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2016-11-04(Fri)

【旧司】民事訴訟法昭和61年度第2問

お久しぶりです。管理人です。

私大のロー入試が終わり,ひと段落ついたところでございます。

とりあえず,中大(全免),早稲田(半免),慶應に合格をいただきました。

慶應で免除がつかなかったのが心残りですが……

国立まであとわずかとなってしまったので,そちらも気を抜かずに頑張りたいと思います。


さて,今日は久しぶりに旧司民訴です。

≪問題≫
 甲は,駐車場として乙が使用している土地をその所有者Aから買い受けたと主張し,乙に対して,所有権に基づき土地の明渡しを求める訴えを提起した。
 乙はA甲間の売買の事実を認め,裁判所は和解勧告のため期日を続行したところ,次の期日になって,甲は,土地所有権侵害を理由として賃料相当損害金の支払いを求める請求を追加した。
 乙は,従前の態度を変えて,A甲間の売買の事実を争うことができるか。

一見,何やら自白の撤回の問題だなという感じですね……。

でも,それだけですと,あまりにもあっさり答案が終わってしまうので,

何か論じなければならない点があるんでしょうね……。

≪答案≫
1.乙は,従前,A甲間の売買の事実を認めていたところ,後にこの態度を変えて,A甲間の売買の事実を争おうとしている。ここで,乙のA甲間の売買の事実を認める陳述は,裁判上の自白にあたる。すなわち,裁判上の自白とは,口頭弁論又は弁論準備手続における相手方の主張と一致する自己に不利益な事実を認める旨の陳述をいうところ,甲は乙に対して所有権に基づく返還請求権としての土地明渡請求をしており,この請求原因は①甲が本件土地を所有すること,②乙が本件土地を占有することであって,A甲間の売買の事実は,①を基礎づける事実であるから,被告乙がこれを陳述することは,裁判上の自白にあたる。
 そうすると,乙が従前の態度を変えて,A甲間の売買の事実を争うためには,乙の上記自白の撤回が認められなければならない。
2⑴ 自白が成立した場合,その効果として審判排除効や不要証効(179条)が生じることから,相手方はこれに対して信頼するとともに,争点整理における効率的な審理という公益を生じさせる。そうすると,自白の撤回が無制限になされると,これらの利益が一方的に害されることになる。
 したがって,自白を構成する事実上の主張を当事者が事後に撤回することは制限されるべきである。
 しかし,自白の不可撤回効の目的と抵触しない場合や,撤回を認める必要性が大きい場合には,自白の撤回を認めるべきである。具体的には,①相手方が自白の撤回に同意した場合,②相手方または第三者の刑事上罰すべき行為によって自白をするに至った場合,③自白された事実が反事実であり,かつ,それが錯誤に基いてなされた場合には,自白を撤回することができると考える。そして,③の場合,反事実の証明がなされたときは,それが錯誤に基いてなされた蓋然性が高いことから,錯誤については推定されると考える。
 ⑵ 本件において,事情から明らかではないが,①乙が自白を撤回するとこについて甲が同意した場合,②乙の自白が甲または第三者の刑事上罰すべき行為によってされた場合,③乙が,自白した事実が反事実であることを立証し,甲が反事実であること,かつ,それが錯誤に基づくことを覆すことができなかった場合には,乙の自白の撤回は認められる。
3⑴ 仮に,本件において,上記①~③が認められないとした場合であっても,乙は,甲が土地所有権に基づく損害賠償請求を追加したことに起因して,自白の撤回をしようとしている。そこで,このような事情の変更があった場合に,応訴態度を変更して自白を撤回することは許されるか。
 ⑵ この点について,係争利益の価値が著しく異なっている場合には,訴訟追行態度変更の自由を認めるべきであるとの理由から,訴えの変更(143条)による自白の取消しの余地を認めるべきであるとする見解がある。たしかに,一方当事者が係争利益の価値を著しく異にする訴訟活動を行う場合には,相手方の訴訟活動が無駄になる可能性があり,その意味で相手方にとって不意打ちとなる。このような場合に相手方にも訴訟追行態度変更の自由を認めなければ,当事者間に不均衡が生じかねず,上記見解を採用すべきとも思える。
 しかし,訴えの変更は,請求の基礎に変更がないことが要件とされており(143条1項本文),この点において,被告の利益は一定程度保障されている。そうすると,被告にたいする不意打ちは大きくはない。係争利益の価値が著しく異なるような場合には,訴えの変更自体を同要件によって制限すればよく,これと別に,相手方に訴訟追行態度変更の自由を認める必要はない。また,仮に上記見解を採用するにしても,どの程度の係争利益の懸隔があった場合に自白の撤回を許容するのかが明確ではないため,訴訟手続の安定性の見地からも上記見解は妥当ではない。
 したがって,上記見解は採りえない。
 ⑶ よって,訴えの変更を理由として自白の撤回を認めることはできない。
4.以上から,乙がA甲間の売買の事実を争うことができるか否かは,上記自白の撤回をしうる①~③の場合にあたるか否かによって決まる。
以上

最初は,自白の撤回について,いつものやつを淡々と……

2までがそれですが,これだけですと,(私の字のサイズでは)28行で終わってしまいます。

そこで,本問の特殊性から何か論点を見つけられないかと考えたときに,

問題文の2段落目に,いかにも触れてほしそうな感じで,

甲が請求の追加をしていましたので,これか,と。

私の能力では,ここに気付くまでが限界でした。

あとは,解析民訴を頼りにという感じですが,

訴えの変更に起因して自白の撤回を認める見解とか,初めてすぎたので,

こんな見解誰が知ってんだよと思いました。

しかも,見た感じ新堂教授しか主張していないような感じがしたので(他を確認していませんが),

これは採るのやめようと思い(ただの新堂嫌いの発露),

解析民訴の理由付け(基準の明確性)+自説(訴えの変更の要件)で否定してみました。

ネットに落ちている本問の参考答案とか,知人に見せてもらった某塾の参考答案とかは,

みんなこの見解を推しているようでした(みんな新堂教授大好きなんですね!)。

みなさんはお好きな説を採られたらよいのではないでしょうか。

以上
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