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2019-01-25(Fri)

【新司】倒産法平成26年第2問

引き続き第2問です。

民再です。

全く分かりません(まだ問題を読んでいない)。

≪問題≫
〔第2問〕(配点:50)
 次の事例について,以下の設問に答えなさい。
 【事 例】
 A株式会社(以下「A社」という。)は,不動産賃貸業を営む会社であり,Bはその代表者である。A社は,平成15年,同社の所有する敷地上に甲ビルを建築し,Cに対し,賃貸期間を15年,賃料を月額100万円,敷金を1000万円と定め,同ビルを貸し渡した(以下「本件賃貸借契約」という。)。また,本件賃貸借契約の締結に当たり,Cは,A社に対し,3000万円を貸し付け,A社は,平成20年3月から毎月末日限り50万円ずつ分割して同債務を弁済する旨約した。なお,A社は,甲ビルを建築するに当たって,D銀行から5億円を借り入れ,その際,甲ビル及びその敷地に同行を抵当権者とする抵当権を設定し,その登記もされたが,本件賃貸借契約は,上記抵当権設定登記を備える以前に締結され,Cは同ビルの引渡しも受けていた。また,A社は,そのころ,A社の関連会社がE銀行に対して負う借入債務を連帯保証した。
 A社は,平成20年頃から,株式取引の失敗等により経営が次第に悪化し,平成22年12月以降,甲ビル及びその敷地についてD銀行による担保権実行が避けられない状況にあった。
 そこで,A社は,平成23年3月9日,再生手続開始の申立てをし,同日,監督委員が選任され,同月14日,再生手続開始の決定がされた。同手続の開始当時の債権者は,C(Cの債権の内訳は,上記敷金の返還請求権が1000万円,上記貸金の返還請求権が1200万円であり,A社は当該貸金債権について期限の利益を喪失していない。),D銀行及びE銀行であった。
 A社は,D銀行の有する抵当権について担保権消滅の許可の申立てをすることを前提として事業を継続するとともに,スポンサーから資金提供を受けて弁済を行う旨の再生計画案の作成を予定し,各債権者にその概要を説明したところ,本件賃貸借契約の継続を希望するCは,その計画案であれば破産手続の方が貸金債権及び敷金返還請求権の回収にとって有利な事情があると考え,また,D銀行も破産手続の方が甲ビル及びその敷地を高額で任意売却できると見込んだことから,当該再生計画案に賛意を表明しなかった。このため,当該再生計画案が提出された場合には,C及びD銀行がこれに反対することが予測された。
 そこで,Bは,再生手続開始の決定後,平成23年4月15日までと定められた再生債権の届出期間の経過前に,E銀行のA社関連会社に対する上記債権の回収可能性が極めて低いことを知りながら,実価を超える価額でE銀行から同債権を譲り受け,これによってA社に対する保証債務履行請求権を取得し,更にその一部をBの親族であり,A社の取締役であるF及びGに分割譲渡した。その後,B,F及びGは,A社に対して有する債権の届出をそれぞれ行い,A社は,B,C,D銀行,F及びGの届け出た債権の全額をいずれも認め,再生債権者は届出債権について異議を述べなかった。
 最終的にA社が提出した再生計画案は,債権者にその概要を説明したものと同様の内容であり,再生会社がスポンサーとなる企業から融資を受けて,再生債権者に対し,再生計画の認可決定の確定後3か月以内に再生債権額の3%を一括で支払うというものであり,Cの有する敷金返還請求権については,民事再生法の規律に従った内容の条項が定められていた。なお,A社の予想清算配当率は1%未満であった。

〔設 問〕
1.Cが,下線  を引いた部分に示されているように,破産手続の方が貸金債権及び敷金返還請求権の回収にとって有利な事情があると考えた理由は何か。Cの有する上記敷金返還請求権に関する再生計画案の条項の内容がいかなるものであったかについても検討の上,敷金の取扱いや相殺権に関する破産法の規律と民事再生法の規律の違いを踏まえ,論じなさい。
 なお,本件賃貸借契約の終了後,Cが行うべき原状回復の費用としては100万円を要する見込みであり,また,同契約に基づく賃料の不払や遅滞がないことを前提とする。
2.上記事例において,A社の提出した再生計画案は,平成23年12月5日に開催された債権者集会において,C及びD銀行の反対にもかかわらず,届出再生債権者の過半数であり,議決権総額の2分の1以上の議決権を有するB,F及びGの同意を得て可決された。
 上記再生計画を裁判所が認可すべきかどうかについて,論じなさい。


あっ,分かんね。

特に,設問1は書き方が良く分からないですね。

単純に民再と破産を比較するだけでいいんでしょうか・・・・・・。

≪答案≫
第1 設問1
 1⑴ Cの有する敷金返還請求権に関する再生計画案の条項の内容については,民再法の規律に従ったものとされている。そうすると,Cが,再生手続開始後に弁済期の到来する賃料債務を弁済したときには,賃料6か月分である600万円の限度で,共益債権として扱われることとなるから(民再法92条3項),再生手続によらずに随時弁済を受けることができる(民再法121条1項)。一方で,残額の400万円については,再生債権となるから,再生計画に従って弁済されるにとどまるところ(民再法85条1項),再生計画では再生債権額の3%を支払うこととされているから,Cは400万円のうち12万円の弁済を受けることとなる。したがって,再生手続による場合には,Cは合計612万円の弁済を受ける。
  ⑵ 一方で,破産手続による場合には,Cは「敷金の返還請求権を有する者」にあたるから,賃料を支払うにあたり,その「弁済額の寄託を請求することができる」(破産法70条後段)。これは,賃貸借契約の終了時に敷金から清算を行った後になお敷金が残存していることを停止条件として敷金返還請求権が発生することを解除条件とする寄託請求である。ここでは,民再法の上記規定のように6か月の条件が設定されていない。したがって,Cの敷金返還請求権が発生したときには,解除条件の成就により,敷金返還請求権の額の範囲で不当利得返還請求権が発生する。これにより,Cは1000万円の優先弁済を受けることができる。
  ⑶ よって,Cとしては,破産手続による方が,敷金返還請求権について優先弁済を受けることができる額が大きいので,有利である。
 2⑴ CはA社に対して甲ビルに係る「賃料債務」を負担するから,これを受働債権とし,CのA社に対する貸金返還請求権を自働債権として,賃料の6か月分相当額において相殺することが考えられる(民再法92条2項)。しかし,相殺をするためには,両債権が相殺適状にあることが必要であるところ,上記貸金返還請求権は未だ期限の利益を喪失しておらず,弁済期が到来していない。また,民再法には将来債権の現在化の規定がない。したがって,上記貸金返還請求権は相殺適状にないため,Cは再生手続においてこれらを相殺をすることができない。
  ⑵ 一方で,破産手続による場合には,上記貸金返還請求権は,A社の破産手続開始により,弁済期が到来したものとみなされ(破産法103条3項),上記賃料債務についても期限の利益を放棄することができるから,両債権を相殺適状とすることができる。そして,破産法上の相殺では,6か月の上限が設けられていない。したがって,Cは,1200万円全額について相殺をすることができる。
  ⑶ よって,Cとしては,破産手続による方が,貸金返還請求権について相殺できる点で有利である。
第2 設問2
 裁判所は,A社の策定した再生計画が,民再法174条2項3号に該当し,不認可決定をすることが考えられる。
 そこで,この点について検討すると,民再法174条2項3号の趣旨は,再生計画案が可決されたときには,再生債権者の意思をできるだけ尊重するため,原則としてこれを認可することとしているが(同条1項),再生債権者の意思が的確に反映されていないときには,同条1項の趣旨に反するから,これを不認可事由としたものである。そこで,「不正の方法」とは,再生計画案の可決要件(民再法172条の3第1項)を充足するために,再生債権者の意思に反する働きかけがされた場合をいう。ここで,民再法172条の3第1項が,2号のみならず1号をも要件としているのは,債権額の大きい債権を有する再生債権者の意向によって,債権額の小さい債権を有するのみの債権者(以下「少額債権者」という。)の利益が害されないようにするためである。したがって,この趣旨を潜脱する形で要件が充足されたような場合には,再生債権者の意思に反する働きかけがされた場合にあたり,「不正の方法」にあたるものと考えられる。
 これを本件についてみると,再生計画案の決議に参加した再生債権者は,再生手続開始前から債権を有していたC及びD銀行に加え,再生手続開始後に債権を取得したB,F及びGの計5名である。このうち,再生債権者の頭数の過半数を超えるB,F及びGの3名が同意しており,これらの者の議決権は議決権総額の2分の1以上であるから,形式的には民再法172条の3第1項の要件を充足する。しかし,B,F及びGが取得した債権は,元々E銀行が有するものであって,このままであれば,E銀行が半数以上の議決権を有するにもかかわらず,C及びD銀行の反対により,再生計画案は可決されることはなかったといえる。この場合には,少額債権者であるC及びD銀行の意向が再生計画に反映され,その利益が保護される状態にあり,民再法172条の3第1項の趣旨が実践されていたということができる。それにもかかわらず,Bは,このような結論が実現することを回避するために,E銀行から債権を買い取り,これをF及びGに分割する形で,無理矢理頭数要件を充足させたものである。そうすると,BのE銀行からの債権の譲受は,再生計画案の可決を実現するためだけにされたものであるということができ,実質的に民再法172条の3第1項の趣旨を潜脱したものと認められる。したがって,この場合には,C及びD銀行の意思に反して,再生計画案の可決のための働きかけがされたというべきであり,「不正の方法」によって再生計画案が可決された場合にあたる。
 したがって,本件の再生計画案は,民再法174条2項3号に該当するため,裁判所は,不認可決定をすべきである。

以 上



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