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2018-12-08(Sat)

【事例研究行政法】第1部問題1

久しぶりに答案を書きました。

たぶん,予備の論文前以来だと思います。

いや,その後にローの期末があったので,そのときに書いたかもしれません。

いずれにせよ4か月ぶりくらいです。

4か月も答案を書いていないと,答案の書き方を忘れてしまうものです。

困ったものですね。

そうこうしているうちに,またもローの期末が近づいてきました。

しかも,また公法系の試験があります。

もういいでしょって感じです。

ですが,おとなしく行政法のお勉強をします。

≪問題≫次の文章を読んで,資料を参照しながら,以下の設問に答えなさい。

 大学受験予備校「甲ゼミナール」を全国展開している学校法人Aは,新たに「甲ゼミナール乙校」を,各種学校(学校教育134条)として開設しようと考えた。Aは,設置認可の申請をするにあたり,B県の担当部署に対し,各種学校規程以外に,審査の基準となるものはないかと問い合わせたが,特にそのようなものはないとの返答であったので,各種学校規程に従って準備をととのえ,B県知事に対し,設置認可の申請をした。しかし,B県知事は,この申請を拒否する処分(以下「本件処分」という)をし,その理由として,「本件申請を認容すれば,過当競争によって地元中小予備校の経営不振に伴う教育水準の低下がもたらされることは避け難く,さらに,地元中小予備校が休・廃校に追い込まれるようなことになれば,生徒の選択の幅を狭めることにもなるため,予備校の適正配置の観点から,本件申請を拒否すべきと判断した」旨を付記した。これに対し,Aは,本件処分の取消訴訟を提起した。

〔設問〕
1.Aは,予備校設置認可の審査において「地元予備校間での過当競争を防ぐための適正配置」が考慮されることについて,申請の段階で何も知らされなかったことが不満である。もし,そのようなことが考慮されるとあらかじめ知っていれば,申請の段階で,店員を削減するなどの対策をとって,不認可処分を避けることができたのではないかと考えている。Aは本件処分の取消事由として,どのような主張をすることが考えられるか。また,その主張が認められてAが勝訴した場合,B県知事はどのような措置をとる義務を負うか。
2.設問1の場合と異なり,Aは,予備校設置認可の審査において,「地元予備校間での過当競争を防ぐための適正配置」は考慮すべきではないと考えている。Aは本件処分の取消事由として,どのような主張をすることが考えられるか。【資料】を参照し,学校と各種学校とで法的位置づけがどのように異なるかに注意して,論じなさい。また,Aの主張が認められてAが勝訴した場合,B県知事はどのような措置をとる義務を負うか。

【資料】省略


今の今になって,事例研究の1問目とは・・・。

いかに行政法を勉強していないかが分かります。

なんで予備論文行政法でAをとれたのか不思議です。

≪答案≫
第1 設問1
 1 Aは本件処分の取消事由として,B県知事の審査基準の設定公表義務違反を主張する。
 2⑴ Aが学校教育法(以下「法」という。)に規定する各種学校として「甲ゼミナール乙校」を開設することは「私立の各種学校の設置」にあたる。したがって,これをするにあたっては,B県知事の認可が必要である(法134条2項,4条1項)。ここで,B県知事のする認可は法に基づいてする処分であり,これを求めるAの行為は「申請」(行手法2条3号)にあたるから,これに対してB県知事がした本件処分は「申請に対する処分」(行手法2章,2条4号ただし書ロ)にあたる。そうすると,B県知事は,当該認可に係るできる限り具体的な審査基準を定め,かつ,行政上特別の支障がない限り,それを公にしておく義務を負う(行手法5条)。
 B県知事は,「地元予備校間での過当競争を防ぐための適正配置」という,法および各種学校規程に明示されていない基準で認可の許否を判断したにもかかわらず,そのような基準をあらかじめ定めていなかったか,または,定めていたとしても公にしていない。そして,この基準を公にしておくことに「行政上特別の支障がある」(行手法5条3項)とも考えられない。したがって,B県知事が上記基準を公にしていなかったことは,行手法5条に違反し,違法である。
  ⑵ Aの主張は,手続的瑕疵をいうものであるが,これが取消事由となりうるか。この点,行手法は,同法に規定された手続を履践せずになされた処分の効力について規定していないため,この場合の効力をどのように考えるかが問題となる。
 Aとしては,行手法が審査基準の設定及び公表を明確に行政庁の行為義務として定めている趣旨は,適正手続によってのみ処分を受けるという意味での手続的権利を国民に保障する点にあるから,手続違反は当然に国民の権利侵害として処分の取消事由になると主張することが考えられる。この主張によれば,本件では,B県知事が行手法に規定する審査基準の設定及び公表義務を怠っているから,国民の手続的権利の保障の観点から,当然に取消事由となる。
 これに対して,B県知事としては,手続的瑕疵は結果に影響を及ぼす可能性がある場合にのみ処分の違法をもたらし,取消事由となる旨主張することが考えられる。しかし,本件で審査基準が設定公表されていれば,Aとしては,過当競争による教育水準の低下をもたらさないための方策を具体的に申請書に記載することができたはずであり,不認可という結果が左右されていた可能性がある。したがって,B県知事の主張によっても,B県知事が審査基準の設定公表を怠っていたことは,本件処分の取消事由となる。
 3 本件処分が取り消された場合には,取消判決の拘束力(行訴法33条)により,B県知事は,判決の趣旨に従って,審査基準を設定公表し,必要があればAから追加書類の提出等を受けて,改めて申請を審査しなければならない。その結果,B県知事は,Aの申請が「地元予備校間での過当競争を防ぐための適正配置」の基準を満たすと考える場合には認可の処分をすることとなり,他方で上記基準を満たさないと考える場合には再度不認可の処分をすることとなる。
第2 設問2
 1 Aは本件処分の取消事由として,B県知事が予備校設置認可に審査において「地元予備校間での過当競争を防ぐための適正配置」を考慮したことが,B県知事に認められた裁量権を逸脱濫用する旨を主張する
 2⑴ そこで,前提として,各種学校の設置認可についてB県知事の裁量が認められるかについて検討すると,法は各種学校の設置認可を都道府県知事の権限としており(法134条2項,4条1項),当該設置認可の要件について委任する旨の規定がなく(法134条3項),各種学校規程においても各種学校の設置認可の要件を定めるものとは明示されていない。そうすると,法令上,各種学校の設置認可について要件が定められていないから,これについては認可権者である都道府県知事の裁量に委ねる趣旨であると考えられる。
  ⑵ もっとも,裁量権の行使は,それが認められた趣旨を超えて認められるものではないから,裁量権を逸脱濫用したものと評価される場合には,これに基づく処分は違法であり,処分の取消事由となる。
 法は,各種学校(法134条以下)を学校(法1条以下)と制度上区別しており,学校は,国,地方公共団体および学校法人のみが設置できるとしている(法2条)のに対し,各種学校にはそのような制限がないこと,学校は公の性質を有するとされている(法6条1項)のに対し,各種学校にはそのような位置付けは与えられていないことからすると,学校における教育は国が相当程度その運営に関与することが法律上予定されているのに対し,各種学校における教育は職業選択の自由(憲法22条1項)の行使として原則として自由であると考えられる。そうすると,各種学校の設置認可の要件としては,各種学校規程に定められた基準を満たすことをもって足り,それ以外の事情を考慮して認可を拒否することは許されない
 これを本件についてみると,各種学校の配置について規定するのは,各種学校規程9条1項のみであるが,同項は繁華街の近くや不衛生な場所など,教育上不適切な場所に各種学校を設置することを禁ずるものであって,他の同種校との過当競争を防ぐ趣旨を含むものではない。そうすると,B県知事が,予備校の設置認可にあたって,「地元予備校間の過当競争を防ぐための適正配置」を考慮することは許されない。したがって,本件処分は,考慮すべきでないことを考慮してされたものであるから,裁量判断の過程に誤りがあり,裁量権の行使に逸脱濫用がある。よって,B県知事が上記事項を考慮に入れたことは,本件処分の違法を基礎づけるものであり,取消事由となる。
 3 本件処分が取り消された場合には,取消判決の拘束力により,B県知事は,判決の趣旨に従って,上記事項を考慮要素から外し,改めて申請を審査する義務を負う。その結果,各種学校規程の定める要件を満たしていると判断されれば認可処分をする義務を負い,他方要件を満たしていないと判断されれば不認可処分をする義務を負う。

以 上


【事例研究行政法の他の問題・答案は下記のリンクから】
第1部 
問題1問題2問題3問題4問題5問題6問題7問題8
第2部
問題1問題2問題3問題4問題5問題6問題7問題8問題9問題10
問題11問題12問題13問題14問題15問題16問題17
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