FC2ブログ
2020-10-20(Tue)

【総合旅行業務取扱管理者】令和2年度大問2「約款」解答解説

書き途中

(注)略称は次の通り
約款(募集):標準旅行業約款 募集型企画旅行契約の部
約款(受注):標準旅行業約款 受注型企画旅行契約の部
約款(補償):標準旅行業約款 特別補償規程
約款(手配):標準旅行業約款 手配旅行契約の部
約款(渡航):標準旅行業約款 渡航手続代行契約の部
約款(相談):標準旅行業約款 旅行相談契約の部
バス約款:一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
フェリー約款:フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款

第1問 標準旅行業約款に関する以下の問1.~問17.の各設問について,該当するものをそれぞれの選択肢から一つ選び,問18.~問20.の各設問について,該当するものをそれぞれの選択肢からすべて選び,解答用紙にマークしなさい。 (配点4点×20)

問1.募集型企画旅行契約に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 a.旅行業者が法令に反せず,かつ,旅行者の不利にならない範囲で口頭により特約を結んだときは,その特約が約款に優先する。
 b.国内の地方都市を旅行開始地として海外を周遊し,当該地方都市に戻ってくる旅行は,旅行開始地からのすべてが「海外旅行」となる。
 c.「通信契約」とは,旅行代金等に係る債権又は債務を,提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾したことを受け,旅行業者が提携会社のカード会員たる旅行者との間で締結するすべての契約をいう。
 d.旅行業者は,契約において,旅行者が旅行業者の定める旅行日程に従って,旅行サービスの提供を受けることができるように,手配することのみを引き受ける。


正解:b(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)1条2項によれば,特約が法令又は慣習に優先するためには,これを書面により結ぶ必要があります。したがって,aは,これを口頭で結んだときとしている点で誤りです。

(適用範囲)
第一条 当社が旅行者との間で締結する募集型企画旅行に関する契約(以下「募集型企画旅行契約」といいます。)は,この約款の定めるところによります。この約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習によります。
2 当社が法令に反せず,かつ,旅行者の不利にならない範囲で書面により特約を結んだときは,前項の規定にかかわらず,その特約が優先します。


bについて,約款(募集)2条2項は,「国内旅行」を本邦内のみの旅行と定義していますが,bは海外を周遊しているため「国内旅行」にあたりません。そして,同項は,国内旅行以外の旅行をすべて「海外旅行」としていますから,bは海外旅行にあたります。したがって,bは,正しいです。

(用語の定義)
第二条 略
2 この約款で「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいいます
3,4 略


cについて,約款(募集)2条3項は,通信契約を,通信手段による申込みを受けて締結する契約に限定して定義しています。したがって,cは,カード会員たる旅行者との間で締結するすべての契約としている点で誤りです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリ,インターネットその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4 略


dについて,約款(募集)3条は,募集型企画旅行契約の内容として,サービスの手配のほかに,旅程管理も引き受ける旨を規定しています。したがって,dは,誤りです。

(旅行契約の内容)
第三条 当社は,募集型企画旅行契約において,旅行者が当社の定める旅行日程に従って,運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービス(以下「旅行サービス」といいます。)の提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受けます


問2.募集型企画旅行契約に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 a.旅行業者に契約の申込みをしようとする旅行者は,通信契約を締結する場合を除き,旅行業者所定の申込書に所定の事項を記入の上,旅行業者が別に定める金額の申込金とともに,旅行業者に提出しなければならない。
 b.旅行の参加に際し,旅行者が特別な配慮を必要とする旨を契約の申込時に申し出た場合,旅行業者は,可能な範囲内でこれに応じ,旅行者のために講じた特別な措置に要する費用を負担しなければならない。
 c.旅行業者が契約の予約を受け付け,旅行業者が予約の承諾の旨を通知した後,旅行業者が定める期間内に,旅行者から申込書と申込金の提出があったとき又は会員番号等の通知があったときの契約の締結の順位は,当該予約の受付の順位による。
 d.旅行業者は,契約の予約を受け付けた場合において,旅行者が旅行業者の定めた期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合には,予約がなかったものとして取り扱う。


正解:b(配点:4)
解説:aは,約款(募集)5条1項,2項のとおりですから,正しいです。

(契約の申込み)
第五条 当社に募集型企画旅行契約の申込みをしようとする旅行者は,当社所定の申込書(以下「申込書」といいます。)に所定の事項を記入の上,当社が別に定める金額の申込金とともに,当社に提出しなければなりません
2 当社に通信契約の申込みをしようとする旅行者は,前項の規定にかかわらず,申込みをしようとする募集型企画旅行の名称,旅行開始日,会員番号その他の事項(以下次条において「会員番号等」といいます。)を当社に通知しなければなりません
3~5 略


bについて,約款(募集)5条5項は,旅行業者が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は,「旅行者」の負担としています。したがって,bは,これを「旅行業者」の負担としている点で誤りです。

(契約の申込み)
第五条 略
2,3 略
4 募集型企画旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旅行者は,契約の申込時に申し出てください。このとき,当社は可能な範囲内でこれに応じます。
5 前項の申出に基づき,当社が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は,旅行者の負担とします


cは,約款(募集)6条2項のとおりですから,正しいです。

(電話等による予約)
第六条 当社は,電話,郵便,ファクシミリ,インターネットその他の通信手段による募集型企画旅行契約の予約を受け付けます。この場合,予約の時点では契約は成立しておらず,旅行者は,当社が予約の承諾の旨を通知した後,当社が定める期間内に,前条第一項又は第二項の定めるところにより,当社に申込書と申込金を提出又は会員番号等を通知しなければなりません。
2 前項の定めるところにより申込書と申込金の提出があったとき又は会員番号等の通知があったときは,募集型企画旅行契約の締結の順位は,当該予約の受付の順位によることとなります
3 略


dは,約款(募集)6条3項のとおりですから,正しいです。

(電話等による予約)
第六条 略
2 略
3 旅行者が第一項の期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は,当社は,予約がなかったものとして取り扱います


問3.募集型企画旅行契約における契約書面及び確定書面に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 a.確定書面は,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目に当たる日以降に契約の申込みがなされた場合,旅行開始日の前日までの旅行業者が契約書面に定める日までに交付しなければならない。
 b.旅行業者は,契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称をすべて記載している場合には,確定書面の交付を要しない。
 c.旅行業者が確定書面を交付した場合であっても,契約により旅行業者が手配する義務を負う旅行サービスの範囲は契約書面に記載するところによる。
 d.契約書面とは,旅行業者が旅行者と契約を締結しようとするときに,当該旅行者に対し交付するものである。


正解:b(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)10条1項によれば,確定書面の交付は,申込みが旅行開始日の前日から7日目までにされた場合には旅行開始日の前日までに行う必要がありますが,申込みが旅行開始日の前日から7日目以降にされた場合には旅行開始日までに行えば足ります。したがって,aは,誤りです。

(確定書面)
第十条 前条第一項の契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目に当たる日以降に募集型企画旅行契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します。
2,3 略


bについて,約款(募集)10条1項は,契約書面に確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合に確定書面を交付する旨規定しています。したがって,契約書面これらの記載ができる場合には確定書面を交付する必要はありません。よって,bは,正しいです。

(確定書面)
第十条 前条第一項の契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目に当たる日以降に募集型企画旅行契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します。
2,3 略


cについて,約款(募集)10条3項は,確定書面を交付した場合は,旅行サービスの範囲は「確定書面」に記載するところに特定される旨規定しています。したがって,cは,これを「契約書面」によって特定されるとしている点で誤りです。

(確定書面)
第十条 略
2 略
3 第一項の確定書面を交付した場合には,前条第二項の規定により当社が手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,当該確定書面に記載するところに特定されます。


dについて,約款(募集)9条によれば,契約書面は「契約成立後」速やかに交付するものとされています。したがって,dは,契約を締結しようとするときに交付するとしている点で誤りです。

(契約書面の交付)
第九条 当社は,前条の定める契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します。
2 略


問4. 募集型企画旅行契約における契約の変更に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 a.旅行業者の関与し得ない事由が生じた場合で,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行業者は契約内容を変更することがあるが,その場合は必ず旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が旅行業者の関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明しなければならない。
 b.航空会社が運送サービスの提供を行っているにもかかわらず,当該航空会社の座席の不足が発生したことにより他の航空会社へ変更となった結果,旅行の実施に要する費用の増加が生じたときは,旅行業者は,旅行代金を増額することができる。
 c.旅行業者と契約を締結した旅行者は,旅行業者の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができ,その場合,当該第三者は,旅行契約に関する一切の権利及び義務を承継するものとする。
 d.旅行開始前に,著しい経済情勢の変化等により,利用する宿泊機関について適用を受ける料金が通常想定される程度を大幅に超えて増額されるときは,旅行業者は,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって15日目に当たる日より前に旅行者に通知し,増額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加することができる。


正解:c(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)13条によれば,契約内容変更の場合は,原則として,旅行者に「あらかじめ速やかに」説明する必要がありますが,緊急の場合でやむを得ないときには,例外的に,「変更後」に説明することも許されます。したがって,aは,必ずあらかじめ速やかに説明しなければならないとしている点で誤りです。

(契約内容の変更)
第十三条 当社は,天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令,当初の運行計画によらない運送サービスの提供その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して,旅行日程,旅行サービスの内容その他の募集型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更することがあります。ただし,緊急の場合において,やむを得ないときは,変更後に説明します


bについて,約款(募集)14条4項によれば,契約内容変更により旅行の実施に要する費用が増加した場合,原則として,旅行代金の額も増額することができますが,運送機関がサービス提供しているにもかかわらず座席不足により契約内容変更となった場合には,例外的に,旅行代金の額を増額することはできません。この場合は,運送機関にその責任があることが明白であることから,旅行業者は費用増加分をその運送機関に対して求償すべきであり,旅行者に対してツケを回すことは許されないと考えられているためです(三浦雅生『標準旅行業約款 解説』(自由国民社,2018年)95頁)。したがって,bは,誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2,3 略
4 当社は,前条の規定に基づく契約内容の変更により旅行の実施に要する費用(当該契約内容の変更のためにその提供を受けなかった旅行サービスに対して取消料,違約料その他既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を含みます。)の減少又は増加が生じる場合(費用の増加が,運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによる場合を除きます。)には,当該契約内容の変更の際にその範囲内において旅行代金の額を変更することがあります。
5 略


cは,約款(募集)15条1項,3項のとおりですから,正しいです。

(旅行者の交替)
第十五条 当社と募集型企画旅行契約を締結した旅行者は,当社の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡すことができます
2 略
3 第一項の契約上の地位の譲渡は,当社の承諾があった時に効力を生ずるものとし,以後,旅行契約上の地位を譲り受けた第三者は,旅行者の当該募集型企画旅行契約に関する一切の権利及び義務を承継するものとします


dについて,約款(募集)14条1項,2項によれば,「運送機関」の運賃・料金が著しい経済情勢の変化等により大幅に増額にされた場合には,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって15日目に当たる日までに旅行者に通知するものとされていますが,「宿泊機関」については特に言及がありません。したがって,dは,誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 募集型企画旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金(以下この条において「適用運賃・料金」といいます。)が,著しい経済情勢の変化等により,募集型企画旅行の募集の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額又は減額される場合においては,当社は,その増額又は減額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加し,又は減少することができます。
2~5 略


問5.募集型企画旅行契約における旅行開始前の旅行業者による契約の解除等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。(いずれも取消料の支払いを要する期間内の解除とし,旅行者に理由を説明しているものとする。)
 a.旅行者が契約書面に記載する期日までに旅行代金を支払わないときは,当該期日の翌日において旅行者が契約を解除したものとし,この場合,旅行者は,旅行業者に対し,取消料に相当する額の違約料を支払わなければならない。
 b.旅行業者は,旅行者があらかじめ旅行業者の明示した参加旅行者の条件を満たしていないことが判明したときは契約を解除することがあり,この場合,旅行者は,旅行業者に対し,取消料に相当する額の違約料を支払わなければならない。
 c.旅行者が威力を用いて旅行業者の信用を毀損する行為を行ったため旅行業者が契約を解除したときは,旅行者は,旅行業者に対し,取消料に相当する額の違約料を支払わなければならない。
 d.通信契約を締結した旅行者の有するクレジットカードが無効になり、旅行代金の決済ができなくなったため旅行業者が契約を解除したときは,旅行者は,旅行業者に対し,取消料に相当する額の違約料を支払わなければならない。


正解:a(配点:4)
解説:






スポンサーサイト



プロフィール

||中央特快||高尾||

Author:||中央特快||高尾||
お疲れ様です。

最新記事
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
訪問者数
カレンダー
09 | 2020/10 | 11
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード