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2020-07-11(Sat)

【国内旅行業務取扱管理者試験】平成28年度第3問「国内旅行実務」

書き途中

(注)略称は次のとおり
平成26年公示 : 一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)
バス約款 : 一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
フェリー約款 : フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款
宿泊約款 : モデル宿泊約款
航空約款 : 国内旅客運送約款(ANA)

6.貸切バスによる運送に関する以下の各設問について,それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。
(1)次の行程(日帰り)で,学校教育法による中学校の生徒の団体が大型車の貸切バス(本問において,以下「大型バス」という。)を利用するとき,この運賃について資料に基づき各設問に該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
 (注1)「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)によるものとする。
 (注2)この運行に係る料金は生じないものとする。
 (注3)消費税の計算は,行わないものとする。

〈行 程〉(日帰り)
 ・ 走行時間の合計は6時間10分
 ・ 実車距離は214キロ
   なお,「実車距離」とは,旅客の最初の乗車から最後の降車までの間に走行する距離をいい,回送距離は含まない。
 ・ 回送距離の合計は67キロ

〈資 料〉
 ・ 時間制運賃の下限額は大型バス1時間当たり5,310円とし,この大型バスの時間制運賃は下限額をもとに計算される。
 ・ キロ制運賃の下限額は大型バス1キロ当たり120円とし,この大型バスのキロ制運賃は下限額をもとに計算される。

 ① この行程における下限額をもとに計算した時間制運賃の額について,正しいものはどれか。

 ア.6時間10分→端数処理→6時間×5,310円=31,860円
 イ.6時間10分→端数処理→7時間×5,310円=37,170円
 ウ.6時間10分+2時間=8時間10分→端数処理→8時間×5,310円=42,480円
 エ.6時間10分+2時間=8時間10分→端数処理→9時間×5,310円=47,790円


正解:ウ(配点:3)
解説:時間制運賃に算出にあたっては,走行時間に点呼点検時間の2時間を加えた額を基準として計算します(平成26年公示別紙2第2の2(1)①)。本問では,走行時間が6時間10分ですから,これに2時間を加えた8時間10分が基準となります。そして,走行時間の端数について,30分未満は切捨てとなります(平成26年公示別紙2第4(2))。本問では,8時間10分のうち,10分を切り捨て,8時間とし,これを基に時間制運賃を計算します。したがって,正解は,ウです。

第2.運賃
 1.略
 2.運賃の計算方法
   運賃は,以下の計算方法により計算した額を合算する。
 (1) 時間制運賃
  ① 出庫前及び帰庫後の点呼・点検時間(以下「点呼点検時間」という。)として,1時間ずつ合計2時間と,走行時間(出庫から帰庫までの拘束時間をいい,回送時間を含む。以下同じ。)を合算した時間に1時間あたりの運賃額を乗じた額とする。ただし,走行時間が3時間未満の場合は,走行時間を3時間として計算した額とする。
  ②,③ 略
 (2),(3) 略
 3.略
第4.端数処理
 (1) 略
 (2) 走行時間の端数については,30分未満は切り捨て,30分以上は1時間に切り上げる。


 ② この行程における下限額をもとに計算したキロ制運賃の額について,正しいものはどれか。

 ア.214キロ→端数処理→210キロ×120円=25,200円
 イ.214キロ→端数処理→220キロ×120円=26,400円
 ウ.214キロ+67キロ=281キロ→端数処理→280キロ×120円=33,600円
 エ.214キロ+67キロ=281キロ→端数処理→290キロ×120円=34,800円


正解:エ(配点:3)
解説:キロ制運賃の算出にあたっては,走行距離(実車距離+回送距離)に基づいて計算します。本問では,実車距離の214キロと回送距離の67キロとを合算した281キロが走行距離となり,これを基準とします。そして,走行距離の端数について,10キロ未満は10キロに切り上げます。本問では,走行距離の281キロのうち,1キロについては10キロに切上げて,290キロとし,これを基にキロ制運賃を計算します。したがって,正解は,エです。

第2.運賃
 1.略
 2.運賃の計算方法
   運賃は,以下の計算方法により計算した額を合算する。
 (1) 略
 (2) キロ制運賃
    走行距離出庫から帰庫までの距離をいい,回送距離を含む。以下同じ。)に1キロあたりの運賃額を乗じた額とする。
 (3) 略
 3.略
第4.端数処理
 (1) 走行距離の端数については,10キロ未満は10キロに切り上げる
 (2) 略


 ③ この団体が支払うこととなる大型バスの運賃に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算した運賃
 イ.下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算し1割引した運賃
 ウ.下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算し2割引した運賃
 エ.下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算し3割引した運賃


正解:ア(配点:3)
解説:選択肢から察するに割引制度の適用が問われています。そこで,割引適用主体かを考えると,本問の団体は学校教育法上の中学校の生徒の団体ですから,平成26年公示別紙2第2の3(2)の割引制度が適用されそうです。もっとも,同規定はは,車種別に計算した運賃の下限額を限度とするとしています。したがって,運賃自体が下限額で計算されている場合には,さらに割引制度が適用されることはありません。本問でも,運賃の計算を下限額になるように行っていますから,さらに割引制度が適用されることはありません。したがって,正解は,アです。

第2.運賃
 1.略
 2.運賃の計算方法
   運賃は,以下の計算方法により計算した額を合算する。
 (1) 略
 (2) 略
 (3) 運賃計算の基本
  ① 運賃は,車種別に計算した金額の最高額及び最低額の範囲内とする。
  ② 略
 3.運賃の割引
 (1) 略
 (2) 学校教育法による学校(大学及び高等専門学校を除く)に通学又は通園する者の団体については2割引とする。ただし,2.(3)①により計算した額の下限額を限度とする
 (3) 略


(2)貸切バスによる運送に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 (注1)「一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款」「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)によるものとする。
 (注2)選択肢イ.は,消費税の計算を行わないものとする。

 ア.帰庫が22時の運行において,バス会社は,帰庫後の点呼点検時間に当たる1時間分の深夜早朝運行料金を収受することができる。
 イ.「配車日が8月1日,1台10万円で契約した貸切バス1台」の運送契約を,契約責任者の都合で7月25日に解除した場合,バス会社は契約責任者から3万円の違約料を申し受けることができる。
 ウ.法令により交替運転者の配置が義務付けられる場合,その他,交替運転者の配置について運送申込者と合意した場合には,バス会社は,交替運転者配置料金の上限額及び下限額の範囲内で計算した額の交替運転者配置料金を収受することができる。
 エ.宿泊を伴う2日間の運行において,契約責任者が観光ガイドとしてバスガイドのサービスを求めた場合,ガイド料は契約責任者の負担とすることができるが,バスガイドの宿泊費は契約責任者の負担とすることはできない。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,深夜早朝運行料金は,22時から翌5時までの間に,点呼点検時間又は走行時間が含まれた場合に,1時間あたりの運賃に2割増しまでの割増料金を適用した料金です(平成26年公示第3の2(1))。したがって,点呼点検時間にも22時以降は深夜早朝運行料金が適用されますから,アは,正しいです。

第3.料金
 1.略
 2.料金の適用
 (1) 深夜早朝運行料金
    22時以降翌朝5時までの間点呼点検時間,走行時間(回送時間を含む)が含まれた場合,含まれた時間に係る1時間あたりの運賃及び交替運転者配置料金の1時間あたり料金については,2割以内の割増料金を適用する。
 (2),(3) 略


イについて,バス約款15条1項は,配車日の7日前からは,違約料は運賃・料金の30%である旨定めています。したがって,イは,正しいです。

(違約料)
第15条 当社は,契約責任者が,その都合により運送契約を解除するときは,その者から,次の区分により違約料を申し受けます。
 配車日の14日前から8日前まで 所定の運賃及び料金の20%に相当する額
 配車日の7日前から配車日時の24時間前まで 所定の運賃及び料金の30%に相当する額
 配車日時の24時間前以降 所定の運賃及び料金の50%に相当する額
2~5 略


ウは,平成26年公示第3の2(3)のとおりですから,正しいです。

第3.料金
 1.略
 2.料金の適用
 (1),(2) 略
 (3) 交替運転者配置料金
    法令により交替運転者の配置が義務付けられる場合,その他,交替運転者の配置について運送申込者と合意した場合には,別紙1で示す交替運転者配置料金の上限額及び下限額の範囲内で計算した額を適用する


エについて,バス約款14条は,乗務員の宿泊費も契約責任者の負担としています。したがって,エは,誤りです。

(運送に関連する経費)
第14条 ガイド料,有料道路利用料,航送料,駐車料,乗務員の宿泊費等当該運送に関連する費用は,契約責任者の負担とします


7.宿泊に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 (注1)モデル宿泊約款によるものとする。
 (注2)選択肢ア.ウ.は,サービス料及び消費税等諸税の計算は行わないものとする。
 (注3)選択肢イ.の宿泊客,エ.の団体客に対し,ホテル又は旅館は,申込金の支払いを求めていないが,宿泊契約を解除したときの違約金支払義務について告知しているものとする。

 ア.基本宿泊料(室料)が20,000円,チェックアウトが午前10時と定められたホテルで,午後4時30分まで客室を延長利用したときの時間外追加料金は20,000円である。
 イ.基本宿泊料(室料)が20,000円,サービス料10%を含む宿泊料金が22,000円のホテルのツインルームにおいて,違約金の対象となるのは,基本宿泊料の20,000円である。
 ウ.大人料金が1人当たり20,000円の旅館において,大人に同伴された小学生が大人に準じる食事と寝具等の提供を受けたときの子供料金は,大人料金の50%の10,000円である。
 エ.宿泊日の8日前に18名で1泊する宿泊契約を旅館と締結した団体客が,宿泊当日に3名の契約を解除し,宿泊人数が15名となった場合,当該旅館は,解除となった3名のうち1名分の違約金を収受し,2名分の違約金は収受しない。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,宿泊約款9条2項3号は,時間外の客室利用が,チェックアウト時刻から6時間以上を経過する場合には,室料金の全額を追加料金とする旨を規定しています。したがって,アは,正しいです。

(客室の使用時間)
第9条 略
2 当ホテル(館)は,前項の規定にかかわらず,同項に定める時間外の客室の便用に応じることがあります。この場合には次に掲げる追加料金を申し受けます。
⑴ 略
⑵ 略
⑶ 超過6時間以上は,室料金の全額 (又は室料相当額の %)


イについて,宿泊約款別表第2(注)1は,違約金は,基本宿泊料に対して計算する旨を規定しています。したがって,イは,正しいです。
宿泊約款別表第二

ウについて,宿泊約款別表第1備考2は,子供が,大人に準じる食事と寝具等の提供を受けたときは,大人料金の70%とする旨を規定しています。したがって,ウは,誤りです。
モデル宿泊約款別表第1

エについて,宿泊約款別表第2(注)3は,15名以上の団体客の一部にキャンセルがあった場合は,宿泊10日前又は申込み引受日の宿泊人数の10%にあたる人数(端数切上げ)について,違約金を支払う必要がない旨を規定しています。本問では,8日前にキャンセルをしているため,この時点における宿泊人数18名を基に,その10%を計算すると,1.8人となりますが,端数は切り上げるため,2人分の支払いが不要となります。したがって,エは,正しいです。
宿泊約款別表第二

8.航空による運送に関する以下の各設問について,それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。
(1)全日本空輸の片道運賃及び小児運賃を適用し,大人1人,満12歳の小学生1人,満5歳の幼稚園児1人,座席を使用しない満2歳の幼児1人,これら計4人の家族が航空機を利用するとき,必要となる片道運賃と小児運賃の組合せのうち,正しいものはどれか。
 (注)年齢は搭乗日現在とする。

 ア.片道運賃1人と小児運賃2人分が必要である。
 イ.片道運賃2人と小児運賃1人分が必要である。
 ウ.片道運賃1人と小児運賃3人分が必要である。
 エ.片道運賃2人と小児運賃2人分が必要である。


正解:イ(配点:4)
解説:大人について片道運賃が必要であるのは当然ですので,12歳,5歳,2歳のそれぞれの子について運賃の適用方を検討する必要があります。
 まず,小児運賃の適用があるのは,満3歳から満11歳までの子どもです。したがって,12歳の小学生には,小児運賃は適用されず,片道運賃がさらに1人分必要となります。
 一方,5歳の幼稚園児は,小児運賃が適用されます。したがって,小児運賃が1人分必要です。
 最後に,2歳の幼児は,座席を使用せず大人の膝の上に座る場合には,運賃が不要となります。
 以上から,片道運賃が2人分,小児運賃が1人分必要となるため,正解は,イです。

(2)全日本空輸の往復運賃(同一区間を往復)を適用し,往復とも座席の予約がなされている航空券を購入した旅客が,旅客の都合で往路予約便の出発時刻前に全ての座席の予約を解約し当該航空券の払い戻しをした。この場合の払い戻しにおける手数料として正しいものはどれか。

 ア.払戻手数料として2区間分の860円が必要であるが,取消手数料は不要である。
 イ.払戻手数料として2区間分の860円と所定の取消手数料が必要である。
 ウ.払戻手数料として1区間分の430円が必要であるが,取消手数料は不要である。
 エ.払戻手数料として1区間分の430円と所定の取消手数料が必要である。


正解:ア(配点:4) ※平成30年10月27日搭乗分をもって,ANAの往復運賃の設定は終了となりました。
解説:払戻手数料は,1区間につき430円必要となります。往復運賃の往路・復路のどちらも払い戻す場合には,往路で1区間,復路で1区間となるため,2区間分860円の払戻手数料が必要です。
 一方,取消手数料については,出発時刻以降は運賃の約20%相当額が費用となりますが,出発時刻前であれば不要です。本問では,出発時刻前に全ての予約を解約しているため,取消手数料は発生しません。
 以上から,正解は,アです。

9.旅客鉄道会社(JR)に関する以下の各設問について,それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。
(1)旅客鉄道会社(JR)に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。

 ア.5月31日に始発駅を出発する新幹線の指定席グリーン券の発売日時は,4月30日の午前10時である。
 イ.大人に随伴される3歳の幼児が,快速列車の指定席を幼児1人で利用する場合,この幼児については,小児の運賃と小児の座席指定料金が必要である。
 ウ.新幹線の普通車指定席を利用する団体旅客が15人で構成される普通団体の場合,1人を無賃扱人員として,運賃に加えて指定席特急料金も収受しない。
 エ.「京都市内→福岡市内」と券面に表示された乗車券を使用して,山科駅(京都市内の駅)から旅行を開始し,京都駅(京都市内の中心駅)で途中下車する場合において,山科駅から京都駅までの間の運賃を別に支払わなくても,引き続き当該乗車券を使用して乗車することができる。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,指定席グリーン券は,旅客営業規則21条1項4号により,出発日の1か月前から発売されます。このとき,1か月前に対応する同じ日がないときは,その1日あとの日が発売開始日となります。本問では,5月31日の1か月前である4月31日は存在しないため,その1日あとの日である5月1日が発売開始日となります。したがって,アは,4月30日を発売開始日としている点で誤りです。

(乗車券類の発売日)
第二十一条 乗車券類は,発売当日から有効となるものを発売する。ただし,次の各号に掲げる乗車券類は,当該各号に定めるところによって発売する。
 一~三 略
 四 指定券
 当該列車(未指定特急券にあっては,指定した乗車日の列車群のうち,始発駅を最も早く出発する列車)が始発駅を出発する日の一箇月前の日の十時から発売する。ただし、次に掲げる指定券については、それぞれに定めるところによって発売する。
  イ,ロ 略
 五 略
2~5 略


イは,旅客営業規則74条1項のとおりですから,正しいです。

(小児の旅客運賃・料金)
第七十四条 小児の片道普通旅客運賃,定期旅客運賃,急行料金又は座席指定料金は,次条に規定する場合を除いて,大人の片道普通旅客運賃,定期旅客運賃,急行料金又は座席指定料金をそれぞれ折半し,十円未満のは数を切り捨てて十円単位とした額(以下この方法を「は数整理」という。)とする
2,3 略


ウについて,旅客営業規則111条2項は,普通団体は31人以上いる場合に1人を無賃扱人員として旅客運賃を収受しないこととしています。したがって,ウは,15人の団体でも1人を無賃扱人員としている点と,指定席特急料金も収受しないとしている点で誤りです。

(団体旅客運賃)
第百十一条 略
2 前項の規定によるほか,訪日観光団体及び普通団体に対しては,団体旅客が三十一人以上(訪日観光団体にあっては,十五人以上)五十人までのときはうち一人,五十一人以上のときは五十人までごとに一人を加えた人員を無賃扱人員として旅客運賃を収受しない


エについて,旅客営業規則156条3号は,特定都区市内の駅で途中下車をすることはできない旨定めています。この場合,乗車駅から途中下車駅までの運賃を別途支払うことによって,当該乗車券を引続き利用することができます。したがって,エは,誤りです。

(途中下車)
第百五十六条 旅客は,旅行開始後,その所持する乗車券によって,その券面に表示された発着区間内の着駅(旅客運賃が同額のため二駅以上を共通の着駅とした乗車券については,最終着駅)以外の駅に下車して出場した後,再び列車に乗り継いで旅行することができる。ただし,次の各号に定める駅を除く。
 一,ニ 略
 三 第八十六条及び第八十七条の規定によって発売した乗車券を使用する場合は,当該乗車券の券面に表示された特定都区市内又は東京山手線内にある駅
 四,五 略


(2)乗継割引に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 (注)いずれも最初の列車の乗車日当日に乗り継ぐものとし,途中下車はしないものとする。

国内H28-3-9-2


正解:エ(配点:4)
解説:乗継割引が適用されるのは,①急行列車と新幹線とを乗継駅として定められた駅で乗り換える場合と,②サンライズ瀬戸号と四国内の急行列車とを坂出駅又は高松駅で乗り換える場合の2ケースです。
 アは,新幹線と特急を乗り継ぐ場合ですから①のケースでありますが,新幹線の両端で急行列車を使う場合には,特急料金が高い一方についてのみ乗継割引が適用されます。したがって,アは,両方に乗継割引の適用があるとしている点で誤りです。
 イも,新幹線と特急を乗り継ぐ場合ですから①のケースですが,東北新幹線の乗継駅として設定があるのは新青森駅のみであり,上野駅は乗継駅ではありませんから,ときわ号の特急料金について乗継割引の適用はありません。したがって,イは,誤りです。
 ウも,新幹線と特急を乗り継ぐ場合ですから①のケースですが,九州新幹線には乗継駅が設定されていませんので,指宿のたまてば箱号には乗継割引は適用されません。したがって,ウは,誤りです。
 エも,新幹線と特急を乗り継ぐ場合ですから①のケースであり,高松駅は乗継駅となっていますから,うずしお号の特急料金について乗継割引が適用されます。したがって,エは,正しいです。

(乗継急行券の発売)
第五十七条の二 旅客が,急行列車相互間に乗継ぎをする場合で,次の各号に該当するとき(以下「乗継条件」という。)は,第1号に規定する○印の1個の急行列車に対して割引の急行券を発売する。ただし,設備定員が複数の寝台個室及び別に定める特別急行列車の個室に乗車する場合に発売する特別急行券については,割引の取扱いをしない。
 一 次に掲げる急行列車相互間について,それぞれに定める乗継駅において直接乗継ぎをする場合(同一の急行列車を先乗列車及び後乗列車として直接乗継ぎをする場合を含む。)
旅客営業規則57条の2第1号
 ニ,三 略


(3)次のJR券を4月10日に払いもどしした場合の払いもどし額について,正しいものはどれか。
国内H28-3-9-3


正解:ア(配点:4)
解説:本問のJR券には「乗車券」部分と「B特急券」(指定席特急券)部分があるため,その双方について払戻手数料が発生します。乗車券の払戻手数料は,一律で220円です(旅客営業規則271条1項)。一方で,B特急券(指定席特急券)の払戻手数料は,出発の2日前までに請求した場合には330円(消費増税に伴う改定後は340円)ですが,出発の前日から出発時刻までの間に請求した場合には,指定席特急料金の30%となります。本問では,出発2日前に払戻請求をするため,乗車券の払戻手数料220円と,指定席特急料金の払戻手数料330円を合算した550円が払戻手数料となります。

(旅行開始前の旅客運賃の払いもどし)
第271条 旅客は,旅行開始前に,普通乗車券が不要となった場合は,その乗車券の券片が入鋏前で,かつ,有効期間内(前売の乗車券については,有効期間の開始日前を含む。)であるときに限って,これを駅に差し出して既に支払った旅客運賃の払いもどしを請求することができる。この場合,旅客は,手数料として,乗車券1枚につき220円を支払うものとする
2~4 略
(指定券に対する料金の払いもどし)
第273条 旅客は,指定券(未指定特急券及び団体旅客又は貸切旅客に発売した指定券を除く。)が不要となった場合は,その指定を受けた列車(2個以上の列車について指定を受けている場合は,先に乗車することが予定されていた列車)がその乗車駅を出発する時刻までにこれを駅に差し出したときに限って,次の各号に定める額(10円未満のは数は切り捨てる。)を手数料として支払い,当該指定券に対する急行料金,特別車両料金,寝台料金,コンパートメント料金又は座席指定料金の払いもどしを請求することができる。この場合,変更前の指定券に表示された列車の出発する日の前日又は当日に乗車券類変更の取扱いをしたものにあっては,変更前の指定券について,変更の取扱いをした時刻を払いもどしの請求をした時刻とみなして手数料を支払うものとする。
 ⑴ 立席特急券又は特定特急券(乗車日及び乗車列車を指定して発売したものに限る。以下この条において同じ。)以外の指定券(新幹線と新幹線以外の線区を直通して運転する特別急行列車に乗車する旅客に対して1枚で発売した特別急行券であって,全区間又は一部区間について乗車列車を指定しているものを含む。)
  イ 出発する日の2日前までに請求した場合は,340円(第57条第1項第1号イの(イ)ただし書及び第58条第1項第1号イただし書の規定により設備定員と同一の人員に対して1葉で発売した指定券にあっては,1葉につき340円)。
  ロ 出発する時刻までに請求した場合は,すでに支払った当該料金の3割に相当する額(第57条第1項第1号イの(イ)ただし書及び第58条第1項第1号イただし書の規定により設備定員と同一の人員に対して1葉で発売した指定券にあっては,料金合計額(特別車両の個室にあっては特別車両料金合計額)の3割に相当する額とし,新幹線と新幹線以外の線区を直通して運転する特別急行列車に対して1枚で発売した特別急行券にあっては,新幹線区間に対する特別急行料金と在来線区間に対する特別急行料金とを合算した額の3割に相当する額とする。)。ただし,340円に満たない場合は,340円とする。
 ⑵ 略
2~8 略


(4)大人1人と小児1人が,次の行程を乗車する場合について,資料に基づき各設問に該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
 (注1) 高山駅~岐阜駅間は地方交通線である。
 (注2) 名古屋駅では途中下車せず,同日の乗り継ぎとする。
国内H28-3-9-4

 ① この行程における大人1人の運賃の額について,正しいものはどれか。
国内H28-3-9-4-1


正解:ウ(配点:4)
解説:旅客運賃の計算は,原則,営業キロに基づいて計算します(旅客営業規則14条1項)。もっとも,「幹線と地方交通線を連続して乗車する場合」には,幹線の営業キロに,地方交通線の営業キロを賃率比に応じて換算したもの(JR北海道,JR東日本,JR東海,JR西日本では「賃率換算キロ」,JR四国,JR九州では「擬制キロ」といいます。)を合算した「運賃計算キロ」に基づいて計算します(旅客営業規則14条の2第1項)。なお,地方交通線のみを利用する場合には,「幹線と地方交通線を連続して乗車する場合」に該当しませんので,原則通り,営業キロに基づいて計算することになりますが,JR四国とJR九州のみは,地方交通線単体の場合にも擬制キロに基づいて計算します(旅客営業規則14条の3)。
 本問では,高山~岐阜が地方交通線であり,その余は幹線ですので,「幹線と地方交通線を連続して乗車する場合」に該当します。そこで,高山~岐阜については,賃率換算キロに基づいて運賃を計算します。そして,全区間が同一方向ですので通しで運賃計算キロを算出します。そのため,高山~岐阜の賃率換算キロ150.0+岐阜~名古屋の営業キロ30.3+名古屋~新富士219.8=400.1となります。そして,1キロ未満については端数処理として切り上げますので,401kmとなります。以上から,正解は,ウです。

(営業キロ)
第14条 旅客運賃・料金の計算その他の旅客運送の条件をキロメートルをもって定める場合は,別に定める場合を除き,営業キロによる。
2 略
(運賃計算キロ)
第14条の2 前条の規定によるほか,幹線と地方交通線を連続して乗車する場合(幹線と地方交通線の中間に当社と通過連絡運輸を行う鉄道・軌道・航路又は自動車線が介在する場合で,これらを通じて連続乗車するときを含む。以下同じ。)の旅客運賃を計算するときは,旅客の乗車する発着区間のうち,地方交通線の乗車区間に対する営業キロを賃率比に応じて換算したもの(以下,北海道旅客鉄道株式会社,東日本旅客鉄道株式会社,東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社にあっては「賃率換算キロ」,四国旅客鉄道株式会社及び九州旅客鉄道株式会社にあっては「擬制キロ」という。)と幹線の乗車区間に対する営業キロを合算したもの(以下「運賃計算キロ」という。)による。
2 略
(擬制キロ)
第14条の3 第14条の規定にかかわらず,四国旅客鉄道会社線又は九州旅客鉄道会社線の地方交通線内各駅相互間を乗車する場合の旅客運賃を計算するときは,前条第1項に定める擬制キロによる。


 ② この行程のそれぞれの列車における小児1人の料金の額について,正しいものはどれか。

国内H28-3-9-4-2


正解:ウ(配点:4)
解説:小児については,特急料金は半額になりますが,グリーン料金は半額になりません(旅客営業規則74条1項)。また,特急料金は,グリーン車を利用する場合には,繁忙期であっても通常期の料金で計算します。さらに,自由席を利用する場合には,通常期の指定席特急料金から差額520円を差し引きます。
 以上を前提に,まず高山~名古屋の特急料金は,グリーン車を利用しているため,通常期の料金で計算します。したがって,繁忙期の指定席特急料金である2680円から通常期と繁忙期との差額520円を差し引いて2160円とします。そして,小児料金であるため,これを半額にして,1080円とします。さらに,名古屋から新幹線を利用しており,名古屋駅は乗継割引における乗継駅ですので,乗継割引を適用してさらに半額とします。以上から,{(2680-520)÷2}÷2=540円となります。
 次に,高山~名古屋のグリーン料金は,小児であっても半額にならないため,2750円のままです。
 そして,名古屋~新富士の新幹線自由席特急料金は,通常期の指定席特急料金から520円をひいた額となるので,3860円から520円をひいた3340円となります。さらに,小児料金であるため,これを半額にして,1670円となります。
 よって,正解は,ウになります。

(小児の旅客運賃・料金)
第七十四条 小児の片道普通旅客運賃,定期旅客運賃,急行料金又は座席指定料金,次条に規定する場合を除いて,大人の片道普通旅客運賃,定期旅客運賃,急行料金又は座席指定料金をそれぞれ折半し,十円未満のは数を切り捨てて十円単位とした額(以下この方法を「は数整理」という。)とする
2,3 略


 ③ この行程におけるJR券に関する以下の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.列車の事故により「特急ワイドビューひだ4号」が遅延し,名古屋駅の到着時刻が同日の12時10分となった。この場合,「特急ワイドビューひだ4号」の特急料金の全額が返金される。
 イ.旅客の都合により「特急ワイドビューひだ4号」に乗り遅れた場合,「特急ワイドビューひだ4号」の特急券とグリーン券は無効になり,払いもどしできない。
 ウ.この乗車券の有効期間は4日間である。
 エ.名古屋~新富士間の特急券の有効期間は,5月3日と5月4日の2日間である。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,特急列車の遅延による特急料金の払戻しは,その遅延時分が2時間以上の場合に限られます(旅客営業規則289条2項)。アは,遅延時分が2時間に達していないため,払戻しができません。したがって,アは,誤りです。

(急行列車の運行不能・遅延等の場合の取扱方)
第二百八十九条 略
2 急行券を所持する旅客は,第二百八十二条の規定によるほか,第一号から第三号までの一に該当するときは,その急行料金の全額の,第四号に該当するときはその急行料金の半額(十円未満の端数を切り上げて十円単位とした額)の払いもどしを請求することができる。この場合,第五十七条第二項,第六項及び第八項の規定を適用して発売した急行券については,当該急行券のうちの一個列車が該当する場合であっても,全区間に対して払いもどしの請求をすることができる。
 一,ニ 略
 三 急行列車の遅延により,着駅到着時刻に2時間以上遅延して到着したとき
 四 略
3 略


イについて,旅客営業規則273条1項は,旅客都合による特急料金の払戻しを指定列車の乗車駅出発時刻までに駅に差し出したときに限る旨規定していますので,出発時刻を過ぎてからの払戻しはできません。したがって,イは,正しいです。

(指定券に対する料金の払いもどし)
第二百七十三条 旅客は,指定券(未指定特急券及び団体旅客又は貸切旅客に発売した指定券を除く。)が不要となった場合は,その指定を受けた列車(ニ個以上の列車について指定を受けている場合は,先に乗車することが予定されていた列車)がその乗車駅を出発する時刻までにこれを駅に差し出したときに限って,次の各号に定める額(十円未満のは数は切り捨てる。)を手数料として支払い,当該指定券に対する急行料金,特別車両料金,寝台料金,コンパートメント料金又は座席指定料金の払いもどしを請求することができる。この場合,変更前の指定券に表示された列車の出発する日の前日又は当日に乗車券類変更の取扱いをしたものにあっては,変更前の指定券について,変更の取扱いをした時刻を払いもどしの請求をした時刻とみなして手数料を支払うものとする。
 一,ニ 略
2~8 略


ウについて,普通乗車券の有効期間は,100キロまでは1日,101~200キロまでは2日,201~400キロまでは3日,401~600キロまでは4日となっています。そして,ここでのキロ数は,全区間を営業キロで計算し,運賃計算キロは用いません。本問では,全区間の営業キロが386.5キロですから,有効期間は3日間となります。したがって,ウは,誤りです。

(有効期間)
第百五十四条 乗車券の有効期間は,別に定める場合の外,次の各号による。
 一 普通乗車券
  イ 片道乗車券
 営業キロが百キロメートルまでのときは一日,百キロメートルを超え二百キロメートルまでのときはニ日とし,二百キロメートルを超えるものは,二百キロメートルまでを増すごとに,二百キロメートルに対する有効期間に一日を加えたものとする。ただし,第百五十六条第二号に規定する大都市近郊区間内各駅相互発着の乗車券の有効期間は,一日とする。
  ロ,ハ 略
 ニ~五 略
2,3 略


エについて,特急券の有効期間は1日に限られます。したがって,エは,誤りです。


●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
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