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2019-03-01(Fri)

【事例研究行政法】第2部問題7

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ3月になっちゃったあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああぁぁああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……………

≪問題≫

 次の文章を読んで,資料を参照しながら,以下の設問に答えなさい。

 A社は,海上運送法による許可を受けて,九州のP島とQ市との間でフェリー事業を営んでいる事業者であるが,2016年4月25日付けで,九州運輸局長E(国の行政機関で,国土交通大臣から適法に権限の委任を受け,九州での海上運送法に基づく許可等の権限を有する)から事業停止処分を受けた。このような処分を受けると事業をできなくなってしまうことから,A社の担当者であるFはA社の顧問弁護士であるCとDの事務所に赴いて法的な対応を検討することとした。
 また,A社によるフェリー事業がストップするのは困ると考えていたP島の観光業者らは,急遽「R号運行停止を回避する会」という団体を結成していたが,同団体の代表であるBもFに同行してCらの事務所を訪れた。なお,BはP島に居住しており,P島で観光業を営んでいる。

日時 2016年4月26日
場所 Cの事務所

C:それでは,始めましょう。Eが,昨日の4月25日付けで法(海上運送法。以下同じ)16条に基づいてA社の一般旅客定期航路事業の事業停止処分(以下では「本件処分」と呼ぶことがある)を行ったということでしたね。
F:そうです。そのため,当社で運行しているP島とQ市の間の高速船R号の運行ができなくなってしまいました。
C:Dさん,海上運送法の規定はどうなっていましたか。
D:A社のようにフェリーや高速船の運航を行う場合,海上運送法に基づく許可が必要になります。
C:法3条の許可ですね。
D:そうです。もともとは,免許制になっておりまして,需給調整の規定が入っていたのですが,昨今の規制緩和により法改正され,免許制から許可制になりました。今は,法4条の基準さえ満たせば,新規に事業参入できるようになったのです。
C:それと,サービス基準というのは……
D:規制緩和がされると,不採算路線は切り捨てられる危険がありますよね。しかし,そうなると,島で生活している人の生活が大きく影響を受けることがあるかもしれません。そこで,法2条11項の指定区間では,法4条6号に基づいて事業に一定の制約をつけて許可をすることになったのです。
C:4条6号を具体化したのがサービス基準ということですね。
F:そうです。P島とQ市の間ですと,人だけを乗せるのではなく,車を乗せるフェリーがP島に住む人の生活上必要不可欠だからです。
C:そこで,【資料2】のサービス基準で,人だけではなく車も運ぶように要求されているのですね。【資料2】のサービス基準は公になっているのですか。
D:行手法5条に基づく審査基準の一種ですから公になっています。インターネット上でも見ることはできます。
C:そこで,A社の事業免許が停止されることになったそうですが,その理由をお聞かせ下さい。
F:はい。当社では,もともと高速船R号とフェリーの2種の船を保有して,事業を行ってきました。しかし,フェリーはあまり収益があがらないので,フェリーを外して高速船のみにしました。
C:そうするとサービス基準を満たさなくなりますね。
F:そこで,Eから許可を得て,同じ航路を運行しておられるS社と協定を結んでフェリーの共同運行をしておりました。しかし,昨年新規にT社がP島とQ市の間の航路に参入してきました。T社は大きな会社でしたので,自前でフェリーと高速船の両方を保有して事業を始めたのです。ところが,その後,S社の経営が悪化してしまい,S社はEに対して2015年6月1日に同年12月1日に廃業する旨の事業廃止届けを提出しました。
C:法15条2項が半年前の予告を要求しているからですね。
F:はい。しかし,S社が営業を廃止されますと,こちらとしては何とかしてサービス基準を満たさないといけなくなります。S社から2015年の4月には廃業について連絡を受けていましたので,代わりの船や共同運行の相手を探していたのですが,見つかりませんでした。また,代わりの船を見つけても改装する手間も必要です
。そうこうしているうちに,S社は営業を廃止されましたので,いかたなく,R号のみ運行していたところ,Eから,行手法30上に基づく弁明の機会の付与の通知が来ました。Eは,当社の状態がサービス基準に違反する違法な状態であるとして,監督処分権限の発動を考えていたのです。
 そこで,弁明書を用意してEに提出しました。ちょうどその時期U社からフェリーに使える適当な船を2016年夏に入手する契約を進めておりましたのでその旨を記載しました。
C:Eはどのような対応をしましたか。
F:今年の2月9日付で,「速やかに指定区間『P島』のサービス基準を満たすよう事業計画および船舶運航計画を是正すること」という,法19条に基づく改善命令がありました。そこで,当社は契約を急ぎ,当初は9月を予定していました,新しいフェリーの就航を今年の6月末にすると回答しましたが,Eは,それでは「速やか」とは言い難いとして,法16上に基づく許可の取消しや営業の停止を検討すると言ってきました。そして,昨日,Eから本件処分が通知されました。
D:突然ですか。
F:法45条の6に基づく聴聞の手続や必要な法令上の手続は事前に行われました。また,処分が出ること自体は予想していました。2月9日の段階から,ずいぶん厳しく指導を受けましたので。通知書には,法16条1号に該当するということと,それは,6月末に改善されるとしてもそれでは改善命令に従っていないからである旨の理由がついていました。
C:停止期限はいつまでですか。
F:期限はサービス基準を充足するまで,です。当社が新しい船を使えるのが6月末ですから,それまでは,R号の運行を行うことができなくなりました。たった2ヵ月ほどですが,かき入れ時のゴールデンウィークを挟んでいますので1万人以上の予約が既に入っています。料金が片道5,000円ですので,料金収入だけで大体1億円近い損害です。
C:会社としては大丈夫ですか。
F:当社は,他の事業も行っていますので,これだけで会社が倒産することはありません。しかも,停止期間もそれほど長くはないので。もっとも,経営上は甚大な被害を受けます。お客さんの信用を失いかねませんし,今はT社というライバル社がありますから。
C:ところで,Bさんはこの件にどのように関わっておられるのですか?
B:私たち観光業者としては特にゴールデンウィークの観光客が1万人も減れば死活問題です。T社もありますが,あそこだけだと便数が減るので,観光客の数にはかなり影響が出ます。そこで,「R号運行停止を回避する会」を作って何とかA社の運行停止を回避したいと考えています。それに,商売は別にして,私はP島に住んでいますので,A社の高速船が使えないと大変生活が不便になります。
F:当社としては,ゴールデンウィークに営業をすることが一番の目標ですのでその方向で適切な手段を考えていただきたいのです。6月末になれば停止処分は解除されるのは確実ですので。
C:それでは,適切な対応を考えましょう。

〔設問1〕
1.A社の顧問弁護士であるCの立場で,A社が,本件処分によって営業停止に陥ることを阻止するためいかなる法的手段(行訴法に規定されているものに限る)をとることができるかについて,それを用いる場合の要件を中心に論じなさい。また,訴訟を提起する場合の被告を明示しなさい。
2.同じくCの立場で,A社が本件処分は違法であると主張するためには,どのような主張ができるか検討しなさい。なお,サービス基準は適法なものであるとする。

〔設問2〕
 Bが独自に訴訟を提起する場合どのような訴訟を提起することができるか(行訴法に規定されているものに限る),また,Bの立場から,当該訴訟について,訴訟要件を充足しているとの主張を検討しなさい。

【資料】略


執行停止と原告適格をがっつり聞く問題です(突然の冷静な態度)

執行停止をこんなにじっくり考えたことがなかったので,

答案もしっかりと書くようにしました。

原告適格についてはやっぱり何度書いてもうまい書き方が分からず,

がっかりとした気持ちになりました。

≪答案≫
第1 設問1
 1 小問1
  ⑴ A社は,本件処分の取消訴訟(行訴法3条2項)を提起し,併せて本件処分の効力について執行停止(同法25条2項本文)を申し立てることが考えられる。
  ⑵ア 本件処分は,国土交通大臣から適法に権限の委任を受けた(※1)「行政庁」である九州運輸局長Eが,海上運送法16条1号に基づき,A社を「名あて人として」フェリー事業の停止を命じて,その「権利を制限する処分」であるから,「不利益処分」(行手法2条4号)にあたる。したがって,本件処分は,当然に,取消訴訟の対象となる「行政庁の処分」(行訴法3条2項)にあたる。
   イ A社は,本件処分の名あて人であるから,「当該処分の取消を求めるにつき法律上の利益を有する者」(同法9条1項)として,原告適格を有する。
   ウ 本件処分を行ったのは,直接的にはEであるが,前記のようにEは国土交通大臣から権限の委任をうけてこれを行っているから,被告適格を有するのは,本件処分の権限の委任元である国土交通大臣の所属する国である(同法11条1項1号)。
   エ CがA社から相談を受けたのは,本件処分があった日の翌日であるから,出訴期間も満たされる(同法14条)。
   オ したがって,A社は,適法に上記取消訴訟を提起することができる。
  ⑶ 取消訴訟の提起だけでは,処分の効力は妨げられないから(同法25条1項),A社は本件処分について執行停止まで申し立てる必要がある。ここで,本件処分は,執行が行われる処分ではなく,手続の続行が予定されているわけでもないから,本件処分に対する執行停止としては,その効力の執行停止を申し立てる必要がある(同法25条2項ただし書)。
   ア 前記のように,A社は本件処分の取消訴訟を適法に提起することができるから,「処分の取消しの訴えの提起があった場合」にあたる。
   イ(ア) 本件処分によりA社はフェリー事業を営むことができなくなり,フェリーの運航による収益を上げることができなくなるとともに,既に予約を入れていた利用客が利用できなくなることによるA社に対する信用の低下を招くという損害を受けることとなる。
 収益が得られなくなることは,経済的損害にすぎず,事後的な金銭賠償による補てんが可能であるから,「回復の困難の程度」は低いものではある。しかし,本件処分は,利用者のピーク時であるゴールデンウィークを挟んでその事業を停止させるものであり,その損害は1億円にも上り,フェリー事業にとってその「損害の程度」はかなり大きいものであると考えられる。
 A社に対する利用客の信用が低下することは,一度信用が低下すればこれを回復させることは容易ではなく,競合他社であるT社が存在することも併せ考えれば,利用客があえてA社に対する信用を回復させることは見込み難い。そうすると,「回復の困難の程度」は大きいということができる。
    (イ) さらに,本件処分がされた場合には,P島の住民がA社フェリーを利用することができなくなる。
 海上運送法は,「海上運送の利用者の利益を保護する」ことを目的とし(1条),特に船舶以外の交通機関が発達していない地域における船舶の運行区間を「指定区間」とし(2条11項),当該区間における船舶の運行を許可するにあたっては,離島住民の日常生活に必要な船舶の輸送を確保することを基準として設けている(4条6号)。これらの規定に照らせば,海上運送法は,離島住民の便宜を図るために,船舶事業を適切に営まれることを保障する趣旨に出たものであると考えられる。
 それにもかかわらず,本件処分がされれば,P島の住民がA社フェリーを利用することができなくなり,またT社フェリーをもってのみではP島の住民の需要が満たされないのであるから,P島の住民の生活上不便を来たすことは明らかである。そうすると,本件処分の「内容及び性質」は,海上運送法及びサービス基準の趣旨に反するものであるということができる。
    (ウ) 以上からすれば,本件処分によって生じる損害は「重大な損害」であると認められる。
   ウ 本件処分がされたのは,2016年4月25日であって,ゴールデンウィークの直前であるから,「緊急の必要がある」と認められる。
   エ 本件処分の効力の執行停止について,「公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれ」はなく,「本案について理由がないとみえる」ともいえないから(同法25条4項),消極要件を満たす。
   オ よって,A社は,適法に上記執行停止を申し立てることができる。
 2 小問2
  ⑴ まずXは,本件処分が,その要件を満たしておらず,違法であるとの主張を行う。
 本件処分は,海上運送法16条1号を根拠としてされたものである。ここでは,「法律に違反したとき」として,EがA社に対してした事業計画及び船舶運航計画の改善命令(同法19条1項3号,4号。以下「本件改善命令」という。)にA社が違反した事実が認定されている。本件改善命令の内容は,速やかに指定区間「P島」のサービス基準を満たすよう是正することである。
 そこで,A社が本件改善命令に違反したかにつき検討すると,たしかにA社はS社が廃業の連絡を受けた時点で,フェリーの共同運行をすることができなくなり,サービス基準を満たさなくなることを知っていたのであって,既に同時点から1年近く経過している上,本件改善命令からも2か月以上が経過しているにもかかわらず,A社は未だサービス基準に適合していない。しかし,A社はその間,これを放置して何ら対応を行わなかったのではなく,代替となる船や共同運行を行う事業者を探していたのであり,サービス基準に適合するよう努力を続けていたのである。また,本件改善命令を受けてからは,A社は,新しいフェリーの就航時期の前倒しを図るなど,サービス基準への対応時期を早める努力をしており,その旨をEにも連絡している。そうすると,就航させる船の改装の時間なども考え併せれば,A社の対応は「速やか」に行われたものというべきであり,本件改善命令に違反する事実はない。
 したがって,A社は,本件改善命令に違反しておらず,「法律に違反したとき」にはあたらないから,本件処分はその要件を欠くものであって,違法である。
  ⑵ またXは,Eが行った本件処分は,その裁量を逸脱・濫用したものであり,違法であるとの主張を行う。
 前記のように,海上運送法は,離島住民の便宜を図るために,船舶事業が適切に営まれることを保障するものであるところ,船舶事業が当該目的にかなうように適切に運営されているかどうかの判断は,専門的・技術的側面があり,これを改善させる手段をとるにあたっても,専門的・技術的見地からの判断が必要であるから,同法16条における処分を行うことについては,行政庁に効果裁量が認められる。もっとも,行政庁が法の認めた裁量の範囲を逸脱・濫用して処分を行った場合には,その処分は違法である(行訴法30条参照)。
 本件処分は,A社フェリー事業の停止を命じるものであって,前記のように,法の趣旨に反してP島の住民の生活上不便を来たすものである。したがって,このような処分が行われるには,抑制的であるべきであり,慎重な判断が必要であるところ,前記のように,A社はサービス基準に適合するように一定の努力をしており,比較的短期間でサービス基準に反している状態は解消されることが見込まれている。そうすると,あえて,現段階で法の趣旨に反するような処分を行うことは,法の予定していない裁量権の行使であるということができる。したがって,本件処分は,Eの裁量の範囲を逸脱・濫用したものである。
 よって,本件処分は,違法である。
第2 設問2
 1 Bは,本件処分の取消訴訟を提起,併せて本件処分の効力の執行停止を申し立てる。
 2⑴ 本件処分が取消訴訟の対象となる「処分」であって,国が被告適格を有し,出訴期間を徒過していないものと考えられる点は,設問1と同様である。
  ⑵ア もっとも,Bは,本件処分の名あて人ではないから,原告適格を有するかどうかが問題となる。
   イ 「法律上の利益を有する者」とは,当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され,又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう。そして,当該処分を定めた行政法規が,不特定多数者の具体的利益を専ら一般的公益の中に吸収解消させるにとどめず,それが帰属する個々人の個別的利益としてもこれを保護すべきものとする趣旨を含む場合には,このような利益も法律上保護された利益にあたる。
   ウ(ア) 本件処分の根拠規定は海上運送法16条1項1号であるところ,同条の趣旨は,前記の通り,同法の関係規定とあいまって,離島住民の生活上の便宜を図るために,船舶事業が適切に営まれることを保障する点にあるから,離島住民の生活上の便宜という利益は,不特定多数者の具体的利益として保護されている。
    (イ) そして,特に他の交通機関が発達していない離島においては,前記のように法が特に船舶の運行を保障する趣旨に出ていることに鑑みれば,指定区間に属する船舶が運行されている離島の住民の生活上の便宜という利益は,海上運送法によって特に保護されているとみることができる。離島の住民は,本島との連絡手段がなければ本島との往来が遮断され,例えば本島の公的機関を利用することや必要な物資の供給を受けることもままならず,その生活上必要な行為ができなくなり,生存活動という高次の利益に対する制約が生じることとなる。そうすると,船舶の運行が停止されることにより直接的な被害を受ける離島住民の生活上の便宜と言う利益は,海上運送法がこれを個別的利益としても保護する趣旨に出たものであると考えられる。したがって,当該利益は,法律上保護された利益であるということができる。
    (ウ) これを本件についてみると,Bは①団体「R号運行停止を回避する会」の代表としての地位,及び②P島の住民としての地位をそれぞれ有している。
 このうち,①の地位は,P島の観光業者を代表して,その観光業に対して生じる損害を回避することを利益として主張するものである。しかし,上記法の趣旨に照らし,団体による当該利益の主張が法律上保護された利益とされるものとは考えにくい(※2)。また,後述のように,BはP島の住民としての地位のみをもって本件処分の原告適格を有するものと考えられるから,独自に団体に原告適格を認める必要性は乏しい。したがって,①の地位をもってしては,原告適格は認められない。
 次に②の地位についてみると,BはP島の住民である以上,A社フェリーの運行停止による被害を直接的に受けるのであるから,その生活上の便宜という利益は,海上運送法16条による個別的保護を受ける。
 したがって,Bには,本件処分について「法律上の利益を有する」から,Bに原告適格が認められる。
 3 よって,Bは,手基本に上記取消訴訟を提起することができる。

以 上


(※1)「権限の委任とは,ある行政機関の権限の一部を,別の行政機関に委任して行使させることをいう。法律によって与えられた権限の一部が移動し,委任機関はその権限を失う一方,受任機関は自己の名と責任においてその権限を行使する。法律に定められた権限が移動するため,法律の根拠が必要となる。」櫻井敬子=橋本博之『行政法[第4版]』45頁
(※2)前掲櫻井=橋本297頁では,「最高裁は,処分により影響を受ける者が特定できないような被侵害利益について,原告適格を否定する。地方鉄道事業者に対する特急料金改定の認可処分について,その鉄道路線沿線に居住して通勤定期券を購入するなどしていた利用者,文化財保護法・県文化財保護条例に基づく史跡指定解除処分に対し,その指定史跡を研究対象としてきた学術研究者について,原告適格は否定されている。一般消費者,文化財の研究者などは,行政法令の解釈上,個別的な法的地位を持つ者として切り分けて保護されていると解釈することには困難がある。しかし,個別性の点で拡散した利益であっても,司法の行政に対するチェック機能が全く果たされないのは,立法政策上適切でないと考えられる領域もある。立法論としては,消費者団体・環境保護団体など,個別の政策判断により,『薄まった利益』を適切に代表する団体に訴権を与えることが考えられる。」との記載があり,団体に原告適格を認める政策的判断をする方向性を基礎付けるものとして,個々人の個別の利益が薄まってしまっているかどうかが挙げられています。そうすると本問では,BのP島の住民という地位をのみをもってして原告適格が認められるレベルまで個別の利益が高まっているため,あえて団体に原告適格を認める必要はないという方向に議論が進みそうです。


【事例研究行政法の他の問題・答案は下記のリンクから】
第1部 
問題1問題2問題3問題4問題5問題6問題7問題8
第2部
問題1問題2問題3問題4問題5問題6問題7問題8問題9問題10
問題11問題12問題13問題14問題15問題16問題17
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