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2019-04-14(Sun)

【事例から民法を考える】事例⑮「十人十色」

中央線開業130周年ということで,

中央線の沿線ではいろいろやってるみたいですが,

私も記念弁当を購入してきました。

S__14950402.jpg

これです。

包装紙は各駅で仕様が異なります。

S__14950403.jpg

新宿から立川に向けて歴代の車両が掲載されています。

個人的には種別幕を付けた201系が中央線のイメージなので,

それを採用してほしかったものですが,

まあいいでしょう(突然の上から目線)

S__14950404.jpg

中身は,中央線沿線をイメージしたとのことですが,

中央線の沿線に一体に何があるのか分からないため,

何がどう反映されているのか分からないただのおいしいお弁当になってしまいました。

残念ですね。

試験が終わったらそういうのも勉強していきたいです(宣言)

ところで,今回は,じれかん民法の事例⑮です。

≪問題≫
省略


試験には出ない(確信)

そう思ってしまうと,答案も雑になってしまいます。

でも仕方ないですね。

試験までもう30日くらいしかないですしね。

≪答案≫
第1 設問1
 1 Bは,Aに対して,Aが賃料不相当として賃料の一部を支払わなかった分についての不足額の支払を求めている。一方で,Aは,Bに対して,賃料の引下げを要求しており,これが借賃減額請求(借地借家法32条)としての性質を有しているとも思われるため,Bの上記請求との関係で問題となる。
 2 借地借家法は,賃貸借契約に基づく建物の使用収益が開始された後において,賃料の額が,同項所定の経済事情の変動等により,又は近傍同種の建物の賃料の額に比して不相当となっときに,将来に向かって賃料額の増減を求めるもののであるから,賃貸借契約の当事者は,契約に基づく使用収益を開始しなければ上記規定に基づいて当初賃料の額の増減を求めることができない(※1)。Aは,Bに対して賃料の引下げを要求する以前から,住戸①に居住して,その使用収益をしているから,上記規定の適用がある。
 3 そうすると,Bは,Aとの間で借賃の減額について協議が調っていないため,その裁判が確定するまで,相当と認める額の建物の借賃の支払を請求することができる。したがって,Bが11万円を相当額と考えているため,BはAに対して,月額11万円の借賃を請求することができ,不足額51万円の請求をすることができる。
 もっとも,Aの借賃減額請求が認められた場合には,AのBに対する賃料引下げの要求が借賃減額の意思表示とみることができるから,その翌月である2012年6月以降は月額8万円となり,Bの上記請求は認められず,反対に,AがBに対して2012年6月から8月分につき9万円の返還と各月分につき年1割の割合による利息の支払をBに対して求めることができる。
第2 設問2
 1 Cが保証金から差し引かれた15万円の返還を請求するためには,契約終了時に保証金から15万円を差し引く旨の特約(以下「本件敷引特約」という。)が無効であると認められることが必要である。もっとも,特約の成立自体に瑕疵は見当たらないので,Cは,本件差引特約が消費者契約法10条に抵触し無効であると主張することが考えられる。
 2⑴ まず,CD間の賃貸借契約が消費者契約(同法2条3項)にあたるか。Cは「消費者」(同条1項)である。賃貸用建物の賃貸借は営利性のある継続的行為であることから事業性が肯定されるため,個人であるDも「事業者」(同条2項)にあたる。したがって。消費者と事業者との間で締結される契約であるから,消費者契約にあたる。
  ⑵ 「公の秩序に関しない規定」には,明文の規定のみならず,一般的な法理も含まれる(※2)。建物賃貸借については,借地借家法32条1項が借賃増減請求権を認めている。この規定の目的は,対価の不等性を実質的に除去することにあり,賃料名目で授受される対価の不相当性のみを除去するものではない。ところが,賃料と異なる形式で授受される金銭については,対価的性格があるものであっても,同項による規制が及ばない。このことから,建物賃貸借契約については,賃料以外の形式での対価的性格のある金銭の支払は法律上原則として予定されていないことが示されていると考えられる。そして,賃料は同項による対価規制の対象となるのに対して,特約による一時金については同項の規制が直接には及ばない。また,一時金の定めがあるために,同項による賃料減額の可否の判断も困難となる。これは,実質的対価の減額を求めて争おうする場合に賃借人にとって不利となる。したがって,建物賃貸借契約において賃借人に一時金の支払を義務付ける特約は,「公の秩序に関しない規定」と異なる定めであって消費者に不利益となるものである。
 そうすると,本件敷引特約は,Cに対して,住戸②の引渡しに際して保証金の名目で50万円の支払を求める点で,一時金の支払を義務付ける特約である。したがって,「公の秩序に関しない規定」と異なる定めであって消費者に不利益となるものである。
  ⑶ そこで,本件敷引特約が借地借家法32条の趣旨に照らして不相当に過大になったかどうかが問題となる。同一建物内の賃貸借の契約条件とも比較する必要があり,本件の事情からは明らかではないものの,一時金を加えても他と比較して不相当に過大な額であるとはいえない可能性が高い。したがって,「民法第1条第2項に規定する基本原則に反」するとまではいえない。
 3 よって,Cは,本件敷引特約の無効を主張することができない。以上から,Cの請求は認められない。
第3 設問3
 Eは,EF間の賃貸借契約中,初月の賃料を22万5000円とすることは,消費者契約法10条に反し,過大部分が無効であると主張することが考えられる。しかし,賃貸借契約の期間によって賃料額が異なり,短期であるほど割高になることもあり得るところである。そして,初回賃料がかなり高額であっても,賃借人がそれを明確に認識し,不当な干渉を受けることなく合意したのであれば,その金額を不当とする理由もない。したがって,消費者契約法10条に抵触するものではない。
 よって,Eの返還請求は認められない。
第4 設問4
 1 まず,Gとしては,GH間で賃貸借契約の更新時に更新料を支払う旨の特約(以下「本件更新料特約」という。)は,消費者契約法10条に抵触し無効であると主張することが考えられるところ,本件更新料特約は一時金としての性質を持つが,借地借家法32条1項の趣旨に照らして不相当に過大であるとまではいえないので,同法10条には抵触しない。
 2 次に,Gとしては,本件更新料特約が有効であるとしても,更新料不払いを理由として解除をすることは,信頼関係破壊の法理に照らして許されないと主張することが考えられる。
 Hの解除の意思表示は,賃貸借契約上の債務不履行に基づく解除(民法541条)であると考えられるところ,そもそも賃貸借は信頼関係を基礎とするものであるから,たとえ賃借人において賃貸借契約上の債務を履行しない場合であっても,賃借人の同行為を賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情があるときは,賃貸人は,解除権を行使し得ない(※3)
 これを本件についてみると,Gが債務の履行を怠ったのは,更新料14万円の支払のみであり,その額の大小の評価は微妙である反面,賃料の支払を怠ったことはなく,不払の回数は今回が1回目である。そうすると,Hにとって,更新料に関する争いさえ決着がつけばGとの賃貸借を継続しがたいような不利益があるとはいえないから,Hに対する背信行為と認めるに足りない特段の事情があるというべきである。
 したがって,Hは未だGとの賃貸借契約を解除することはできない。
以 上

(※1)「借地借家法32条1項の規定に基づく賃料増減額請求権は,賃貸借契約に基づく建物の使用収益が開始された後において,賃料の額が,同項所定の経済事情の変動等により,又は近傍同種の建物の賃料の額に比較して不相当となったときに,将来に向かって賃料額の増減を求めるものと解されるから,賃貸借契約の当事者は,契約に基づく使用収益の開始前に,上記規定に基づいて当初賃料の額の増減を求めることはできないものと解すべきである。」最判平成15年10月21日集民211号55頁
(※2)「消費者契約法10条は,消費者契約の条項を無効とする要件として,当該条項が,民法等の法律の公の秩序に関しない規定,すなわち任意規定の適用による場合に比し,消費者の権利を制限し,又は消費者の義務を加重するものであることを定めるところ,ここにいう任意規定には,明文の規定のみならず,一般的な法理等も含まれると解するのが相当である。」最判平成23年7月15日民集65巻5号2269頁
(※3)「民法612条2項が、賃借人が賃貸人の承諾を得ないで賃借権の譲渡又は賃借物の転貸をした場合、賃貸人に解除権を認めたのは、そもそも賃貸借は信頼関係を基礎とするものであるところ、賃借人にその信頼を裏切るような行為があつたということを理由とするものである。それ故、たとえ賃借人において賃貸人の承諾を得ないで上記の行為をした場合であつても、賃借人の右行為を賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情のあるときは、賃貸人は同条同項による解除権を行使し得ないものと解するを相当とする。」最判昭和30年9月22日民集9巻10号1294頁



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