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2025-12-31(Wed)

各答案・解説へのリンク

司法試験過去問や司法試験向けの演習書の答案/ロー入試過去問の答案・解説/旅行業務取扱管理者試験過去問の解説の記事へのリンク集です。

-----司法試験関係-----
●旧司法試験●
▼憲法
・ 昭和56年第1問(犯罪歴の開示)
・ 平成15年第2問(政党と結社の自由)
▼民事訴訟法
・ 昭和61年第2問(相手方の訴訟態度の変動と自白の撤回)
・ 平成7年第2問(訴訟手続への表見法理の適用の可否)
・ 平成10年第2問(既判力と基準時後の事由)
・ 平成20年第2問(補助参加人の控訴期間の起算点,参加的効力の制限)
・ 平成21年第1問(一部請求,職権による過失相殺,規範的要件における評価根拠事実)
・ 平成22年第1問(重複訴訟と確認の利益,消極的確認訴訟と給付訴訟)
▼刑法
・ 平成16年第1問(中止犯,不作為犯)
▼刑事訴訟法
・ 昭和43年第2問(供述拒否が「供述不能」にあたるか,公判廷供述よりも検面調書が詳細である場合)
・ 昭和51年第2問(証言拒絶の適用範囲,証言拒絶は「供述不能」にあたるか)
・ 昭和53年第2問(伝聞証拠の意義)
・ 昭和61年第2問(相反供述の認定,共犯者の自白)
・ 平成元年第2問(再伝聞)
・ 平成13年第2問(記憶喪失は「供述不能」にあたるか,手続的公正を欠く場合)
・ 平成21年第2問(自白法則,違法収集証拠排除法則)
・ 平成22年第2問(犯行メモの証拠能力)

●新司法試験●
▼刑事訴訟法
・ 平成26年
▼倒産法
・ 平成18年第1問
・ 平成18年第2問
・ 平成19年第1問
・ 平成19年第2問
・ 平成20年第1問
・ 平成20年第2問
・ 平成21年第1問
・ 平成21年第2問
・ 平成22年第1問
・ 平成22年第2問
・ 平成23年第1問
・ 平成23年第2問
・ 平成24年第1問
・ 平成24年第2問
・ 平成25年第1問
・ 平成25年第2問
・ 平成26年第1問
・ 平成26年第2問
・ 平成27年第1問
・ 平成27年第2問
・ 平成28年第1問
・ 平成28年第2問
・ 平成29年第1問
・ 平成29年第2問
・ 平成30年第1問
・ 平成30年第2問

●演習書●
▼事例研究行政法〔第3版〕
・ 第1部問題1(審査基準の設定公表義務違反,他事考慮)
・ 第1部問題2(処分性,違法性,訴訟形式)
・ 第1部問題3(申出に対する応答の取消訴訟,義務付け訴訟)
・ 第1部問題4(原告適格)
・ 第1部問題5(訴えの客観的利益,取消訴訟の本案)
・ 第1部問題6(訴訟類型,理由の提示,比例原則)
・ 第1部問題7(国賠-1条)
・ 第1部問題8(国賠-営造物)
・ 第2部問題1(理由提示の程度,新たな理由の追加,証明責任の分配,取消判決の拘束力)
・ 第2部問題2(訴訟類型,取消訴訟の訴訟要件全般,工事が完成した場合の訴えの利益)
・ 第2部問題3(公共施設管理者の不同意の処分性,訴訟類型,不同意の違法性,開発許可の違法性,違法性の承継)
・ 第2部問題4(実質的当事者訴訟,差止訴訟の重損要件,要綱の法的性質,第三者の原告適格)
・ 第2部問題5(届出の不受理の争い方,行政指導の実効性確保と争い方,公表の法的性質と争い方)
・ 第2部問題6(代執行における戒告の処分性,法令と条例との関係,条例の合理性,比例原則)
・ 第2部問題7(処分の取消訴訟と執行停止(重損要件を中心に),第三者の原告適格,団体の原告適格)
・ 第2部問題8(処分が反復継続的・累積加重的される場合の争い方(差止訴訟,実質的当事者訴訟),裁量権の範囲の逸脱濫用)
・ 第2部問題9(処分性(公権力性の有無-契約の差異),本案(「保育に欠ける」の解釈),指定管理者の指定の処分性,第三者の原告適格)
・ 第2部問題10(抗告訴訟の対象とすべき行為の選択,処分性,仮の義務付け,裁量の範囲)
・ 第2部問題11(監督処分発令の可否,監督処分の強制方法,監督処分発令の義務付け訴訟,住民訴訟)
・ 第2部問題12(行政財産の目的外使用不許可の処分性,不許可処分が裁量の逸脱・濫用となる場合)
・ 第2部問題13(申請の不受理・返戻に対する争い方,審査基準の合理性,許可決定の留保の違法性)
・ 第2部問題14(直接型義務付け訴訟の訴訟要件全般,直接型義務付け訴訟の本案の類型,義務付け訴訟にも主張制限を及ぼすことができるか)
・ 第2部問題15(条例制定行為の処分性,実質的当事者訴訟の対象とすべき法律関係,地方自治法227条の解釈,平等原則)
・ 第2部問題16(政令の改正を求める訴訟(直接的義務付け訴訟,無効確認訴訟,実質的当事者訴訟),政令の改正によって生じた損害の補てんを求める訴訟(国家賠償請求訴訟,損失補償請求訴訟))
・ 第2部問題17(入管法の仕組み,退去強制を免れるための争い方(取消訴訟,義務付け訴訟),執行停止,仮の義務付け,裁量権の逸脱・濫用)
▼Law Practice民法Ⅰ〔第4版〕
・ 問題36(民法177条の第三者の範囲)
▼事例で学ぶ民法演習
・ 問題3(法人)
・ 問題4(虚偽表示と第三者)
▼事例から民法を考える
・ 事例①(保佐人の権限,被保佐人の返還義務の範囲,被保佐人が保佐人の同意を得ずにした代理権授与行為の効果)
・ 事例②(錯誤,詐欺,94条2項類推適用)
・ 事例③(時効取得と第三者)
・ 事例④(解除と第三者,詐欺取消しと第三者,錯誤無効と第三者)
・ 事例⑤(共有関係,法定地上権)
・ 事例⑥(転貸賃料債権に対する物上代位,物上代位と相殺の優劣)
・ 事例⑦(集合動産譲渡担保)
・ 事例⑧(履行遅滞解除,危険負担,受領遅滞)
・ 事例⑨(詐害行為取消権)
・ 事例⑩(保証契約における詐欺・錯誤の主張の可否,共同保証人の一人に対する免除の効果,共同保証人間での求償)
・ 事例⑪(代理受領)
・ 事例⑫(債権の準占有者に対する弁済,預金債権の帰属)
・ 事例⑬(瑕疵担保責任,の法的性質,債務不履行責任との異同,買主に対する建築請負人の不法行為責任)
・ 事例⑭(他人物売買の担保責任,権利者が他人物売主を相続した場合)
・ 事例⑮(借賃増減請求,賃貸借契約と消費者契約法10条,信頼関係破壊の法理)
・ 事例⑯(賃貸借契約と転貸借契約の関係)
・ 事例⑰(下請負人の地位)
・ 事例⑱(医療事故による生命侵害の保護法益,親族の損害賠償請求,損害の範囲)
・ 事例⑲(日常家事債務)
・ 事例⑳(有責配偶者の離婚請求,財産分与)
・ 事例㉑(扶養義務者の寄与分,配偶者の寄与分,死別の場合の法律関係,離婚の場合の法律関係)
・ 事例㉒(連帯根保証債務の相続,遺産分割協議の詐害行為取消し)
・ 事例㉓(「相続させる」趣旨の遺言)
▼Law Practice民事訴訟法〔第2版〕
・ 発展問題2(移送)
▼基礎演習民事訴訟法〔第2版〕
・ 問題1(当事者能力)
・ 問題2(当事者適格⑴ 法定訴訟担当)
・ 問題3(当事者適格⑵ 任意的訴訟担当)
・ 問題4(代理(法定代理,訴訟代理,法人の代表))
・ 問題5(訴えの利益)
・ 問題6(二重起訴の禁止)
・ 問題7(弁論主義)
・ 問題8(自白,時機に後れた攻撃防御方法)
・ 問題9(釈明権)
・ 問題10(主張・証明責任-要件事実入門)
・ 問題11(自由心証・証明度)
・ 問題12(文書提出命令)
・ 問題13(基準時後の形成権の行使)
・ 問題14(既判力の客観的範囲・一部請求・相殺)
・ 問題15(既判力の主観的範囲)
・ 問題16(争点効・信義則)
・ 問題17(和解)
・ 問題18(通常共同訴訟(同時審判申出訴訟・訴えの主観的予備的併合))
・ 問題19(固有必要的共同訴訟)
・ 問題20(類似必要的共同訴訟)
・ 問題21(独立当事者参加)
・ 問題22(補助参加の利益)
・ 問題23(補助参加人の権限と判決効・訴訟告知の効力)
・ 問題24(訴訟承継)
・ 問題25(上訴の利益)
・ 問題26(不利益変更禁止の原則)
・ 問題27(再審)
・ 問題28(審判権の限界)
・ 問題29(訴訟と非訟)
・ 問題30(境界確定訴訟)
▼事例研究刑事法Ⅱ〔第2版〕
・ 第3部問題4(令状の効力が及ぶ範囲,差押の範囲)
・ 第3部問題5(かすがい外し)
・ 第4部問題1(訴因変更の要否)
▼事例演習刑事訴訟法〔第2版〕
・ 第1講(任意捜査と強制捜査)
・ 第2講(職務質問・所持品検査)
・ 第3講(任意取調べの限界)
・ 第4講(身柄拘束の諸問題⑴-現行犯逮捕の適法性,違法逮捕後の勾留,違法逮捕と再逮捕の可否)
・ 第5講(身柄拘束の諸問題⑵-重複逮捕・勾留,同時処理による例外)
・ 第6講(身柄拘束の諸問題⑶-別件逮捕・勾留)
・ 第7講(令状による捜索・差押え⑴-捜索すべき場所の特定性,差押え目的物の特定性)
・ 第8講(令状による捜索・差押え⑵-場所に対する令状による身体に対する捜索の可否,「必要な処分」としての原状回復,電磁的記録の内容を確認せずにする差押えの可否)
・ 第9講(逮捕に伴う無令状捜索・差押え⑴-逮捕の現場,差押えの関連性)
・ 第10講(逮捕に伴う無令状捜索・差押え⑵-逮捕現場の第三者に対する捜索の可否,最寄りの場所における被逮捕者の捜索・差押えの可否)
・ 第11講(おとり捜査)
・ 第12講(接見交通)
・ 第13講(一罪の一部起訴)
・ 第14講(訴因の特定)
・ 第15講(訴因変更の要否,縮小認定)
・ 第16講(訴因変更の可否)
・ 第17講(科学的証拠)
・ 第18講(法律上の推定)
・ 第19講(類似事実証拠排除法則)
・ 第20講(自白の証拠能力⑴-約束による自白)
・ 第21講(自白の証拠能力⑵-派生証拠,反復自白)
・ 第22講(補強法則)
・ 第23講(伝聞法則⑴-総論)
・ 第24講(伝聞証拠⑵-領収書の証拠能力,犯行メモの証拠能力)
・ 第25講(伝聞証拠⑶-手続的公正を欠く場合)
・ 第26講(伝聞証拠⑷-再伝聞)
・ 第27講(伝聞法則⑸-弾劾証拠)
・ 第28講(違法収集証拠排除法則⑴-総論)
・ 第29講(違法収集証拠排除法則⑵-外国捜査機関の違法収集証拠)
・ 第30講(違法収集証拠排除法則⑶-違法性の承継,毒樹の果実)
・ 第31講(択一的認定)
・ 第32講(一事不再理効)
・ 第33講(攻防対象論-上訴審における職権調査の限界)

-----ロー入試関係-----
●中大ロー●
・ 2020年度 憲法(外部リンク)/刑法民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2019年度 憲法/刑法/民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2018年度 憲法/刑法/民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2017年度 憲法刑法民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2016年度 憲法/刑法/民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2015年度 憲法/刑法/民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2014年度 憲法/刑法/民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2013年度 憲法/刑法/民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2012年度 憲法/刑法/民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2011年度 憲法/刑法/民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2010年度 憲法/刑法/民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2009年度 憲法/刑法/民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法
・ 2008年度 憲法/刑法/民法/商法/民事訴訟法/刑事訴訟法


-----旅行業務取扱管理者試験-----
●国内旅行業務取扱管理者試験●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問

●総合旅行業務取扱管理者試験●
・ 令和元年度  第1問/第2問/第3問/第4問
・ 平成30年度 第1問/第2問/第3問/第4問
・ 平成29年度 第1問/第2問/第3問/第4問
・ 平成28年度 第1問/第2問/第3問/第4問
・ 平成27年度 第1問/第2問/第3問/第4問

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2020-07-11(Sat)

【国内旅行業務取扱管理者試験】平成26年度第2問「旅行業約款,運送約款及び宿泊約款」

書き途中





●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問

2020-07-11(Sat)

【国内旅行業務取扱管理者試験】平成26年度第1問「旅行業法及びこれに基づく命令」

書き途中

(注)略称は次の通り
法:旅行業法
施行規則:旅行業法施行規則
施行令:旅行業法施行令
契約規則:旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則

以下の各設問について,該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
(1)次の記述から,法第1条「目的」に定められているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行者に対する接遇の向上
 b.旅行者の利便の増進
 c.旅行業等を営む者の組織する団体の自由な活動の促進
 d.旅行業務に関する取引の公正の維持

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,d  エ.c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:法1条は,その目的を次の通り定めています。

(目的)
第一条 この法律は,旅行業等を営む者について登録制度を実施し,あわせて旅行業等を営む者の業務の適正な運営を確保するとともに,その組織する団体の適正な活動を促進することにより,旅行業務に関する取引の公正の維持,旅行の安全の確保及び旅行者の利便の増進を図ることを目的とする。


b及びdは法文中に含まれていますが,a及びcは含まれていません。したがって,正解は,ウです。

(2)報酬を得て,次の行為を事業として行う場合,旅行業の登録を受けなければならないものはどれか。
 ア.旅行業者から手配業務を受託するランドオペレーターが旅行業者から依頼を受け,当該旅行業者のために運送等サービスの手配を行う行為
 イ.観光案内所が旅行者から依頼を受け,当該旅行者のために他人の経営する宿泊施設の手配をし,当該宿泊施設から宿泊代金の割戻しを受ける行為
 ウ.観光タクシー会社が,自ら所有する観光タクシーを使い,他人が経営するテーマパークに半日入場することを目的とする日帰り旅行を旅行者に販売する行為
 エ.宿泊業者が航空会社を代理して,その航空券のみを旅行者に販売する行為


正解:イ(配点:4)
解説:アについては,法2条1項各号のいずれにも該当しないため,旅行業の登録が不要です。したがって,アは,誤りです。
 イは,法2条1項3号に該当するため,旅行業の登録が必要です。したがって,イは,正しいです。
 ウについて,テーマパーク日帰り旅行を販売するのは「運送等関連サービス」にあたるところ,運送等関連サービスを行うについて旅行業の登録が必要なのは,①企画旅行中の運送等サービスを提供する者との間で契約を締結するのに付随する場合(法2条1項2号),②運送等サービスの利用に付随して旅行者のために代理・媒介・取次をする場合(同項6号),③運送等サービスの利用に付随して運送等サービスを提供する者のために代理・媒介をする場合(同項7号)の3つの場合です。しかし,本問では主たるサービスである運送等サービスが存在しないため(タクシーの運行は,自社タクシーを利用しているため,各号の「運送等サービス」にあたりません。),上記3つの場合のいずれにも該当しません。したがって,ウは,旅行業の登録が不要であり,誤りです。
 エについて,法2条1項柱書かっこ書きは,専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を,「旅行業」から除外しています。したがって,エは,旅行業の登録が不要ですから,誤りです。

(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一 旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービス(以下「運送等サービス」という。)の内容並びに旅行者が支払うべき対価に関する事項を定めた旅行に関する計画を,旅行者の募集のためにあらかじめ,又は旅行者からの依頼により作成するとともに,当該計画に定める運送等サービスを旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等サービスを提供する者との間で締結する行為
 二 前号に掲げる行為に付随して,運送及び宿泊のサービス以外の旅行に関するサービス(以下「運送等関連サービス」という。)を旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等関連サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等関連サービスを提供する者との間で締結する行為
 三 旅行者のため,運送等サービスの提供を受けることについて,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為
 四 運送等サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送等サービスの提供について,代理して契約を締結し,又は媒介をする行為
 五 他人の経営する運送機関又は宿泊施設を利用して,旅行者に対して運送等サービスを提供する行為
 六 前三号に掲げる行為に付随して,旅行者のため,運送等関連サービスの提供を受けることについて,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為
 七 第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,運送等関連サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送等関連サービスの提供について,代理して契約を締結し,又は媒介をする行為
 八 第一号及び第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,旅行者の案内,旅券の受給のための行政庁等に対する手続の代行その他旅行者の便宜となるサービスを提供する行為
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2~7 略


(3)旅行業等の登録に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものを除く。)を実施する第2種旅行業の新規登録の申請をしようとする者は,観光庁長官に新規登録申請書を提出しなければならない。
 イ.旅行業者代理業の新規登録の申請をしようとする者は,所属代理業者の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に新規登録申請書を提出しなければならない。
 ウ.第3種旅行業者が登録の有効期間の満了の日までに更新登録の申請を行った場合で,登録行政庁から更新登録又は登録拒否の通知があるまでの間は,従前の登録は有効期間満了後も,なおその効力を有する。
 エ.第1種旅行業の有効期間の更新の登録がなされたときは,その登録の有効期間は,従前の登録の有効期間の満了の日から起算するものとする。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,施行規則1条の2第2号は,第2種旅行業の新規登録申請書の提出先は,「主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事」である旨規定しています。したがって,アは,これを「観光庁長官」としている点で誤りです。

(新規登録及び更新登録の申請手続)
第一条の二 法第三条の規定による旅行業又は旅行業者代理業の登録(以下この節において「新規登録」という。)又は法第六条の三第一項の規定による有効期間の更新の登録(以下「更新登録」という。)の申請をしようとする者は,次の区分により,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による新規登録(更新登録)申請書を提出しなければならない。この場合において,更新登録の申請については有効期間の満了の日の二月前までに提出するものとする。
 一 略
 二 業務の範囲が次条に規定する第二種旅行業務,第三種旅行業務又は地域限定旅行業務である旅行業の新規登録又は更新登録の申請をしようとする者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事
 三 略


イについて,施行規則1条の2第3号は,旅行業者代理業の新規登録申請書の提出先は,「自身の」主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事である旨規定しています。したがって,イは,これを「所属旅行業者の」主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事としている点で誤りです。

(新規登録及び更新登録の申請手続)
第一条の二 法第三条の規定による旅行業又は旅行業者代理業の登録(以下この節において「新規登録」という。)又は法第六条の三第一項の規定による有効期間の更新の登録(以下「更新登録」という。)の申請をしようとする者は,次の区分により,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による新規登録(更新登録)申請書を提出しなければならない。この場合において,更新登録の申請については有効期間の満了の日の二月前までに提出するものとする。
 一,二 略
 三 旅行業者代理業の新規登録の申請をしようとする者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事


ウは,法6条の3第3項の通りですから,正しいです。

(登録の実施)
第五条 略
2 観光庁長官は,前項の規定による登録をした場合においては,遅滞なく,その旨を登録の申請者に通知しなければならない。
(有効期間の更新の登録)
第六条の三 略
2 略
3 前条の登録の有効期間の満了の日までに更新の登録の申請があつた場合において,その申請について前項において準用する第五条第二項又は第六条第二項の通知があるまでの間は,当該申請に係る登録は,前条の登録の有効期間の満了後も,なおその効力を有する
4 略


エについて,法6条の3第4項は,更新登録の有効期間は,従前の登録の有効期間満了日の「翌日」から起算する旨規定しています。したがって,エは,これを従前の登録の有効期間満了日の「当日」から起算するとしている点で誤りです。

(有効期間の更新の登録)
第六条の三 略
2,3 略
4 前項の場合において,有効期間の更新の登録がなされたときは,その登録の有効期間は,従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。


(4)登録業務範囲に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.第1種旅行業者は,本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。本問において以下同じ。)を実施することはできるが,本邦内の企画旅行を実施することはできない。
 イ.第2種旅行業者は,訪日外国人旅行者を対象とした本邦内の企画旅行を実施することができる。
 ウ.第3種旅行業者は,受託契約に基づく本邦外の企画旅行契約に付随して,旅券の受給のための行政庁等に対する手続の代行サービスを提供することはできない。
 エ.地域限定旅行業者は,本邦外の旅行に関する相談に応ずることはできない。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,施行規則1条の3第1号は,第1種旅行業者の業務範囲について,法2条1項各号に掲げる全ての行為をすることができる旨規定しています。したがって,アは,本邦内企画旅行が制限されているとしている点で誤りです。

(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一 第一種旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為(法第十四条の二第一項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結する行為を含む。以下この条において同じ。))
 二~四 略


イについて,施行規則1条の3第2号は,第2種旅行業者の業務範囲について,本邦外企画旅行を実施できない旨規定していますが,本邦内企画旅行については制限していません。したがって,イは,正しいです。

(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一 略
 二 第二種旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為のうち本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。次号において同じ。)の実施に係るもの以外のもの
 三,四 略


ウについて,法14条の2第1項は,全旅行業者について,他の旅行業者を代理して募集型企画旅行契約を締結することを内容とする契約(受託契約)を締結することができる旨規定しています。この受託契約を締結した場合には,業務範囲の別によらず,全旅行業者が,募集型企画旅行契約の締結の代理をすることができます(同条2項)。ここで,法2条4項によれば,「企画旅行契約」には,企画旅行契約の締結に付随して旅券受給のための行政庁等に対する手続の代行サービスを行うこと(法2条1項8号)も含まれます。したがって,ウは,同サービスを行うことができないとしている点で誤りです。

(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一~七 略
 八 第一号及び第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,旅行者の案内,旅券の受給のための行政庁等に対する手続の代行その他旅行者の便宜となるサービスを提供する行為
 九 略
2,3 略
4 この法律で「企画旅行契約」とは,第一項第一号,第二号及び第八号(同項第一号に係る部分に限る。)に掲げる旅行業務の取扱いに関し,旅行業を営む者が旅行者と締結する契約をいう
5~7 略
(企画旅行を実施する旅行業者の代理)
第十四条の二 旅行業者は,他の旅行業者が実施する企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)について,当該他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することを内容とする契約(以下「受託契約」という。)を締結したときは,第三条の規定にかかわらず,旅行業者代理業の登録を受けなくても,当該受託契約の相手方(以下「委託旅行業者」という。)を代理して企画旅行契約を締結することができる。
2 前項の規定により委託旅行業者と受託契約を締結した旅行業者(以下「受託旅行業者」という。)が,当該受託契約において,当該受託旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者のうち当該委託旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができるものを定めたときは,その受託契約において定められた旅行業者代理業者(以下「受託旅行業者代理業者」という。)は,当該委託旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる
3 略


エについて,施行規則1条の3第4号は,地域限定旅行業務の範囲を,企画旅行の実施に係るもの以外のものとしています。ここで,企画旅行の実施に係る業務とは,法2条1項1号,2号及び8号に掲げる旅行業務を指しますが(法2条4項参照),旅行に関する相談はこれにあたりませんから(法2条1項9号),地域限定旅行業務の範囲に含まれます。したがって,エは,これを行うことができないとしている点で誤りです。

○旅行業法
(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一 旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービス(以下「運送等サービス」という。)の内容並びに旅行者が支払うべき対価に関する事項を定めた旅行に関する計画を,旅行者の募集のためにあらかじめ,又は旅行者からの依頼により作成するとともに,当該計画に定める運送等サービスを旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等サービスを提供する者との間で締結する行為
 二 前号に掲げる行為に付随して,運送及び宿泊のサービス以外の旅行に関するサービス(以下「運送等関連サービス」という。)を旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等関連サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等関連サービスを提供する者との間で締結する行為
 三~七 略
 八 第一号及び第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,旅行者の案内,旅券の受給のための行政庁等に対する手続の代行その他旅行者の便宜となるサービスを提供する行為
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2,3 略
4 この法律で「企画旅行契約」とは,第一項第一号、第二号及び第八号(同項第一号に係る部分に限る。)に掲げる旅行業務の取扱いに関し,旅行業を営む者が旅行者と締結する契約をいう。
5~7 略
○旅行業法施行規則
(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一~三 略
 四 地域限定旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為のうち企画旅行(一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施されるものを除く。)の実施に係るもの及び同項第三号から第五号までに掲げる行為(一の行為ごとに一の拠点区域内における運送等サービスの提供に係るものを除く。)に係るもの以外のもの


(5)次の記述のうち,登録の拒否事由に該当するものはどれか。
 ア.申請の8年前に旅行業務に関し不正な行為をした者
 イ.旅行業者代理業を営もうとする者であって,その代理する旅行業を営む者が2以上であるもの
 ウ.法人であって,その役員が禁錮以上の刑に処せられ,その執行を終わり,又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過した者
 エ.第3種旅行業を営もうとする者であって,その基準資産額が300万円であるもの


正解:イ(配点:4)
解説:登録の拒否事由は法6条1項各号に掲げられており,このうちの一つにでも該当する場合には,登録が拒否されます。
 アについて,法6条1項4号は,申請前「5年以内」に旅行業務に関し不正行為をした者が登録拒否事由となる旨規定しています。本問は,申請前から遡って8年経過していますから,同号に該当しません。したがって,登録拒否事由となりません。
 イは,法6条1項11号に該当するため,登録拒否事由となります。
 ウについて,法6条1項7号は,法人役員が同項1号から4号・6号に該当する場合に登録拒否事由としています。本問では,法人役員が禁錮以上の刑に処せられているため,同項2号に該当する可能性がありますが,同号は,執行を終わり,又は執行を受けることがなくなった日から「5年」経過していない場合を登録拒否事由としているところ,本問は5年を経過しているため,同号に該当しません。したがって,ウは,登録拒否事由となりません。
 エについて,法6条1項10号は,業務範囲ごとに財産的基礎の基準を設けており,同基準を満たさない場合には登録拒否事由になる旨規定しています。そして,第3種旅行業の基準資産額は300万円以上とされています(施行規則3条2号)。したがって,資産基準額が300万円で第3種旅行業を営もうとすることは,同号に該当しないため,登録拒否事由にあたりません。

○旅行業法
(登録の拒否)
第六条 観光庁長官は,登録の申請者が次の各号のいずれかに該当する場合には,その登録を拒否しなければならない。
 一 第十九条の規定により旅行業若しくは旅行業者代理業の登録を取り消され,又は第三十七条の規定により旅行サービス手配業の登録を取り消され,その取消しの日から五年を経過していない者(当該登録を取り消された者が法人である場合においては,当該取消しに係る聴聞の期日及び場所の公示の日前六十日以内に当該法人の役員であつた者で,当該取消しの日から五年を経過していないものを含む。)
 二 禁錮以上の刑に処せられ,又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ,その執行を終わり,又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過していない者
 三 暴力団員等(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者をいう。第八号において同じ。)
 四 申請前五年以内に旅行業務又は旅行サービス手配業務に関し不正な行為をした者
 五 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号又は第七号のいずれかに該当するもの
 六 心身の故障により旅行業若しくは旅行業者代理業を適正に遂行することができない者として国土交通省令で定めるもの又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
 七 法人であつて,その役員のうちに第一号から第四号まで又は前号のいずれかに該当する者があるもの
 八 暴力団員等がその事業活動を支配する者
 九 営業所ごとに第十一条の二の規定による旅行業務取扱管理者を確実に選任すると認められない者
 十 旅行業を営もうとする者であつて,当該事業を遂行するために必要と認められる第四条第一項第三号の業務の範囲の別ごとに国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しないもの
 十一 旅行業者代理業を営もうとする者であつて,その代理する旅行業を営む者が二以上であるもの
2 略
○旅行業法施行規則
(財産的基礎)
第三条 法第六条第一項第十号の国土交通省令で定める基準は,次条に定めるところにより算定した資産額(以下「基準資産額」という。)が,次の各号に掲げる区分に従い,当該各号に定める額以上であることとする。
 一,二 略
 三 登録業務範囲が第三種旅行業務である旅行業(以下「第三種旅行業」という。)を営もうとする者 三百万円
 四 略


(6)旅行業務取扱管理者の選任に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者等は,総合旅行業務取扱管理者試験に合格した者に限り,複数の営業所の旅行業務取扱管理者として選任することができる。
 イ.旅行業者等は,営業所で旅行業務を取り扱う者が1人である場合には,当該営業所については旅行業務取扱管理者を選任しなくてもよい。
 ウ.旅行業者等は,その営業所の旅行業務取扱管理者として選任した者のすべてが欠けるに至ったときは,新たに旅行業務取扱管理者を選任するまでの間は,その営業所では手配旅行契約以外の旅行業務に関し旅行者と契約を締結することができない。
 エ.旅行業者等は,営業所において本邦内の旅行のみを取り扱う場合にあっては,国内旅行業務取扱管理者試験に合格した者を旅行業務取扱管理者として選任すればよい。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,法11条の2第4項は,旅行業務取扱管理者は,他の営業所と兼務することができない旨規定しています。したがって,総合旅行業務取扱管理者であっても兼務はできませんから,アは,誤りです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2,3 略
4 旅行業務取扱管理者は,他の営業所の旅行業務取扱管理者となることができない
5~10 略


イについて,法11条の2第3項は,旅行業務を取り扱う者が一人である営業所についても,旅行業務取扱管理者を選任する必要がある旨規定しています。したがって,イは,これを選任しなくてよいとしている点で誤りです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 旅行業者又は旅行業者代理業者(以下「旅行業者等」という。)は,営業所ごとに,一人以上の第六項の規定に適合する旅行業務取扱管理者を選任して,当該営業所における旅行業務に関し,その取引に係る取引条件の明確性,旅行に関するサービス(運送等サービス及び運送等関連サービスをいう。以下同じ。)の提供の確実性その他取引の公正,旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な国土交通省令で定める事項についての管理及び監督に関する事務を行わせなければならない。
2 略
3 第一項の規定は,旅行業務を取り扱う者が一人である営業所についても適用があるものとする
4~10 略


ウについて,法11条の2第2項は,旅行業務取扱管理者が欠けた時には,その営業所における旅行業務に関する契約を全て締結し得ない旨規定しています。ここにいう「旅行業務」には手配旅行契約も含まれます(法2条3項)。したがって,ウは,手配旅行契約であれば契約を締結することができるとしている点で誤りです。

(定義)
第二条 略
2 略
3 この法律で「旅行業務」とは,旅行業を営む者が取り扱う第一項各号に掲げる行為(第十四条の二第一項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結する行為及び第三十四条第一項の規定により行う第六項に規定する行為を含む。)又は旅行業者代理業を営む者が取り扱う前項に規定する代理して契約を締結する行為をいう。
4,5 略
6 この法律で「旅行サービス手配業」とは,報酬を得て,旅行業を営む者(外国の法令に準拠して外国において旅行業を営む者を含む。)のため,旅行者に対する運送等サービス又は運送等関連サービスの提供について,これらのサービスを提供する者との間で,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為(取引の公正,旅行の安全及び旅行者の利便の確保に支障を及ぼすおそれがないものとして国土交通省令で定めるものを除く。)を行う事業をいう。
7 略
(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2 旅行業者等は,その営業所の旅行業務取扱管理者として選任した者の全てが第六条第一項第一号から第六号までのいずれかに該当し,又は選任した者の全てが欠けるに至つたときは,新たに旅行業務取扱管理者を選任するまでの間は,その営業所において旅行業務に関する契約を締結してはならない
3~10 略
(旅行業者等による旅行サービスの手配の代理等)
第三十四条 旅行業者は,第二十三条の規定にかかわらず,旅行サービス手配業の登録を受けなくても,第二条第六項に規定する行為を行うことができる。
2 略


エは,法11条の2第6項2号の通りですから,正しいです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2~5 略
6 旅行業務取扱管理者は,第六条第一項第一号から第六号までのいずれにも該当しない者で,次に掲げるものでなければならない。
 一 略
 二 本邦内の旅行のみについて旅行業務を取り扱う営業所(前号の営業所を除く。)にあつては,次条の規定による総合旅行業務取扱管理者試験又は国内旅行業務取扱管理者試験に合格した者
 三 略
7~10 略


(7)次の記述から,旅行業務取扱管理者の職務として定められているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.法第12条の4の規定による取引条件の説明に関する事項
 b.法第12条の9の規定による標識の掲示に関する事項
 c.旅行に関する苦情の処理に関する事項
 d.旅行に関する計画の作成に関する事項

ア.a,d  イ.b,c  ウ.a,c,d  エ.a,b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:旅行業務取扱管理者の職務は施行規則10条に掲げられています。aは同条4号,cは同条8号,dは同条1号にそれぞれ規定されているため,正しいです。一方で,bは,同条各号に掲げられていないため,誤りです。

(旅行業務取扱管理者の職務)
第十条 法第十一条の二第一項の国土交通省令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 旅行に関する計画の作成に関する事項
 二 法第十二条の規定による料金の掲示に関する事項
 三 法第十二条の二第三項の規定による旅行業約款の掲示及び備置きに関する事項
 四 法第十二条の四の規定による取引条件の説明に関する事項
 五 法第十二条の五の規定による書面の交付に関する事項
 六 法第十二条の七及び法第十二条の八の規定による広告に関する事項
 七 法第十二条の十の規定による企画旅行の円滑な実施のための措置に関する事項
 八 旅行に関する苦情の処理に関する事項
 九 契約締結の年月日,契約の相手方その他の旅行者又は旅行に関するサービスを提供する者と締結した契約の内容に係る重要な事項についての明確な記録又は関係書類の保管に関する事項
 十 前各号に掲げるもののほか,取引の公正,旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な事項として観光庁長官が定める事項


(8)営業保証金制度に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者は,営業保証金の供託をしたときは,供託物受入れの記載のある供託所の写しを添付して,その旨を登録行政庁に届け出なければならず,その届出をした後でなければ,その事業を開始してはならない。
 イ.旅行業者は,毎事業年度終了後において,その供託している営業保証金の額が所定の額に不足する場合であっても,その不足額を追加して供託する必要はない。
 ウ.国債証券,地方債証券は,営業保証金に充てることができない。
 エ.営業保証金の供託所は,旅行業者が自由に選択することができる。


正解:ア(配点:4)
解説:アは,法7条2項,3項の通りですから,正しいです。 ※なお,現行法の法文上は届出先が「観光庁長官」となっており,「登録行政庁」から改正がされた可能性がありますが,根拠条文が見当たりませんでした。

(営業保証金の供託)
第七条 略
2 旅行業者は,営業保証金の供託をしたときは,供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない
3 旅行業者は,前項の届出をした後でなければ,その事業を開始してはならない
4,5 略


イについて,法9条1項は,毎事業年度終了後に営業保証金の額が不足する場合には,不足額を追加して供託しなければならない旨規定しています。したがって,イは,追加供託の必要がないとしている点で誤りです。

(営業保証金の追加の供託等)
第九条 旅行業者は,毎事業年度終了後において,その供託している営業保証金の額が前条第一項に規定する額に不足することとなるときは,その不足額を追加して供託しなければならない
2~9 略


ウについて,法8条6項,施行規則8条は,国債証券,地方債証券をもって,営業保証金に充てることができる旨を規定しています。したがって,ウは,これらを営業保証金に充てることができないとしている点で誤りです。

○旅行業法
(営業保証金の額等)
第八条 略
2~5 略
6 営業保証金は,国土交通省令で定めるところにより,国債証券,地方債証券その他の国土交通省令で定める有価証券(社債,株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二百七十八条第一項に規定する振替債を含む。)をもつて,これに充てることができる
7 略
○旅行業法施行規則
(営業保証金又は弁済業務保証金に充てることができる有価証券)
第八条 法第八条第六項(法第四十七条第三項及び第四十八条第四項において準用する場合を含む。)の国土交通省令で定める有価証券は,次に掲げるものとする。
 一 国債証券
 二 地方債証券
 三 特別の法律により法人が発行する債券
 四 前三号に掲げるもののほか,担保附社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)による担保附社債券及び法令により優先弁済を受ける権利を保証されている社債券(自己の社債券及び会社法(平成十七年法律第八十六号)による特別清算開始の命令を受け,特別清算終結の決定の確定がない会社,破産法(平成十六年法律第七十五号)による破産手続開始の決定を受け,破産手続終結の決定若しくは破産手続廃止の決定の確定がない会社,民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)による再生手続開始の決定を受け,再生手続終結の決定若しくは再生手続廃止の決定の確定がない会社又は会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)による更生手続開始の決定を受け,更生手続終結の決定若しくは更生手続廃止の決定の確定がない会社が発行した社債券を除く。)


エについて,法8条7項は,営業保証金の供託は,主たる営業所の最寄りの供託所にしなければならない旨規定しています。したがって,エは,自由に選択できるとしている点で誤りです。

(営業保証金の額等)
第八条 略
2~6 略
7 営業保証金の供託は,旅行業者の主たる営業所の最寄りの供託所にしなければならない


(9)旅行業務の取扱いの料金に関する施行規則第21条の規定について,【   】の中に入る語句の組合せで正しいものはどれか。

(掲示料金の制定基準)施行規則第21条
 法第12条第2項の国土交通省令で定める基準は,旅行業務の取扱いの料金が【 ① 】の種類及び内容に応じて【 ② 】,【 ③ 】その他の方法により定められ,旅行者にとって明確であることとする。

 ア.①旅行 ―― ②実費 ―― ③件数
 イ.①契約 ―― ②実費 ―― ③件数
 ウ.①旅行 ―― ②定率 ―― ③定額
 エ.②契約 ―― ②定率 ―― ③定額


正解:エ(配点:4)
解説:施行規則21条は,下記のように定めています。したがって,正解は,エです。

(掲示料金の制定基準)
第二十一条 法第十二条第二項の国土交通省令で定める基準は,旅行業務の取扱いの料金が契約の種類及び内容に応じて定率定額その他の方法により定められ,旅行者にとつて明確であることとする。


(10)




●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-07-11(Sat)

【国内旅行業務取扱管理者試験】平成27年度第1問「旅行業法及びこれに基づく命令」

書き途中

(注)略称は次の通り
法:旅行業法
施行規則:旅行業法施行規則
施行令:旅行業法施行令
契約規則:旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則

以下の各設問について,該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
(1)次の記述から,法第1条「目的」に定められているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業務に関する取引の公正の維持
 b.旅行の安全の確保
 c.旅行者の利益の確保
 d.旅行業の健全な発展

ア.a,b  イ.a,c  ウ.b,d  エ.c,d


正解:ア(配点:4)
解説:法1条は,その目的を次の通り定めています。

(目的)
第一条 この法律は,旅行業等を営む者について登録制度を実施し,あわせて旅行業等を営む者の業務の適正な運営を確保するとともに,その組織する団体の適正な活動を促進することにより,旅行業務に関する取引の公正の維持旅行の安全の確保及び旅行者の利便の増進を図ることを目的とする。


a及びbは法文中に含まれていますが,c及びdは含まれていません。したがって,正解は,アです。

(2)報酬を得て,次の行為を事業として行う場合,旅行業の登録を受けなければならないものはどれか。
 ア.旅行業を営む者のため,宿泊サービスを提供する者と契約を締結する行為
 イ.タクシー会社が,自ら所有するタクシーを用いて市内観光を目的とする日帰り旅行を旅行者に販売する行為
 ウ.宿泊業者が,旅行者の依頼により他人の経営する貸切バスを手配する行為
 エ.査証の取得代行を業としている者が,旅行業者等の依頼を受けて旅行者の査証取得のための手続を代行する行為


正解:ウ(配点:4)
解説:アについては,法2条1項各号のいずれにも該当しないため,旅行業の登録は不要です。したがって,アは,誤りです。
 イについて,市内観光の日帰り旅行を販売するのは「運送等関連サービス」にあたるところ,運送等関連サービスを行うについて旅行業の登録が必要なのは,①企画旅行中の運送等サービスを提供する者との間で契約を締結するのに付随する場合(法2条1項2号),②運送等サービスの利用に付随して旅行者のために代理・媒介・取次をする場合(同項6号),③運送等サービスの利用に付随して運送等サービスを提供する者のために代理・媒介をする場合(同項7号)の3つの場合です。しかし,本問では主たるサービスである運送等サービスが存在しないため(タクシーの運行は,自社タクシーを利用しているため,各号の「運送等サービス」にあたりません。),上記3つの場合のいずれにも該当しません。したがって,イは,旅行業の登録が不要であり,誤りです。
 ウは,法2条1項3号に該当するため,旅行業の登録が必要です。したがって,ウは,正しいです。
 エについては,法2条1項各号のいずれにも該当しないため,旅行業の登録は不要です。したがって,エは,誤りです。

(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一 旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービス(以下「運送等サービス」という。)の内容並びに旅行者が支払うべき対価に関する事項を定めた旅行に関する計画を,旅行者の募集のためにあらかじめ,又は旅行者からの依頼により作成するとともに,当該計画に定める運送等サービスを旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等サービスを提供する者との間で締結する行為
 二 前号に掲げる行為に付随して,運送及び宿泊のサービス以外の旅行に関するサービス(以下「運送等関連サービス」という。)を旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等関連サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等関連サービスを提供する者との間で締結する行為
 三 旅行者のため,運送等サービスの提供を受けることについて,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為
 四 運送等サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送等サービスの提供について,代理して契約を締結し,又は媒介をする行為
 五 他人の経営する運送機関又は宿泊施設を利用して,旅行者に対して運送等サービスを提供する行為
 六 前三号に掲げる行為に付随して,旅行者のため,運送等関連サービスの提供を受けることについて,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為
 七 第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,運送等関連サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送等関連サービスの提供について,代理して契約を締結し,又は媒介をする行為
 八 第一号及び第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,旅行者の案内,旅券の受給のための行政庁等に対する手続の代行その他旅行者の便宜となるサービスを提供する行為
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2~7 略


(3)旅行業等の登録に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者代理業の新規登録の申請をしようとする者は,所属旅行業者の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に新規登録申請書を提出しなければならない。
 イ.旅行業者が,登録の有効期間の満了の日までに更新登録の申請を行った場合において,登録行政庁から更新登録又は登録拒否の通知があるまでの間は,当該申請に係る登録は従前の登録の有効期間の満了後も,なおその効力を有する。
 ウ.旅行業の有効期間の更新の登録がなされたときは,その登録の有効期間は,従前の登録の有効期間の満了の日から起算するものとする。
 エ.旅行業者代理業者の登録の有効期間は,登録の日から起算して5年である。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,施行規則1条の2第3号は,旅行業者代理業の新規登録申請書の提出先は,自身の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事である旨規定しています。したがって,アは,これを「所属旅行業者の」主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事としている点で誤りです。

(新規登録及び更新登録の申請手続)
第一条の二 法第三条の規定による旅行業又は旅行業者代理業の登録(以下この節において「新規登録」という。)又は法第六条の三第一項の規定による有効期間の更新の登録(以下「更新登録」という。)の申請をしようとする者は、次の区分により、当該各号に掲げる行政庁に、第一号様式による新規登録(更新登録)申請書を提出しなければならない。この場合において、更新登録の申請については、有効期間の満了の日の二月前までに提出するものとする。
 一,二 略
 三 旅行業者代理業の新規登録の申請をしようとする者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事


イは,法6条の3第3項の通りですから,正しいです。

(登録の実施)
第五条 略
2 観光庁長官は,前項の規定による登録をした場合においては,遅滞なく,その旨を登録の申請者に通知しなければならない。
(有効期間の更新の登録)
第六条の三 略
2 略
3 前条の登録の有効期間の満了の日までに更新の登録の申請があつた場合において,その申請について前項において準用する第五条第二項又は第六条第二項の通知があるまでの間は,当該申請に係る登録は,前条の登録の有効期間の満了後も,なおその効力を有する
4 略


ウについて,法6条の3第4項は,更新登録の有効期間は,従前の登録の有効期間満了日の「翌日」から起算する旨規定しています。したがって,ウは,これを有効期間満了日の「当日」から起算するとしている点で誤りです。

(有効期間の更新の登録)
第六条の三 略
2,3 略
4 前項の場合において,有効期間の更新の登録がなされたときは,その登録の有効期間は,従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。


エについて,法6条の2は,「旅行業」については登録の有効期間を,登録の日から5年としていますが,「旅行業者代理業」については登録の有効期間を定めていません。したがって,エは,「旅行業者代理業」についても登録の有効期間を5年としている点で誤りです。

(登録の有効期間)
第六条の二 旅行業の登録の有効期間は,登録の日から起算して五年とする。


(4)登録業務範囲に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.第1種旅行業者は,すべての旅行業務を取り扱うことができる。
 イ.第2種旅行業者は,本邦外の企画旅行(旅行者からの依頼により旅行に関する計画を作成し,これにより実施するものに限る。)を実施することができる。
 ウ.第3種旅行業者は,法第14条の2第1項の規定により,第1種旅行業者を代理して本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)を取り扱うことができる。
 エ.地域限定旅行業者は,企画旅行は一切実施できないが,一の行為ごとに一の拠点区域内における手配旅行については取り扱うことができる。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,施行規則1条の3第1号の通りですから,正しいです。

(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一 第一種旅行業務法第二条第一項各号に掲げる行為(法第十四条の二第一項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結する行為を含む。以下この条において同じ。))
 二~四 略


イについて,施行規則1条の3第2号は,第2種旅行業務の範囲について,参加旅行者を募集する形態での本邦外企画旅行をすることができない旨を規定していますから,旅行者からの受注により実施する形態での本邦外企画旅行は制限されていません。したがって,イは,正しいです。

(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一 略
 二 第二種旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為のうち本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。次号において同じ。)の実施に係るもの以外のもの
 三,四 略


ウについて,法14条の2第1項は,全旅行業者について,他の旅行業者を代理して募集型企画旅行契約を締結することを内容とする契約(受託契約)を締結することができる旨規定しています。この受託契約を締結した場合には,業務範囲の別によらず,全旅行業者が,募集型企画旅行契約の締結の代理をすることができます(同条2項)。したがって,ウは,正しいです。

(企画旅行を実施する旅行業者の代理)
第十四条の二 旅行業者は,他の旅行業者が実施する企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)について,当該他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することを内容とする契約(以下「受託契約」という。)を締結したときは,第三条の規定にかかわらず,旅行業者代理業の登録を受けなくても,当該受託契約の相手方(以下「委託旅行業者」という。)を代理して企画旅行契約を締結することができる。
2 前項の規定により委託旅行業者と受託契約を締結した旅行業者(以下「受託旅行業者」という。)が,当該受託契約において,当該受託旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者のうち当該委託旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができるものを定めたときは,その受託契約において定められた旅行業者代理業者(以下「受託旅行業者代理業者」という。)は,当該委託旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる
3 略


エについて,施行規則1条の3第4号は,地域限定旅行業務の範囲について,一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施される企画旅行の実施をすることができる旨規定しています。したがって,エは,企画旅行を一切実施できないとしている点で誤りです。

(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一~三 略
 四 地域限定旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為のうち企画旅行(一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施されるものを除く。)の実施に係るもの及び同項第三号から第五号までに掲げる行為(一の行為ごとに一の拠点区域内における運送等サービスの提供に係るものを除く。)に係るもの以外のもの)


(5)次の記述のうち,旅行業等の登録の拒否事由に該当しないものはどれか。
 ア.営業に関し成年者と同一の行為能力を有する未成年者でその法定代理人が法第6条第1項第1号から第3号又は第6号のいずれにも該当しないもの。
 イ.法人であって,その役員のうちに破産者で復権を得ない者があるもの。
 ウ.営業所ごとに,法第11条の2の規定による旅行業務取扱管理者を確実に選任すると認められない者。
 エ.第2種旅行業を営もうとする者であって,その基準資産額が300万円であるもの。


正解:ア(配点:4)
解説:登録の拒否事由は法6条1項各号に掲げられており,このうちの一つにでも該当する場合には,登録が拒否されます。
 アについて,未成年者が営業に関し成年者と同一の行為能力を有する場合には,その未成年者は,法定代理人の同意なく法律行為を行うことができます(民法6条1項)。そうすると,この未成年者が旅行業を営む上で,法定代理人は何ら関わり合いを持たないことになりますから,法定代理人に登録拒否事由があるかどうかは関係がないことになります。したがって,この場合には,その未成年者自身に登録拒否事由があるかどうかを判断することとなります。本問には,登録拒否事由は見当たりませんので,アは,誤りです。なお,未成年者が営業に関し成年者と同一の行為能力を「有しない」場合には,法定代理人に一定の登録拒否事由が存在するかどうかを判断します(法6条1項5号)。
 イについて,法6条1項7号は,法人役員が同項1号から4号・6号に該当する場合には,その法人について登録拒否事由となる旨を規定しています。そして,同項6号は,破産手続開始決定を受けて復権を得ていない者を掲げています。したがって,イは,同項7号に該当するため,登録拒否事由となります。
 ウは,法6条1項9号に該当するため,登録拒否事由となります。
 エについて,法6条1項10号は,業務範囲ごとに財産的基礎の基準を設けており,同基準を満たさない場合には登録拒否事由になる旨規定しています。そして,第2種旅行業の基準資産額は700万円以上とされています(施行規則3条2号)。したがって,資産基準額が300万円であるにもかかわらず第2種旅行業を営もうとすることは,同号に該当するため,登録拒否事由にあたります。

○旅行業法
(登録の拒否)
第六条 観光庁長官は,登録の申請者が次の各号のいずれかに該当する場合には,その登録を拒否しなければならない。
 一 第十九条の規定により旅行業若しくは旅行業者代理業の登録を取り消され,又は第三十七条の規定により旅行サービス手配業の登録を取り消され,その取消しの日から五年を経過していない者(当該登録を取り消された者が法人である場合においては,当該取消しに係る聴聞の期日及び場所の公示の日前六十日以内に当該法人の役員であつた者で,当該取消しの日から五年を経過していないものを含む。)
 二 禁錮以上の刑に処せられ,又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ,その執行を終わり,又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過していない者
 三 暴力団員等(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者をいう。第八号において同じ。)
 四 申請前五年以内に旅行業務又は旅行サービス手配業務に関し不正な行為をした者
 五 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号又は第七号のいずれかに該当するもの
 六 心身の故障により旅行業若しくは旅行業者代理業を適正に遂行することができない者として国土交通省令で定めるもの又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
 七 法人であつて,その役員のうちに第一号から第四号まで又は前号のいずれかに該当する者があるもの
 八 暴力団員等がその事業活動を支配する者
 九 営業所ごとに第十一条の二の規定による旅行業務取扱管理者を確実に選任すると認められない者
 十 旅行業を営もうとする者であつて,当該事業を遂行するために必要と認められる第四条第一項第三号の業務の範囲の別ごとに国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しないもの
 十一 旅行業者代理業を営もうとする者であつて,その代理する旅行業を営む者が二以上であるもの
2 略
○旅行業法施行規則
(財産的基礎)
第三条 法第六条第一項第十号の国土交通省令で定める基準は,次条に定めるところにより算定した資産額(以下「基準資産額」という。)が,次の各号に掲げる区分に従い,当該各号に定める額以上であることとする。
 一 略
 二 登録業務範囲が第二種旅行業務である旅行業(以下「第二種旅行業」という。)を営もうとする者 七百万円
 三,四 略
○民法
(未成年者の法律行為)
第五条 未成年者が法律行為をするには,その法定代理人の同意を得なければならない。ただし,単に権利を得,又は義務を免れる法律行為については,この限りでない。
2,3 略
(未成年者の営業の許可)
第六条 一種又は数種の営業を許された未成年者は,その営業に関しては,成年者と同一の行為能力を有する
2 略


(6)変更登録等に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者等は,法人の場合,その代表者の氏名について変更があったときは,その日から14日以内に,国土交通省令で定める書類を添付してその旨を登録行政庁に届け出なければならない。
 イ.旅行業者は,新たに,本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するもの)を実施できるように業務の範囲を変更しようとするときは,その日から30日以内に,その旨を登録行政庁に届け出なければならない。
 ウ.旅行業者代理業者は,第3種旅行業へ変更登録をしようとするときは,当該旅行業者代理業者の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に変更登録申請書を提出しなければならない。
 エ.第3種旅行業者は,主たる営業所の所在地が都道府県の区域を異にする所在地に変更があったときは,その日から30日以内に,変更後の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に登録事項変更届出書を提出しなければならない。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,法人代表者氏名の変更は,法6条の4第3項に定める登録事項の変更にあたります。同項は,その届出期間を,変更があった日から「30日以内」としています。したがって,アは,これを「14日以内」としている点で誤りです。
 イについて,本邦外募集型企画旅行を実施できるのは第1種旅行業のみですから,旅行業者は第1種旅行業へ変更する必要があります。法6条の4第1項は,旅行業務範囲の変更を行う場合には,「観光庁長官」の行う変更登録を受ける旨規定しています。また,変更登録は,業務範囲の変更を行ってから事後的に届け出るものではなく,変更を行う前に届け出る必要があります(同項の条文の文言も「変更しようとするとき」という未来形になっていることからも分かります。)。したがって,イは,「登録行政庁」に届け出るとしている点,業務範囲の変更後に届出をするとしている点で誤りです。
 ウについて,法6条の4第1項の変更登録が必要となるのは,「旅行業の登録を受けた者」が業務範囲の変更を行う場合ですから,旅行業の登録を受けていない「旅行業者代理業者」が旅行業務を取り扱うにあたっては,変更登録は行いません。このときは,新規登録(法3条,4条)が必要です。したがって,ウは,変更登録を行うとしている点で誤りです。
 エについて,法6条の4第3項は,法4条1項1号,2号又は4号に掲げる事項にについて変更があった場合には,その旨を観光庁長官に届け出る旨規定しています。本問にある,主たる営業所の所在地は,法4条1項2号に掲げる事項に該当するため,これを変更する場合には,法6条の4第3項に従い,観光庁長官に届け出る必要があります。この届出の方法について,施行規則5条1項はただし書は,第1種旅行業者以外の旅行業者・旅行業代理業者が都道府県の区域を異にする所在地の変更を行う場合には,変更後の営業所の所在地を管轄する都道府県知事に届出書を提出する旨規定しています。したがって,エは,正しいです。

○旅行業法
(登録の申請)
第四条 前条の登録を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を観光庁長官に提出しなければならない。
 一 氏名又は商号若しくは名称及び住所並びに法人にあつては,その代表者の氏名
 二 主たる営業所及びその他の営業所の名称及び所在地
 三~五 略
2 略
(変更登録等)
第六条の四 旅行業の登録を受けた者(以下「旅行業者」という。)は,第四条第一項第三号の業務の範囲について変更をしようとするときは,国土交通省令で定めるところにより,観光庁長官の行う変更登録を受けなければならない。
2 略
3 旅行業者又は旅行業者代理業者(旅行業者代理業の登録を受けた者をいう。以下同じ。)は,第四条第一項第一号,第二号又は第四号(旅行業者代理業者にあつては,同項第一号又は第二号)に掲げる事項について変更があつたときは,その日から三十日以内に,国土交通省令で定める書類を添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない。
4 略
○旅行業法施行規則
(変更登録)
第四条の二 法第六条の四第一項の規定による変更登録(以下「変更登録」という。)の申請をしようとする旅行業者は,次の各号の区分に従い,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による変更登録申請書を提出しなければならない。
 一 第一種旅行業への変更登録の申請をしようとする旅行業者 観光庁長官
 二 第二種旅行業,第三種旅行業又は地域限定旅行業への変更登録の申請をしようとする旅行業者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事
2~5 略
(登録事項の変更の届出)
第五条 旅行業者又は旅行業者代理業者(以下「旅行業者等」という。)は,法第六条の四第三項の規定により登録事項の変更の届出をしようとするときは,登録行政庁(旅行業者等が現に登録を受けている行政庁をいう。第十条の四,第三十八条,第三十九条及び第四十条において同じ。)に,第四号様式による登録事項変更届出書を提出しなければならない。ただし,第二種旅行業者,第三種旅行業者,地域限定旅行業者又は旅行業者代理業者が法第四条第一項第二号に規定する主たる営業所の所在地の変更(都道府県の区域を異にする所在地の変更に限る。)の届出をしようとするときは,変更後の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に届出書を提出しなければならない
2,3 略


(7)営業保証金に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者は,営業保証金の供託をしたときは,供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して,その旨を登録行政庁に届け出なければならない。
 イ.登録行政庁は,旅行業の登録をした場合において,登録の通知を受けた日から14日以内に旅行業者が法第7条第2項の届出をしないときは,その定める7日以上の期間内にその届出をすべき旨の催告をしなければならない。
 ウ.営業保証金は,現金以外では,国債証券,地方債証券に限り供託に充てることができる。
 エ.営業保証金の供託は,旅行業者の主たる営業所の最寄りの供託所にしなければならない。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,法7条2項は,営業保証金の供託をしたときは,その旨を観光庁長官に届け出なければならないとしています。したがって,アは,この届出先を登録行政庁としている点で誤りです。 ※公式では正解の肢となっているため,法改正があった可能性がありますが,その根拠条文が見当たりませんでした。

(営業保証金の供託)
第七条 略
2 旅行業者は,営業保証金の供託をしたときは,供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない
3~5 略


イについて,法7条4項は,旅行業者が営業保証金を供託した旨の届出をしない場合の催告を行うのは「観光庁長官」としています。したがって,イは,これを「登録行政庁」が行うとしている点で誤りです。 ※公式では正解の肢となっているため,法改正があった可能性がありますが,その根拠条文が見当たりませんでした。

(営業保証金の供託)
第七条 略
2,3 略
4 観光庁長官は,旅行業の登録をした場合において,登録の通知を受けた日から十四日以内に旅行業者が第二項の届出をしないときは,その定める七日以上の期間内にその届出をすべき旨の催告をしなければならない
5 略


ウについて,法8条6項,施行規則8条は,国債証券,地方債証券のほかに,一定の有価証券をもって,営業保証金に充てることができる旨を規定しています。したがって,エは,これを国債証券に限っている点で誤りです。

○旅行業法
(営業保証金の額等)
第八条 略
2~5 略
6 営業保証金は,国土交通省令で定めるところにより,国債証券,地方債証券その他の国土交通省令で定める有価証券(社債,株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二百七十八条第一項に規定する振替債を含む。)をもつて,これに充てることができる。
7 略
○旅行業法施行規則
(営業保証金又は弁済業務保証金に充てることができる有価証券)
第八条 法第八条第六項(法第四十七条第三項及び第四十八条第四項において準用する場合を含む。)の国土交通省令で定める有価証券は,次に掲げるものとする。
 一 国債証券
 二 地方債証券
 三 特別の法律により法人が発行する債券
 四 前三号に掲げるもののほか,担保附社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)による担保附社債券及び法令により優先弁済を受ける権利を保証されている社債券(自己の社債券及び会社法(平成十七年法律第八十六号)による特別清算開始の命令を受け,特別清算終結の決定の確定がない会社,破産法(平成十六年法律第七十五号)による破産手続開始の決定を受け,破産手続終結の決定若しくは破産手続廃止の決定の確定がない会社,民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)による再生手続開始の決定を受け,再生手続終結の決定若しくは再生手続廃止の決定の確定がない会社又は会社更生法(昭和二十七年法律第百七十二号)による更生手続開始の決定を受け,更生手続終結の決定若しくは更生手続廃止の決定の確定がない会社が発行した社債券を除く。)


エは,法8条7項の通りですから,正しいです。

(営業保証金の額等)
第八条 略
2~6 略
7 営業保証金の供託は,旅行業者の主たる営業所の最寄りの供託所にしなければならない


(8)旅行業務取扱管理者の選任に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者等は,禁錮以上の刑に処せられ,その執行を終わった日から5年を経過していない者であっても,旅行業務取扱管理者試験に合格した者であれば,旅行業務取扱管理者として選任することができる。
 イ.旅行業者等は,旅行業務に従事した経験が1年未満である者を営業所の旅行業務取扱管理者として選任することはできない。
 ウ.旅行業者等は,その営業所の旅行業務取扱管理者として選任した者のすべてが欠けるに至ったときは,新たに旅行業務取扱管理者を選任するまでの間は,その営業所では旅行に関する相談に応ずる行為に関してであっても,旅行者と契約を締結することができない。
 エ.旅行業者代理業者の営業所については,旅行業務を取り扱う者が1人である場合,所属旅行業者によって選任された旅行業務取扱管理者が,当該旅行業者代理業者の営業所の旅行業務取扱管理者を兼任することができる。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,法11条の2第6項柱書は,旅行業務取扱管理者は,法6条1項1号から6号までのいずれにも該当しない者でなければならない旨規定しています。本問にある,禁錮以上の刑に処せられ,その執行を終わった日から5年を経過していない者は,法6条1項2号に該当します。したがって,同人は,旅行業務取扱管理者として選任できませんので,アは,誤りです。

(登録の拒否)
第六条 観光庁長官は,登録の申請者が次の各号のいずれかに該当する場合には,その登録を拒否しなければならない。
 一 略
 二 禁錮以上の刑に処せられ,又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ,その執行を終わり,又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過していない者
 三~十一 略
2 略
(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2~5 略
6 旅行業務取扱管理者は,第六条第一項第一号から第六号までのいずれにも該当しない者で,次に掲げるものでなければならない。
 一~三 略
7~10 略


 イについて,旅行業務取扱管理者の選任にあたり,旅行業務従事年数を要件とする規定は存在しません。したがって,イは,誤りです。
 ウについて,法11条の2第2項は,旅行業務取扱管理者が全て欠けた場合には,その営業所において旅行業務に関する契約を締結してはならない旨規定しています。ここで,「旅行業務」には,旅行に関する相談業務も含まれます(法2条3項)。したがって,ウは,正しいです。

(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一~八 略
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2 略
3 この法律で「旅行業務」とは,旅行業を営む者が取り扱う第一項各号に掲げる行為(第十四条の二第一項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結する行為及び第三十四条第一項の規定により行う第六項に規定する行為を含む。)又は旅行業者代理業を営む者が取り扱う前項に規定する代理して契約を締結する行為をいう。
4~7 略
(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条のニ 略
2 旅行業者等は,その営業所の旅行業務取扱管理者として選任した者の全てが第六条第一項第一号から第六号までのいずれかに該当し,又は選任した者の全てが欠けるに至つたときは,新たに旅行業務取扱管理者を選任するまでの間は,その営業所において旅行業務に関する契約を締結してはならない
3~10 略


エについて,法11条の2第4項は,旅行業務取扱管理者は,他の営業所と兼務することができない旨規定しており,これについて旅行業者代理業に関する例外は設けられていません。したがって,エは,旅行業務取扱管理者が複数選任されていれば,他の営業所と兼務させることができるとしている点で誤りです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2,3 略
4 旅行業務取扱管理者は,他の営業所の旅行業務取扱管理者となることができない
5~10 略


(9)次の記述から,旅行業務取扱管理者の職務として定められていないもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.法第4条の規定による登録の申請に関する事項
 b.法第12条の規定による料金の掲示に関する事項
 c.法第12条の5の規定による書面の交付に関する事項
 d.法第12条の6の規定による外務員の証明書携帯等に関する事項

ア.a,c  イ.a,d  ウ.b,c  エ.b,d


正解:イ(配点:4)
解説:旅行業務取扱管理者の職務は施行規則10条に掲げられています。bは同条2号,cは同条5号にそれぞれ規定されているため,正しいです。一方で,a,dは,同条各号に掲げられていないため,誤りです。

(旅行業務取扱管理者の職務)
第十条 法第十一条の二第一項の国土交通省令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 旅行に関する計画の作成に関する事項
 二 法第十二条の規定による料金の掲示に関する事項
 三 法第十二条の二第三項の規定による旅行業約款の掲示及び備置きに関する事項
 四 法第十二条の四の規定による取引条件の説明に関する事項
 五 法第十二条の五の規定による書面の交付に関する事項
 六 法第十二条の七及び法第十二条の八の規定による広告に関する事項
 七 法第十二条の十の規定による企画旅行の円滑な実施のための措置に関する事項
 八 旅行に関する苦情の処理に関する事項
 九 契約締結の年月日,契約の相手方その他の旅行者又は旅行に関するサービスを提供する者と締結した契約の内容に係る重要な事項についての明確な記録又は関係書類の保管に関する事項
 十 前各号に掲げるもののほか,取引の公正,旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な事項として観光庁長官が定める事項


(10)旅行者から収受する旅行業務の取扱いの料金(企画旅行に係るものを除く。)に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者は,事業の開始前に旅行業務の取扱いの料金を定め,これをその営業所において旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない。
 イ.旅行業者代理業者は,その営業所において,自ら定めた旅行業務の取扱いの料金について,所属旅行業者に届け出なければならない。
 ウ.旅行業者は,旅行業務の取扱いの料金を変更するときは,変更後30日以内に登録行政庁に届け出なければならない。
 エ.旅行業務の取扱いの料金は,契約の種類及び内容に応じて定率,定額その他の方法により定められ,旅行者にとって明確でなければならない。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,法12条1項は,旅行業務取扱料金は「見やすいように掲示しなければならない」と規定しています。したがって,アは,これを「備え置かなければならない」としている点で誤りです。

(料金の掲示)
第十二条 旅行業者は,事業の開始前に,旅行者から収受する旅行業務の取扱いの料金(企画旅行に係るものを除く。)を定め,これをその営業所において旅行者に見やすいように掲示しなければならない。これを変更するときも,同様とする。
2,3 略


 イ及びウについて,旅行業務取扱料金について届出が必要であるとする規定はありません。したがって,イは,誤りです。
 エは,法12条2項,施行規則21条の通りですから,正しいです。

○旅行業法
(料金の掲示)
第十二条 略
2 前項の料金は,国土交通省令で定める基準に従つて定められたものでなければならない。
3 略
○旅行業法施行規則
(掲示料金の制定基準)
第二十一条 法第十二条第二項の国土交通省令で定める基準は,旅行業務の取扱いの料金が契約の種類及び内容に応じて定率,定額その他の方法により定められ,旅行者にとつて明確であることとする


(11)旅行業約款に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.旅行業者が,観光庁長官及び消費者庁長官が定めて公示した標準旅行業約款と同一の旅行業約款を定めたときは,その旅行業約款については,観光庁長官による認可を受けたものとみなす。
 イ.旅行業者代理業者にあっては,自ら定めた旅行業約款をその営業所において,旅行者に見やすいように掲示し,又は旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない。
 ウ.契約の変更及び解除に関する事項は,旅行業約款の記載事項として定められている。
 エ.責任及び免責に関する事項は,旅行業約款の記載事項として定められている。


正解:イ(配点:4)
解説:アは,法12条の3の通りですから,正しいです。

(標準旅行業約款)
第十二条の三 観光庁長官及び消費者庁長官が標準旅行業約款を定めて公示した場合(これを変更して公示した場合を含む。)において,旅行業者が,標準旅行業約款と同一の旅行業約款を定め,又は現に定めている旅行業約款を標準旅行業約款と同一のものに変更したときは,その旅行業約款については,前条第一項の規定による認可を受けたものとみなす


イについて,法12条の2第3項は,旅行業者代理業者は,所属旅行業者の約款を掲示又は備置するものと規定しています。したがって,イは,旅行業者代理業者自らが定めた約款を掲示又は備置するとしている点で誤りです。

(旅行業約款)
第十二条の二 略
2 略
3 旅行業者等は,旅行業約款(旅行業者代理業者にあつては所属旅行業者の旅行業約款,第十四条の二第一項又は第二項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる者にあつては当該他の旅行業者の旅行業約款)をその営業所において,旅行者に見やすいように掲示し,又は旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない。


ウ及びエは,それぞれ,施行規則23条3号,4号の通りですから,正しいです。

(旅行業約款の記載事項)
第二十三条 旅行業約款には,次に掲げる事項を記載しなければならない。
 一 旅行業務の取扱いの料金その他の旅行者との取引に係る金銭の収受に関する事項
 二 法第十二条の五の規定により運送,宿泊その他の旅行に関するサービスの提供について旅行者に対して交付する書面の種類及びその表示する権利の内容
 三 契約の変更及び解除に関する事項
 四 責任及び免責に関する事項
 五 旅行中の損害の補償に関する事項
 六 保証社員である旅行業者にあつては,法第五十五条各号に掲げる事項
 七 保証社員でない旅行業者にあつては,営業保証金を供託している供託所の名称及び所在地並びに旅行業務に関し取引をした者は,その取引によつて生じた債権に関し当該営業保証金から弁済を受けることができること。
 八 その他旅行業約款の内容として必要な事項



●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-07-11(Sat)

【国内旅行業務取扱管理者試験】平成28年度第1問「旅行業法及びこれに基づく命令」

書き途中

(注)略称は次の通り
法:旅行業法
施行規則:旅行業法施行規則
施行令:旅行業法施行令
契約規則:旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則

以下の各設問について,該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
(1)次の記述から,法第1条「目的」に定められているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業等を営む者についての登録制度の実施
 b.旅行者の利便の増進
 c.旅行業等を営む者の公正な競争の確保
 d.旅行の安全の確保

ア.a,c  イ.b,d  ウ.a,b,d  エ.b,c,d


正解:ウ(配点:4)
解説:法1条は,以下のように定めています。

(目的)
第一条 この法律は,旅行業等を営む者について登録制度を実施し,あわせて旅行業等を営む者の業務の適正な運営を確保するとともに,その組織する団体の適正な活動を促進することにより,旅行業務に関する取引の公正の維持,旅行の安全の確保及び旅行者の利便の増進を図ることを目的とする。


a,b及びdは法1条に含まれていますが,cは含まれていません。したがって,正解は,ウです。

(2)法第2条「定義」に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.報酬を得て,旅行者のために旅行に関する相談に応ずる行為を行う事業は,旅行業に該当する。
 イ.報酬を得て,観光バス事業者が,自ら所有する観光バスを使用し,いちご狩りを目的とする日帰りツアーを旅行者に販売する行為を行う事業は,旅行業に該当しない。
 ウ.報酬を得て,手配を業とするランドオペレーターが,旅行業者から依頼を受けて当該旅行業者のために運送等サービスを手配する行為を行う事業は,旅行業に該当しない。
 エ.報酬を得て,専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行う事業は,旅行業に該当する。


正解:エ(配点:4)
解説:アは,法2条1項9号の通りですから,正しいです。
 イについて,いちご狩りを目的とする日帰りツアーの販売は,「運送等関連サービス」に該当するところ,運送等関連サービスを行うについて旅行業の登録が必要なのは,①企画旅行中の運送等サービスを提供する者との間で契約を締結するのに付随する場合(法2条1項2号),②運送等サービスの利用に付随して旅行者のために代理・媒介・取次をする場合(同項6号),③運送等サービスの利用に付随して運送等サービスを提供する者のために代理・媒介をする場合(同項7号)の3つの場合です。しかし,本問の主たるサービスである運送等サービスが存在しないため(観光バスの使用については,自車バスであるため,各号の運送等サービスにあたりません。),上記3の場合のいずれにも該当しません。したがって,イは,旅行業に該当しないため,正しいです。
 ウについては,法2条1項各号のいずれにも該当しないため,旅行業にあたりません。したがって,ウは,正しいです。
 エについて,法2条1項柱書かっこ書きは,専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を,「旅行業」から除外しています。したがって,エは,これを旅行業に該当するとしている点で誤りです。

(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一 旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービス(以下「運送等サービス」という。)の内容並びに旅行者が支払うべき対価に関する事項を定めた旅行に関する計画を,旅行者の募集のためにあらかじめ,又は旅行者からの依頼により作成するとともに,当該計画に定める運送等サービスを旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等サービスを提供する者との間で締結する行為
 二 前号に掲げる行為に付随して,運送及び宿泊のサービス以外の旅行に関するサービス(以下「運送等関連サービス」という。)を旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等関連サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等関連サービスを提供する者との間で締結する行為
 三 旅行者のため,運送等サービスの提供を受けることについて,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為
 四 運送等サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送等サービスの提供について,代理して契約を締結し,又は媒介をする行為
 五 他人の経営する運送機関又は宿泊施設を利用して,旅行者に対して運送等サービスを提供する行為
 六 前三号に掲げる行為に付随して,旅行者のため,運送等関連サービスの提供を受けることについて,代理して契約を締結し,媒介をし,又は取次ぎをする行為
 七 第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,運送等関連サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送等関連サービスの提供について,代理して契約を締結し,又は媒介をする行為
 八 第一号及び第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,旅行者の案内,旅券の受給のための行政庁等に対する手続の代行その他旅行者の便宜となるサービスを提供する行為
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2~7 略


(3)旅行業等の登録に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.第3種旅行業の登録の有効期間は,営業保証金を供託し,その旨を主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に届け出た日から起算して5年である。
 イ.地域限定旅行業の新規登録の申請をしようとする者は,新規登録申請書を観光庁長官に提出しなければならない。
 ウ.業務の範囲が第1種旅行業務である旅行業の更新登録の申請をしようとする者は,更新登録申請書を観光庁長官に提出しなければならない。
 エ.更新登録の申請をしようとする旅行業者代理業者は,その主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に有効期間の満了の日の2月前までに更新登録申請書を提出しなければならない。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,法6条の2は,旅行業の登録の有効期間は,登録の日から起算する旨規定しています。そして,ここでの登録は,申請書を観光庁長官に提出し,法6条に掲げる事由に該当しないことが分かった時点で行われますから(法5条1項),営業保証金の寄託は不要です。したがって,アは,これを営業保証金を寄託した旨を届け出た日から起算するとしている点で誤りです。

(登録の実施)
第五条 観光庁長官は,前条の規定による登録の申請があつた場合においては,次条第一項の規定により登録を拒否する場合を除くほか,次に掲げる事項を旅行業者登録簿又は旅行業者代理業者登録簿に登録しなければならない。
 一,二 略
2 略
(登録の有効期間)
第六条の二 旅行業の登録の有効期間は,登録の日から起算して五年とする。


イについて,施行規則1条の2第2号は,地域限定旅行業の新規登録申請書は,主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に提出する旨規定しています。したがって,イは,これを観光庁長官に提出するとしている点で誤りです。

(新規登録及び更新登録の申請手続)
第一条の二 法第三条の規定による旅行業又は旅行業者代理業の登録(以下この節において「新規登録」という。)又は法第六条の三第一項の規定による有効期間の更新の登録(以下「更新登録」という。)の申請をしようとする者は,次の区分により,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による新規登録(更新登録)申請書を提出しなければならない。この場合において,更新登録の申請については,有効期間の満了の日の二月前までに提出するものとする。
 一 略
 二 業務の範囲が次条に規定する第二種旅行業務,第三種旅行業務又は地域限定旅行業務である旅行業の新規登録又は更新登録の申請をしようとする者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事
 三 略


ウは,施行規則1条の2第1号の通りですから,正しいです。

(新規登録及び更新登録の申請手続)
第一条の二 法第三条の規定による旅行業又は旅行業者代理業の登録(以下この節において「新規登録」という。)又は法第六条の三第一項の規定による有効期間の更新の登録(以下「更新登録」という。)の申請をしようとする者は,次の区分により,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による新規登録(更新登録申請書を提出しなければならない。この場合において,更新登録の申請については,有効期間の満了の日の二月前までに提出するものとする。
 一 業務の範囲が次条に規定する第一種旅行業務である旅行業の新規登録又は更新登録の申請をしようとする者 観光庁長官
 二,三 略


エについて,施行規則1条の2第3号は,旅行業者代理業の「新規登録」の申請をする場合には,主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に新規登録申請書を提出する旨規定していますが,「更新登録」をする場合については規定していません。これは,更新登録が,登録の有効期間が満了する場合に引き続き営業を行うためにするものであるところ,旅行業者代理業の登録には有効期間の設定がなく(法6条の2は「旅行業」にのみ有効期間を設けています。),有効期間が満了することが想定されていないからです。したがって,エは,旅行業者代理業者について更新登録を行う事態を想定している点で誤りです。

○旅行業法
(登録の有効期間)
第六条の二 旅行業の登録の有効期間は,登録の日から起算して五年とする。
○旅行業法施行規則
(新規登録及び更新登録の申請手続)
第一条の二 法第三条の規定による旅行業又は旅行業者代理業の登録(以下この節において「新規登録」という。)又は法第六条の三第一項の規定による有効期間の更新の登録(以下「更新登録」という。)の申請をしようとする者は,次の区分により,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による新規登録(更新登録)申請書を提出しなければならない。この場合において,更新登録の申請については,有効期間の満了の日の二月前までに提出するものとする。
 一,二 略
 三 旅行業者代理業の新規登録の申請をしようとする者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事


(4)登録業務範囲に関する次の記述のうち,正しいものはどれか(いずれも旅行業務取扱管理者の選任
要件は満たしているものとする。)。
 ア.第3種旅行業者が実施できる企画旅行については,一の企画旅行ごとに一の自らの営業所の存する市町村(特別区を含む。)の区域,これに隣接する市町村の区域において実施されるものに限られる。
 イ.第1種旅行業者は,法第14条の2第1項の規定により,地域限定旅行業者の実施する企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)について,当該地域限定旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる。
 ウ.第2種旅行業者は,訪日外国人旅行者を対象とした本邦内の企画旅行を実施することはできない。
 エ.地域限定旅行業者は,一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施される企画旅行は実施できるが,本邦外の旅行に関する相談に応じることはできない。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,施行規則1条の3第3号は,第3種旅行業務について,①自らの営業所の存する市町村(特別区を含む)の区域,②これに隣接する市町村の区域,③観光庁長官の定める区域の3つの区域において企画旅行を実施することができる旨規定しています。したがって,アは,③に言及していない点で誤りです。

(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一,二 略
 三 第三種旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為のうち企画旅行(一の企画旅行ごとに一の自らの営業所の存する市町村特別区を含む。以下同じ。)の区域,これに隣接する市町村の区域及び観光庁長官の定める区域(次号及び第十条の五において「拠点区域」という。)内において実施されるものを除く。)の実施に係るもの以外のもの)
 四 略


イは,施行規則1条の3第1号の通りですから,正しいです。

(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一 第一種旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為(法第十四条の二第一項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結する行為を含む。以下この条において同じ。))
 二~四 略


ウについて,施行規則1条の3第2号は,第2種旅行業務について,本邦外の企画旅行を実施することはできないが,本邦内であれば実施することができる旨を規定しています。したがって,ウは,本邦内の企画旅行を実施することができないとしている点で誤りです。

(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一 略
 二 第二種旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為のうち本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。次号において同じ。)の実施に係るもの以外のもの
 三,四 略


エについて,一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施される企画旅行を実施できるとする点は,施行規則1条の3第4号の通りですから,正しいです。もっとも,本邦外の旅行に関する相談はできないとする点について,施行規則1条の3第4号は,地域限定旅行業務の範囲を,企画旅行の実施に係るもの以外のものとしています。ここで,企画旅行の実施に係る業務とは,法2条1項1号,2号及び8号に掲げる旅行業務を指しますが(法2条4項参照),旅行に関する相談はこれにあたりませんから(法2条1項9号),地域限定旅行業務の範囲に含まれます。したがって,エは,これを行うことができないとしている点で誤りです。

○旅行業法
(定義)
第二条 この法律で「旅行業」とは,報酬を得て,次に掲げる行為を行う事業(専ら運送サービスを提供する者のため,旅行者に対する運送サービスの提供について,代理して契約を締結する行為を行うものを除く。)をいう。
 一 旅行の目的地及び日程,旅行者が提供を受けることができる運送又は宿泊のサービス(以下「運送等サービス」という。)の内容並びに旅行者が支払うべき対価に関する事項を定めた旅行に関する計画を,旅行者の募集のためにあらかじめ,又は旅行者からの依頼により作成するとともに,当該計画に定める運送等サービスを旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等サービスを提供する者との間で締結する行為
 二 前号に掲げる行為に付随して,運送及び宿泊のサービス以外の旅行に関するサービス(以下「運送等関連サービス」という。)を旅行者に確実に提供するために必要と見込まれる運送等関連サービスの提供に係る契約を,自己の計算において,運送等関連サービスを提供する者との間で締結する行為
 三~七 略
 八 第一号及び第三号から第五号までに掲げる行為に付随して,旅行者の案内,旅券の受給のための行政庁等に対する手続の代行その他旅行者の便宜となるサービスを提供する行為
 九 旅行に関する相談に応ずる行為
2,3 略
4 この法律で「企画旅行契約」とは,第一項第一号、第二号及び第八号(同項第一号に係る部分に限る。)に掲げる旅行業務の取扱いに関し,旅行業を営む者が旅行者と締結する契約をいう。
5~7 略
○旅行業法施行規則
(業務の範囲)
第一条の三 法第四条第一項第三号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は,次のとおりとする。
 一~三 略
 四 地域限定旅行業務(法第二条第一項各号に掲げる行為のうち企画旅行一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施されるものを除く。)の実施に係るもの及び同項第三号から第五号までに掲げる行為(一の行為ごとに一の拠点区域内における運送等サービスの提供に係るものを除く。)に係るもの以外のもの


(5)次の記述のうち,旅行業等の登録の拒否事由に該当しないものはどれか。
 ア.旅行業又は旅行業者代理業の登録を取り消され,その取消しの日から5年を経過していない者
 イ.法人であって,その役員のうちに申請前5年以内に道路交通法に違反して罰金の刑に処せられた者があるもの
 ウ.申請前5年以内に旅行業務に関し不正な行為をした者
 エ.旅行業者代理業を営もうとする者であって,その代理する旅行業を営む者が2以上であるもの


正解:イ(配点:4)
解説:登録の拒否事由は法6条1項各号に掲げられており,このうちの一つにでも該当する場合には,登録が拒否されます。
 アは,法6条1項1号に該当するため,登録拒否事由となります。
 イについて,法6条1項2号は,①何かしらの犯罪について禁錮以上の刑に処せられた場合,又は②旅行業法の規定に違反して罰金刑に処せられた場合のいずれかで,5年を経過していないものについて登録拒否事由になる旨規定しています。本問では,道路交通法の規定に違反している場合であるため,②にはあたりません。また,本問では罰金刑となっていますが,罰金は禁錮よりも軽い刑ですから(刑法10条1項,9条),①にもあたりません(道路交通法違反に対する刑の軽重についても,刑罰を定めた一般法である刑法の定めによります。)。したがって,イは,同号に該当せず,登録拒否事由となりません。
 ウは,法6条1項4号に該当するため,登録拒否事由となります。
 エは,法6条1項11号に該当するため,登録拒否事由となります。

○旅行業法
(登録の拒否)
第六条 観光庁長官は,登録の申請者が次の各号のいずれかに該当する場合には,その登録を拒否しなければならない。
 一 第十九条の規定により旅行業若しくは旅行業者代理業の登録を取り消され,又は第三十七条の規定により旅行サービス手配業の登録を取り消され,その取消しの日から五年を経過していない者(当該登録を取り消された者が法人である場合においては,当該取消しに係る聴聞の期日及び場所の公示の日前六十日以内に当該法人の役員であつた者で,当該取消しの日から五年を経過していないものを含む。)
 二 禁錮以上の刑に処せられ,又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ,その執行を終わり,又は執行を受けることがなくなつた日から五年を経過していない者
 三 暴力団員等(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなつた日から五年を経過しない者をいう。第八号において同じ。)
 四 申請前五年以内に旅行業務又は旅行サービス手配業務に関し不正な行為をした者
 五 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号又は第七号のいずれかに該当するもの
 六 心身の故障により旅行業若しくは旅行業者代理業を適正に遂行することができない者として国土交通省令で定めるもの又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
 七 法人であつて,その役員のうちに第一号から第四号まで又は前号のいずれかに該当する者があるもの
 八 暴力団員等がその事業活動を支配する者
 九 営業所ごとに第十一条の二の規定による旅行業務取扱管理者を確実に選任すると認められない者
 十 旅行業を営もうとする者であつて,当該事業を遂行するために必要と認められる第四条第一項第三号の業務の範囲の別ごとに国土交通省令で定める基準に適合する財産的基礎を有しないもの
 十一 旅行業者代理業を営もうとする者であつて,その代理する旅行業を営む者が二以上であるもの
2 略
○刑法
(刑の種類)
第九条 死刑,懲役,禁錮,罰金,拘留及び科料を主刑とし,没収を付加刑とする。
(刑の軽重)
第十条 主刑の軽重は,前条に規定する順序による。ただし,無期の禁錮と有期の懲役とでは禁錮を重い刑とし,有期の禁錮の長期が有期の懲役の長期の二倍を超えるときも,禁錮を重い刑とする。
2,3 略


(6)変更登録等に関する次の記述から,正しいもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.第3種旅行業者は,主たる営業所の所在地が都道府県の区域を異にする所在地に変更があったときは,その日から30日以内に,変更後の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に登録事項変更届出書を提出しなければならない。
 b.地域限定旅行業者は,新たに旅行業者代理業者に旅行業務を取り扱わせることになったときは,その主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に登録事項変更届出書を提出しなければならない。
 c.第2種旅行業者は,本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)を実施できるように業務の範囲を変更しようとするときは,観光庁長官に登録事項変更届出書を提出しなければならない。
 d.地域限定旅行業を営もうとする旅行業者代理業者は,その主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に業務の範囲の変更登録申請書を提出しなければならない。

ア.a,b  イ.c,d  ウ.a,b,c  エ.b,c,d


正解:ア(配点:4)
解説:aについて,法6条の4第3項は,法4条1項1号,2号又は4号に掲げる事項にについて変更があった場合には,その旨を観光庁長官に届け出る旨規定しています。本問にある,主たる営業所の所在地は,法4条1項2号に掲げる事項に該当するため,これを変更する場合には,法6条の4第3項に従い,観光庁長官に届け出る必要があります。この届出の方法について,施行規則5条1項はただし書は,第1種旅行業者以外の旅行業者・旅行業代理業者が都道府県の区域を異にする所在地の変更を行う場合には,変更後の営業所の所在地を管轄する都道府県知事に届出書を提出する旨規定しています。したがって,aは,正しいです。
 bについて,旅行業者代理業者に旅行業務を取り扱わせることは,法4条1項4号に掲げる事項ですから,法6条の4第3項に従い,観光庁長官に届け出る必要があります。そして,この場合の届出の方法も,施行規則5条1項に基づき,「登録行政庁」へ「登録事項変更届出書」を提出することになりますから,地域限定旅行業者の場合は都道府県知事に登録事項変更届出書を提出します。したがって,bは,正しいです。
 cについて,本邦外募集型企画旅行を実施できるのは第1種旅行業のみですから,第2種旅行業から第1種旅行業へ変更する必要があります。法6条の4第1項は,旅行業務範囲の変更を行う場合には,観光庁長官の行う変更登録を受ける旨規定しています。そして,この変更登録の方法について,施行規則4条の2第1項は,第1種旅行業への変更登録を申請する場合には「観光庁長官」に対して,それ以外の旅行業への変更登録を申請する場合には「主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事」に対して,それぞれ「変更登録申請書」を提出する旨規定しています。本問では,第2種から第1種への変更ですから,「観光庁長官」に対して「変更登録申請書」を提出することとなります。したがって,cは,登録事項変更届出書を提出するとしている点で誤りです。
 dについて,法6条の4第1項の変更登録が必要となるのは,「旅行業の登録を受けた者」が業務範囲の変更を行う場合ですから,旅行業の登録を受けていない「旅行業者代理業者」が旅行業務を取り扱うにあたっては,変更登録は行いません。このときは,新規登録(法3条,4条)が必要です。したがって,エは,変更登録を行うとしている点で誤りです。

○旅行業法
(登録の申請)
第四条 前条の登録を受けようとする者は,次に掲げる事項を記載した申請書を観光庁長官に提出しなければならない。
 一 氏名又は商号若しくは名称及び住所並びに法人にあつては,その代表者の氏名
 二 主たる営業所及びその他の営業所の名称及び所在地
 三 略
 四 旅行業を営もうとする者にあつては,旅行業者代理業を営む者に旅行業務を取り扱わせるときは,その者の氏名又は名称及び住所並びに当該旅行業務を取り扱う営業所の名称及び所在地
 五 略
2 略
(変更登録等)
第六条の四 旅行業の登録を受けた者(以下「旅行業者」という。)は,第四条第一項第三号の業務の範囲について変更をしようとするときは,国土交通省令で定めるところにより,観光庁長官の行う変更登録を受けなければならない
2 略
3 旅行業者又は旅行業者代理業者(旅行業者代理業の登録を受けた者をいう。以下同じ。)は,第四条第一項第一号,第二号又は第四号(旅行業者代理業者にあつては,同項第一号又は第二号)に掲げる事項について変更があつたときは,その日から三十日以内に,国土交通省令で定める書類を添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない
4 略
○旅行業法施行規則
(変更登録)
第四条の二 法第六条の四第一項の規定による変更登録(以下「変更登録」という。)の申請をしようとする旅行業者は,次の各号の区分に従い,当該各号に掲げる行政庁に,第一号様式による変更登録申請書を提出しなければならない
 一 第一種旅行業への変更登録の申請をしようとする旅行業者 観光庁長官
 二 第二種旅行業,第三種旅行業又は地域限定旅行業への変更登録の申請をしようとする旅行業者 主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事
2~5 略
(登録事項の変更の届出)
第五条 旅行業者又は旅行業者代理業者(以下「旅行業者等」という。)は,法第六条の四第三項の規定により登録事項の変更の届出をしようとするときは,登録行政庁(旅行業者等が現に登録を受けている行政庁をいう。第十条の四,第三十八条,第三十九条及び第四十条において同じ。)に,第四号様式による登録事項変更届出書を提出しなければならない。ただし,第二種旅行業者,第三種旅行業者,地域限定旅行業者又は旅行業者代理業者が法第四条第一項第二号に規定する主たる営業所の所在地の変更(都道府県の区域を異にする所在地の変更に限る。)の届出をしようとするときは,変更後の主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事に届出書を提出しなければならない
2,3 略


(7)営業保証金に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.第2種旅行業の新規登録を受けた者が供託すべき営業保証金の額は,登録の申請時に添付した書類に記載した旅行業務に関する旅行者との年間取引見込額が5000万円未満の場合は,700万円である。
 イ.旅行業者が供託すべき営業保証金の額は,当該旅行業者の前事業年度における旅行業務に関する旅行者との取引の額に基づき算定し,これには当該旅行業者に所属する旅行業者代理業者が取り扱った旅行者との旅行業務に関する取引の額を含めることを要しない。
 ウ.旅行業者ら,営業保証金の供託をしたときは,直ちに,その事業を開始することができる。
 エ.国債証券については,その額面金額をもって,営業保証金に充てることができる。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,法別表第1によれば,第2種が取引額5000万円未満の場合には,1100万円を営業保証金とすることになります。したがって,アは,営業保証金の額を700万円としている点で誤りです。

施行規則別表第一

イについて,旅行業者代理業者が取り扱った取引の効果は,その所属旅行業者に帰属るため,ここでの取引も,法8条1項にいう「当該旅行業者の前事業年度における旅行業務に関する旅行者との取引の額」にあたります。したがって,イは,旅行業者代理業者取扱いの取引の額を含めないとしている点で誤りです。

(営業保証金の額等)
第八条 旅行業者が供託すべき営業保証金の額は,当該旅行業者の前事業年度における旅行業務に関する旅行者との取引の額(当該旅行業者が第三条の登録を受けた事業年度に営業保証金を供託する場合その他の国土交通省令で定める場合にあつては,国土交通省令で定める額)に応じ,第四条第一項第三号の業務の範囲の別ごとに,旅行業務に関する旅行者との取引の実情及び旅行業務に関する取引における旅行者の保護の必要性を考慮して国土交通省令で定めるところにより算定した額とする。
2~7 略
 

ウについて,法7条3項は,営業保証金の供託の後,供託をした旨の届出を観光庁長官に対して行わなければ,事業を開始してはならない旨を規定しています。したがって,ウは,この届出をせずとも直ちに事業を開始できるとしている点で誤りです。

(営業保証金の供託)
第七条 略
2 旅行業者は,営業保証金の供託をしたときは,供託物受入れの記載のある供託書の写しを添付して,その旨を観光庁長官に届け出なければならない。
3 旅行業者は,前項の届出をした後でなければ,その事業を開始してはならない
4,5 略


エは,施行規則9条1項の通りですから,正しいです。

(営業保証金又は弁済業務保証金に充てることができる有価証券の価額)
第九条 法第八条第六項(法第四十七条第三項及び第四十八条第四項において準用する場合を含む。)の規定により前条の有価証券を営業保証金又は弁済業務保証金に充てる場合における当該有価証券の価額は,次の各号に掲げる有価証券の区分に従い,当該各号に定める額とする。
 一 国債証券,地方債証券又は政府がその債務につき保証契約をした有価証券 額面金額
 二 略
2,3 略


(8)営業保証金の還付に関する次の記述から,旅行業者が供託した営業保証金について,債権の弁済を受ける権利を有する者に該当するもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者と旅行業務に関し取引をした旅行者
 b.旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者と旅行業務に関し取引をした旅行者
 c.旅行業者が旅行者に提供するために必要と見込まれる運送サービスの提供に係る契約を締結した運送事業者
 d.旅行業者が合併により設立された法人であり,旅行業者であった消滅会社より営業保証金についての権利を承継し,その旨を登録行政庁に届け出た場合における当該消滅会社と旅行業務に関し取引をした旅行者

ア.a,c  イ.a,b,d  ウ.b,c,d  エ.a,b,c,d


正解:イ(配点:4)
解説:a及びbは,法17条1項の通りですから,正しいです。

(営業保証金の還付)
第十七条 旅行業者又は当該旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者と旅行業務に関し取引をした旅行者は,その取引によつて生じた債権に関し,当該旅行業者が供託している営業保証金について,その債権の弁済を受ける権利を有する。
2 略


cについて,法17条1項は,「旅行者」に限定して,営業保証金について弁済を受ける権利を有する旨規定しています。したがって,cは,同権利を「運送事業者」に認めている点で誤りです。

(営業保証金の還付)
第十七条 旅行業者又は当該旅行業者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者と旅行業務に関し取引をした旅行者は,その取引によつて生じた債権に関し,当該旅行業者が供託している営業保証金について,その債権の弁済を受ける権利を有する。
2 略


dについて,法16条1項は,合併により消滅する会社の営業保証金は,新設会社が当該営業保証金の権利を承継する旨の届出を観光庁長官にすることによって,新設会社に引き継がれ,その結果,新設会社の供託した営業保証金とみなされます。この場合,法16条4項は,消滅会社との間で,その営業保証金につき弁済を受ける権利を有する者がいるのであれば,この権利は新設会社に対しても行使することができる旨規定しています。したがって,dは正しいです。

(営業保証金についての権利の承継等)
第十六条 旅行業者が死亡し,旅行業者たる法人が合併により消滅し,若しくは分割によりその事業の全部を承継させ,又は旅行業者がその事業の全部を譲渡したため,第二十条の規定による登録の抹消があつた場合において,その日から六月以内に,その相続人,合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人,分割によりその事業の全部を承継した法人又はその事業の譲受人が旅行業の登録を受け,かつ,旅行業者であつた者が供託した営業保証金につき権利を承継した旨の届出を観光庁長官にしたときは,その営業保証金は,新たに旅行業者となつた者が第七条第一項の規定により供託した営業保証金とみなす。
2,3 略
4 第一項の場合において,その営業保証金につき,旅行業者であつた者又は当該旅行業者であつた者を所属旅行業者とする旅行業者代理業者との取引によつて生じた債権に関し,次条第一項の権利を有する者があるときは,同項の権利の実行については,その債権は,新たに旅行業者となつた者との取引によつて生じた債権とみなす


以上から,a,b及びdは正しく,cは誤りですから,正解はイです。

(9)旅行業務取扱管理者の選任に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.第2種旅行業者及び第3種旅行業者については,その営業所において本邦外の旅行について旅行業務を取り扱う場合であっても,国内旅行業務取扱管理者試験に合格した者のみを旅行業務取扱管理者として選任すればよい。
 イ.旅行業者等は,その営業所において旅行業務取扱管理者を複数選任している場合にあっては,そのうちの1人については,他の営業所の旅行業務取扱管理者として兼任させることができる。
 ウ.旅行業者等は,その営業所の旅行業務取扱管理者として選任した者のすべてが欠けるに至ったときは,新たに旅行業務取扱管理者を選任するまでの間でも,その営業所において,他の旅行業者が実施する企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。)であれば,当該他の旅行業者を代理して旅行者と契約を締結することができる。
 エ.旅行業者等は,旅行業務に従事した経験が1年未満の者であっても,旅行業務取扱管理者試験に合格し,法第11条の2第5項の規定に適合する者で,かつ,他の営業所の旅行業務取扱管理者に選任されていない者であれば,営業所の旅行業務取扱管理者として選任することができる。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,法11条の2第6項1号,2号は,本邦内の旅行について取り扱う営業所であれば,国内旅行業務取扱管理者の選任で足りるとしています。一方,同項3号は,それ以外の旅行,すなわち本邦外の旅行について取り扱う営業所については,総合旅行業務取扱管理者の選任まで要する旨規定しています。したがって,アは,本邦外旅行を取り扱う営業所についても国内旅行業務取扱管理者の選任で足りるとしている点で誤りです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2~5 略
6 旅行業務取扱管理者は,第六条第一項第一号から第六号までのいずれにも該当しない者で,次に掲げるものでなければならない。
 一 本邦内の旅行のうち営業所の所在する市町村の区域その他の国土交通省令で定める地域内のもののみについて旅行業務を取り扱う営業所にあつては,次条の規定による総合旅行業務取扱管理者試験,国内旅行業務取扱管理者試験又は地域限定旅行業務取扱管理者試験(当該営業所の所在する地域に係るものに限る。)に合格した者
 二 本邦内の旅行のみについて旅行業務を取り扱う営業所(前号の営業所を除く。)にあつては,次条の規定による総合旅行業務取扱管理者試験又は国内旅行業務取扱管理者試験に合格した者
 三 前二号の営業所以外の営業所にあつては,次条の規定による総合旅行業務取扱管理者試験に合格した者
7~10 略


イについて,法11条の2第4項は,旅行業務取扱管理者は,他の営業所と兼務することができない旨規定しており,これについて複数選任されている場合の例外は設けられていません。したがって,イは,旅行業務取扱管理者が複数選任されていれば,他の営業所と兼務させることができるとしている点で誤りです。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 略
2,3 略
4 旅行業務取扱管理者は,他の営業所の旅行業務取扱管理者となることができない
5~10 略


ウについて,法11条の2第2項は,旅行業務取扱管理者が全て欠けた場合には,その営業所において旅行業務に関する契約を締結してはならない旨規定しています。ここで,「旅行業務」には,旅行業者代理業も含まれます(法2条3項)。したがって,ウは,旅行業務取扱管理者がいない場合でも,旅行業者代理業はできるとしている点で誤りです。

(定義)
第二条 略
2 略
3 この法律で「旅行業務」とは,旅行業を営む者が取り扱う第一項各号に掲げる行為(第十四条の二第一項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結する行為及び第三十四条第一項の規定により行う第六項に規定する行為を含む。)又は旅行業者代理業を営む者が取り扱う前項に規定する代理して契約を締結する行為をいう
4~7略
(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条のニ 略
2 旅行業者等は,その営業所の旅行業務取扱管理者として選任した者の全てが第六条第一項第一号から第六号までのいずれかに該当し,又は選任した者の全てが欠けるに至つたときは,新たに旅行業務取扱管理者を選任するまでの間は,その営業所において旅行業務に関する契約を締結してはならない
3~10 略


エについて,法11条の2第1項は,選任すべき旅行業務取扱管理者は,同条6項に適合する者であることを要求しており,旅行業務の従事年数は問うていません。また,旅行業務取扱管理者の兼務禁止は,イの説明の通りです。したがって,エは,正しいです。 ※問題文では「法第11条の2第5項」とされていますが,平成29年法改正により,条文新設のため,項数が同条6項にずれました。

(旅行業務取扱管理者の選任)
第十一条の二 旅行業者又は旅行業者代理業者(以下「旅行業者等」という。)は,営業所ごとに,一人以上の第六項の規定に適合する旅行業務取扱管理者を選任して,当該営業所における旅行業務に関し,その取引に係る取引条件の明確性,旅行に関するサービス(運送等サービス及び運送等関連サービスをいう。以下同じ。)の提供の確実性その他取引の公正,旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な国土交通省令で定める事項についての管理及び監督に関する事務を行わせなければならない。
2~10 略


(10)次の記述のうち,旅行業務取扱管理者の職務として,定められていないものはどれか。
 ア.法第12条の5の2の規定による旅行業務取扱管理者の証明書の提示に関する事項
 イ.法第12条の7及び法第12条の8の規定による広告に関する事項
 ウ.契約締結の年月日,契約の相手方その他の旅行者又は旅行に関するサービスを提供する者と締結した契約の内容に係る重要な事項についての明確な記録又は関係書類の保管に関する事項
 エ.施行規則第10条第1号から第9号に掲げるもののほか,取引の公正,旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な事項として観光庁長官が定める事項


正解:ア(配点:4)
解説:旅行業務取扱管理者の職務は施行規則10条に掲げられています。イは同条6号,ウは同条9号,エは同条10号にそれぞれ規定されているため,正しいです。一方で,アは,同条各号に掲げられていないため,誤りです。

(旅行業務取扱管理者の職務)
第十条 法第十一条の二第一項の国土交通省令で定める事項は,次のとおりとする。
 一 旅行に関する計画の作成に関する事項
 二 法第十二条の規定による料金の掲示に関する事項
 三 法第十二条の二第三項の規定による旅行業約款の掲示及び備置きに関する事項
 四 法第十二条の四の規定による取引条件の説明に関する事項
 五 法第十二条の五の規定による書面の交付に関する事項
 六 法第十二条の七及び法第十二条の八の規定による広告に関する事項
 七 法第十二条の十の規定による企画旅行の円滑な実施のための措置に関する事項
 八 旅行に関する苦情の処理に関する事項
 九 契約締結の年月日,契約の相手方その他の旅行者又は旅行に関するサービスを提供する者と締結した契約の内容に係る重要な事項についての明確な記録又は関係書類の保管に関する事項
 十 前各号に掲げるもののほか,取引の公正,旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な事項として観光庁長官が定める事項


(11) 旅行者から収受する旅行業務の取扱いの料金(企画旅行に係るものを除く。)に関する次の記述から,誤っているもののみをすべて選んでいるものはどれか。
 a.旅行業者は,事業の開始後速やかに,旅行業務の取扱いの料金を定め,これをその営業所において旅行者に見やすいように掲示又は旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない。
 b.旅行業務の取扱いの料金は,契約の種類及び内容に応じて定率,定額その他の方法により定められ,旅行者にとって明確でなければならない。
 c.旅行業者は,旅行業務の取扱いの料金を変更したときは,その日から7日以内に,登録行政庁に変更届出書を提出しなければならない。
 d.旅行業者代理業者は,その営業所において,所属旅行業者が定めた旅行業務の取扱いの料金を掲示することを要しない。

ア.a,b  イ.b,c  ウ.c,d  エ.a,c,d


正解:エ(配点:4)
解説:aについて,法12条1項前段は,旅行業務取扱料金の定めは「事業の開始前に」取り決める必要があり,かつこれを「見やすいように掲示する」必要がある旨規定しています。したがって,aは,これを「事業の開始後」としている点,備置を選択肢に入れている点で誤りです。

(料金の掲示)
第十二条 旅行業者は,事業の開始前に,旅行者から収受する旅行業務の取扱いの料金(企画旅行に係るものを除く。)を定め,これをその営業所において旅行者に見やすいように掲示しなければならない。これを変更するときも,同様とする。
2,3 略


bは,法12条2項,施行規則21条の通りですから,正しいです。

○旅行業法
(料金の掲示)
第十二条 略
2 前項の料金は,国土交通省令で定める基準に従つて定められたものでなければならない。
3 略
○旅行業法施行規則
(掲示料金の制定基準)
第二十一条 法第十二条第二項の国土交通省令で定める基準は,旅行業務の取扱いの料金が契約の種類及び内容に応じて定率,定額その他の方法により定められ,旅行者にとつて明確であることとする


cについて,法12条1項後段は,旅行業務取扱料金を変更するときも,旅行者に見やすいように掲示することで足りる旨規定しています。したがって,cは,変更届出書を提出しなければならないとしている点で誤りです。

(料金の掲示)
第十二条 旅行業者は,事業の開始前に,旅行者から収受する旅行業務の取扱いの料金(企画旅行に係るものを除く。)を定め,これをその営業所において旅行者に見やすいように掲示しなければならないこれを変更するときも,同様とする
2,3 略


dについて,法12条3項は,旅行業者代理業者は,所属旅行業者が定めた料金を掲示しなければならない旨規定しています。したがって,dは,誤りです。

(料金の掲示)
第十二条 略
2 略
3 旅行業者代理業者は,その営業所において,所属旅行業者が第一項の規定により定めた料金を旅行者に見やすいように掲示しなければならない


(12)旅行業約款に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.旅行業者等は,法第14条の2第1項又は第2項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる者にあっては,当該他の旅行業者の旅行業約款をその営業所において,旅行者に見やすいように掲示し,又は旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない。
 イ.旅行業協会の保証社員である旅行業者は,その旅行業約款に記載されている弁済業務保証金からの弁済限度額が変更となるときは,登録行政庁の認可を受けなければならない。
 ウ.旅行業者は,現に定めている旅行業約款を観光庁長官及び消費者庁長官が定めて公示した標準旅行業約款と同一のものに変更しようとするときは,登録行政庁の認可を受けなければならない。
 エ.旅行業務の取扱いの料金その他の旅行者との取引に係る金銭の収受に関する事項は,旅行業約款の記載事項として定められていない。


正解:ア(配点:4)
解説:アは,法12条の2第3項の通りですから,正しいです。

(旅行業約款)
第十二条の二 略
2 略
3 旅行業者等は,旅行業約款(旅行業者代理業者にあつては所属旅行業者の旅行業約款,第十四条の二第一項又は第二項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結することができる者にあつては当該他の旅行業者の旅行業約款をその営業所において,旅行者に見やすいように掲示し,又は旅行者が閲覧することができるように備え置かなければならない


イについて,法12条の2第1項後段は,旅行業約款の定めを変更しようとするときは,観光庁長官の認可が必要である旨規定している一方,「軽微な変更」にあたる場合には,観光庁長官の認可を経ずとも,旅行業約款の変更をすることができます。本問にある,保証社員の弁済限度額の変更は,契約規則2条1号ロに定めのある「軽微な変更」にあたります。したがって,保証社員の弁済限度額について旅行業約款を変更するには,観光庁長官の認可は不要ですから,イは,誤りです。

○旅行業法
(旅行業約款)
第十二条の二 旅行業者は,旅行者と締結する旅行業務の取扱いに関する契約に関し,旅行業約款を定め,観光庁長官の認可を受けなければならない。国土交通省令・内閣府令で定める軽微な変更をしようとする場合を除き,これを変更しようとするときも,同様とする。
2,3 略
○旅行業者等が旅行者と締結する契約等に関する規則
(軽微な変更)
第二条 法第十二条の二第一項の国土交通省令・内閣府令で定める軽微な変更は,次のとおりとする。
 一 保証社員である旅行業者の旅行業約款にあっては,次に掲げる事項の変更
  イ 略
  ロ その者に係る弁済業務保証金からの弁済限度額
 二~四 略


ウについて,法12条の3は,標準旅行業約款と同一の約款に変更した場合には,観光庁長官の認可は不要である旨規定しています。したがって,ウは,誤りです。

(標準旅行業約款)
第十二条の三 観光庁長官及び消費者庁長官が標準旅行業約款を定めて公示した場合(これを変更して公示した場合を含む。)において,旅行業者が,標準旅行業約款と同一の旅行業約款を定め,又は現に定めている旅行業約款を標準旅行業約款と同一のものに変更したときは,その旅行業約款については,前条第一項の規定による認可を受けたものとみなす


エについて,施行規則23条1号は,旅行業務取扱料金等の金銭の収受に関する事項を約款記載事項としています。したがって,エは,誤りです。

(旅行業約款の記載事項)
第二十三条 旅行業約款には,次に掲げる事項を記載しなければならない。
 一 旅行業務の取扱いの料金その他の旅行者との取引に係る金銭の収受に関する事項
 二~八 略




●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-07-11(Sat)

【国内旅行業務取扱管理者試験】平成26年度第3問「国内旅行実務」

書き途中


●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-07-11(Sat)

【国内旅行業務取扱管理者試験】平成27年度第3問「国内旅行実務」

書き途中


●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-07-11(Sat)

【国内旅行業務取扱管理者試験】平成28年度第3問「国内旅行実務」

書き途中

(注)略称は次のとおり
平成26年公示 : 一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)
バス約款 : 一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
フェリー約款 : フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款
宿泊約款 : モデル宿泊約款
航空約款 : 国内旅客運送約款(ANA)

6.貸切バスによる運送に関する以下の各設問について,それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。
(1)次の行程(日帰り)で,学校教育法による中学校の生徒の団体が大型車の貸切バス(本問において,以下「大型バス」という。)を利用するとき,この運賃について資料に基づき各設問に該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
 (注1)「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)によるものとする。
 (注2)この運行に係る料金は生じないものとする。
 (注3)消費税の計算は,行わないものとする。

〈行 程〉(日帰り)
 ・ 走行時間の合計は6時間10分
 ・ 実車距離は214キロ
   なお,「実車距離」とは,旅客の最初の乗車から最後の降車までの間に走行する距離をいい,回送距離は含まない。
 ・ 回送距離の合計は67キロ

〈資 料〉
 ・ 時間制運賃の下限額は大型バス1時間当たり5,310円とし,この大型バスの時間制運賃は下限額をもとに計算される。
 ・ キロ制運賃の下限額は大型バス1キロ当たり120円とし,この大型バスのキロ制運賃は下限額をもとに計算される。

 ① この行程における下限額をもとに計算した時間制運賃の額について,正しいものはどれか。

 ア.6時間10分→端数処理→6時間×5,310円=31,860円
 イ.6時間10分→端数処理→7時間×5,310円=37,170円
 ウ.6時間10分+2時間=8時間10分→端数処理→8時間×5,310円=42,480円
 エ.6時間10分+2時間=8時間10分→端数処理→9時間×5,310円=47,790円


正解:ウ(配点:3)
解説:時間制運賃に算出にあたっては,走行時間に点呼点検時間の2時間を加えた額を基準として計算します(平成26年公示別紙2第2の2(1)①)。本問では,走行時間が6時間10分ですから,これに2時間を加えた8時間10分が基準となります。そして,走行時間の端数について,30分未満は切捨てとなります(平成26年公示別紙2第4(2))。本問では,8時間10分のうち,10分を切り捨て,8時間とし,これを基に時間制運賃を計算します。したがって,正解は,ウです。

第2.運賃
 1.略
 2.運賃の計算方法
   運賃は,以下の計算方法により計算した額を合算する。
 (1) 時間制運賃
  ① 出庫前及び帰庫後の点呼・点検時間(以下「点呼点検時間」という。)として,1時間ずつ合計2時間と,走行時間(出庫から帰庫までの拘束時間をいい,回送時間を含む。以下同じ。)を合算した時間に1時間あたりの運賃額を乗じた額とする。ただし,走行時間が3時間未満の場合は,走行時間を3時間として計算した額とする。
  ②,③ 略
 (2),(3) 略
 3.略
第4.端数処理
 (1) 略
 (2) 走行時間の端数については,30分未満は切り捨て,30分以上は1時間に切り上げる。


 ② この行程における下限額をもとに計算したキロ制運賃の額について,正しいものはどれか。

 ア.214キロ→端数処理→210キロ×120円=25,200円
 イ.214キロ→端数処理→220キロ×120円=26,400円
 ウ.214キロ+67キロ=281キロ→端数処理→280キロ×120円=33,600円
 エ.214キロ+67キロ=281キロ→端数処理→290キロ×120円=34,800円


正解:エ(配点:3)
解説:キロ制運賃の算出にあたっては,走行距離(実車距離+回送距離)に基づいて計算します。本問では,実車距離の214キロと回送距離の67キロとを合算した281キロが走行距離となり,これを基準とします。そして,走行距離の端数について,10キロ未満は10キロに切り上げます。本問では,走行距離の281キロのうち,1キロについては10キロに切上げて,290キロとし,これを基にキロ制運賃を計算します。したがって,正解は,エです。

第2.運賃
 1.略
 2.運賃の計算方法
   運賃は,以下の計算方法により計算した額を合算する。
 (1) 略
 (2) キロ制運賃
    走行距離出庫から帰庫までの距離をいい,回送距離を含む。以下同じ。)に1キロあたりの運賃額を乗じた額とする。
 (3) 略
 3.略
第4.端数処理
 (1) 走行距離の端数については,10キロ未満は10キロに切り上げる
 (2) 略


 ③ この団体が支払うこととなる大型バスの運賃に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算した運賃
 イ.下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算し1割引した運賃
 ウ.下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算し2割引した運賃
 エ.下限額をもとに計算した時間制運賃の額とキロ制運賃の額を合算し3割引した運賃


正解:ア(配点:3)
解説:選択肢から察するに割引制度の適用が問われています。そこで,割引適用主体かを考えると,本問の団体は学校教育法上の中学校の生徒の団体ですから,平成26年公示別紙2第2の3(2)の割引制度が適用されそうです。もっとも,同規定はは,車種別に計算した運賃の下限額を限度とするとしています。したがって,運賃自体が下限額で計算されている場合には,さらに割引制度が適用されることはありません。本問でも,運賃の計算を下限額になるように行っていますから,さらに割引制度が適用されることはありません。したがって,正解は,アです。

第2.運賃
 1.略
 2.運賃の計算方法
   運賃は,以下の計算方法により計算した額を合算する。
 (1) 略
 (2) 略
 (3) 運賃計算の基本
  ① 運賃は,車種別に計算した金額の最高額及び最低額の範囲内とする。
  ② 略
 3.運賃の割引
 (1) 略
 (2) 学校教育法による学校(大学及び高等専門学校を除く)に通学又は通園する者の団体については2割引とする。ただし,2.(3)①により計算した額の下限額を限度とする
 (3) 略


(2)貸切バスによる運送に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 (注1)「一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款」「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)によるものとする。
 (注2)選択肢イ.は,消費税の計算を行わないものとする。

 ア.帰庫が22時の運行において,バス会社は,帰庫後の点呼点検時間に当たる1時間分の深夜早朝運行料金を収受することができる。
 イ.「配車日が8月1日,1台10万円で契約した貸切バス1台」の運送契約を,契約責任者の都合で7月25日に解除した場合,バス会社は契約責任者から3万円の違約料を申し受けることができる。
 ウ.法令により交替運転者の配置が義務付けられる場合,その他,交替運転者の配置について運送申込者と合意した場合には,バス会社は,交替運転者配置料金の上限額及び下限額の範囲内で計算した額の交替運転者配置料金を収受することができる。
 エ.宿泊を伴う2日間の運行において,契約責任者が観光ガイドとしてバスガイドのサービスを求めた場合,ガイド料は契約責任者の負担とすることができるが,バスガイドの宿泊費は契約責任者の負担とすることはできない。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,深夜早朝運行料金は,22時から翌5時までの間に,点呼点検時間又は走行時間が含まれた場合に,1時間あたりの運賃に2割増しまでの割増料金を適用した料金です(平成26年公示第3の2(1))。したがって,点呼点検時間にも22時以降は深夜早朝運行料金が適用されますから,アは,正しいです。

第3.料金
 1.略
 2.料金の適用
 (1) 深夜早朝運行料金
    22時以降翌朝5時までの間点呼点検時間,走行時間(回送時間を含む)が含まれた場合,含まれた時間に係る1時間あたりの運賃及び交替運転者配置料金の1時間あたり料金については,2割以内の割増料金を適用する。
 (2),(3) 略


イについて,バス約款15条1項は,配車日の7日前からは,違約料は運賃・料金の30%である旨定めています。したがって,イは,正しいです。

(違約料)
第15条 当社は,契約責任者が,その都合により運送契約を解除するときは,その者から,次の区分により違約料を申し受けます。
 配車日の14日前から8日前まで 所定の運賃及び料金の20%に相当する額
 配車日の7日前から配車日時の24時間前まで 所定の運賃及び料金の30%に相当する額
 配車日時の24時間前以降 所定の運賃及び料金の50%に相当する額
2~5 略


ウは,平成26年公示第3の2(3)のとおりですから,正しいです。

第3.料金
 1.略
 2.料金の適用
 (1),(2) 略
 (3) 交替運転者配置料金
    法令により交替運転者の配置が義務付けられる場合,その他,交替運転者の配置について運送申込者と合意した場合には,別紙1で示す交替運転者配置料金の上限額及び下限額の範囲内で計算した額を適用する


エについて,バス約款14条は,乗務員の宿泊費も契約責任者の負担としています。したがって,エは,誤りです。

(運送に関連する経費)
第14条 ガイド料,有料道路利用料,航送料,駐車料,乗務員の宿泊費等当該運送に関連する費用は,契約責任者の負担とします


7.宿泊に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 (注1)モデル宿泊約款によるものとする。
 (注2)選択肢ア.ウ.は,サービス料及び消費税等諸税の計算は行わないものとする。
 (注3)選択肢イ.の宿泊客,エ.の団体客に対し,ホテル又は旅館は,申込金の支払いを求めていないが,宿泊契約を解除したときの違約金支払義務について告知しているものとする。

 ア.基本宿泊料(室料)が20,000円,チェックアウトが午前10時と定められたホテルで,午後4時30分まで客室を延長利用したときの時間外追加料金は20,000円である。
 イ.基本宿泊料(室料)が20,000円,サービス料10%を含む宿泊料金が22,000円のホテルのツインルームにおいて,違約金の対象となるのは,基本宿泊料の20,000円である。
 ウ.大人料金が1人当たり20,000円の旅館において,大人に同伴された小学生が大人に準じる食事と寝具等の提供を受けたときの子供料金は,大人料金の50%の10,000円である。
 エ.宿泊日の8日前に18名で1泊する宿泊契約を旅館と締結した団体客が,宿泊当日に3名の契約を解除し,宿泊人数が15名となった場合,当該旅館は,解除となった3名のうち1名分の違約金を収受し,2名分の違約金は収受しない。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,宿泊約款9条2項3号は,時間外の客室利用が,チェックアウト時刻から6時間以上を経過する場合には,室料金の全額を追加料金とする旨を規定しています。したがって,アは,正しいです。

(客室の使用時間)
第9条 略
2 当ホテル(館)は,前項の規定にかかわらず,同項に定める時間外の客室の便用に応じることがあります。この場合には次に掲げる追加料金を申し受けます。
⑴ 略
⑵ 略
⑶ 超過6時間以上は,室料金の全額 (又は室料相当額の %)


イについて,宿泊約款別表第2(注)1は,違約金は,基本宿泊料に対して計算する旨を規定しています。したがって,イは,正しいです。
宿泊約款別表第二

ウについて,宿泊約款別表第1備考2は,子供が,大人に準じる食事と寝具等の提供を受けたときは,大人料金の70%とする旨を規定しています。したがって,ウは,誤りです。
モデル宿泊約款別表第1

エについて,宿泊約款別表第2(注)3は,15名以上の団体客の一部にキャンセルがあった場合は,宿泊10日前又は申込み引受日の宿泊人数の10%にあたる人数(端数切上げ)について,違約金を支払う必要がない旨を規定しています。本問では,8日前にキャンセルをしているため,この時点における宿泊人数18名を基に,その10%を計算すると,1.8人となりますが,端数は切り上げるため,2人分の支払いが不要となります。したがって,エは,正しいです。
宿泊約款別表第二

8.航空による運送に関する以下の各設問について,それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。
(1)全日本空輸の片道運賃及び小児運賃を適用し,大人1人,満12歳の小学生1人,満5歳の幼稚園児1人,座席を使用しない満2歳の幼児1人,これら計4人の家族が航空機を利用するとき,必要となる片道運賃と小児運賃の組合せのうち,正しいものはどれか。
 (注)年齢は搭乗日現在とする。

 ア.片道運賃1人と小児運賃2人分が必要である。
 イ.片道運賃2人と小児運賃1人分が必要である。
 ウ.片道運賃1人と小児運賃3人分が必要である。
 エ.片道運賃2人と小児運賃2人分が必要である。


正解:イ(配点:4)
解説:大人について片道運賃が必要であるのは当然ですので,12歳,5歳,2歳のそれぞれの子について運賃の適用方を検討する必要があります。
 まず,小児運賃の適用があるのは,満3歳から満11歳までの子どもです。したがって,12歳の小学生には,小児運賃は適用されず,片道運賃がさらに1人分必要となります。
 一方,5歳の幼稚園児は,小児運賃が適用されます。したがって,小児運賃が1人分必要です。
 最後に,2歳の幼児は,座席を使用せず大人の膝の上に座る場合には,運賃が不要となります。
 以上から,片道運賃が2人分,小児運賃が1人分必要となるため,正解は,イです。

(2)全日本空輸の往復運賃(同一区間を往復)を適用し,往復とも座席の予約がなされている航空券を購入した旅客が,旅客の都合で往路予約便の出発時刻前に全ての座席の予約を解約し当該航空券の払い戻しをした。この場合の払い戻しにおける手数料として正しいものはどれか。

 ア.払戻手数料として2区間分の860円が必要であるが,取消手数料は不要である。
 イ.払戻手数料として2区間分の860円と所定の取消手数料が必要である。
 ウ.払戻手数料として1区間分の430円が必要であるが,取消手数料は不要である。
 エ.払戻手数料として1区間分の430円と所定の取消手数料が必要である。


正解:ア(配点:4) ※平成30年10月27日搭乗分をもって,ANAの往復運賃の設定は終了となりました。
解説:払戻手数料は,1区間につき430円必要となります。往復運賃の往路・復路のどちらも払い戻す場合には,往路で1区間,復路で1区間となるため,2区間分860円の払戻手数料が必要です。
 一方,取消手数料については,出発時刻以降は運賃の約20%相当額が費用となりますが,出発時刻前であれば不要です。本問では,出発時刻前に全ての予約を解約しているため,取消手数料は発生しません。
 以上から,正解は,アです。





●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-07-11(Sat)

【国内旅行業務取扱管理者試験】平成29年度第3問「国内旅行実務」

書き途中


(注)略称は次のとおり
平成26年公示 : 一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)
バス約款 : 一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
フェリー約款 : フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款
宿泊約款 : モデル宿泊約款
航空約款 : 国内旅客運送約款(ANA)

6.貸切バスによる運送に関する以下の各設問について,それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。
(1)次の行程(日帰り)で貸切バスを利用するときの運賃について,各設問に該当する答を,選択肢の中からそれぞれ1つ選びなさい。
 (注1)「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)によるものとする。
 (注2)この運行に係る料金は生じないものとする。

〈行 程〉(日帰り)
 ・ 走行時間の合計は2時間15分
 ・ 実車距離は31キロ
   なお,「実車距離」とは,旅客の最初の乗車から最後の降車までの間に走行する距離をいい,回送距離は含まない。
 ・ 回送距離の合計は20キロ

① この行程における時間制運賃を求めるための時間のうち,正しいものはどれか。
 ア.2時間分の時間制運賃が必要である。
 イ.3時間分の時間制運賃が必要である。
 ウ.4時間分の時間制運賃が必要である。
 エ.5時間分の時間制運賃が必要である。


正解:エ(配点:4)
解説:時間制運賃の算出基準となる時間は,平成26年公示別紙2第2の2(1)①本文によれば,走行時間に点呼点検時間2時間を合算した時間とされています。もっとも,同号ただし書によれば,走行時間が3時間未満の場合には,走行時間を3時間として扱うこととされています。
 本問では,走行時間が2時間15分となっていますが,同号ただし書の規定により,時間制運賃の計算上は走行時間を3時間として扱うこととなりますので,これに点呼点検時間の2時間を合算した5時間が時間制運賃の算出基準となる時間になります。したがって,正解は,エです。

第2.運賃
 1.略
 2.運賃の計算方法
   運賃は,以下の計算方法により計算した額を合算する。
 (1) 時間制運賃
  ① 出庫前及び帰庫後の点呼・点検時間(以下「点呼点検時間」という。)として,1時間ずつ合計2時間と,走行時間(出庫から帰庫までの拘束時間をいい,回送時間を含む。以下同じ。)を合算した時間に1時間あたりの運賃額を乗じた額とする。
 ただし,走行時間が3時間未満の場合は,走行時間を3時間として計算した額とする
  ②,③ 略
 (2),(3) 略
 3.略


② この行程におけるキロ制運賃を求めるための走行距離のうち,正しいものはどれか。
 ア.30キロ分のキロ制運賃が必要である。
 イ.40キロ分のキロ制運賃が必要である。
 ウ.50キロ分のキロ制運賃が必要である。
 エ.60キロ分のキロ制運賃が必要である。


正解:エ(配点:4)
解説:キロ制運賃の算出基準となるキロ数は,平成26年公示別紙2第2の2(2)によれば,回送距離を含めた走行距離とされています。本問では,実車距離は31キロとされていますが,ここには回送距離が含まれていないため,回送距離の20キロも足した51キロが走行距離となります。
 ここで,平成26年公示別紙2第4(1)によれば,走行距離について10キロ未満の端数は10キロに切り上げる処理を行います。そうすると,本問でも,走行距離の51キロは切り上げて60キロとし,これがキロ制運賃の算出基準となります。
 したがって,正解は,エです。

第2.運賃
 1.略
 2.運賃の計算方法
   運賃は,以下の計算方法により計算した額を合算する。
 (1) 略
 (2) キロ制運賃
    走行距離(出庫から帰庫までの距離をいい,回送距離を含む。以下同じ。)に1キロあたりの運賃額を乗じた額とする。
 (3) 略
 3.略
第4.端数処理
 (1) 走行距離の端数については,10キロ未満は10キロに切り上げる
 (2) 略


(2)貸切バスによる運送に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 (注)「一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款」「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)によるものとする。

 ア.「配車日が8月1日,1台120,000円で契約した貸切バス1台」の運送契約を契約責任者の都合で7月23日に解除した場合,バス会社は,24,000円の違約料を申し受けることができる。
 イ.下限額を所定の運賃とする貸切バスの運行において,運行当日,契約責任者の都合により運送申込書に記載した終着予定時刻より1時間延着したため,所定の運賃に変更が生じた。精算の結果,その精算した運賃が,所定の運賃を超えることとなった場合であっても,バス会社は,運賃の追徴の措置を講じることはできない。
 ウ.バス会社は,ガイド料,有料道路利用料,航送料,駐車料,乗務員の宿泊費等当該運送に関連する費用について,契約責任者の負担とすることができる。
 エ.法令により交替運転者の配置が義務付けられる場合,その他,交替運転者の配置について運送申込者と合意した場合には,バス会社は,交替運転者配置料金の上限額及び下限額の範囲内で計算した額の交替運転者配置料金を収受することができる。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,バス約款15条1項は,配車日の14日前から8日前までに解除をしたときは,運賃・料金の20%が違約料として発生する旨規定しています。本問では,配車日の9日前である7月23日に運送契約を解除していますので,1台の運賃・料金12万円の20%である2万4000円が違約料となります。したがって,アは,正しいです。

(違約料)
第15条 当社は,契約責任者が,その都合により運送契約を解除するときは,その者から,次の区分により違約料を申し受けます。
 配車日の14日前から8日前まで  所定の運賃及び料金の20%に相当する額
 配車日の7日前から配車日時の24時間前まで  所定の運賃及び料金の30%に相当する額
 配車日時の24時間前以降  所定の運賃及び料金の50%に相当する額
2~5 略


イについて,バス約款19条は,運賃・料金に変更が生じたときは,運賃・料金の追徴を行う旨を規定しています。したがって,イは,誤りです。

(運賃及び料金の精算)
第19条 当社は,運行行程の変更その他の事由により当該運送に係る運賃及び料金に変更を生じたときは,速やかに精算するものとし,その結果に基づいて,運賃及び料金の追徴又は払戻しの措置を講じます
2,3 略


ウは,バス約款14条の通りですから,正しいです。

(運送に関連する経費)
第14条 ガイド料,有料道路利用料,航送料,駐車料,乗務員の宿泊費等当該運送に関連する費用は,契約責任者の負担とします


エは,平成26年公示別紙2第3の2(3)の通りですから,正しいです。

第3.料金
 1.略
 2.料金の適用
 (1),(2) 略
 (3) 交替運転者配置料金
    法令により交替運転者の配置が義務付けられる場合,その他,交替運転者の配置について運送申込者と合意した場合には,別紙1で示す交替運転者配置料金の上限額及び下限額の範囲内で計算した額を適用する


平成26年公示別紙1

7.旅館の宿泊に関する次の記述のうち,資料に基づき,正しいものを1つ選びなさい。
 (注1)「モデル宿泊約款」によるものとする。
 (注2)消費税等諸税の計算は行わないものとする。
 (注3)選択肢イ.エ.は,サービス料の計算を行わないものとする。また,選択肢エ.は,旅館が客室の延長使用に応じたものとする。
 (注4)この旅館は,宿泊契約が成立したとき,指定期日までの申込金の支払いを求め,宿泊客はこれを履行するものとする。よって,宿泊客が宿泊契約を解除したときの違約金支払義務があるものとする。

〈資 料〉
 この旅館は,以下のとおりに定めている。
 ・ 基本宿泊料:大人1人あたり1泊2食付10,000円
 ・ サービス料:10%
 ・ 室料相当額:基本宿泊料の70%
 ・ チェックアウト:午前10時

 ア.大人1人が1泊するとき,旅館は申込金を10,000円とすることができる。
 イ.小学生が子供用食事と寝具の提供を受けたときの子供料金は1人7,000円である。
 ウ.違約金は,基本宿泊料10,000円にサービス料1,000円を合算した11,000円に対して計算する。
 エ.客室を午後2時まで延長使用したときの時間外追加料金は3,000円である。


正解:ア(配点:4)
解説:アについて,宿泊約款3条2項によれば,申込金は,宿泊期間が3日以内であるときはその宿泊期間の基本宿泊料を,宿泊期間が3日を超える時は3日間の基本宿泊料を,それぞれ限度とする旨を規定しています。本問では,1泊とされているので,1泊分の基本宿泊料である1万円が上限となります。したがって,アは,正しいです。

(宿泊契約の成立等)
第3条 略
2 前項の規定により宿泊契約が成立したときは,宿泊期間(3日を超えるときは3日間)の基本宿泊料を限度として当ホテル(館)が定める申込金を,当ホテル(館)が指定する日までに,お支払いいただきます。
3,4 略


イについて,宿泊約款別表第1備考2は,子供用食事と寝具を提供したときの子供料金は大人料金の50%と規定しています。本問では,子供料金は,基本宿泊料1万円の50%ですので,5000円となります。したがって,イは,誤りです。

モデル宿泊約款別表第1

ウについて,宿泊約款別表第2注1は,違約金は宿泊基本料に対して計算する旨を規定しています。したがって,ウは,誤りです。

宿泊約款別表第二

エについて,宿泊約款9条2項1号,2号は,時間外客室利用の時間が,3時間までは室料金の3分の1,6時間までは室料金の2分の1と規定しています。本問では,チェックアウトの午前10時から午後2時まで4時間にわたり時間外利用をしていますから,室料金の2分の1の料金5000円が発生します。したがって,エは,誤りです。

(客室の使用時間)
第9条 略
2 当ホテル(館)は,前項の規定にかかわらず,同項に定める時間外の客室の便用に応じることがあります。この場合には次に掲げる追加料金を申し受けます。
 ⑴ 超過3時間までは,室料金の3分の1(又は室料相当額の %)
 ⑵ 超過6時間までは,室料金の2分の1(又は室料相当額の %)
 ⑶ 略


8.フェリーによる運送に関する次の設問について,該当する答を,選択肢の中から1つ選びなさい。
 (注1)「海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款」(フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款)によるものとする。
 (注2)年齢は乗船日現在とする。
 (注3)当該フェリーの指定制1等船室の座席には小児運賃・料金の設定があるものとする。

 大人2人(自動車の運転者1人を含む),小学生1人,3歳の小児1人が,自動車1台でフェリーの指定制1等船室の座席を使用する場合の必要な運賃・料金の組合せのうち,正しいものはどれか。なお,全員が指定制1等船室の座席を1人で使用するものとする。

 ア.大人1人分,小児2人分,自動車1台分,大人1人分の2等運賃の額との差額運賃・料金
 イ.大人1人分,小児1人分,自動車1台分,大人1人分の2等運賃の額との差額運賃・料金
 ウ.大人2人分,小児2人分,自動車1台分
 エ.大人2人分,小児1人分,自動車1台分


正解:ア(配点:4)
解説:まず,自動車1台については,自動車運送の運賃がかかります。
 次に,大人2人については,先の自動車運送の運賃には,自動車運転者1名が2等船室に乗船する場合の当該運転者の運賃が含まれています(フェリー約款自動車航送の部8条2項)。そして,この運転者が2等船室以外の船室に乗船しようとするときは,当該船室の運賃と2等船室の運賃との差額が必要となります(フェリー約款標準運送約款8条3項)。したがって,本問でも,運転者については1等船室と2等船室との差額運賃が,もう1人の大人については1等船室の運賃が,それぞれ必要となります。
 そして,子供については,1歳以上の小児から子供料金が必要となりますので(フェリー約款標準運送約款6条3項1号),小学生1人も3歳の小児1人も子供料金の適用対象です。なお,子供2人が大人2人に同伴しているため,無料となるようにも思われますが(フェリー約款標準運送約款6条3項2号),本問では子供2人が指定制の座席を1人で利用しているため,無料扱いとなりません(フェリー約款標準運送約款6条3項柱書)。
 以上から,大人1人,小児2人,自動車1台,大人(1等と2等の差額)1人となるため,正解はアです。

○標準運送約款
(運賃及び料金の額等)
第6条 略
2 略
3 次の各号のいずれかに該当する小児の運賃及び料金は,無料とします。ただし,指定制の座席又は寝台を1人で使用する場合の運賃及び料金については,この限りではありません
 ⑴ 1歳未満の小児
 ⑵ 大人に同伴されて乗船する1歳以上の小学校に就学していない小児(団体として乗船する者及び大人1人につき1人を超えて同伴されて乗船する者を除く。)
(運賃及び料金の収受)
第8条 略
2 略
3 自動車航送を行う場合であつて,当該自動車の運転者が2等船室以外の船室に乗船しようとするときは,当社は,当該船室に対応する運賃及び料金の額と2等運賃の額との差額を申し受け,これと引き換えに補充乗船券を発行します。

○自動車運送の部
(運賃の額等)
第8条 略
2 運賃には,自動車の運転者1名が2等船室に乗船する場合の当該運転者の運送の運賃が含まれています


9.航空による運送に関する以下の各設問について,それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。
(1)全日本空輸の往復運賃及び往復運賃が適用された航空券(国内線の同一区間を往復)に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 (注1)本設問における座席予約の変更・取り消し,航空券の払い戻しは,旅客の都合によるものとし,それらの申出は,航空会社の事業所の営業時間内になされるものとする。
 (注2)航空券の払い戻しは,当該航空券の払戻期間内になされるものとする。
 (注3)この航空券は,往復とも座席の予約がなされているものとする。

 ア.往路の搭乗後,当該航空券を払い戻す場合,既に搭乗した往路は片道運賃が適用される。
 イ.往路の搭乗後,復路の搭乗予定便の出発予定時刻までであれば,座席等に余裕がない場合を除き,復路の座席の予約を変更することができる。
 ウ.往路の搭乗予定便の出発予定時刻までに,すべての座席の予約を取り消し,当該航空券を払い戻す場合,1区間分の払戻手数料が必要である。
 エ.往路の搭乗予定便の出発予定時刻までに,すべての座席の予約を取り消した場合,当該航空券の有効期間内であって往復運賃が適用される期間であれば,当該航空券を利用して搭乗することができる。


正解:ウ(配点:4) ※平成30年10月27日搭乗分をもって,ANAの往復運賃の設定は終了となりました。
解説:アについて,一部搭乗後に残券片を払い戻す場合,搭乗済み区間には片道運賃が適用されます。したがって,アは,正しいです。
 イについて,往復運賃が適用された航空券は予約便の変更が可能です。予約便の変更にあたり,座席等に余裕がない場合には,予約便の変更ができないのは当然です。したがって,イは,正しいです。
 ウについて,往復運賃の払戻しは,片道ごとに1区間として払戻手数料を支払う必要があるため,往復では2区間分の払戻手数料が必要となります。したがって,ウは,誤りです。
 エについて,イと同様,予約便の変更が可能ですから,有効期間内かつ往復運賃適用期間内であれば,往復運賃が適用された航空券を利用して搭乗することができます。したがって,エは,正しいです。
 以上につき,こちら(ANA「往復運賃」)をご確認ください。

(2)全日本空輸による国内航空運送に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 (注)年齢は搭乗日現在とする。

 ア.小児運賃の払戻手数料は,大人と同額である。
 イ.大人1名が3歳未満の幼児2名を同伴する場合,大人1名分に加えて,幼児2名分又は幼児1名分の航空券を購入する必要がある。
 ウ.予約変更ができない航空券の取消手数料は,運賃種別にかかわらず同額である。
 エ.航空会社は,1旅客に対して2つ以上の予約がされており,かつ,旅客が予約のすべてに搭乗すると合理的に考えられないと判断した場合,当該旅客の予約の全部又は一部を取り消すことができる。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,払戻手数料は,航空券・料金券1枚(1区間)につき430円であり,大人と小児で取扱いに差異はありません。したがって,アは,正しいです。詳しくは,こちら(ANA「航空券の払戻手数料・取消手数料について」)をご確認ください。
 イについて,大人1名が幼児を同伴する場合,幼児1名を大人の膝の上に座って利用することができ,このときの幼児については航空券の購入が不要です。一方で,大人1名が幼児を同伴するものの,幼児を膝の上に座らせないで,幼児に1座席を独占させる場合には,大人とは別に航空券の購入が必要です。したがって,本問では,幼児が2名おり,膝の上に座らせることができる幼児は1名だけですから,必然的に幼児1名が座席を独占することになり,もう1名の幼児は大人の膝の上に座るのであれば幼児の航空券は1名分,大人の膝の上に座らせないのであれば幼児の航空券は2名分となります。したがって,イは,正しいです。詳しくは,こちら(ANA「お子様のご予約について」)をご確認ください。
 ウについて,取消手数料は,運賃種別ごとに決められています。したがって,ウは,誤りです。詳しくは,こちら(ANA「航空券の払戻手数料・取消手数料について」)をご確認ください。
 エは,航空約款13条8項2号の通りですから,正しいです。

(座席の予約)
第13条 略
2~7 略
8 会社は,一旅客に対して二つ以上の予約がされており,かつ,次のいずれかの場合には,会社の判断により,旅客の予約の全部又は一部を取り消すことができます
 (1)搭乗区間が同一で、搭乗便出発予定時刻が同一又は近接している場合。
 (2)その他旅客が予約のすべてに搭乗すると合理的に考えられないと会社が判断した場合


10.旅客鉄道会社(JR)に関する以下の各設問について,それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。
(1)旅客鉄道会社(JR)に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 ア.自由席特急券は,券面に表示された有効期間開始日のみ有効である。
 イ.新幹線の普通車指定席を利用する団体旅客が55人で構成される普通団体の場合,53人分の運賃と特急料金が収受される。
 ウ.新幹線で品川駅(東京都区内の駅)から新大阪駅まで,新大阪駅から東海道本線と大阪環状線を乗り継いで天王寺駅(大阪市内の駅)まで乗車する場合,この運賃は,東京駅から大阪駅までの営業キロを用いて計算する。
 エ.大人1人が幼児1人を随伴し,2つの席を使用して特急列車の普通車指定席を利用する場合,「大人1人分の乗車券,大人1人分の指定席特急券,小児1人分の指定席特急券」が必要である。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,自由席特急券のように列車を指定しない特急券を使用する場合,その券面に表示された乗車日の1個の急行列車に,1回に限って使用することができます(旅客営業規則172条3項)。このことから,自由席特急券は,有効期間開始日当日に限り有効であることになります。なお,乗車した特急列車が発駅から着駅の間に日をまたぐ場合には,日をまたいだ後でも着駅に着くまで乗車可能ですが,これは有効期間を延長するものではなく,有効期間切れの特急券の使用を認める特例です(同項第3文参照)。したがって,アは,正しいです。

(急行券の効力)
第172条 略
2 略
3 指定急行券以外の急行券を所持する旅客は,その券面に表示された乗車日の1個の急行列車(第57条の5第1項後段の規定により発売した遅延特約の急行券にあっては,発売当日の別に指定した急行列車)に,1回に限って使用することができる。また,券面に区間又は営業キロ地帯が表示されているときは,当該区間又は当該営業キロ地帯内の最遠の停車駅まで乗車することができる。この場合,乗車後に有効期間を経過したときであっても,その券面に表示された区間又は営業キロ地帯内の最遠の停車駅まで乗車することができる。
4~8 略


イについて,団体旅客運賃は,31人以上で1人,51人以上でさらに1人が無賃扱人員となります(旅客営業規則111条2項)。本問では,55人の団体ですから,2人分が無賃扱いとなり,53人分の運賃が必要となります。また,特急料金については,旅客運賃収受人員に相当する特急料金(運賃が必要となる人数分の特急料金)が必要です(旅客営業規則128条)。本問では,53人分について運賃が収受されますから,特急料金も53人分必要です。したがって,イは,正しいです。

(団体旅客運賃)
第111条 略
2  前項の規定によるほか,訪日観光団体及び普通団体に対しては,団体旅客が31人以上(訪日観光団体にあっては,15人以上)50人までのときはうち1人,51人以上のときは50人までごとに1人を加えた人員を無賃扱人員として旅客運賃を収受しない
(団体旅客又は貸切旅客に対する急行料金)
第128条 団体旅客又は貸切旅客に対する急行料金は,その旅客運賃収受人員に相当する急行料金(貸切旅客の場合は,大人急行料金)とする


ウについて,品川駅及び新大阪駅は,いずれも特定都区市内にある駅ですから,特定都区市内にある駅に関連する片道普通旅客運賃の計算方が適用されます(旅客営業規則86条)。この場合,各特定都区市内の中心駅を出発駅又は終着駅として計算することになります。品川駅は東京都区内の駅であり,その中心駅は東京駅です(同条1号)。また,新大阪駅は大阪市内の駅であり,その中心駅は大阪駅です(同条5号)。したがって,本問では,東京駅から大阪駅までの営業キロで計算することになります。よって,ウは,正しいです。

(特定都区市内にある駅に関連する片道普通旅客運賃の計算方)
第86条 次の各号の図に掲げる東京都区内,横浜市内(川崎駅,尻手駅,八丁畷駅,川崎新町駅及び小田栄駅並びに鶴見線各駅を含む。),名古屋市内,京都市内,大阪市内(南吹田駅,高井田中央駅,JR河内永和駅,JR俊徳道駅,JR長瀬駅及び衣摺加美北駅を含む。),神戸市内(道場駅を除く。),広島市内(海田市駅及び向洋駅を含む。),北九州市内,福岡市内(姪浜駅,下山門駅,今宿駅,九大学研都市駅及び周船寺駅を除く。),仙台市内又は札幌市内(以下これらを「特定都区市内」という。)にある駅と,当該各号に掲げる当該特定都区市内の◎印の駅(以下「中心駅」という。)から片道の営業キロが200キロメートルを超える区間内にある駅との相互間の片道普通旅客運賃は,当該中心駅を起点又は終点とした営業キロ又は運賃計算キロによって計算する。ただし,特定都区市内にある駅を発駅とする場合で,普通旅客運賃の計算経路が,その特定都区市内の外を経て,再び同じ特定都区市内を通過するとき,又は特定都区市内にある駅を着駅とする場合で,発駅からの普通旅客運賃の計算経路が,その特定都区市内を通過して,その特定都区市内の外を経るときを除く。
 ⑴ 東京都区内
東京都区内
 ⑵~⑷ 略
 ⑸ 大阪市内
大阪市内
 ⑹~⑾ 略


エについて,幼児が指定席を独立して利用する場合には,小児の旅客運賃・料金の双方が必要になります。したがって,エは,小児1人分の乗車券を算入していない点で誤りです。

(旅客の区分及びその旅客運賃・料金)
第73条 略
2 前項の規定による幼児又は乳児であっても,次の各号の1に該当する場合は,これを小児とみなし,旅客運賃・料金を収受する
 ⑴~⑶ 略
 ⑷ 幼児又は乳児が,指定を行う座席又は寝台を幼児又は乳児だけで使用して旅行するとき
 ⑸ 略
3~5 略


(2)次の行程で大人1人が乗車するとき,普通乗車券の運賃の計算に関する記述として,正しいものを選びなさい。
 (注)仙台駅~鳴子温泉駅間,鳴子温泉駅~赤倉温泉駅間では途中下車はしないものとする。

平成29年3-10-⑵


正解:ア(配点:4)
解説:旅客運賃の計算は,原則,営業キロに基づいて計算します(旅客営業規則14条1項)。もっとも,「幹線と地方交通線を連続して乗車する場合」には,幹線の営業キロに,地方交通線の営業キロを賃率比に応じて換算したもの(JR北海道,JR東日本,JR東海,JR西日本では「賃率換算キロ」,JR四国,JR九州では「擬制キロ」といいます。)を合算した「運賃計算キロ」に基づいて計算します(旅客営業規則14条の2第1項)。なお,地方交通線のみを利用する場合には,「幹線と地方交通線を連続して乗車する場合」に該当しませんので,原則通り,営業キロに基づいて計算することになりますが,JR四国とJR九州のみは,地方交通線単体の場合にも擬制キロに基づいて計算します(旅客営業規則14条の3)。
 本問では,8月1日分については,幹線である東北新幹線と地方交通線である陸羽東線を連続して乗車しているため,陸羽東線については賃率換算キロに依拠することとなり,これと東北新幹線の営業キロを合算した82.3キロが運賃計算キロとなります。
 次に8月2日分については,8月1日分と通算することができるかを検討することになります。普通乗車券の有効期間は,営業キロが100キロまでは1日,200キロまでは2日とされています(旅客営業規則154条1項1号イ)。この有効期間の計算は,運賃の計算ではないため,地方交通線を経由している場合であっても,全区間について営業キロのみを用いて計算します。本問では,仙台駅から赤倉温泉駅までの営業キロが94.9キロであるため,有効期間は1日となります。そうすると,8月1日に仙台駅を出発したら,8月2日にまたいで乗車券を使用することはできないため,8月1日分の仙台→鳴子温泉の乗車券と8月2日分の鳴子温泉→赤倉温泉の乗車券は別々に購入する必要があり,両日分を通算することはできません。
 そして,8月2日分を単体で計算する場合には,地方交通線である陸羽東線を利用していますが,幹線と連続して乗車しているわけではなく,また陸羽東線はJR東日本の路線ですから,賃率換算キロではなく営業キロである16.2キロによって計算することになります。
 以上から,本問の行程では,8月1日分の43.2キロと39.1キロを合算した82.3キロに基づいて計算した運賃と,8月2日分の16.2キロに基づいて計算した運賃が必要になります。したがって,正解は,アです。

(営業キロ)
第14条 旅客運賃・料金の計算その他の旅客運送の条件をキロメートルをもって定める場合は,別に定める場合を除き,営業キロによる
2 略
(運賃計算キロ)
第14条の2 前条の規定によるほか,幹線と地方交通線を連続して乗車する場合(幹線と地方交通線の中間に当社と通過連絡運輸を行う鉄道・軌道・航路又は自動車線が介在する場合で,これらを通じて連続乗車するときを含む。以下同じ。)の旅客運賃を計算するときは,旅客の乗車する発着区間のうち,地方交通線の乗車区間に対する営業キロを賃率比に応じて換算したもの(以下,北海道旅客鉄道株式会社,東日本旅客鉄道株式会社,東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社にあっては「賃率換算キロ」,四国旅客鉄道株式会社及び九州旅客鉄道株式会社にあっては「擬制キロ」という。)と幹線の乗車区間に対する営業キロを合算したもの(以下「運賃計算キロ」という。)による
2 略
(擬制キロ)
第14条の3 第14条の規定にかかわらず,四国旅客鉄道会社線又は九州旅客鉄道会社線の地方交通線内各駅相互間を乗車する場合の旅客運賃を計算するときは,前条第1項に定める擬制キロによる。
(有効期間)
第154条 乗車券の有効期間は,別に定める場合の外,次の各号による。
 ⑴ 普通乗車券
  イ 片道乗車券
    営業キロが100キロメートルまでのときは1日,100キロメートルを超え200キロメートルまでのときは2日とし,200キロメートルを超えるものは,200キロメートルまでを増すごとに,200キロメートルに対する有効期間に1日を加えたものとする。ただし,第156条第2号に規定する大都市近郊区間内各駅相互発着の乗車券の有効期間は,1日とする。
  ロ,ハ 略
 ⑵~⑸ 略
2,3 略


(3)乗継割引に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 (注)いずれも最初の列車の乗車日当日に乗り継ぐものとし,途中下車はしないものとする。

平成29年3-10-⑶


正解:ウ(配点:4)
解説:乗継割引が適用されるのは,①急行列車と新幹線とを乗継駅として定められた駅で乗り換える場合と,②サンライズ瀬戸号と四国内の急行列車とを坂出駅又は高松駅で乗り換える場合の2ケースです。
 アは,新幹線と特急を乗り継ぐ場合ですから①のケースであり,金沢駅,新大阪駅のいずれも乗継駅ですから,サンダーバード号の特急料金について乗継割引が適用されます。したがって,アは,正しいです。
 イも,新幹線と特急を乗り継ぐ場合ですから①のケースですが,新富士駅は乗継駅であるものの,富士駅は乗継駅ではないため,ふじかわ号の特急料金について乗継割引は適用されません。したがって,イは,正しいです。
 ウも,新幹線と特急を乗り継ぐ場合ですから①のケースですが,東北新幹線の乗継駅として設定があるのは新青森駅のみであり,大宮駅は乗継駅ではありませんから,草津号の特急料金について乗継割引の適用はありません。したがって,ウは,誤りです。
 エは,四国内特急とサンライズ瀬戸号を乗り継ぐ場合ですから②のケースであり,坂出駅は乗継駅となっていますから,いしづち号の特急料金について乗継割引が適用されます。したがって,エは,正しいです。

(乗継急行券の発売)
第57条の2 旅客が,急行列車相互間に乗継ぎをする場合で,次の各号に該当するとき(以下「乗継条件」という。)は,第1号に規定する○印の1個の急行列車に対して割引の急行券を発売する。ただし,設備定員が複数の寝台個室及び別に定める特別急行列車の個室に乗車する場合に発売する特別急行券については,割引の取扱いをしない。
 ⑴ 次に掲げる急行列車相互間について,それぞれに定める乗継駅において直接乗継ぎをする場合(同一の急行列車を先乗列車及び後乗列車として直接乗継ぎをする場合を含む。)
旅客営業規則57条の2第1号
 ⑵,⑶ 略


(4)閑散期に次の行程で乗車する大人1人の新幹線の特急料金について,資料に基づき,正しいものを選びなさい。
 (注)長野駅では新幹線の改札口を出ないで,最初の列車の乗車日当日に乗り継ぐものとする。

平成29年3-10-⑷


正解:イ(配点:4)
解説:1行程に指定席を利用する区間と自由席を利用する区間がある場合には,全区間について指定席特急料金として計算します。なお,閑散期の場合には,通常期の指定席特急料金から200円を引いた額とします(旅客営業規則125条1項1号イ(イ)a)。したがって,正解は,イです。

(特定の特別急行券の発売)
第57条の3 第57条第1項第1号イの規定により指定席特急券を発売する場合で,次の各号に掲げる期間内の日に特別車両及びコンパートメント個室以外の座席車に乗車するときは,特定の特別急行料金によって指定席特急券を発売する。ただし,乗車する列車を限定して発売することがある。
 ⑴ 旅客の乗車する日が,次に掲げる期間内の日(金曜日,土曜日及び日曜日並びに国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に定める休日及び同日の前日を除く。)であるとき。ただし,北海道旅客鉄道会社線の新幹線以外の線区及び九州旅客鉄道会社線の新幹線以外の線区の停車駅相互間並びに別表第1号の2第1項に定める列車群に含まれる列車に乗車する場合を除く。
   1月16日から2月末日まで
   6月1日から同月30日まで
   9月1日から同月30日まで
   11月1日から12月20日まで

 ⑵ 略
2~6 略
(大人急行料金)
第125条 大人急行料金は,次の各号に定めるとおりとする。
 ⑴ 特別急行料金
  イ 新幹線
  (イ)指定席特急料金(特別車両以外の個室に乗車する場合は,1人当りの料金とする。)
    a b,c,d,e,f,g,h及びi以外の指定席特急料金
     別表第2号ツ,ナ,ラ,ム,ウ及びノに定める料金とする。ただし,第57条の3第1項第1号の規定により発売するものにあっては,同表に定める料金から200円を,同条第3項の規定により発売するものにあっては,同表に定める料金から530円をそれぞれ低減した額とし,また,同条第1項第2号の規定により発売するものにあっては,同表に定める料金に200円を加算した額とする。
    b~i 略
  (ロ)~(ニ)略
  ロ 略
 ⑵ 略
2 略


(5)次のJR券に関する記述について,資料に基づき,正しいものを選びなさい。

平成29年3-10-⑸

〈資 料〉
 ・ 和歌山駅から紀伊勝浦駅までの営業キロは185.8キロ
 ・ 和歌山駅から串本駅までの営業キロは159.1キロ(串本駅は和歌山駅~紀伊勝浦駅の途中駅である。)

 ア.このJR券は,4月30日10時から発売される。
 イ.旅客の都合により,串本駅で旅行中止したとき,払いもどしされる額はない。
 ウ.旅客の都合により,このJR券を5月30日に払いもどすとき,払いもどしの手数料の合計は670円である。
 エ.旅客の都合により,この列車に乗り遅れた場合,乗車列車の変更を申し出れば,乗車日の5月31日及び翌日の6月1日に限り,和歌山駅を出発する他の特急列車の普通車自由席に乗車する取扱いを受けることができる。


正解:イ(配点:4)
解説:アについて,指定席券の発売は,1か月前の10時から行われますが(旅客営業規則21条1項4号本文),1か月前の応当日がない月末の場合には,その翌月の月初めから発売になります。本問では,5月31日の1か月前は,本来は4月31日ですが,4月31日は存在しないため,翌月の初めである5月1日が発売開始日となります。したがって,アは,誤りです。

(乗車券類の発売日)
第21条 乗車券類は,発売当日から有効となるものを発売する。ただし,次の各号に掲げる乗車券類は,当該各号に定めるところによって発売する。
 ⑴~⑶ 略
 ⑷ 指定券
   当該列車(未指定特急券にあっては,指定した乗車日の列車群のうち,始発駅を最も早く出発する列車)が始発駅を出発する日の1箇月前の日の10時から発売する。ただし,次に掲げる指定券については,それぞれに定めるところによって発売する。
  イ,ロ 略
 ⑸ 略
2~5 略


イについて,旅行開始後の払戻しは,未乗車区間の営業キロが100キロを超える場合に限り可能です(旅客営業規則274条1項)。本問では,未乗車区間の営業キロは,串本駅から紀伊勝浦駅までの26.7キロですから,払戻しができません。したがって,イは,正しいです。

(旅行開始後又は使用開始後の旅客運賃の払いもどし)
第274条 旅客は,普通乗車券を使用して旅行を開始した後,旅行を中止した場合は,その乗車券が,有効期間内であって,かつ,その乗車しない区間の営業キロが,100キロメートルを超えるとき(乗車変更の取扱いをしたため100キロメートルを超える場合を除く。)に限って,これをその旅行を中止した駅に差し出し,既に支払った旅客運賃から既に乗車した区間の普通旅客運賃(当該乗車券が往復割引普通乗車券以外の割引乗車券で,旅行を中止しても既に乗車した区間だけでその割引条件を満たすときは,割引普通旅客運賃)を差し引いた残額の払いもどしを請求することができる。この場合,旅客は,手数料として,乗車券1枚につき220円を支払うものとする。
2,3 略


ウについて,本問のJR券には「乗車券」部分と「B特急券」(指定席特急券)部分があるため,その双方について払戻手数料が発生します。乗車券の払戻手数料は,一律で220円です(旅客営業規則271条1項)。一方で,B特急券(指定席特急券)の払戻手数料は,出発の2日前までに請求した場合には340円ですが,出発の前日から出発時刻までの間に請求した場合には,指定席特急料金の30%となります。本問では,出発前日に払戻請求をするため,乗車券の払戻手数料220円と,指定席特急料金の30%の払戻手数料670円(端数切捨て)を合算した890円が払戻手数料となります。したがって,ウは,誤りです。

(旅行開始前の旅客運賃の払いもどし)
第271条 旅客は,旅行開始前に,普通乗車券が不要となった場合は,その乗車券の券片が入鋏前で,かつ,有効期間内(前売の乗車券については,有効期間の開始日前を含む。)であるときに限って,これを駅に差し出して既に支払った旅客運賃の払いもどしを請求することができる。この場合,旅客は,手数料として,乗車券1枚につき220円を支払うものとする
2~4 略
(指定券に対する料金の払いもどし)
第273条 旅客は,指定券(未指定特急券及び団体旅客又は貸切旅客に発売した指定券を除く。)が不要となった場合は,その指定を受けた列車(2個以上の列車について指定を受けている場合は,先に乗車することが予定されていた列車)がその乗車駅を出発する時刻までにこれを駅に差し出したときに限って,次の各号に定める額(10円未満のは数は切り捨てる。)を手数料として支払い,当該指定券に対する急行料金,特別車両料金,寝台料金,コンパートメント料金又は座席指定料金の払いもどしを請求することができる。この場合,変更前の指定券に表示された列車の出発する日の前日又は当日に乗車券類変更の取扱いをしたものにあっては,変更前の指定券について,変更の取扱いをした時刻を払いもどしの請求をした時刻とみなして手数料を支払うものとする。
 ⑴ 立席特急券又は特定特急券(乗車日及び乗車列車を指定して発売したものに限る。以下この条において同じ。)以外の指定券(新幹線と新幹線以外の線区を直通して運転する特別急行列車に乗車する旅客に対して1枚で発売した特別急行券であって,全区間又は一部区間について乗車列車を指定しているものを含む。)
  イ 出発する日の2日前までに請求した場合は,340円(第57条第1項第1号イの(イ)ただし書及び第58条第1項第1号イただし書の規定により設備定員と同一の人員に対して1葉で発売した指定券にあっては,1葉につき340円)。
  ロ 出発する時刻までに請求した場合は,すでに支払った当該料金の3割に相当する額(第57条第1項第1号イの(イ)ただし書及び第58条第1項第1号イただし書の規定により設備定員と同一の人員に対して1葉で発売した指定券にあっては,料金合計額(特別車両の個室にあっては特別車両料金合計額)の3割に相当する額とし,新幹線と新幹線以外の線区を直通して運転する特別急行列車に対して1枚で発売した特別急行券にあっては,新幹線区間に対する特別急行料金と在来線区間に対する特別急行料金とを合算した額の3割に相当する額とする。)。ただし,340円に満たない場合は,340円とする。
 ⑵ 略
2~8 略


エについて,指定席特急券を利用して指定列車の出発時刻後の特急列車の自由席に乗車することは,その指定列車の出発日と同日に限り可能です。したがって,エは,次の日も可能としている点で誤りです。


●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
2020-07-11(Sat)

【国内旅行業務取扱管理者試験】平成30年度第3問「国内旅行実務」

書き途中


(注)略称は次のとおり
平成26年公示 : 一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)
バス約款 : 一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款
フェリー約款 : フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款
宿泊約款 : モデル宿泊約款
航空約款 : 国内旅客運送約款(ANA)

1.貸切バスによる運送に関する以下の各設問について,それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。
(1)次の行程で貸切バスを運行するときの運賃・料金に関する記述のうち,正しいものはどれか。
 (注1)「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)」によるものとする。
 (注2)「配車場所から旅行出発まで」及び「旅行終着から帰庫開始まで」の間は,当該貸切バスは停車しており走行していないものとする。
 (注3)消費税の計算は行わないものとする。

平成30年3-1-⑴

 ア.バス会社は,「5時間分の時間制運賃」と「100キロ分のキロ制運賃」の合計額を収受する。
 イ.バス会社は,「5時間分の時間制運賃」と「120キロ分のキロ制運賃」と「1時間分の深夜早朝運行料金」の合計額を収受する。
 ウ.バス会社は,「7時間分の時間制運賃」と「100キロ分のキロ制運賃」の合計額を収受する。
 エ.バス会社は,「7時間分の時間制運賃」と「120キロ分のキロ制運賃」と「1時間分の深夜早朝運行料金」の合計額を収受する。


正解:エ(配点:4)
解説:まず,時間制運賃について,平成26年公示別紙2第2の2(1)によれば,出庫から帰庫までの時間(回送時間も含む)とその前後1時間ずつの点検点呼時間合計2時間を合算した時間を基準として算出することになります。本問では,出庫から帰庫まで5時間あるため,これに2時間を加えた7時間が時間制運賃の算出基準となります。
 次に,キロ制運賃について,平成26年公示別紙2第2の2(2)によれば,出庫から帰庫までの距離(回送距離を含む)を基準として算出することになります。本問では,出庫から帰庫まで120キロ走行しているため,この120キロがキロ制運賃の算出基準となります。
 したがって,正解は,エです。

第2.運賃
 1.略
 2.運賃の計算方法
   運賃は,以下の計算方法により計算した額を合算する。
 (1) 時間制運賃
   ① 出庫前及び帰庫後の点呼・点検時間(以下「点呼点検時間」という。)として,1時間ずつ合計2時間と,走行時間(出庫から帰庫までの拘束時間をいい,回送時間を含む。以下同じ。)を合算した時間に1時間あたりの運賃額を乗じた額とする
 ただし,走行時間が3時間未満の場合は,走行時間を3時間として計算した額とする。
   ②,③ 略
 (2) キロ制運賃
 走行距離(出庫から帰庫までの距離をいい,回送距離を含む。以下同じ。)に1キロあたりの運賃額を乗じた額とする
 (3) 略
 3.略


(2)貸切バスの運行当日,契約責任者の都合で運行行程の一部に変更があり,運送契約成立時の運行行程による「時間制運賃の計算時間」及び「キロ制運賃の計算距離」に変更が生じることとなった。この場合,旅行終了後の精算において,バス会社が講じる措置に関する次の記述から,資料に基づき,正しいものを選びなさい。
 (注1)「一般貸切旅客自動車運送事業の運賃・料金の変更命令について(平成26年3月26日付 関東運輸局長公示)」「一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款」によるものとする。
 (注2)この貸切バスの所定運賃は下限額とする。
 (注3)運行行程の変更前及び変更後とも,この運行に係る料金は考慮しないものとする。
 (注4)バス会社は契約責任者の都合による運行行程の変更を承諾したものとし,かつ,変更後の運行行程が記載された乗車券について,当該乗車券を所持することなく旅客の乗車を認めたものとする。
 (注5)消費税の計算は行わないものとする。

〈資 料〉
 ● 運送契約成立時における時間制運賃の計算時間及びキロ制運賃の計算距離
   時間制運賃の計算時間 5時間20分
   キロ制運賃の計算距離 241キロ
 ● 旅行終了後における実際の運行内容
   時間制運賃の計算時間 5時間50分
   キロ制運賃の計算距離 249キロ

 ア.バス会社は,時間制運賃1時間分の運賃を追徴する。
 イ.バス会社は,キロ制運賃10キロ分の運賃を追徴する。
 ウ.バス会社は,時間制運賃1時間分とキロ制運賃10キロ分の合計額の運賃を追徴する。
 エ.バス会社は,運賃を追徴することはできない。


正解:ア(配点:4)
解説:運行行程の一部に変更があり,運賃に変更を生じたときは,バス会社は精算後の運賃を追徴することができます(バス約款19条1項)。
 まず,時間制運賃についてみると,変更前は5時間20分とされていますが,平成26年公示別紙2第4(2)によれば,30分未満は切捨てとなるため,基準となる時間は5時間となります。一方で,変更後は5時間50分とされていますが,同規定によれば,30分以上は1時間に切上げとなるため,基準となる時間は6時間となります。そうすると,変更前と変更後では,基準時間に1時間の差が生じますので,1時間分の時間制運賃による運賃を追徴することができます。
 次に,キロ制運賃についてみると,変更前は,241キロとされていますが,平成26年公示別紙2第4.(1)によれば,10キロ未満は10キロに切上げとなるため,基準となる距離は250キロとなります。一方で,変更後は249キロとされていますが,同様の処理を行うことになるため,基準となる距離は250キロとなります。そうすると,変更前と変更後で,基準距離に変更は出ていないため,キロ制運賃に基づく運賃の追徴をすることはできません。
 したがって,正解は,アです。

○バス約款
(運賃及び料金の精算)
第19条 当社は,運行行程の変更その他の事由により当該運送に係る運賃及び料金に変更を生じたときは,速やかに精算するものとし,その結果に基づいて,運賃及び料金の追徴又は払戻しの措置を講じます
2,3 略

○平成26年公示
第4.端数処理
 (1)走行距離の端数については,10キロ未満は10キロに切り上げる
 (2)走行時間の端数については,30分未満は切り捨て,30分以上は1時間に切り上げる


(3)「配車日が6月30日,貸切バス1台あたり100,000円で契約した貸切バス10台」の運送契約を,契約責任者の都合で6月23日に2台の車両の減少を伴う運送契約の内容の変更をした。この場合における違約料に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 (注)一般貸切旅客自動車運送事業標準運送約款によるものとする。

 ア.バス会社は,1台分の違約料として20,000円を申し受ける。
 イ.バス会社は,1台分の違約料として30,000円を申し受ける。
 ウ.バス会社は,2台分の違約料として40,000円を申し受ける。
 エ.バス会社は,2台分の違約料として60,000円を申し受ける。


正解:エ(配点:4)
解説:バス約款15条2項によれば,車両の減少を伴う契約内容の変更をしたときは,その減少する車両の数が配車車両数20%以上となる場合には,その減少する車両の数の分だけ違約料が発生します。本問では,10台の配車予定であったところ,そのうち2台を減少する変更を行っているため,20%の減少が生じていますから,違約料が発生します。
 次に,この違約料の計算は,同条1項によれば,契約内容の変更をいつ行ったかにより定まります。本問では,配車の7日前に契約内容の変更を行っているため,所定の運賃・料金の30%に相当する額が違約料となります。本問では,1台あたり10万円という契約になっていますので,その30%である3万円が1台あたりの違約料となります。そして,今回は2台の減少が生じているため,違約料も2台分となり,6万円が合計の違約料となります。
 したがって,正解は,エです。

(違約料)
第15条 当社は,契約責任者が,その都合により運送契約を解除するときは,その者から,次の区分により違約料を申し受けます。
 配車日の14日前から8日前まで 所定の運賃及び料金の20%に相当する額
 配車日の7日前から配車日時の24時間前まで 所定の運賃及び料金の30%に相当する額
 配車日時の24時間前以降 所定の運賃及び料金の50%に相当する額
2 当社は,契約責任者が,その都合により配車車両数の20%以上の数の車両の減少を伴う運送契約の内容の変更をするときは,その者から,減少した配車車両につき,前項の例により算出した額の違約料を申し受けます
3~5 略


2.フェリーによる運送に関する次の記述のうち,誤っているものを1つ選びなさい。
 (注1)「海上運送法第9条第3項の規定に基づく標準運送約款(フェリーを含む一般旅客定期航路事業に関する標準運送約款)」によるものとする。
 (注2)年齢は乗船日現在とする。

 ア.大人1人が3歳と5歳の小児2人を同伴して,指定制の座席ではない2等船室に乗船する場合,大人1人分と小児1人分の旅客運賃が必要である。
 イ.出発港と終着港の間に寄港地があるフェリーにおいて,当該フェリーが寄港地に到着後,海象が当該フェリーの航行に危険を及ぼすおそれがあるとして,フェリー会社が当該フェリーの発航の中止の措置をとったため,出発港から乗船する旅客が,寄港地において運送契約を解除し払戻しの請求をしたときは,フェリー会社は,券面記載金額と出発港から寄港地までの区間に対応する運賃及び料金の額との差額を払い戻す。
 ウ.2等船室の旅客運賃が大人500円,1等船室の旅客運賃が大人1,000円,自動車航送運賃が5,000円のフェリーに,自動車1台,大人2人(自動車の運転者1人を含む。)が1等船室に乗船する場合,この乗船に係る運賃の合計額は7,000円である。
 エ.旅客運賃とは別に急行料金を収受する急行便が,当該急行便の所定の所要時間以内の時間でフェリー会社が定める時間以上遅延して到着した場合において,当該急行便の旅客が払戻しの請求をしたときは,フェリー会社は急行料金の額を払い戻す。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,フェリー約款6条3項2号によれば,大人に同伴されて乗船する1歳以上の小学校に就学していない小児は無料とされていますが,同号かっこ書きによれば,無料とされる小児は大人1人につき1人までで,2人目からは運賃が発生します。したがって,アは,正しいです。

(運賃及び料金の額等)
第6条 略
2 略
3 次の各号のいずれかに該当する小児の運賃及び料金は,無料とします。ただし,指定制の座席又は寝台を1人で使用する場合の運賃及び料金については,この限りではありません。
 (1)略
 (2)大人に同伴されて乗船する1歳以上の小学校に就学していない小児(団体として乗船する者及び大人1人につき1人を超えて同伴されて乗船する者を除く。)
4,5 略


イは,フェリー約款17条1項7号,5条1号の通りですから,正しいです。

(運航の中止等)
第5条 当社は,法令の規定によるほか,次の各号のいずれかに該当する場合は,予定した船便の発航の中止又は使用船舶,発着日時,航行経路若しくは発着港の変更の措置をとることがあります
 (1)気象又は海象が船舶の航行に危険を及ぼすおそれがある場合
 (2)~(8)略
(払戻し及び払戻し手数料)
第17条 当社は,次の各号のいずれかに該当する場合は,当該乗船券の発売営業所その他当社が指定する営業所において,それぞれ当該各号に定める額の運賃及び料金を払い戻します
 (1)~(6)略
 (7) 当社が第5条の規定による措置をとつた場合において,旅客が運送契約を解除し,払戻しの請求をしたとき。 券面記載金額と既使用区間に対応する運賃及び料金の額との差額
 (8),(9)略
2 略


ウについて,フェリー約款8条3項によれば,自動車航送を行う場合,当該自動車の運転者が2等客室以外の船室に乗船しようとするときは,当該船室の運賃と2等運賃との差額を支払うことになります。そうすると,本問では,自動車の運転者については,1等運賃1000円と2等運賃500円の差額である500円を支払えばよいことになります。これに,自動車の運転者でない大人1人1000円と自動車航送運賃5000円を加算するため,合計は6500円となります。したがって,ウは,誤りです。

(運賃及び料金の収受)
第8条 略
2 略
3 自動車航送を行う場合であつて,当該自動車の運転者が2等船室以外の船室に乗船しようとするときは,当社は,当該船室に対応する運賃及び料金の額と2等運賃の額との差額を申し受け,これと引き換えに補充乗船券を発行します。


エは,フェリー約款17条6号の通りですから,正しいです。

(払戻し及び払戻し手数料)
第17条 当社は,次の各号のいずれかに該当する場合は,当該乗船券の発売営業所その他当社が指定する営業所において,それぞれ当該各号に定める額の運賃及び料金を払い戻します。
 (1)~(5)略
 (6)特別急行料金又は急行料金を収受する船便(以下「急行便」という。)が,当該急行便の所定の所要時間以内の時間で当社が定める時間以上遅延して到着した場合において、当該急行便の旅客が払戻しの請求をしたとき。 収受した特別急行料金又は急行料金の額
 (7)~(9)略
2 略


3.宿泊に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
 (注1)モデル宿泊約款によるものとする。
 (注2)選択肢ウ.は,宿泊客に違約金の支払義務がある宿泊契約とする。
 (注3)選択肢エ.は,ホテルが客室の延長使用に応じたものとする。

 ア.宿泊期間が2日の宿泊客に対する申込金の限度は,基本宿泊料の1日分である。
 イ.旅館で子供用の食事と寝具の提供を受けたときの子供料金は,大人料金の30%となる。
 ウ.違約金は,基本宿泊料とサービス料の合計額に対して計算する。
 エ.ホテルの客室を2時間延長して使用したときの時間外追加料金は,室料金の3分の1である。


正解:エ(配点:4)
解説:アについて,宿泊約款3条2項よれば,宿泊期間が3日以内であるときは,その宿泊期間の基本宿泊料を限度として申込金として設定することが可能です。したがって,宿泊期間が2日の宿泊客に対する申込金の限度は,基本宿泊料の2日分となるため,アは,誤りです。

(宿泊契約の成立等)
第3条 略
2  前項の規定により宿泊契約が成立したときは,宿泊期間(3日を超えるときは3日間)の基本宿泊料を限度として当ホテル(館)が定める申込金を,当ホテル(館)が指定する日までに,お支払いいただきます。
3,4 略


イについて,宿泊約款別表第1備考2によれば,子供料金は,子供用食事と寝具を提供したときは50%とされています。したがって,イは,誤りです。

モデル宿泊約款別表第1

ウについて,釈伯約款別表第2(注)1によれば,違約料は,基本宿泊料に対して計算するものとされています。したがって,ウは,誤りです。

宿泊約款別表第二

エは,宿泊約款9条2項1号の通りですから,正しいです。

(客室の使用時間)
第9条 略
2 当ホテル(館)は,前項の規定にかかわらず,同項に定める時間外の客室の便用に応じることがあります。この場合には次に掲げる追加料金を申し受けます。
 (1)超過3時間までは,室料金の3分の1(又は室料相当額の %)
 (2),(3)略


4.旅客鉄道会社(JR)に関する以下の各設問について,それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさ
い。
(1)大人1人,7歳の小学生1人,5歳の幼児1人が,3つの席を使用して特急列車の普通車指定席を利用する場合において,乗車に必要となる運賃及び料金に関する次の記述のうち,正しいものを選びなさい。
 (注)乗車に必要な乗車券類は,列車の乗車前に一括して購入するものとする。

 ア.乗車に必要な運賃及び料金は,「1人分の大人の運賃」「1人分の大人の指定席特急料金」「2人分の小児の指定席特急料金」である。
 イ.乗車に必要な運賃及び料金は,「1人分の大人の運賃」「1人分の大人の指定席特急料金」「1人分の小児の運賃」「1人分の小児の指定席特急料金」である。
 ウ.乗車に必要な運賃及び料金は,「1人分の大人の運賃」「1人分の大人の指定席特急料金」「1人分の小児の運賃」「2人分の小児の指定席特急料金」である。
 エ.乗車に必要な運賃及び料金は,「1人分の大人の運賃」「1人分の大人の指定席特急料金」「2人分の小児の運賃」「2人分の小児の指定席特急料金」である。


正解:エ(配点:4)
解説:大人の運賃・指定席特急料金については問題になっていないため,小児の運賃・指定席特急料金のみを検討します。
 運賃・指定席特急料金について,7歳の小学生は「小児」(旅客営業規則73条1項)ですから,小児運賃・料金(同74条1項)が必要となります。次に,5歳の幼児1人は「幼児」(同73条1項)ですから,小児以上の者が1人以上おり原則として運賃は必要ありませんが,本問では幼児が1つの指定席を1人で使用するため,例外的に「小児」とみなされ,小児運賃・料金が必要となります(同73条2項4号)。したがって,7歳の小学生,5歳の幼児いずれについても小児運賃・料金が必要ですから,「2人分の小児の運賃」と「2人分の小児の指定席特急料金」が必要です。
 よって,正解は,エです。

(旅客の区分及びその旅客運賃・料金)
第73条 旅客運賃,急行料金又は座席指定料金は,次に掲げる年齢別の旅客の区分によって,この規則の定めるところにより,その旅客運賃・料金を収受する。
 大人  12才以上の者
 小児  6才以上12才未満の者
 幼児  1才以上6才未満の者

 乳児  1才未満の者
2 前項の規定による幼児又は乳児であっても,次の各号の1に該当する場合は,これを小児とみなし,旅客運賃・料金を収受する
 (1)~(3)略
 (4)幼児又は乳児が,指定を行う座席又は寝台を幼児又は乳児だけで使用して旅行するとき
 (5)略
3~5 略
(小児の旅客運賃・料金)
第74条 小児の片道普通旅客運賃,定期旅客運賃,急行料金又は座席指定料金は,次条に規定する場合を除いて,大人の片道普通旅客運賃,定期旅客運賃,急行料金又は座席指定料金をそれぞれ折半し,10円未満のは数を切り捨てて10円単位とした額(以下この方法を「は数整理」という。)とする。
2,3 略


(2)乗継割引に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 (注1)いずれも最初の列車の乗車日当日に乗り継ぐものとし,途中下車はしないものとする。
 (注2)乗車に必要な乗車券類は,いずれも最初の列車の乗車前に全て同時に購入するものとする。
 (注3)記載の金額は,記載の利用座席における大人の特急料金の額を示し,通常期・閑散期・繁忙期の区分がある場合は,通常期のものとする。

平成30年3-4-⑵


正解:イ(配点:4) ※現在「スーパービュー踊り子」号は廃止され,新たに「サフィール踊り子」号が運行されていますが,同列車は乗継割引の対象外とされています(旅客営業規則57条の2第1号イ(ロ))。
解説:乗継割引は,旅客営業規則57条の2第1号に掲げられた駅において,新幹線と急行列車とを乗り継ぐ場合(+「サンライズ瀬戸」号と四国内の急行列車とを坂出駅又は高松駅で乗り継ぐ場合)に適用されます。したがって,乗継割引が適用されるかどうかは,「サンライズ瀬戸」号との乗継の場合を除いて,①新幹線と急行列車との乗継かどうか(新幹線同士や急行列車同士の乗換では適用なし),②乗継駅として掲げられた駅かどうかの順に判断していきます。また,③新幹線をはさんで特急・急行列車に乗り継ぐ場合には,高い料金の方の特急・急行列車について乗継割引が適用されます(実務上の取扱い)。
 アについては,新幹線「はやぶさ」号と特急「スーパー北斗」号との乗継ですから①は満たし,新函館北斗駅は乗継駅として掲げられた駅ですから②も満たします。もっとも,新幹線「はやぶさ」号と特急「つがる」号とを新青森駅で乗り継ぐ場合にも①及び②の要件を満たすところ,本問では特急「スーパー北斗」号の料金よりも特急「つがる」号の料金の方が高いですから,特急「つがる」号に対して乗継割引が適用されます。したがって,③を満たさないため,アは,誤りです。
 イは,特急「スーパービュー踊り子」号と新幹線「こだま」号との乗継ですから①は満たし,熱海駅は乗継駅に含まれていますから②も満たします。品川駅からの特急「ひたち」号への乗継は,品川駅が乗継駅に含まれていないため,乗継割引の対象外です。したがって,③の要件は問題とならないため,イは,正しいです。
 ウについては,新幹線「のぞみ」号と特急「かもめ」号との乗継ですから①を満たします。しかし,博多駅は,乗継駅に含まれていませんので②を満たしません。したがって,ウは,誤りです。
 エについては,新幹線「あさま」号と新幹線「やまびこ」号との乗継で,新幹線同士の乗継となっていますから,①を満たしません。したがって,エは,誤りです。

(乗継急行券の発売)
第57条の2 旅客が,急行列車相互間に乗継ぎをする場合で,次の各号に該当するとき(以下「乗継条件」という。)は,第1号に規定する○印の1個の急行列車に対して割引の急行券を発売する。ただし,設備定員が複数の寝台個室及び別に定める特別急行列車の個室に乗車する場合に発売する特別急行券については,割引の取扱いをしない。
 (1)次に掲げる急行列車相互間について,それぞれに定める乗継駅において直接乗継ぎをする場合(同一の急行列車を先乗列車及び後乗列車として直接乗継ぎをする場合を含む。)

旅客営業規則57条の2第1号
 (2),(3)略

(3)次の行程で旅客が乗車する場合について,各設問に該当する答を,それぞれの選択肢の中から1つ選びなさい。
 (注1)松本駅では,最初の列車の乗車日当日に乗り継ぐものとする。
 (注2)乗車に必要な乗車券は,乗車日当日の乗車前に,途中下車しないものとして,購入するものとする。

平成30年3-4-⑶

① 大人1人が乗車するとき,片道普通旅客運賃の計算に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.運賃は,「35.1キロ」を使用した額と,「62.7キロ」を使用した額を合計した額となる。
 イ.運賃は,「38.6キロ」を使用した額と,「62.7キロ」を使用した額を合計した額となる。
 ウ.運賃は,「35.1キロ+62.7キロ=97.8キロ」の計算による額となる。
 エ.運賃は,「38.6キロ+62.7キロ=101.3キロ」の計算による額となる。


正解:エ(配点:4)
解説:旅客運賃は,営業キロによって計算するのが原則です(旅客営業規則14条)。もっとも,本問のように,幹線と地方交通線とを連続して乗車する場合には,地方交通線については営業キロを賃率比に応じて換算したものを,幹線の営業キロと合算した「運賃計算キロ」によって計算します(旅客営業規則14条の2第1項)。したがって,本問では,地方交通線である大糸線についての賃率比に応じて換算したキロである38.6キロと,幹線である篠ノ井線・信越本線についての営業キロである62.7キロとを合算した101.3キロを基準に,運賃計算を行うことになります。よって,正解は,エです。
 なお,賃率比に応じて換算したキロの呼称は,JR北海道,JR東日本,JR東海,JR西日本では「賃率換算キロ」,JR四国,JR九州では「擬制キロ」とされています。

(営業キロ)
第14条 旅客運賃・料金の計算その他の旅客運送の条件をキロメートルをもって定める場合は,別に定める場合を除き,営業キロによる。
2 前条の営業キロは,旅客の乗車する発着区間に対する駅間のキロ数による。
(運賃計算キロ)
第14条の2 前条の規定によるほか,幹線と地方交通線を連続して乗車する場合(幹線と地方交通線の中間に当社と通過連絡運輸を行う鉄道・軌道・航路又は自動車線が介在する場合で,これらを通じて連続乗車するときを含む。以下同じ。)の旅客運賃を計算するときは,旅客の乗車する発着区間のうち,地方交通線の乗車区間に対する営業キロを賃率比に応じて換算したもの(以下,北海道旅客鉄道株式会社,東日本旅客鉄道株式会社,東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社にあっては「賃率換算キロ」,四国旅客鉄道株式会社及び九州旅客鉄道株式会社にあっては「擬制キロ」という。)と幹線の乗車区間に対する営業キロを合算したもの(以下「運賃計算キロ」という。)による
2 略


② この行程における普通乗車券に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 ア.片道乗車券の有効期間は,2日である。
 イ.片道乗車券を使用して,松本駅で当初の予定を変更し途中下車した場合は,当該片道乗車券を使用して松本駅から先の区間を乗車することはできない。
 ウ.旅客が,信濃大町駅から長野駅間を同じ経路で往復乗車する場合において,往復乗車券を購入するときは,往路及び復路ごとの区間について,それぞれ普通旅客運賃が割引になる。
 エ.指定学校の学生又は生徒が「学生・生徒旅客運賃割引証」を提示して,普通乗車券を購入するときは,大人普通旅客運賃が2割引になる。


正解:イ(配点:4)
解説:前提として,運賃計算キロは,運賃計算のときのみに用いられるものですから,その他の用途(有効期限の計算や割引適用の基準)には用いられず,これらの場合には単純な営業キロに基づくことになります(旅客営業規則14条の2第1項)。
 アについて,片道乗車券の有効期限は,営業キロが100キロメートルまでは1日とされています。本問で,信濃大町から長野までの営業キロは97.8キロであるため,有効期限は1日です。したがって,アは,誤れりです。

(有効期間)
第154条 乗車券の有効期間は,別に定める場合の外,次の各号による。
 ⑴ 普通乗車券
  イ 片道乗車券
    営業キロが100キロメートルまでのときは1日,100キロメートルを超え200キロメートルまでのときは2日とし,200キロメートルを超えるものは,200キロメートルまでを増すごとに,200キロメートルに対する有効期間に1日を加えたものとする。ただし,第156条第2号に規定する大都市近郊区間内各駅相互発着の乗車券の有効期間は,1日とする。
  ロ,ハ 略
 ⑵~⑸ 略
2,3 略


 イについて,途中下車後,それまでの乗車券で旅行を再開するためには,同乗車券が営業キロ100キロメートル以上の駅間に対するものである必要があります(旅客営業規則156条1号)。本問で,信濃大町と長野の間は100キロメートル未満ですから,途中下車後の旅行再開はできません。したがって,イは,正しいです。

(途中下車)
第156条 旅客は,旅行開始後,その所持する乗車券によって,その券面に表示された発着区間内の着駅(旅客運賃が同額のため2駅以上を共通の着駅とした乗車券については,最終着駅)以外の駅に下車して出場した後,再び列車に乗り継いで旅行することができる。ただし,次の各号に定める駅を除く
 ⑴ 全区間の営業キロが片道100キロメートルまでの区間に対する普通乗車券を使用する場合は,その区間内の駅。ただし,列車の接続駅で,接続関係等の理由により,旅客が下車を希望する場合で,旅客鉄道会社が指定した駅に下車するときを除く。
 ⑵~⑸ 略


 ウについて,往復乗車券に対して往復割引が適用されるためには,片道営業キロが601キロ以上である必要があります。本問で,信濃大町と長野との間は601キロ以上もないため,往復割引は適用されません。したがって,ウは,誤りです。

(往復割引普通乗車券の発売)
第32条 旅客が,片道営業キロが600キロメートルを超える区間を往復乗車する場合は,往復の割引普通乗車券を発売する。


 エについて,学割が適用されるためには,片道営業キロが101キロ以上である必要があります。本問で,信濃大町と長野との間の営業キロは100キロに満たないため,学割は適用されません。したがって,エは,誤りです。

(学生割引普通乗車券の発売)
第28条 東日本旅客鉄道株式会社学校及び救護施設指定取扱規則(昭和62年4月東日本旅客鉄道株式会社公告第6号)第2条に規定する学校(以下「指定学校」という。)の学生又は生徒が,片道の営業キロが100キロメートルを超える区間を旅行する場合で,第29条の規定による学校学生生徒旅客運賃割引証を提出したときは,その旅客運賃割引証1枚について1人1回に限り,割引普通乗車券を発売する。


(4)通常期に次の行程で大人1人が乗車するとき,新幹線の特急料金とグリーン料金の組合せについて,資料に基づき,正しいものを選びなさい。
 (注)名古屋駅では新幹線の改札口を出ないで,最初の列車の乗車日当日に乗り継ぐものとする。

平成30年3-4-⑷


正解:ア(配点:4) ※令和元年10月1日の消費増税に伴い,グリーン車利用時の特急料金の差引額が520円から530円に変更となりました。
解説:本問では,特急料金の計算方とグリーン料金の計算方について問われています。
 まず,特急料金については,「のぞみ」号と「ひかり」号・「こだま」号とで料金が異なり,「のぞみ」号の方が高く設定されています。途中駅で「のぞみ」号と「ひかり」号・「こだま」号とをラッチ内乗継する場合には,まず,全区間について「ひかり」号・「こだま」号を利用した場合の特急料金を算出し,その上で,「のぞみ」号の利用区間のみについて,同区間の「のぞみ」号と「ひかり」号・「こだま」号との差額を支払うことになります。本問では,まず,東京から米原までの全区間について,「ひかり」号を利用した場合の特急料金を算出し,これが5060円となります。次に,「のぞみ」号を利用した区間である東京から名古屋までの区間について,「のぞみ」号の特急料金である4830円から「ひかり」号の特急料金である4620円を引いた210円を,先の5060円に加算します。したがって,本問での特急料金は,5270円となるはずです。
 もっとも,本問では,グリーン車を利用しています。グリーン車を利用する場合には,指定席特急料金から530円を差し引くことになります。グリーン料金については,「のぞみ」号と「ひかり」号・「こだま」号とで差額はないため,530円の差引も,「のぞみ」号と「ひかり」号とを区別することなく,全区間に対して行います。したがって,上記の算出額である5270円から530円を差し引くため,特急料金は4750円となります。
 次に,グリーン料金については,前述のように,列車による区別はなく,一律にグリーン料金を計算しますので,東京から米原までの通しのグリーン料金を算出します。したがって,グリーン料金は5300円です。
 以上から,正解は,アです。

(5)旅客の都合により,次の2枚のJR券を11月30日に払いもどす場合について,払いもどし手数料に関する記述のうち,正しいものを選びなさい。
 (注)このJR券の払いもどしは,JRの駅で指定券を発売している時間内に行うものとする。

平成30年3-4-⑸

 ア.「JR券A」「JR券B」の両方とも,それぞれ支払った額の3割に相当する額の払いもどし手数料が必要である。
 イ.「JR券A」は220円の払いもどし手数料,「JR券B」は3,240円に対して3割に相当する額の払いもどし手数料が必要である。
 ウ.「JR券A」は220円の払いもどし手数料,「JR券B」は7,560円に対して3割に相当する額の払いもどし手数料が必要である。
 エ.「JR券A」は220円の払いもどし手数料,「JR券B」は330円の払いもどし手数料が必要である。


正解:ウ(配点:4)
解説:本問では,乗車券(JR券A)と寝台特急券(JR券B)の払戻方について問われていますが,乗車券と寝台特急券でそれぞれ払戻手数料が異なりますので,個別に検討します。
 まず,乗車券については,使用前の払戻しにあっては,1枚につき220円を支払う必要があります(旅客営業規則271条1項)。これは,時期により変動せず,一律に適用されるものです。したがって,本問でも,JR券Aの払戻しには220円の手数料が必要となります。
 次に,寝台特急券については,寝台券+特急券という組み合わせになっていますが,この場合には寝台料金についてのみ手数料が発生します(旅客営業規則272条5項)。そして,手数料の額は,出発日の2日前までであれば340円(※令和元年10月1日の消費増税に伴い330円から変更),出発日の前日から出発時刻まででは券面額の3割となります。本問では,まず寝台券と特急券を払い戻しますが,寝台料金の7560円に対してのみ払戻手数料が発生します。そして,払戻日が出発日である12月1日の前日である11月30日ですから,寝台料金の3割が手数料となります。
 以上から,正解は,ウです。

5.航空による運送に関する以下の各設問について,それぞれ選択肢の中から答を1つ選びなさい。
(1)全日本空輸による国内航空運送に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
 (注)年令は搭乗日現在とする。
 ア.往復運賃は,路線によって利用できない期間がある。
 イ.航空会社が航空券の発行を行う際に,旅客は,氏名,年令,性別及び航空会社からの連絡に使用することが可能な電話番号その他の連絡先を申し出なければならない。
 ウ.航空券購入期限は,運賃種別及び予約日に関係なく同一である。
 エ.旅客施設使用料が設定されている空港を発着する航空券を購入するときは,旅客は,航空運賃とともに旅客施設使用料を航空会社に支払う。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,往復運賃では,東京-札幌便,東京-福岡便などで利用できない期間が設定されていました。したがって,アは,正しいです。なお,平成30年10月27日搭乗分をもって,ANAの往復運賃の設定は終了となりました。詳しくはこちら(ANA「往復運賃」)をご確認ください。

イは,航空約款10条1項の通りですから,正しいです。

(航空券の発行と効力)
第10条 会社は,会社の事業所において,別に定める適用運賃及び料金を申し受けて,電子航空券の作成又は紙片の航空券の発行,航空引換証の発行(以下「航空券の発行」といいます。)を行います。その際に旅客は氏名,年令,性別及び会社からの連絡に使用することが可能な電話番号その他の連絡先を申し出なければなりません
2~5 略


ウについて,航空券の購入期限は,搭乗日の3日前以前であれば予約日を含めて3日以内であり,搭乗日の2日前以降では搭乗便出発時刻の20分前までとなっています。したがって,ウは,座席予約日に関係なく同一であるとしている点で誤りです。詳しくは,こちら(ANA「航空券・ANAeチケットについて」)をご確認ください。

エについて,新千歳空港,仙台空港,成田空港,羽田空港,中部空港,伊丹空港,関西空港,北九州空港,福岡空港,那覇空港では旅客施設使用料を設定していますので,これらの空港を発着する便の航空券を購入の際は,航空運賃とともに,同使用料を支払う必要があります。したがって,エは,正しいです。詳しくは,こちら(ANA「国内線旅客施設使用料(PFC)のご案内」)をご確認ください。

(2)全日本空輸の国内線における小児運賃及び小児運賃が適用された航空券に関する次の記述のうち,正しいものはどれか。
 (注1)本設問における座席予約の変更・取り消し,航空券の払い戻しは,旅客の都合によるものとし,それらの申出は,航空会社の事業所の営業時間内に行うものとする。
 (注2)航空券の払い戻しは,当該航空券の払戻期間内に行うものとする。
 (注3)この航空券は,座席の予約がされているものとする。

 ア.搭乗日に関係なく,常に同一の運賃額が適用される。
 イ.航空券の購入後,予約便の変更はできない。
 ウ.航空券を払い戻すときの払戻手数料は,1区間につき430円である。
 エ.航空券購入後,搭乗予定便の出発時刻以降に座席予約を取り消し,当該航空券を払い戻すとき,取消手数料はかからない。


正解:ウ(配点:4)
解説:アについて,小児運賃にも通常期とピーク期があり,両者で運賃が異なります。したがって,アは,誤りです。詳しくは,こちら(ANA「小児運賃」)をご確認ください。
 イについて,小児運賃適用航空券であっても,予約便の変更は可能です。したがって,イは,誤りです。上記のANA「小児運賃」のページをご確認ください。
 ウについて,小児運賃適用航空券であっても,通常の航空券と同様の払戻手数料がかかります。なお,払戻手数料は,令和元年10月1日の消費増税に伴い,430円から440円に増額されました。したがって,ウは,消費増税前であれば正しいです。詳しくは,こちら(ANA「航空券の払戻手数料・取消手数料について[国内線]」)をご確認ください。
 エについて,小児運賃適用航空券の取消手数料は,出発時刻前であれば発生しませんが,出発時刻後は運賃の約20%相当額が発生します。したがって,エは,誤りです。詳しくは,こちら(ANA「航空券の払戻手数料・取消手数料について」)をご確認ください。



●国内旅行業務取扱管理者試験解説集●
第1問……旅行業法及びこれに基づく命令
第2問……旅行業約款,運送約款及び宿泊約款
第3問……国内旅行実務
・ 令和元年度  第1問第2問第3問
・ 平成30年度 第1問第2問第3問
・ 平成29年度 第1問第2問第3問
・ 平成28年度 第1問第2問第3問
・ 平成27年度 第1問第2問第3問
・ 平成26年度 第1問第2問第3問
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