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2020-04-25(Sat)

〈令和2年改正対応〉【総合旅行業務取扱管理者試験】令和元年度②旅行業約款,運送約款及び宿泊約款

書き途中



第1問 標準旅行業約款に関する以下の問1.~問17.の各設問について,該当するものをそれぞれの選択肢から一つ選び,問18.~問20.の各設問について,該当するものをそれぞれの選択肢からすべて選び,解答用紙にマークしなさい。  (配点4点×20)

問1.募集型企画旅行契約に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 a.契約は,約款の定めるところによるが,約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習による。
 b.旅行業者が,旅程保証に基づき旅行者名に対して旅行につき支払うべき変更補償金の額が1,000円未満であっても,変更補償金を支払う旨を契約書面に記載し特約を結んだときは,その特約が約款に優先して適用される。
 c.旅行者が,電話により予約を行い,その後旅行業者の店舗に行き,旅行業者が提携するカード会社のクレジットカードにより旅行代金を支払った場合は,通信契約となる。
 d.電子承諾通知とは,契約の申込みに対する承諾の通知であって,情報通信の技術を利用する方法のうち旅行業者又は当該旅行業者を代理して販売する旅行業者等が使用する電子計算機等と旅行者が使用する電子計算機等とを接続する電気通信回線を通じて送信する方法により行うものをいう。


正解:c(配点:4) ※令和2年改正によりdは削除されました
解説:aは,約款(募集)1条1項の通りですから,正しいです。

(適用範囲)
第一条 当社が旅行者との間で締結する募集型企画旅行に関する契約(以下「募集型企画旅行契約」といいます。)は,この約款の定めるところによりますこの約款に定めのない事項については,法令又は一般に確立された慣習によります
2 略


bについて,約款(募集)29条2項は,変更補償金の額が1000円未満であるときは,旅行業者は,変更補償金を支払わない旨を規定しています。もっとも,約款(募集)1条2項によれば,旅行業者が,旅行者に不利にならない範囲で特約を結んだときは,約款よりも特約が優先します。変更補償金の額が1000円未満でも支払う旨の特約は,旅行者にとって有利なものですから,同特約が約款に優先することになります。したがって,bは,正しいです。

(適用範囲)
第一条 略
2 当社が法令に反せず,かつ,旅行者の不利にならない範囲で書面により特約を結んだときは,前項の規定にかかわらず,その特約が優先します
(旅程保証)
第二十九条 略
2 当社が支払うべき変更補償金の額は,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき旅行代金に十五%以上の当社が定める率を乗じた額をもって限度とします。また,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき支払うべき変更補償金の額が千円未満であるときは,当社は,変更補償金を支払いません
3 略


cについて,約款(募集)2条3項は,「通信契約」といえるためには,電話等の通信手段による申込みを受けて契約が締結されなければならない旨を規定しています。本問では,電話による予約しかされておらず,契約の申込みがされたとはいえないため,「通信契約」にはあたりません。したがって,cは,誤りです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリ,インターネットその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4 略


dについて,令和2年改正前の約款(募集)2条4項は,「電子承諾通知」について,問題文に記載のような定義を置いていました。これは,契約の成立時期に関する約款(募集)8条2項が,通信契約の成立時期について,電子承諾通知を用いる場合と用いない場合とで異なる規定を置いていたため,同条にいう「電子承諾通知」の意義を明らかにするための規定であったと考えられます。しかし,令和2年改正により,通信契約の成立時期について,電子承諾通知を用いる場合と用いない場合との区別を取りやめることとなり,条文上から電子承諾通知の文言が削除されました。そのため,令和2年改正後は,定義規定として「電子承諾通知」の意義を明らかにする必要がなくなったため,約款(募集)2条4項は削除されました。したがって,dは,内容的に誤りではありませんが,令和2年改正後は出題されないものと思われます。

◆◇◆令和2年改正前条文◆◇◆
(用語の定義)
第二条 この約款で「募集型企画旅行」とは,当社が,旅行者の募集のためにあらかじめ,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が当社に支払うべき旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し,これにより実施する旅行をいいます。
2 この約款で「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいいます。
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4 この部で「電子承諾通知」とは,契約の申込みに対する承諾の通知であって,情報通信の技術を利用する方法のうち当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が使用する電子計算機,ファクシミリ装置,テレックス又は電話機(以下「電子計算機等」といいます。)と旅行者が使用する電子計算機等とを接続する電気通信回線を通じて送信する方法により行うものをいいます。
5 この約款で「カード利用日」とは,旅行者又は当社が募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等の支払又は払戻債務を履行すべき日をいいます。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
◆◇◆令和2年改正後条文◆◇◆
(用語の定義)
第二条 この約款で「募集型企画旅行」とは,当社が,旅行者の募集のためにあらかじめ,旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が当社に支払うべき旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し,これにより実施する旅行をいいます。
2 この約款で「国内旅行」とは,本邦内のみの旅行をいい,「海外旅行」とは,国内旅行以外の旅行をいいます。
3 この部で「通信契約」とは,当社が,当社又は当社の募集型企画旅行を当社を代理して販売する会社が提携するクレジットカード会社(以下「提携会社」といいます。)のカード会員との間で電話,郵便,ファクシミリその他の通信手段による申込みを受けて締結する募集型企画旅行契約であって,当社が旅行者に対して有する募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等に係る債権又は債務を,当該債権又は債務が履行されるべき日以降に別に定める提携会社のカード会員規約に従って決済することについて,旅行者があらかじめ承諾し,かつ当該募集型企画旅行契約の旅行代金等を第十二条第二項,第十六条第一項後段,第十九条第二項に定める方法により支払うことを内容とする募集型企画旅行契約をいいます。
4 この約款で「カード利用日」とは,旅行者又は当社が募集型企画旅行契約に基づく旅行代金等の支払又は払戻債務を履行すべき日をいいます。


問2.募集型企画旅行契約に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 a.旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旅行者が,契約の申込時にその旨を申し出た場合,旅行業者は可能な範囲内でこれに応じ,旅行者のために講じた特別な措置に要する費用を負担しなければならない。
 b.旅行業者は,契約において,旅行者が旅行業者の定める旅行日程に従って,旅行サービスの提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受けるが,海外旅行についてのみ,その手配の全部又は一部を手配代行者に代行させることができる。
 c.通信契約で,旅行業者が電子承諾通知を発する場合,契約は旅行業者が当該通知を発した時に成立する。
 d.旅行業者が,契約の予約を受け付けた場合において,旅行者が旅行業者の定めた期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は,旅行業者は,予約がなかったものとして取り扱う。


正解:d(配点:4) ※令和2年改正によりcは削除されました
解説:aについて,約款(募集)5条5項は,旅行者に対する特別な措置に要する費用は,旅行者が負担することとしています。したがって,aは,この費用負担を旅行業者がするとしている点で誤りです。

(契約の申込み)
第五条 略
2,3 略
4 募集型企画旅行の参加に際し,特別な配慮を必要とする旅行者は,契約の申込時に申し出てください。このとき,当社は可能な範囲内でこれに応じます
5 前項の申出に基づき,当社が旅行者のために講じた特別な措置に要する費用は,旅行者の負担とします


bについて,約款(募集)4条は,旅行業者が手配代行者を利用できる場合について国内旅行か海外旅行かで区別していません。したがって,bは,海外旅行についてのみとしている点で誤りです。

(旅行契約の内容)
第三条 当社は,募集型企画旅行契約において,旅行者が当社の定める旅行日程に従って,運送・宿泊機関等の提供する運送,宿泊その他の旅行に関するサービス(以下「旅行サービス」といいます。)の提供を受けることができるように,手配し,旅程を管理することを引き受けます。
(手配代行者)
第四条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,手配の全部又は一部を本邦内又は本邦外の他の旅行業者,手配を業として行う者その他の補助者に代行させることがあります


cについて,令和2年改正前の約款(募集)8条2項は,通信契約の場合には,旅行業者が承諾通知を発した時点で契約が成立するのが原則(発信主義)であり,電子承諾通知を用いる場合には,旅行者に承諾通知が到達したときに契約が成立するとの例外を置いていました。しかし,令和2年改正後の約款(募集)8条2項は,電子承諾通知の例外を削除し,通信契約の規律を一本化するとともに,契約の成立時期を承諾通知が旅行者に到達したときに変更しました(到達主義)。したがって,cは,試験実施当時の約款(募集)でも誤りでしたが,令和2年改正後も誤りとなります。なお,法改正の詳細については,こちらをご覧ください。

◆◇◆令和2年改正前条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知を発した時に成立するものとします。ただし,当該契約において電子承諾通知を発する場合は,当該通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
◆◇◆令和2年改正後条文◆◇◆
(契約の成立時期)
第八条 略
2 通信契約は,前項の規定にかかわらず,当社が契約の締結を承諾する旨の通知が旅行者に到達した時に成立するものとします。


dは,約款(募集)6条3項の通りですから,正しいです。

(電話等による予約)
第六条 当社は,電話,郵便,ファクシミリ,インターネットその他の通信手段による募集型企画旅行契約の予約を受け付けます。この場合,予約の時点では契約は成立しておらず,旅行者は,当社が予約の承諾の旨を通知した後,当社が定める期間内に,前条第一項又は第二項の定めるところにより,当社に申込書と申込金を提出又は会員番号等を通知しなければなりません。
2 略
3 旅行者が第一項の期間内に申込金を提出しない場合又は会員番号等を通知しない場合は,当社は,予約がなかったものとして取り扱います


問3.募集型企画旅行契約における契約書面及び確定書面に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 a.旅行業者は,契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び旅行業者の責任に関する事項を記載した書面を交付しなければならない。
 b.旅行業者は,あらかじめ旅行者の承諾を得て,契約書面又は確定書面の交付に代えて,情報通信の技術を利用する方法により記載事項を提供したときは,旅行者の使用に係る通信機器に記載事項を記録するためのファイルが備えられていない場合を除き,旅行者の使用する通信機器に備えられたファイルに記載事項が記録されたことを確認しなければならない。
 c.旅行業者が契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,契約書面に記載するところによるが,確定書面を交付した場合は,確定書面に記載するところに特定される。
 d.確定書面は,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目に当たる日以降に契約の申込みがなされた場合,旅行開始日の前日までの旅行業者が契約書面に定める日までに交付しなければならない。


正解:d(配点:4)
解説:aは,約款(募集)9条1項の通りですから,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 当社は,前条の定める契約の成立後速やかに,旅行者に,旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面(以下「契約書面」といいます。)を交付します
2 略


bは,約款(募集)11条1項,2項の通りですから,正しいです。

(情報通信の技術を利用する方法)
第十一条 当社は,あらかじめ旅行者の承諾を得て,募集型企画旅行契約を締結しようとするときに旅行者に交付する旅行日程,旅行サービスの内容,旅行代金その他の旅行条件及び当社の責任に関する事項を記載した書面,契約書面又は確定書面の交付に代えて,情報通信の技術を利用する方法により当該書面に記載すべき事項(以下この条において「記載事項」といいます。)を提供したときは,旅行者の使用する通信機器に備えられたファイルに記載事項が記録されたことを確認します
2 前項の場合において,旅行者の使用に係る通信機器に記載事項を記録するためのファイルが備えられていないときは,当社の使用する通信機器に備えられたファイル(専ら当該旅行者の用に供するものに限ります。)に記載事項を記録し,旅行者が記載事項を閲覧したことを確認します。


cは,約款(募集)9条2項,10条3項の通りですから,正しいです。

(契約書面の交付)
第九条 略
2 当社が募集型企画旅行契約により手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,前項の契約書面に記載するところによります
(確定書面)
第十条 略
2 略
3 第一項の確定書面を交付した場合には,前条第二項の規定により当社が手配し旅程を管理する義務を負う旅行サービスの範囲は,当該確定書面に記載するところに特定されます


dについて,約款(募集)10条1項かっこ書きは,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって7日目に当たる日以降に契約の申し込みがなされた場合は,旅行開始日までに確定書面を交付するものとしています。したがって,dは,これを旅行会日の前日までに交付するとしている点で誤りです。

(確定書面)
第十条 前条第一項の契約書面において,確定された旅行日程,運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には,当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で,当該契約書面交付後,旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目に当たる日以降に募集型企画旅行契約の申込みがなされた場合にあっては,旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに,これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します。
2,3 略


問4.募集型企画旅行契約における契約の変更に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 a.利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金の減額がなされたときは,旅行者の不利にならないよう,旅行業者はいかなる場合でも,その減少額だけ旅行代金を減額しなければならない。
 b.旅行業者の関与し得ない事由が生じた場合で,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行業者は,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が旅行業者の関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明し,旅行者の承諾を得た上でなければ契約内容を変更することができない。
 c.旅行者が,旅行業者の承諾を得て,契約上の地位を第三者に譲り渡した場合,契約上の地位を譲り受けた第三者が残りの旅行代金を支払う義務を負う。
 d.運送機関の過剰予約受付により座席の不足が発生したため,旅行の安全かつ円滑な実施のためやむを得ず契約内容を変更したことで,旅行の実施に要する費用が増加した場合,旅行業者は,その増額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加することができる。


正解:c(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)14条1項は,「通常サ雨堤される程度を大幅に超えて……減額される場合に」は,旅行代金の減額をすることができる旨を規定しています。したがって,aは,いかなる場合でも減額しなければならないとしている点で誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 募集型企画旅行を実施するに当たり利用する運送機関について適用を受ける運賃・料金(以下この条において「適用運賃・料金」といいます。)が,著しい経済情勢の変化等により,募集型企画旅行の募集の際に明示した時点において有効なものとして公示されている適用運賃・料金に比べて,通常想定される程度を大幅に超えて増額又は減額される場合においては,当社は,その増額又は減額される金額の範囲内で旅行代金の額を増加し,又は減少することができます。
2~5 略


bについて,約款(募集)13条は,契約内容の変更にあたり,旅行者の承諾を要求していません。したがって,bは,誤りです。

(契約内容の変更)
第十三条 当社は,天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令,当初の運行計画によらない運送サービスの提供その他の当社の関与し得ない事由が生じた場合において,旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは,旅行者にあらかじめ速やかに当該事由が関与し得ないものである理由及び当該事由との因果関係を説明して,旅行日程,旅行サービスの内容その他の募集型企画旅行契約の内容(以下「契約内容」といいます。)を変更することがあります。ただし,緊急の場合において,やむを得ないときは,変更後に説明します。


cについて,約款(募集)15条3項は,旅行者の交替があった場合は,旅行契約上の地位を譲り受けた第三者は,契約に関する一切の権利義務を承継する旨を規定しています。旅行代金の支払義務は,ここにいう第三者が承継する「義務」に含まれます。したがって,cは,正しいです。

(旅行者の交替)
第十五条 略
2 略
3 第一項の契約上の地位の譲渡は,当社の承諾があった時に効力を生ずるものとし,以後,旅行契約上の地位を譲り受けた第三者は,旅行者の当該募集型企画旅行契約に関する一切の権利及び義務を承継するものとします


dについて,約款(募集)14条4項かっこ書きは,運送・宿泊機関が旅行サービスを提供しているのに設備の不足によって費用が増加する場合には,契約内容の変更にあたり旅行代金の額を変更することができない旨を規定しています。したがって,dは,誤りです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2,3 略
4 当社は,前条の規定に基づく契約内容の変更により旅行の実施に要する費用(当該契約内容の変更のためにその提供を受けなかった旅行サービスに対して取消料,違約料その他既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を含みます。)の減少又は増加が生じる場合(費用の増加が,運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによる場合を除きます。)には,当該契約内容の変更の際にその範囲内において旅行代金の額を変更することがあります。
5 略


問5.募集型企画旅行契約における旅行開始前の旅行業者による契約の解除に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。(いずれも旅行者に理由を説明し,取消料の支払いを要する期間内の解除とする。)
 a.通信契約を締結した旅行者の有するクレジットカードが無効になり,旅行代金を決済できなくなったため旅行業者が契約を解除した場合,旅行業者は,当該旅行者に取消料を請求することはできない。
 b.旅行業者は,旅行者が契約書面に記載する期日までに旅行代金を支払わないときは,当該期日において旅行者が契約を解除したものとし,この場合,旅行者は,旅行業者に対し,取消料に相当する額の違約料を支払わなければならない。
 c.1泊2日の国内旅行において,旅行者の数が最少催行人員に達しなかった場合,旅行業者は,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって13日目に当たる日より前に旅行を中止する旨を旅行者に通知しなかったときは,当該旅行を中止することはできない。
 d.旅行業者は,旅行者が団体旅行の円滑な実施を妨げるおそれがあると認められるときは,契約を解除することができる。


正解:b(配点:4)
解説:aについて,約款(募集)17条1項は,旅行代金が決済できない場合の旅行業者による解除にあたり,取消料の請求をすることができる旨の規定を置いていません。したがって,aは,正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~七 略
 八 通信契約を締結した場合であって,旅行者の有するクレジットカードが無効になる等,旅行者が旅行代金等に係る債務の一部又は全部を提携会社のカード会員規約に従って決済できなくなったとき。
 九 略
2,3 略


bについて,約款(募集)17条2項は,旅行代金を支払わないことを理由とする旅行業者によるみなし解除は,代金支払期日の翌日を基準日としています。したがって,bは,これを代金支払期日の当日としている点で誤りです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 略
2 旅行者が第十二条第一項の契約書面に記載する期日までに旅行代金を支払わないときは,当該期日の翌日において旅行者が募集型企画旅行契約を解除したものとします。この場合において,旅行者は,当社に対し,前条第一項に定める取消料に相当する額の違約料を支払わなければなりません。
3 略


cは,約款(募集)17条3項の通りですから,正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一~四 略
 五 旅行者の数が契約書面に記載した最少催行人員に達しなかったとき。
 六~九 略
2 略
3 当社は,第一項第五号に掲げる事由により募集型企画旅行契約を解除しようとするときは,旅行開始日の前日から起算してさかのぼって,国内旅行にあっては十三日目(日帰り旅行については,三日目)に当たる日より前に,海外旅行にあっては二十三日目(別表第一に規定するピーク時に旅行を開始するものについては三十三日目)に当たる日より前に,旅行を中止する旨を旅行者に通知します


dは,約款(募集)17条1項3号の通りですから,正しいです。

(当社の解除権等-旅行開始前の解除)
第十七条 当社は,次に掲げる場合において,旅行者に理由を説明して,旅行開始前に募集型企画旅行契約を解除することがあります。
 一,二 略
 三 旅行者が他の旅行者に迷惑を及ぼし,又は団体旅行の円滑な実施を妨げるおそれがあると認められるとき
 四~九 略
2,3 略


問6.募集型企画旅行契約における旅行代金の払戻しに関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。(いずれも通信契約でない場合とし,旅行代金は全額収受済とする。)
 a.旅行開始日の前日に,旅行者の都合により契約が解除された場合,旅行業者は,旅行者に対し,解除の翌日から起算して7日以内に,旅行代金から取消料を差し引いた金額を払い戻さなければならない。
 b.旅行開始後に,契約内容の変更により旅行の実施に要する費用の減少が生じ,旅行業者が旅行代金を減額した場合は,旅行業者は,契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して30日以内に,当該減額分を旅行者に払い戻さなければならない。
 c.旅行業者の責に帰すべき事由により旅行の実施が不可能になったため,旅行者が旅行開始前に契約を解除し旅行代金の払戻しを受けた場合であっても,旅行業者に対する旅行者の損害賠償請求権を行使することは妨げられない。
 d.旅行開始後において,旅行者が契約書面に記載された旅行サービスを受領することができなくなり,旅行者が当該契約の一部を解除したときは,旅行業者の責任の有無にかかわらず,旅行業者は,旅行代金のうち当該受領することができなくなった旅行サービスの部分に係る金額のすべてを払い戻さなければならない。


正解:d(配点:4)
解説:aについて,旅行者の都合による契約の解除は,約款(募集)16条1項に基づいてすることができるため,約款(募集)19条1項にいう「前三条の規定により……解除された場合」にあたります。そして,この解除が旅行開始前にされた場合には,解除の翌日から7日以内に払戻しを行うことは,同項の定めるとおりです。したがって,aは,正しいです。

(旅行者の解除権)
第十六条 旅行者は,いつでも別表第一に定める取消料を当社に支払って募集型企画旅行契約を解除することができます。通信契約を解除する場合にあっては,当社は,提携会社のカードにより所定の伝票への旅行者の署名なくして取消料の支払いを受けます。
2~4 略
(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します
2,3 略


bについて,契約内容の変更による旅行代金の減額は,約款(募集)14条4項に基づいてすることができるため,約款(募集)19条1項の「第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合」にあたります。そして,代金減額がされた場合には,旅行終了日の翌日から30日以内に払戻しを行うことは,同項の定めるとおりです。したがって,bは,正しいです。

(旅行代金の額の変更)
第十四条 略
2,3 略
4 当社は,前条の規定に基づく契約内容の変更により旅行の実施に要する費用(当該契約内容の変更のためにその提供を受けなかった旅行サービスに対して取消料,違約料その他既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用を含みます。)の減少又は増加が生じる場合(費用の増加が,運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによる場合を除きます。)には,当該契約内容の変更の際にその範囲内において旅行代金の額を変更することがあります。
5 略
(旅行代金の払戻し)
第十九条 当社は,第十四条第三項から第五項までの規定により旅行代金が減額された場合又は前三条の規定により募集型企画旅行契約が解除された場合において,旅行者に対し払い戻すべき金額が生じたときは,旅行開始前の解除による払戻しにあっては解除の翌日から起算して七日以内に,減額又は旅行開始後の解除による払戻しにあっては契約書面に記載した旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に旅行者に対し当該金額を払い戻します
2,3 略


cは,約款(募集)19条3項の通りですから,正しいです。

(旅行代金の払戻し)
第十九条 略
2 略
3 前二項の規定は第二十七条又は第三十条第一項に規定するところにより旅行者又は当社が損害賠償請求権を行使することを妨げるものではありません


dについて,約款(募集)16条4項は,旅行業者の責に帰すべき事由によらない場合は,受領することができなくなった旅行サービスに係る金額から取消料,違約料,費用を差し引いたものを払い戻す旨を規定しています。したがって,dは,旅行業者の帰責事由の有無によって区別をしていない点で誤りです。

(旅行者の解除権)
第十六条 略
2 略
3 旅行者は,旅行開始後において,当該旅行者の責に帰すべき事由によらず契約書面に記載した旅行サービスを受領することができなくなったとき又は当社がその旨を告げたときは,第一項の規定にかかわらず,取消料を支払うことなく,旅行サービスの当該受領することができなくなった部分の契約を解除することができます。
4 前項の場合において,当社は,旅行代金のうち旅行サービスの当該受領することができなくなった部分に係る金額を旅行者に払い戻します。ただし,前項の場合が当社の責に帰すべき事由によらない場合においては,当該金額から,当該旅行サービスに対して取消料,違約料その他の既に支払い,又はこれから支払わなければならない費用に係る金額を差し引いたものを旅行者に払い戻します


問7.募集型企画旅行契約における旅程管理に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 a.旅行業者は,旅行サービスの内容を変更せざるを得ないときは,変更後の旅行サービスが当初の旅行サービスと同様のものとなるよう努め,契約内容の変更を最小限にとどめるよう努力しなければならない。
 b.旅行業者は,すべての旅行に添乗員その他の者を同行させ,旅程管理業務その他当該旅行に付随して旅行業者が必要と認める業務の全部又は一部を行わせなければならない。
 c.旅行業者は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがあり,この場合において,これが旅行業者の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担となる。
 d.旅行者は,旅行開始後旅行終了までの間において,団体で行動するときは,旅行を安全かつ円滑に実施するための旅行業者の指示に従わなければならない。


正解:b(配点:4)
解説:aは,約款(募集)23条2号の通りですから,正しいです。

(旅程管理)
第二十三条 当社は,旅行者の安全かつ円滑な旅行の実施を確保することに努力し,旅行者に対し次に掲げる業務を行います。ただし,当社が旅行者とこれと異なる特約を結んだ場合には,この限りではありません。
 一 略
 二 前号の措置を講じたにもかかわらず,契約内容を変更せざるを得ないときは,代替サービスの手配を行うこと。この際,旅行日程を変更するときは,変更後の旅行日程が当初の旅行日程の趣旨にかなうものとなるよう努めること,また,旅行サービスの内容を変更するときは,変更後の旅行サービスが当初の旅行サービスと同様のものとなるよう努めること等,契約内容の変更を最小限にとどめるよう努力すること


bについて,約款(募集)25条1項は,「旅行の内容により」添乗員に業務を行わせることがある旨を規定しており,必ず添乗員を付さなければならないものとはしていません。したがって,bは,誤りです。

(添乗員等の業務)
第二十五条 当社は,旅行の内容により添乗員その他の者を同行させて第二十三条各号に掲げる業務その他当該募集型企画旅行に付随して当社が必要と認める業務の全部又は一部を行わせることがあります
2 略


cは,約款(募集)26条の通りですから,正しいです。

(保護措置)
第二十六条 当社は,旅行中の旅行者が,疾病,傷害等により保護を要する状態にあると認めたときは,必要な措置を講ずることがあります。この場合において,これが当社の責に帰すべき事由によるものでないときは,当該措置に要した費用は旅行者の負担とし,旅行者は当該費用を当社が指定する期日までに当社の指定する方法で支払わなければなりません。


dは,約款(募集)24条の通りですから,正しいです。

(当社の指示)
第二十四条 旅行者は,旅行開始後旅行終了までの間において,団体で行動するときは,旅行を安全かつ円滑に実施するための当社の指示に従わなければなりません


問8.募集型企画旅行契約における責任に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 a.旅行業者の過失により,旅行者の手荷物について生じた損害については,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては,14日以内に旅行業者に対して通知があったときに限り,旅行業者はその損害を賠償する責に任じる。
 b.旅行業者は,旅行者が運送・宿泊機関等のサービス提供の中止により損害を被ったときは,旅行業者の故意又は過失による場合を除き,その損害を賠償する責任を負わない。
 c.旅行者は,契約を締結するに際しては,旅行業者から提供された情報を活用し,旅行者の権利義務その他の契約の内容について理解するよう努めなければならない。
 d.旅行業者は,旅行者が旅行参加中に手配代行者の過失(重大な過失がある場合を除く。)により身体に損害を被ったときは,その損害発生の翌日から起算して2年以内に旅行業者に対して通知があったときに限り,その損害を賠償する責に任じる。


正解:d(配点:4)
解説:aは,約款(募集)27条3項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第二十七条 略
2 略
3 当社は,手荷物について生じた第一項の損害については,同項の規定にかかわらず,損害発生の翌日から起算して,国内旅行にあっては十四日以内に,海外旅行にあっては二十一日以内に当社に対して通知があったときに限り,旅行者一名につき十五万円を限度(当社に故意又は重大な過失がある場合を除きます。)として賠償します。


bは,約款(募集)27条2項の通りですから,正しいです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2 旅行者が天災地変,戦乱,暴動,運送・宿泊機関等の旅行サービス提供の中止,官公署の命令その他の当社又は当社の手配代行者の関与し得ない事由により損害を被ったときは,当社は,前項の場合を除き,その損害を賠償する責任を負うものではありません。
3 略


cは,約款(募集)30条2項の通りですから,正しいです。

(旅行者の責任)
第三十条 略
2 旅行者は,募集型企画旅行契約を締結するに際しては,当社から提供された情報を活用し,旅行者の権利義務その他の募集型企画旅行契約の内容について理解するよう努めなければなりません
3 略


dについて,約款(募集)27条1項は,旅行業者が旅行者に対して損害を与えたときの損害賠償責任について,重過失の場合を特に区別することなく規律しています。したがって,dは,重大な過失を除いている点で誤りです。

(当社の責任)
第二十七条 当社は,募集型企画旅行契約の履行に当たって,当社又は当社が第四条の規定に基づいて手配を代行させた者(以下「手配代行者」といいます。)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは,その損害を賠償する責に任じます。ただし,損害発生の翌日から起算して二年以内に当社に対して通知があったときに限ります。
2,3 略


問9.特別補償に関する次の記述から,正しいものだけをすべて選んでいるものはどれか。
 (ア)旅行業者は,旅行者が企画旅行参加中にその生命,身体に被った一定の損害については,当該旅行業者の責任が生ずるか否かを問わず,特別補償規程に定める額の補償金及び見舞金を支払う。
 (イ)旅行業者の企画旅行参加中の旅行者を対象として,別途の旅行代金を収受して当該旅行業者が実施する募集型企画旅行については,主たる旅行契約の内容の一部として取り扱う。
 (ウ)旅行業者が損害賠償責任を負うときは,その責任に基づいて支払うべき損害賠償金の額の限度において,旅行業者が支払うべき補償金は,当該損害賠償金とみなされる。

a.(ア)(イ)  b.(ア)(ウ)  c.(イ)(ウ)  d.(ア)(イ)(ウ)


正解:d(配点:4)
解説:(ア)は,約款(募集)28条1項の通りですから,正しいです。

(特別補償)
第二十八条 当社は,前条第一項の規定に基づく当社の責任が生ずるか否かを問わず,別紙特別補償規程で定めるところにより,旅行者が募集型企画旅行参加中にその生命,身体又は手荷物の上に被った一定の損害について,あらかじめ定める額の補償金及び見舞金を支払います
2~4 略


(イ)は,約款(募集)28条4項の通りですから,正しいです。

(特別補償)
第二十八条 略
2,3 略
4 当社の募集型企画旅行参加中の旅行者を対象として,別途の旅行代金を収受して当社が実施する募集型企画旅行については,主たる募集型企画旅行契約の内容の一部として取り扱います


(ウ)は,約款(募集)28条2項の通りですから,正しいです。

(特別補償)
第二十八条 略
2 前項の損害について当社が前条第一項の規定に基づく責任を負うときは,その責任に基づいて支払うべき損害賠償金の額の限度において,当社が支払うべき前項の補償金は,当該損害賠償金とみなします
3,4 略


以上から,(ア)ないし(ウ)のいずれも正しいですから,正解はdです。

問10.特別補償規程における「サービスの提供を受けることを開始した時」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。(添乗員,旅行業者の使用人又は代理人による受付が行われない場合とする。)
 a.最初の運送・宿泊機関等が鉄道であるときは,改札の終了時又は改札のないときは当該列車乗車時
 b.最初の運送・宿泊機関等が車両であるときは,当該車両の出発時
 c.最初の運送・宿泊機関等が航空機であるときは,乗客のみが入場できる飛行場構内における手荷物の検査等の完了時
 d.最初の運送・宿泊機関等が美術館であるときは,当該施設の利用手続終了時


正解:b(配点:4)
解説:特別補償規程における「サービスの提供を受けることを開始した時」は,約款(補償)2条3項に定めがあります。これによれば,aは同項2号ハ,cは同号イ,dは同号ヘの通りですから,正しいです。一方で,bについて,同号ニは「乗車時」としていますから,bは,これを出発時としている点で誤りです。

(用語の定義)
第二条 略
2 略
3 前項の「サービスの提供を受けることを開始した時」とは,次の各号のいずれかの時をいいます。
 一 添乗員,当社の使用人又は代理人が受付を行う場合は,その受付完了時
 二 前号の受付が行われない場合において,最初の運送・宿泊機関等が,
  イ 航空機であるときは,乗客のみが入場できる飛行場構内における手荷物の検査等の完了時
  ロ 船舶であるときは,乗船手続の完了時
  ハ 鉄道であるときは,改札の終了時又は改札のないときは当該列車乗車時
  ニ 車両であるときは,乗車時
  ホ 宿泊機関であるときは,当該施設への入場時
  ヘ 宿泊機関以外の施設であるときは,当該施設の利用手続終了時とします。
4 略


問11.旅程保証に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 a.旅行業者は,変更補償金を支払うべき契約内容の重要な変更が生じた場合は,旅行代金に別表第2の「変更補償金の支払いが必要となる変更」の項目別に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行者に支払う。
 b.旅行業者は,旅行業者の責任が生ずるか否かを問わず,変更補償金を支払うべき契約内容の重要な変更が生じた場合は,旅行終了日の翌日から起算して30日以内に変更補償金を支払う。
 c.確定書面が交付された場合には,契約書面の記載内容と確定書面の記載内容との間又は確定書面の記載内容と実際に提供された旅行サービスの内容との間に変更が生じたときは,それぞれの変更につき1件として取り扱う。
 d.旅行業者が支払うべき変更補償金の額は,旅行者1名に対して1企画旅行につき旅行代金に15%以上の旅行業者が定める率を乗じた額をもって限度とする。


正解:b(配点:4)
解説:aは,約款(募集)29条1項柱書の通りですから,正しいです。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません。
 一,二 略
2,3 略


bについて,約款(募集)29条1項柱書ただし書は,旅行業者の責任が生ずる場合には,旅行業者は変更補償金を支払わない旨を規定しています。したがって,bは,旅行業者の責任が生ずるか否かで区別をしていない点で誤りです。なお,約款(募集)28条に基づく特別補償は,旅行者の責任が生ずるか否かに関わらず行われます(特別補償と旅程保証とで取扱いに差異がある理由については,下記(※1)参照。)。

(旅程保証)
第二十九条 当社は,別表第二上欄に掲げる契約内容の重要な変更(次の各号に掲げる変更(運送・宿泊機関等が当該旅行サービスの提供を行っているにもかかわらず,運送・宿泊機関等の座席,部屋その他の諸設備の不足が発生したことによるものを除きます。)を除きます。)が生じた場合は,旅行代金に同表下欄に記載する率を乗じた額以上の変更補償金を旅行終了日の翌日から起算して三十日以内に支払います。ただし,当該変更について当社に第二十七条第一項の規定に基づく責任が発生することが明らかである場合には,この限りではありません
 一,二 略
2,3 略


cは,約款(募集)別表第2注2の通りですから,正しいです。

別表第二 変更補償金

dは,約款(募集)29条2項前段の通りですから,正しいです。

(旅程保証)
第二十九条 略
2 当社が支払うべき変更補償金の額は,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき旅行代金に十五%以上の当社が定める率を乗じた額をもって限度とします。また,旅行者一名に対して一募集型企画旅行につき支払うべき変更補償金の額が千円未満であるときは,当社は,変更補償金を支払いません。
3 略


(※1)「変更補償金は……旅行業者にその変更につき債務不履行による損害賠償責任のある疑いのあるときでも,とりあえず支払われる(本条[注:約款(募集)29条]第1項ただし書き)。」「しかし,その後になって,実はその変更は旅行業者の債務不履行に基づくものであることが明らかになったときには,旅行業者は変更補償金の額にかかわらず,旅行者に生じている損害について賠償の責任を負うことになる。その際には,旅行者は,旅行業者から損害賠償としての支払を受けることから,すでに支払を受けた変更補償金は不当利得となるので,旅行業者に返還しなければならない(本条第3項前段)。この場合,実務的には,旅行業者が損害賠償債務を負っていることから,変更補償金返還債務との間で相殺処理して,残額の損害賠償金(変更補償金の金額からいって,通常,損害賠償金の方が高くなるであろう)を旅行業者が旅行者に支払うことになる(本条第3項後段)。」「特別補償責任に基づく補償金の場合には,旅行業者が損害賠償債務を同時に負うときには,その額の限度で補償金は損害賠償金とみなすという規定で調整を図っているが(第28条第2項),変更補償金については,このような調整をせずに,完全に損害賠償金とは別個の扱いとしている。特別補償責任に基づく補償金の支払事由は,企画旅行参加中の事故により旅行者に実際に生じた「損害」の填補を目的としている(第28条第1項)。これに対し,変更補償金の支払事由は,「契約内容の変更」であって,必ずしも「損害」の発生を要件にはしておらず,その変更内容によっては(アップグレードの場合等)旅行者には精神的損害等も生じていない場合もあり得ることから,「損害」の填補を目的とする金員という性格をもたすことができないためである。」三浦雅生『標準旅行業約款解説』(自由国民社,2018年)180頁


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