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2019-03-29(Fri)

【基礎演習民事訴訟法】問題7「弁論主義」

最近完全に忘れてましたが,ここで,

【昨日の一品】のコーナーです。

S__14647298.jpg

この見栄えの最悪なラーメン。

間違いなく二郎です。

今回は府中店です。

府中の二郎は,他店に比べるとスープが薄めな気がします。

二郎といわれてイメージするようなギトギトでメッタメタのスープではありません。

あと麺がめちゃくちゃ太いです。

人の指くらいの太さはあります。

私は太めの面の方が好きですが,これは好みが真っ二つになるでしょう。

豚は,まぐろの角煮のような硬さ。

なかなかクセがあります。

府中駅から比較的近いところにあるので,

通いやすいと思います。

気になる方は是非。

ところで,今回は,基礎演習の7問目です。

≪問題≫

 X株式会社は,平成24年5月15日,Y(自然人)を被告として,「Xは,平成23年11月11日にYに対し,英会話教材1セットを代金40万円で売ったので,その売買代金の支払を求める」旨を記載した訴状を甲簡易裁判所に提出し,40万円の支払を求める訴えを提起した(なお,Xは,少額訴訟による審理および裁判を求めていない)。
 Xの訴訟代理人は,第1回口頭弁論期日に,訴状を陳述し,書証として平成23年11月11日付けの契約書(本件契約書)を提出した。本件契約書には,購入者が英会話教材1セットを代金40万円でXから買う旨の記載があり,購入者の欄にYの氏名の記載とその姓を示す印影があった。
 これに対し,同期日に裁判所に出頭したYは,裁判所から答弁を求められ,請求棄却判決を求めるとともに,「Xが主張するような売買契約を締結した覚えはなく,そのような契約書は見たことがないし,印影や印鑑もYには無関係である」旨を述べた。
 そこで,Xの訴訟代理人は,「Xの従業員AがYとの契約に関する交渉一切を担当した」と説明してAの証人尋問の申出をした。
 裁判所は,Aの証人尋問を採用したほか,職権でYの本人尋問をすることとし,同期日にこれらの尋問を実施した。その結果,裁判所は,YがXとの間でXの主張する売買契約を締結した事実が認められるとの心証を得た。他方,裁判所は,同期日のうちに,本件契約書(X会社の事務所に保管されていた原本)に,手書きの「’12.4.1. 15万円,Yの父Bから代金受領済み(A)」という記載があることに気付き,Yの父Bが平成24(2012)年4月1日に代金の一部である15万円をYに代わってXに弁済した事実があるとの心証を抱いた。
 後記の設問1と2は,以上を共通の前提とするが,相互に独立した問題であり,次のように,当事者の主張または立証についての異なる状況を前提とする。
 (設問1が前提とする状況)
 設問1は,XもYも上記のほかに特段の事実を主張していない場合を前提とする。
 (設問2が前提とする状況)
 設問1が前提とする状況とは異なり,Yも本件契約書の手書きの記載に気づいたため,Yは,第1回口頭弁論期日のうちに,「仮にYがXから英会話教材を購入していたとしても,Yの父Bが平成24年4月1日に代金15万円をXに弁済した」と主張し,かつ,Yは,これに加えて,「YがXに同月15日に当該英会話教材の残代金25万円を弁済した」と主張した。これらのYの主張についてXの訴訟代理人は全部否認する旨陳述したが,この事実関係について尋問に答えた証人Aは,「Yの父Bから平成21年4月1日に本件英会話教材の代金15万円の弁済を受けたことは間違いなく,また,AがXの担当者として同月15日にYから25万円の支払を受けたこともあるが,その25万円は,平成20年12月12日にXがYに代金25万円で販売したドイツ語教材の代金であった」旨証言した。
〔設問〕
1.裁判所は,BがXに15万円を弁済した事実が認められることを前提に,「Xの請求のうち25万円は認容するが,15万円分は棄却する」旨の判決(実務上の主文例では,「被告は,原告に対し,25万円を支払え。原告のその余の請求を棄却する。」との判決。以下同じ)をすることができるか。
2.裁判所は,Xの請求する英会話教材の売買代金のうちBからXへの15万円の弁済の事実は認められるが,YからXへの25万円の支払についてはAが証言するドイツ語会話教材の代金であると認められるから,本件英会話教材の代金の支払とは認められないとの理由で,「Xの請求のうち25万円分は認容するが,15万円分は棄却する」旨の判決をすることができるか。その結論は,Xの訴訟代理人が「Yが25万円を支払ったことは認めるが,その25万円はXY間のドイツ語会話教材の売買代金である」と主張していた場合とそのような主張をしていなかった場合とで異なるか。


弁論主義です。

TKC模試でも出題されていましたが,

ちんぷんかんぷんでしたね。

あの模試を受けて民訴やべえなって思いました。

模試を受けることは大事なのかもしれません。

≪答案≫
第1 設問1
 1 裁判所は,BがXに15万円を弁済した事実(以下「本件弁済事実①」という。)を認定することができるか。本件弁済事実①は,本件契約書にその旨の記載があることから裁判所が心証を得たにとどまり,X及びYから本件弁済事実①に関する主張はされていない。そこで,裁判所が証拠資料から当該事実の認定をすることができるかどうかについて検討する。
 2⑴ 弁論主義とは,判決の基礎となる事実及び証拠の収集及び提出を当事者の権能かつ責任とする原則をいう。民事訴訟の対象たる訴訟物は私人間の権利であり,当事者の自由な処分を認める私的自治の原則が妥当するので,訴訟物の判断のための訴訟資料の収集と提出についても,同じく私的自治の原則が妥当することから,民事訴訟においては弁論主義が採用される(※1)(※2)
 そこで,私的自治の観点から,訴訟上の争点を自治的に設定する権能を当事者に保障するため,弁論主義の内容として,裁判所は,当事者のいずれもが主張しない事実を,裁判の基礎にしてはならないとの原則(以下「主張原則」という。)が導かれる(※3)。したがって,裁判所は,証拠調べの結果からある事実の存否について心証を得たとしても,その事実が当事者のいずれかから口頭弁論で主張されていなければ,その事実を基礎として裁判をすることはできず,これに反して事実を認定した場合には,弁論主義違反となる(※4)
  ⑵ これを本件についてみると,裁判所が認定しようとしている本件弁済事実①は,書証である本件契約書に手書きで代金受領済みの旨の記載があったことから,裁判所が本件弁済事実①が存在しているとの心証を得たにとどまるうえ,当該事実については,X及びYから口頭弁論において主張されてはいないのであるから,主張原則から,裁判所は本件弁済事実①を認定することができない。
 3⑴ そこで,裁判所としては,X又はYから本件弁済事実の主張がされることを促すため,本件弁済事実①の存否について釈明権を行使することが考えられる。釈明権の行使により,X又はYが口頭弁論において本件弁済事実①について主張をすれば,裁判所は当該事実を認定することができる。
 もっとも,裁判所が過度に釈明権を行使したときには,当事者間の公平を害するばかりでなく,司法の中立に対する国民の信頼を失わせる危険がある。そこで,釈明権の行使は,それまでの審理経過や訴訟資料から合理的に予想できる範囲を超えて一方当事者に申立てや主張を促したり,実質的に職権証拠調べに当たるような形で証拠の提出を示唆するなどにわたる態様では認められない(※5)
  ⑵ これを本件についてみると,裁判所は本件弁済事実①を,Xが提出した本件契約書からその旨の心証を抱いたのであり,あくまで当事者の提出した証拠に基づくものであるから,これに基づいて釈明権を行使したとしても,実質的に見て職権証拠調べに当たるとまではいえない。また,Yは,本件契約を締結していないことを理由に請求の全部棄却を求めており,弁済の事実については主張がされていないが,弁済の事実が認定された場合には,請求の一部が棄却されるという意味では,Yの主張する結論と方向性を一にするし,売買代金を争う上で弁済の事実が認定されることが不合理であるともいえないから,それまでの審理経過や訴訟資料から合理的に予想される範囲を超えた釈明権の行使であるともいえない。
 したがって,裁判所は,本件弁済事実について,X又はYに対して釈明権を行使して,その主張を促すことができる。これによって,X又はYが本件弁済事実①について主張すれば,裁判所は当該事実を認定することができる。この場合には,裁判所は,設問のような判決をすることができる。
 4 裁判所が,前記釈明権を行使せずに,X及びYから本件弁済事実についての主張がないまま,当該事実を認定して判決をした場合には,控訴審における取消事由となる(民訴法305条)。この場合,控訴審裁判所は,本件弁済事実①についての主張がないことを前提として,判決をすべきである。
第2 設問2
 1 本件弁済事実①について
 本件弁済事実①については,Yが第1回口頭弁論において同旨の主張を行っているため,裁判所が当該事実を認定しても主張原則に反するものではない。したがって,裁判所は,本件弁済事実①が認められることを前提として判決をすることができる。
 2 YがXに25万円を弁済した事実(以下「本件弁済事実②」という。)について
  ⑴ 裁判所は,本件弁済事実②について,これがドイツ語会話教材の代金であることを理由として本件英会話教材の代金の支払ではないとの事実を認定しようとしている。
 この点,本件における訴訟物は売買契約に基づく代金支払請求権であって,代金の弁済の事実は請求原因に対する抗弁事実となる。そして,弁済の抗弁は,一定の給付がなされたこと及びその給付が当該債務の履行としてなされたことを内容とするものであるから(※6),YがXに英会話教材の代金の支払として25万円を弁済した事実が主要事実となる。これに対して,本件弁済事実②がドイツ語会話教材の代金の支払としてなされたとの事実は,本件弁済事実②が英会話教材の代金の支払としてなされなかったことを推認する間接事実である。
 そこで,裁判所が間接事実を認定する上で,主張原則の適用があるかどうかについて検討する。
  ⑵ 前記のように,弁論主義が私的自治の訴訟上の反映であることからすれば,弁論主義の対象となるのは,権利の発生・消滅・変更の原因となる主要事実に限られる。そして,主要事実についての裁判所の認定は,247条に基づいて自由な心証によってなされる以上,間接事実についても当事者の主張がされない限り資料とすることができないとするのは,自由心証主義を不当に制約する。したがって,弁論主義の適用対象は,主要事実のみに限られる(※7)
  ⑶ これを本件についてみると,前記のように,本件弁済事実②がドイツ語会話教材の代金の支払としてなされたとの事実は,間接事実であるから,この点について弁論主義の適用はない。そうすると,裁判所は当該事実を証拠資料によっても認定することができるところ,当該事実については証人Aが同旨の証言をしているため,裁判所はX又はYの主張の有無にかかわらず当該事実を認定することができる。
 よって,Xの訴訟代理人が同旨の主張をしているか否かにかかわらず,裁判所は,証人Aの証言のみをもって,本件弁済事実②がドイツ語会話教材の代金の支払としてなされた事実を認定して,これに基づいて判決をすることができる。

以 上


(※1)「通説は,民事訴訟の対象たる訴訟物は『私人間』の権利であり(ここでいう『権利』は,法律関係や法的利益などを広く含む。……),当事者の自由な処分を認める『私的自治の原則』が妥当するので,訴訟物の判断のための訴訟資料の収集と提出についても,同じく私的自治の原則が妥当することに弁論主義の実質的な根拠を求める」三木浩一ほか『LEGAL QUEST民事訴訟法〔第2版〕』202頁
(※2)弁論主義の根拠と各テーゼとの関係については,伊藤眞『民事訴訟法〔第4版補訂版〕』296頁を参照。「民事訴訟の基本原則としてなぜ弁論主義が採用されているかを説明する議論として,本質説,手段説,法主体探索説,多元説,および手続保障説などが唱えられているが,本質説が妥当であり,その内容は以下のようなものである。訴訟物たる私人間の権利関係は,私的自治の原則に服し,当事者の自由な処分に委ねられる。弁論主義は,その権利関係の判断のための裁判資料の収集について私的自治の原則が適用されることを根拠としたものである。上に述べた弁論主義の第1内容,すなわち主要事実についての当事者の提出責任は,その事実にもとづく権利関係について私的自治が認められることを反映している。同様に,第2の内容たる自白の拘束力も,いかなる主要事実について裁判所の判断を求めるかという点についての当事者の支配権を認めるものである。また,第3の内容たる職権証拠調べの禁止も,私的自治に服する権利関係存否の判断は,当事者が提出する証拠にもとづいて行えば足り,裁判所が職権によって証拠を収集する必要はないとする点で,やはり私的自治を理念的基礎としている。」
(※3)「『主張原則(弁論主義の『第1テーゼ』とも呼ばれる)』は,『裁判所は,当事者のいずれもが主張しない事実を,裁判の基礎にしてはならない』という原則である(人訴20条前段の前半部分参照)。これは,どのような事実を審理対象とするかについては,当事者が決定する権限を有することを意味する。これにより,証拠調べの範囲は当事者が口頭弁論で主張した事実に限定されることになる。したがって,主張原則は,訴訟上の争点を自治的に設定する権能を当事者に保障する原理として機能する。」前掲三木ほか203頁
(※4)「主張原則により,裁判所は,たとえ証拠調べの結果からある事実の存否について心証を得たとしても,その事実が当事者のいずれかから口頭弁論で主張されていなければ,その事実を基礎として裁判をすることはできないことになる。これは,証拠調べによって得た訴訟資料(これを『証拠資料』という)と,当事者の主張によって得た訴訟資料(これを『主張資料』という)を厳格に区別することを意味する(これを『証拠資料と主張資料の峻別』という)。したがって,当事者が主張していない事実(当事者が気づかなかった事実や意識的に主張しなかった事実)について,証人の証言や書証の記載などから,裁判所が勝手にそれを認定することは許されない。」前掲三木ほか203頁
(※5)「釈明権の範囲という命題は,裁判所の行為規範として,釈明権の行使にどのような限界があるかという形で問題となる。釈明権は,その適切な行使を怠る場合には,……釈明義務違反の問題となるが。その行使が過度な場合にも問題が生じる。釈明権の行使が過度にわたる場合には,①裁判所に対する依存を助長するおそれ,②当事者間の公平を損なう危険,③真相を裁判所の意向に沿って曲げるおそれ,④判決による紛争解決の受容を妨げるおそれ,⑤司法の中立に対する社会の信頼を失わせる危険などがあるからである。いかなる場合に釈明権の行使が過度となるかは見解が分かれるが,それまでの審理経過や訴訟資料から合理的に予想できる範囲を超えて一方当事者に申立てや主張を促したり,実質的に職権証拠調べに当たるような形で証拠の提出を示唆するなどの釈明権の行使は,許されないであろう。」前掲三木ほか220頁
(※6)「弁済の抗弁については、弁済の事実を主張する者に立証の責任があり、その責任は、一定の給付がなされたこと及びその給付が当該債務の履行としてなされたことを立証して初めてつくされたものというべきであるから、裁判所は、一定の給付のなされた事実が認められても、それが当該債務の履行としてなされた事実の証明されない限り、弁済の点につき立証がないとして右抗弁を排斥することができるのであつて、右給付が法律上いかなる性質を有するかを確定することを要しないものと解するを相当とする。」最判昭和30年7月15日民集9巻9号1058頁
(※7)「弁論主義の内容のうち,主張原則および自白の拘束力は,いずれも事実に関するものであるが,そこでいう事実が主要事実のみを意味するのか,それとも間接事実をも含むのかが問題となる。しかし,弁論主義の根拠を私的自治に求める以上,その対象も権利関係の発生・消滅・変更の原因となる主要事実に限られるという結論が導かれる。これに対して,いったん弁論に上程され,相手方によって争われる主要事実についての裁判所の認定は,247条にもとづいて自由な心証によってなされる。したがって,裁判所が証拠調べなどの中で知った間接事実であっても,それが当事者によって弁論に上程されない限りは,主要事実認定の資料とすることができないとするのは,自由心証主義を不当に制約する。このような見地から弁論主義の適用対象は,主要事実に限定される。もっとも,その前提として,ある事実を主要事実とみるか間接事実とみるかの問題がある。」前掲伊藤298頁



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