の届出をした者であるかどうかの確認を怠る行為


(20)受託契約に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.第2種旅行業者は,地域限定旅行業者の受託旅行業者となることができる。
 イ.旅行業者代理業者は,所属旅行業者の承諾がある場合に限り,他の旅行業者との間で自ら受託契約を締結することができる。
 ウ.旅行業者は,他の旅行業者が実施する企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)について,受託契約を締結したときは,旅行業者代理業の登録を受けなくとも当該受託契約の相手方を代理して企画旅行契約を締結することができる。
 エ.旅行業者は,他の旅行業者が実施する企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)について,複数の旅行業者と受託契約を締結することができる。


正解:イ(配点:4)
解説:アにについて,法14条の2第1項は,「旅行業者」は,「他の旅行業者が実施する企画旅行」について,受託旅行業者となることができる旨規定しています。第2種旅行業者は当然「旅行業者」ですし,地域限定旅行業者は一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施される企画旅行を実施することができますので(施行規則1条の3第4号),同企画旅行について第2種旅行業者が受託旅行業者となることが可能です。したがって,アは,正しいです。

○旅行業法
(企画旅行を実施する旅行業者の代理)
第十四条の二 旅行業者は,他の旅行業者が実施する企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)について,当該他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することを内容とする契約(以下「受託契約」という。)を締結したときは,第三条の規定にかかわらず,旅行業者代理業の登録を受けなくても,当該受託契約の相手方(以下「委託旅行業者」という。)を代理して企画旅行契約を締結することができる。
○旅行業法施行規則
(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一~三 略
 四 地域限定旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為のうち企画旅行(一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施されるものを除く。)の実施に係るもの及び同項第三号から第五号までに掲げる行為(一の行為ごとに一の拠点区域内における運送等サービスの提供に係るものを除く。)に係るもの以外のもの)


イについて,法14条の2第2項は,委託旅行業者と受託旅行業者との間で,受託旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者について,当該委託旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができるものと定めたときに限り,旅行業者代理業者は当該委託旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる旨を規定しています。したがって,委託旅行業者と受託旅行業者との間で受託契約で定める必要がありますから,イは,所属旅行業者の承諾のみで足りるとしている点で誤りです。

(企画旅行を実施する旅行業者の代理)
第十四条の二 略
2 前項の規定により委託旅行業者と受託契約を締結した旅行業者(以下「受託旅行業者」という。)が,当該受託契約において,当該受託旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者のうち当該委託旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができるものを定めたときは,その受託契約において定められた旅行業者代理業者(以下「受託旅行業者代理業者」という。)は,当該委託旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる。
3 略


ウは,法14条の2第1項の通りですから,正しいです。

(企画旅行を実施する旅行業者の代理)
第十四条の二 旅行業者は,他の旅行業者が実施する企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)について,当該他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することを内容とする契約(以下「受託契約」という。)を締結したときは,第三条の規定にかかわらず,旅行業者代理業の登録を受けなくても,当該受託契約の相手方(以下「委託旅行業者」という。)を代理して企画旅行契約を締結することができる
2,3 略


エについて,受託契約を締結することができる旅行業者の数に制限は設けられていませんから,正しいです。

(21)旅行業者代理業者の旅行業務等に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者代理業者は,所属旅行業者が委託旅行業者と締結した受託契約において当該旅行業者代理業者を受託旅行業者代理業者として定めた場合,当該委託旅行業者を代理して企画旅行契約(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)を締結することができる。
 イ.旅行業者代理業者は,旅行業務に関し取引をしようとするときは,所属旅行業者の氏名又は名称及び旅行業者代理業者である旨を取引の相手方に明示しなければならない。
 ウ.所属旅行業者は,旅行業者代理業者が旅行業務につき旅行者に加えた損害を賠償する責めに任ずるが,当該所属旅行業者がその旅行業者代理業者への委託につき相当の注意を払えば,その責任を免れる。
 エ.登録行政庁は,旅行業者代理業者に対し,その行う営業が旅行業であると誤認させ,又は所属旅行業者を誤認させないようにするための措置をとるべきことを命ずることができる。


正解:ウ(配点:4)
解説:アは,法14条の2第2項の通りですから,正しいです。

(企画旅行を実施する旅行業者の代理)
第十四条の二 略
2 前項の規定により委託旅行業者と受託契約を締結した旅行業者(以下「受託旅行業者」という。)が,当該受託契約において,当該受託旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者のうち当該委託旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができるものを定めたときは,その受託契約において定められた旅行業者代理業者(以下「受託旅行業者代理業者」という。)は,当該委託旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる。
3 略


イは,法14条の3第2項の通りですから,正しいです。

(旅行業者代理業者の旅行業務等)
第十四条の三 略
2 旅行業者代理業者は,旅行業務に関し取引をしようとするときは,所属旅行業者の氏名又は名称及び旅行業者代理業者である旨を取引の相手方に明示しなければならない
3~5 略


ウについて,法14条の3第5項本文は,所属旅行業者は,旅行業者代理業者が業務上旅行者に加えた損害を賠償する責任を負う旨規定していますが,一方で,同項ただし書は,所属旅行業者が①「委託につき相当の注意をし」,かつ,②「旅行者に加えた損害の発生の防止に努めたとき」は,賠償責任を負わない旨規定しています。ウは,②について言及がないため,誤りです。

(旅行業者代理業者の旅行業務等)
第十四条の三 略
2~4 略
5 所属旅行業者は,旅行業者代理業者が旅行業務につき旅行者に加えた損害を賠償する責めに任ずる。ただし,当該所属旅行業者がその旅行業者代理業者への委託につき相当の注意をし,かつ,その旅行業者代理業者の行う旅行業務につき旅行者に加えた損害の発生の防止に努めたときは、この限りでない

エは,法14条の3第4項の通りですから,正しいです。

(旅行業者代理業者の旅行業務等)
第十四条の三 略
2,3 略
4 観光庁長官は,旅行業者代理業者に対し,その行う営業が旅行業であると誤認させ,又は所属旅行業者を誤認させないようにするための措置をとるべきことを命ずることができる
5 略


(22)業務改善命令に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.登録行政庁は,旅行業者に対し,旅行業務の取扱いの料金の変更を命ずることができる。
 b.登録行政庁は,旅行業者に対し,旅行業約款を変更することを命ずることができる。
 c.登録行政庁は,旅行業者に対し,企画旅行に係る旅程管理のための措置を確実に実施することを命ずることができる。
 d.登録行政庁は,旅行業者に対し,旅行者に生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約を締結することを命ずることができる。

ア.a,d  イ.a,b,c  ウ.b,c,d  エ.a,b,c,d


正解:エ(配点:4)
解説:業務改善命令として命ずることができる措置は,法18条の3第1項に掲げられています。
 aは,法18条の3第1項2号に該当しますから,命じることができます。したがって,aは,正しいです。
 bは,法18条の3第1項3号に該当しますから,命じることができます。したがって,bは,正しいです。
 cは,法18条の3第1項4号に該当しますから,命じることができます。したがって,cは,正しいです。
 dは,法18条の3第1項5号に該当しますから,命じることができます。したがって,dは,正しいです。
 以上から,すべて正しいですから,正解は,エです。

(業務改善命令)
第十八条の三 観光庁長官は,旅行業者等の業務の運営に関し,取引の公正,旅行の安全又は旅行者の利便を害する事実があると認めるときは,当該旅行業者等に対し,次に掲げる措置をとるべきことを命ずることができる。
 一 旅行業務取扱管理者を解任すること。
 二 旅行業務の取扱いの料金又は企画旅行に関し旅行者から収受する対価を変更すること
 三 旅行業約款を変更すること
 四 企画旅行に係る第十二条の十の国土交通省令で定める措置を確実に実施すること
 五 旅行者に生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約を締結すること
 六 前各号に掲げるもののほか,業務の運営の改善に必要な措置をとること。
2~4 略


(23)登録の取消し等に関する次の記述から,登録の取消事由に該当するもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者等が,登録を受けてから6箇月以内に事業を開始していないと認めるとき。
 b.旅行業者等が,引き続き1年以上事業を行っていないと認めるとき。
 c.旅行業者が,不正の手段により有効期間の更新の登録を受けたとき。
 d.旅行業者等が,旅行業法に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。

ア.a,b  イ.c,d  ウ.b,c,d  エ.a,b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:登録の取消事由は,法19条に掲げられています。
 aについて,法19条2項前段は,登録から「1年以内」に事業を開始していないと認める時に,登録を取り消すことができる旨規定しています。したがって,aは,「6箇月以内」としている点で誤りです。
 bは,法19条2項後段の通りですから,正しいです。
 cは,法19条1項3号の通りですから,正しいです。
 dは,法19条1項1号の通りですから,正しいです。

(登録の取消し等)
第十九条 観光庁長官は,旅行業者等が次の各号のいずれかに該当するときは,六月以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命じ,又は登録を取り消すことができる。
 一 この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき
 二 第六条第一項第二号,第三号若しくは第五号から第八号までのいずれかに掲げる者に該当することとなつたとき,又は登録当時同項各号のいずれかに掲げる者に該当していたことが判明したとき。
 三 不正の手段により第三条の登録,第六条の三第一項の有効期間の更新の登録又は第六条の四第一項の変更登録を受けたとき
2 観光庁長官は,旅行業者等が登録を受けてから一年以内に事業を開始せず,又は引き続き一年以上事業を行つていないと認めるときは,登録を取り消すことができる
3 第六条第二項の規定は前二項の規定による処分について,前条第二項から第四項までの規定は第一項の規定による処分について,それぞれ準用する。


(24)旅行業協会の業務に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業協会は,旅行者及び旅行に関するサービスを提供する者からの旅行業者等の取り扱った旅行業務に対する苦情の解決に関する業務を適正かつ確実に実施しなければならない。
 イ.旅行業協会は,旅行業務に関する取引の公正の確保又は旅行業及び旅行業者代理業の健全な発達を図るため必要があると認めるときは,その職員に旅行業者等の事務所に立ち入り,業務の状況又は設備,帳簿,書類その他の物件を検査させることができる。
 ウ.旅行業協会は,旅行業務の適正な運営を確保するための旅行業者等に対する指導を適正かつ確実に実施しなければならない。
 エ.旅行業協会は,旅行業務に関し社員である旅行業者又は当該旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者と取引をした旅行者に対し,その取引によって生じた債権に関し弁済をする業務を適正かつ確実に実施しなければならない。


正解:イ(配点:4)
解説:旅行業協会が適正かつ確実に実施しなければならない業務は,法42条に定められています。
 アは,法42条1号の通りですから,正しいです。
 イについて,立入検査をすることができるのは観光庁長官の指示を受けた職員であり(法12条の26第1項),旅行業協会の権限ではありません。したがって,イは,誤りです。
 ウは,法42条4号の通りですから,正しいです。
 エは,法42条3号の通りですから,正しいです。

(立入検査)
第十二条の二十六 観光庁長官は,旅程管理研修業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは,その職員に,登録研修機関の事務所に立ち入り,旅程管理研修業務の状況又は設備,帳簿,書類その他の物件を検査させることができる。
2,3 略
(業務)
第四十二条 旅行業協会は,次に掲げる業務をこの章に定めるところにより適正かつ確実に実施しなければならない。
 一 旅行者及び旅行に関するサービスを提供する者からの旅行業者等又は旅行サービス手配業者の取り扱つた旅行業務又は旅行サービス手配業務に対する苦情の解決
 二 旅行業務又は旅行サービス手配業務の取扱いに従事する者に対する研修
 三 旅行業務に関し社員である旅行業者又は当該旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者と取引をした旅行者に対しその取引によつて生じた債権に関し弁済をする業務(以下「弁済業務」という。)
 四 旅行業務又は旅行サービス手配業務の適切な運営を確保するための旅行業者等又は旅行サービス手配業者に対する指導
 五 旅行業務及び旅行サービス手配業務に関する取引の公正の確保又は旅行業,旅行業者代理業及び旅行サービス手配業の健全な発達を図るための調査,研究及び広報


(25)弁済業務保証金制度に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業協会に加入しようとする旅行業者は,その加入しようとする日までに,弁済業務保証金に充てるため,弁済業務規約で定める額の弁済業務保証金分担金を旅行業協会に納付しなければならない。
 イ.旅行業協会の保証社員である旅行業者の弁済限度額は,当該旅行業者が営業保証金の供託の免除の規定の適用がないとしたならば供託すべきこととなる営業保証金の額を下ることができない。
 ウ.旅行業協会の保証社員又は当該保証社員を所属旅行業者とする旅行業者代理業者と旅行業務に関し取引をした旅行者は,観光庁長官の指定する弁済業務開始日以後,その取引によって生じた債権に関し,当該保証社員について弁済業務規約で定める弁済限度額の範囲内において,旅行業協会が供託している弁済業務保証金から弁済を受ける権利を有する。
 エ.旅行業協会が供託している弁済業務保証金から債権の弁済を受ける権利を有する者は,その権利を実行しようとするときは,その債権について登録行政庁の認証を受けなければならない。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,法49条1項1号の通りですから,正しいです。

(弁済業務保証金分担金の納付等)
第四十九条 次の各号に掲げる者は,当該各号に定める日までに,弁済業務保証金に充てるため,弁済業務規約で定める額の弁済業務保証金分担金を旅行業協会に納付しなければならない
 一 旅行業協会に加入しようとする旅行業者 その加入しようとする日
 二 略
2~4 略


イは,法48条5項の通りですから,正しいです。

(弁済業務保証金の還付)
第四十八条 略
2~4 略
5 第一項の弁済限度額は,第五十三条の規定の適用がないとしたならば当該保証社員である旅行業者が供託すべきこととなる営業保証金の額を下ることができない
6 略
(営業保証金の供託の免除)
第五十三条 保証社員は,第四十八条第一項の観光庁長官の指定する弁済業務開始日以後,この法律の規定による営業保証金を供託することを要しない。


ウは,法48条1項の通りですから,正しいです。

(弁済業務保証金の還付)
第四十八条 保証社員(次条第一項の規定により弁済業務保証金分担金を納付した社員をいう。以下同じ。)又は当該保証社員を所属旅行業者とする旅行業者代理業者と旅行業務に関し取引をした旅行者は,観光庁長官の指定する弁済業務開始日以後,その取引によつて生じた債権に関し,当該保証社員について弁済業務規約で定める弁済限度額の範囲内(当該保証社員について既に次項の認証をした債権があるときはその額を控除し,第五十条第二項の規定により納付を受けた額があるときはその額を加えた額の範囲内)において,旅行業協会が供託している弁済業務保証金から弁済を受ける権利を有する
2~6 略


エについて,法48条2項は,弁済を受ける権利を実行する場合には,「旅行業協会」の認証が必要である旨規定しています。したがって,エは,「登録行政庁」としている点で誤りです。

(弁済業務保証金の還付)
第四十八条 略
2 前項の権利を実行しようとする者は,その債権について旅行業協会の認証を受けなければならない。
3~6 略



●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
プロフィール

||中央特快||高尾||

Author:||中央特快||高尾||
お疲れ様です。

最新記事
最新トラックバック
月別アーカイブ